130円の大旅行! (切符豆知識シリーズ5)
JR最低運賃の130円切符で、東京・大阪・福岡(大阪は120円、福岡は160円)の大都市近郊区間の列車に乗りまわるのは、おそらく、この世の中で最も安上がりな”旅”だろう。
次の3つのルールを守れば、OKである。
- 大都市近郊区間内の駅間に限り、どんなに大まわりをして乗ってもよい。
- 同じ駅、同じ区間を2度通ったり、大都市近郊区間から外へ出てはいけない。また、そのまま出発駅へ戻ると区間変更として扱われる。
- 途中下車できない。大まわり中に目的地以外で途中下車すると、実際に乗った区間の運賃と購入切符との差額を請求される。
一例を挙げると、東京から有楽町へ行く場合、本来、山の手線で一駅の所を山の手線を逆まわりしても構わないという事である。さて出来るだけ安く、長く乗れるルートはどうなるか・・・
なんと!東京から総武線の新日本橋(1.2km/130円)へ482.3kmと東海道線なら米原の先あたりの距離に相当し、まる1日がかり。(下図参照)
途中、車掌が検札に来たらどうするか?
そんな時は、”趣味で近郊区間の大まわり乗車をしています”と言えば大丈夫。
さぁ、みんなもチャレンジしてみよう。
念の為に規則の本文を載せておく。
旅客営業規則157条2項「大都市近郊区間内相互発着の普通乗車券および回数乗車券(併用となるのも含む)を所持する旅客は、その区間内においては、その乗車券の券面に表示された経路にかかわらず、同区間内の他の経路を選択して乗車する事が出来る。ただし、特別車両普通回数乗車券を所持する旅客は、その券面に表示された経路以外では、特別車両を乗車する事が出来ない」
同3項「前項の場合、普通乗車券を所持する旅客が、他の経路を乗車中に途中駅において下車したときは、区間変更として取り扱う」