試合レポート

 
第7節・5月3日 横浜マリノス対東京V 東京スタジアム


 どんよりした曇り空ながら、昨夜からの雨は何とか上がった。この天気がマリノスの先行きを暗示しているのかどうか。5月だというのに気温が低い。持っていったウィンドブレーカー・スカーフ・手袋・携帯カイロ、すべてを身につけてもまだ寒いくらいだ。それを忘れるくらいの熱い試合を見せて欲しい。

 初めて訪れた東京スタジアムは横浜国際を一回り小さくしたような感じで、なかなかいい競技場だ。何より駅から近いのが良い。3時15分に到着すると、マリノスのゴール裏は相変わらずの盛況ぶり、東京側は空席が目立ち、どちらがホームかわからない。25分に能活が登場、反対サイドに手を振り挨拶をすると、まずボールのバウンドを確かめて練習に入った。新しいわりにゴール前の芝は剥げている。シュートがイレギュラーしなければいいが。

 4時3分、キックオフ。先発は後ろから、能活・小村・松田・波戸・石川・上野・遠藤・永山・俊輔・外池・城。相変わらずのスロースターターぶりで、あまり前に行く意識は見えない。右サイドに石川がフリーでいるのに、左サイドの人混みでゴチャゴチャしている。対面の三浦にボールを取られるのが心配なのだろうか?そんな中、プレースキックのミスからカウンターでロングシュートをくらう。これはかろうじて能活がさわったためバーに当たるが、この後もヴェルディーの時間が続く。前半最大のチャンスは27分、石川のスローイン(けっこう良く飛ぶ)から城のバイシクルシュートがバーに当たる。こぼれ玉を俊輔が打つもゴールの外。

 その俊輔だが、少しずつ良くなっているようだ。相手から削られるのはいつものことながら、持ちすぎは以前より減ってワンタッチプレイが増えてきているし、大きなサイドチェンジも出るようになった。ドリブルの時の切り返しもいい。FKはまだ決まる気配がないので、直接ではなく誰かをねらうのも手だと思うのだが。後半交代したのはどこか痛めたのだろうか?もともと万全ではないのだろうが、なんとかこの連戦を乗り切って欲しい。

 先に点が入ったのは ヴェルディーだった。37分、抜け出した永井に「オフサイド」と思った瞬間、ループシュート。マリノスの選手は釈然としないようだが、ビデオ確認のないサッカーでは審判のジャッジがすべて。自分で判断するものではない。異議でイエロー・カードをもらうなんてもってのほか。このとき能活が俊輔をなだめていたので、てっきり彼がカードをもらったのかと思ったが、波戸へのものだった。そして動揺が収まらないうちに、またしても失点。一発のロングボールで抜け出されDFが後から追う形で、あっさりシュートを決められる。この後にもかろうじてDFがクリアしたものの危うく1対1が。それにしても永井、どうしてそれをマリノスでやってくれなかったの・・・。 このまま前半を終了していたら負けていたかもしれないが、44分、CKから永山が押し込んで1点を返す。その勢いでロスタイムにもいい攻撃があった。おかげで「大丈夫、まだ行ける」そう思えた。

 後半、メンバー交代のないことに少しがっかりしたが、ロスタイムの勢いをそのままにマリノスがボールをキープ。時折のカウンターはDFと能活が防ぐ。特に17分のシュートは横に倒れながら良くはじいた。11分木島・17分田原の投入で反撃ムードが高まると23分、待望の同点弾が。相手DFに当たって上野のミドルシュートが決まったのだ。ここからいきなりマリノスの動きが良くなり、目立ってパスカットが多くなる。パスがつながり、32分、ついに逆転弾が。ドリブルで中に切り込んだ木島が、いつものようにそのまま突破すると思いきや、一瞬待って中央でフリーになっていた上野にマイナスのパス。元・キャプテンが見事にそれを決め3−2に。能活もその瞬間跪いてガッツポーズ。ゴール裏は狂喜乱舞だ。そのかたわら、なぜそれが最初から出来ないかとも思う。前半はまるで眠っていたようで。

 さて、ここから先が問題である。「守ろう」と思うと相手を自陣に呼び込みそうだし、「攻めよう」と思うとカウンターをくらいそうで。オフサイドにはなったが危ないシーンも。それでも何とかしのぎ、ロスタイムのCKやセンタリングも能活がしっかりキャッチし、最後のシュートがDFに当たって跳ね返ったその時、タイムアップの笛が鳴った。能活はだれかれとなく捕まえて肩を抱いたり頭をなでたり。サポーターも興奮状態。選手がその前まで来て手を繋いで挨拶してくれたとき、喜びは最高潮になった。

 確かに内容的にはまだまだ。けれど今は、とにかく勝つことが大事だと思う。昨年だって圧倒的に強かったわけではない。それでも優勝できた。2勝くらいで安心しないで、1つ1つ相手をたたいていって少しでも順位を上げて欲しいものである。

          
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