試合レポート


 
2000年 12月2日 CS第1戦・横浜M対鹿島 横浜国際競技場


 待ちに待ったチャンピオンシップである。天気は上々、観客は見た目こそ一杯ではないものの4万人以上。マリノス側ではカラーボードが配られ、ゴール裏をトリコロールに染め分けている。 いつもより少し早い時刻に、選手たちは出てきた。暖かな陽射しのもとでボールを蹴っている彼らを見ていると、妙にのんびりした気分になってくる。1年の、雌雄を決する、大切な時だというのに。それは今日が第1戦で、しかも引き分けのある試合だからかもしれない。毎回拮抗した内容と点差になる両チーム、それもありかなとふと思った。

 整列した選手たちが宮様・チェアマン・横浜市長の激励を受けた後、15時キックオフ。まずは鹿島のCKからの流れで小笠原がシュート。すぐにマリノスが遠藤の切れ込みから木島のシュート。両チーム模様眺めから始まるのかと思ったら、積極的だ。新聞記事などに載っていたコメントどおり俊輔は少し下がり気味、その分遠藤が前に出ている。が、次第に鹿島ペースに。

 8分、マリノスが大きなピンチを迎える。小笠原のスルーパスに抜け出した柳沢が反応、GKと1対1に。しかしこれを能活が左足1本でセーブ、得点を許さない。そのすぐ後にもオフサイドを取り損ねシュートを打たれるが、これはゴールの上。この時間、鹿島が攻勢だ。俊輔あたりが囲まれてはボールを取られてしまう。一方攻撃は、体調不良を伝えられる城の判断に疑問が。打って欲しいところにパス、パスして欲しいところにシュート。そんな中で、強引なまでのドリブルで前へ進む木島が小気味良い。時々前に顔を出す遠藤が、14分には柳のパスに反応してシュートに持ちこんだが、キーパーの手に。その後の三浦のシュートもバーの上。  20分過ぎ、相変わらず鹿島が優勢。

 30分、木島のドリブル突破からシュートはキーパーのブロックにあう。すぐにミスパスをさらわれてマリノスゴール前のピンチ。めまぐるしい展開だ。この日の能活のゴールキックはすべて右サイドぎりぎりに出された。何か指示があってのことだろうか。中にはラインを割るものもあったが、しつこく続けていた。しかしなかなか相手がきちんとポジションを取ってからのゴールキックは、つながらないことが多い。それに比べてキャッチしてすぐ出したボールはチャンスにつながる。40分のシーンがそれだった。CKを直接取りそのまま前線の城へ。うまくヒールで落として俊輔。クロスに飛び込んでのヘディングはゴールには飛ばなかったが。前半はほとんどロスタイム無くこのまま終了、そのアクションがあいまいで何だか釈然としなかった。

 後半マリノスは木島を永山に代えてきた。足元へのパスが多い選手の中で、彼の強引な突破は魅力的だったのだが、後に監督のコメントを見るとイエローをもらっていたので2枚目が恐かったらしい。前半後ろ目に位置取りしていた俊輔は、後半前目に位置を変えてきた。遠藤は前半同様飛び出しを続ける。全体にミスは多かったものの、マリノスはいつもよりずっと寄せが早く、パスカットも多かった。ただしこちらはいつものように、攻撃の時の動き出しが遅くボールを持った選手がパスを出せずに囲まれるシーンも。

 そんな中、15分、エリア外から出した能活のフィードを城が落とし小村がヒールパス、そして上野がミドルシュート。惜しくもキーパーにとられてしまうが、いいリズムの攻撃だった。とはいえそれが続かない。サイドの狭い地域でのプレイが多く、せっかく相手にもミスが出てきているのに活かせない。その打開策か、20分、城をエジミウソンに。すると24分、俊輔から目の覚めるようなロングパスが前線へ出る。受けたのは走りこんだ柳。ループを狙ったであろうヘディングは短めで、ボールはキーパーの手の中に収まったが、競技場全体からどよめきが起こった。

 投入されたエジミウソンがスペースに走り出す。28分にはシュートでなくパスを出してしまってミスになるが、徐々にいい形が出来つつある。ところが一瞬の隙を突いて鹿島の攻撃。ふわりとしたロングボールが入り能活が飛び出すが、バックスピンがかかっていてバウンドしたボールに触れられず柳沢の突破を許す形に。そこから出たパスを小笠原がシュートし損ねたから助かったが。そしてここで鹿島はスーパーサブ・本山を投入。ただしこの交代は助かった感がある。今日の柳沢は調子が良かったから。

 マリノスは攻めてはいるものの決定的な場面は少ない。37分に得たFKもバーの上。40分、三浦のシュートはネットを揺らすが、オフサイド。この前に鹿島は本多を投入してくる。44分にはDFの羽田を。どうやら引き分けねらいだ。マリノスは攻めつづける。41分・42分と立て続けにエジミウソンのシュート。ロスタイムのCKには相手と交錯して痛んだエジミウソンをヘディング要員の岡山に。これですべてが決まるなら能活も上がるところだが、引き分けもあるのでそうはいかない。皮肉にもCKのボールは選手2人を経由して岡山の足元に入った。しかしボールを蹴ろうとして振った足は相手GKの顔のあたりへ。そのまま後半も終了して、チャンピオンシップ第1戦はスコアレスドローとなった。

 ホームで引き分けたのは、マリノスに不利なように思えるが、次のアウェイは鹿島スタジアムではなく国立競技場、物理的には横浜のほうが近いくらいだ。サポーターは半々だろう。とすれば勝機も五分五分。ただマリノスはいつもエンジンのかかりが遅い。「180分の試合と考えればいい」と口では言っても、次の90分がまたアイドリングから始まるのだとしたら、確かに不利かもしれない。どうか次は最初から全開でいってくれますように。たった90分で今年1年の成果が決まるのだから。

          
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