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乳幼児期の愛情が不登校を防ぐ
埼玉県の所沢市で、保育園に預けられている0〜2歳の子供の母親が育児休暇をとった場合、子供は保育所を退所しなければならないという育休退園制度を導入して、それに反対する母親が抗議しているニュースを見ました。
これを見て私は、保育園の意味を誤解していて、そして、子育てで最も重要なことを理解していない母親が多いことに驚くとともに非常な危惧を覚えました。
本来、3歳未満の乳児は親が面倒を見るべきなのです。
これは子供の心の健全な成長にとって、とても重要なのです。
保育園というのは、病気で育児ができない、働かなければ家族が路頭に迷って生きていけない、という家庭の親御さんに変わって、保育士が子供の面倒をみるためのところなのです。
またとくに母親のほうも、自分の腹を痛めて産んだ最愛の我が子を、しかも生まれて間もない我が子を他人に預けるわけですから、つらい気持ちを抑えて泣く泣く預けるというのが、愛情ある母親の姿です。
もちろん、保育園に子供を預けるすべての親が愛情が欠如しているといっているわけではありません。
断腸の思いで泣く泣く子供を預けていて、自分の仕事が終われば真っ先に子供を迎えにとんで行く、という親御さんも多いことでしょう。
そのような愛情あふれる母親に育てられた子は、むしろ、自立心も育って、優しく素直な子供に育つでしょう。
ただ、育児がイヤ、面倒くさい、働いているほうが好き、という理由で子供を保育園に預けている母親も多いのです。
父親には同様の理由で子供の面倒をみない、子供への愛情が欠如している人が多いのですが、女性の男性化が進んでいるということかもしれません。
それとも、貧困への過度の恐怖をもっているからなのでしょうか。
あるいは、男性と同等に働くという権利意識が強いからかもしれません。
ただ、私はそのような母親の将来を案じてしまいます。
世の多くのお父さんが臭い、汚い、ウザイと思春期の子供に嫌われてしまうのは、まさに乳幼児期にお互いの愛情と信頼を育む期間が圧倒的に少なかったからなのです。
(一緒にいる時間が長くても、アレしろ、コレしろと過干渉の親も嫌われます)
育児休暇中ぐらいは、保育所に預けるのをやめて自分のそばに引き取るべきだと思いますし、私はせめて小学校にあがるまでは仕事を辞めてもいいと思います。
いったん仕事をやめてしまうとおなじ職場に復帰できないという事情もあるようですが、それならば、いったん逃してしまった子どもと過ごす時間は一生取り戻せない、ということも考えてみてはいかがでしょうか。
愛情というのは、私が何度も繰り返し言っているように、 スキンシップ、アイコンタクト、語りかけの3つをとおしてしか与えられません。
これ以外の手段で愛情を伝えることは不可能なのです。
ということは、まず絶対条件として『近くにいる』ということがあります。
また、与えられる愛情の量はスキンシップ、アイコンタクト、語りかけの3つの濃度×時間で決まってきます。
1日中だっこしていても目はスマホにくぎ付けで話しかけることもほとんどない、というようであれば、愛情はほとんど伝わることはありません。
子供の心を健全に育てるのは、愛情しかないのです。
特に、乳幼児期に必要十分な愛情が与えられない子は、心の栄養不足になって心を病みやすいので、この時期にはとにかく、ふんだんに愛情を注ぐことが必要なのです。
経済的損得勘定で言ったほうがわかりやすい人も多いかもしれませんので、下世話な表現になりますが、こう言いましょう。
乳幼児期に子供に与える愛情というのは、数千万〜数億円の価値があります。
例えば、本来は無料である中学、高校の学費も、子供が不登校になればフリースクールや家庭教師代、通信制高校や単位制高校、サポート校などと百万円を超える費用がかかってきます。
完全に引きこもってしまえば、そのようなお金はかかりませんが、それでは成人してもまともに働くこともできませんから、機会費用(稼いだであろう金額)の損失だけで、1年で数百万円、一生引きこもれば1億円以上ですね。
それに対して、しっかり愛情を受けて育った子は知能の発達するので、社会的にも成功しやすいのです。
ですから、やはり愛情を受けて育った子とそうでない子とは、数千万〜数億円もの差がついてしまいやすいのです。
(もちろん、『信じられるものは金だけだ』と、どこかの知事さんのように守銭奴となって莫大な財産を築くかもしれませんが)
また、そんな金銭的なものだけでなく、当人や家族の精神的苦痛ははかり知れないものがあります。
さらに、摂食障害や自傷行為、家庭内暴力など精神を病んでしまえば、経済的損失も精神的苦痛も、肉体的ダメージも莫大なものになります。
男性と同等に働く権利を行使すれば、心を病んだ子供に振り回されたり、臭い、汚い、ウザイと子供に嫌われる権利も同様に手に入れることになるのです。
賢い自分だけは、いいとこ取りできるはず、と考えている人は多いものですが、残念ながら人生はそれほど甘いものではありません。
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