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原因を知ることが解決への第一歩
25年にわたる不登校、引きこもり専門カウンセリングの臨床研究から確立させた早期解決のためのもっとも効率的な方法を正しくご理解いただくために、はじめてこのサイトをご覧になる方は下記の順でお読みいただくことをお勧めします。
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10分でわかる原因と対策(家庭編) |
不登校や引きこもりの解決には、本人に対するアプローチと環境を変えるアプローチのふたつが必要です。
通常どちらが欠けても、円満な家庭に戻るという真の解決に至ることはありません。
本人に対するアプローチとしては、まずは精神状態がどの程度の状態にあるのか、手遅れにはなっていないのかを診断することから始めます。
そのような診断に関しては、子供の問題行動に対する臨床経験が豊富な心理カウンセラーの面談を受けることが望ましいでしょう。
子供をカウンセリングオフィスに連れていくことが難しいという場合は、その時点で精神状態がかなり深刻であるか、あるいは、親子関係が危機的状況にあると考えられます。
家から連れ出せないけど、より詳しく状況判断をしたいという方は、下記の【完全解決マニュアル】をお読みになり、最終ページにある質問事項に答えて当協会までメールでお送りいただければ、お子さんやご家庭の状態や解決できるかどうかの診断と対処法等のアドバイスを差し上げます。
『不登校、引きこもりは心理カウンセリング、心療内科、精神科では治らない!ー施療率36%中解決率100%の不登校、引きこもり専門カウンセラーが教える【完全解決マニュアル】』
ふたつ目の環境を変えるアプローチとして一番大切なのは家庭、つまり家族、なかでも親の接し方になります。
私は不登校、引きこもり、家庭内暴力など子供専門のカウンセリングを25年続けてきた経験から、この親御さんのもとでは、ほぼ解決はムリだろう、ということは容易に判断できます。
ですから、現在は1人でも多くの子供を救うために、家庭環境に問題があって治る見こみのないケースのご相談はお断りさせていただいております。
それが当協会が施療率36%、つまり3件に1件しかカウンセリングやサポートを行なっていない理由です。
ただ逆に言えば、私がカウンセリングやサポートをお引き受けしたご家庭は、解決できる見込みが100%近いと判断したケースとなりますので、きちんと定期的にカウンセリングやサポートを受けていただいたケースでは、すべて解決はしています。
なお最近では不登校や引きこもりのサポートを謳う業者や心理カウンセラーが増えていて、そのようなところを何軒もまわってきて、お子さんの精神状態がかなり深刻化してからご相談に来られるケースが非常に増えてきています。
また発達障害などの影響で、そもそもの精神状態に問題があるお子さんについてのご相談も同様に多くなっています。
そして、なかばあきらめぎみに、通常の社会復帰はムリでもなんとかまともな生活をおくれるようにしてほしい、とご依頼されるケースも多いのですが、そのようなケースでも、この親御さんのご家庭ならなんとかなる可能性が高いと判断できれば、ご相談をお受けしています。
このような場合の解決というのは必ずしも復学したり、仕事についたりというものではありませんが、やはり平穏なご家庭を取り戻すことはできています。
不登校や引きこもりの終着点は、悲劇的なものになる場合も喜ばしいものになる場合もありますが、その結果を左右するのは結局は家庭環境なのです。
ですから私は、ご相談をお受けするかどうかを親御さんと面談してから判断させていただいているのですが、たとえ今の家庭環境が悪くても、それを変えることはできます。
それさえできれば、本人の状態が少しぐらい深刻であっても、完全な手遅れでなければ解決への道は大きく開けてくるのです。
そこで、どんな家庭環境ならお子さんは立ち直ることができるのか、どんな家庭環境がお子さんの心身の状態を悪化させていくなるのか判断していただけるよう、当協会がお断りしているご家庭の例をいくつか紹介していきたいと思います。
このサイトでも、『子供の問題のほとんどは親に原因がある』と私はくり返し述べています。
それでも、内容をちゃんと読んでいただいていないのでしょうか、『自分は子供のしつけにほとんど関与してこなかったから、オレの責任ではないないぞ』という感じの親御さん(父親)が、相談の電話をかけてこられることがあります。
そこで、もう一度ここでハッキリと書いておきます。
以下のふたつの例外を除いて、お子さんの不登校も引きこもりも家庭内暴力も、その他の問題もすべて、父親、母親の両方に原因があるのです。
(例外となるケース)
・先天性の精神疾患や発達障害
・犯罪被害や突発的な事故、災害などで強度のトラウマや精神疾患を抱えてしまった場合
『しつけに関与してこなかった』と堂々と主張されても、じつはそれこそが不登校や引きこもりの一因になっていることがほとんどなのです。
ですから、このようなお父さんは『私が子供を不登校(引きこもり)に追いやってしまいました』と宣言しているようなものなんですね。
もちろん、逆に積極的に厳しすぎるしつけをしてきたために子供が精神を病んだり、問題行動を起こしてしまったりすることも多くありますが・・・
子供に関わっても関わらなくても、父親のほうが直接的な原因となってしまうのは皮肉なものですが、それだけ父親の役割も重要であるということなのです。
それではなぜ、父親はうまく子どもと関われないのでしょうか。
もともと男性は女性に比べると、人と協調したりするようなコミュニケーション能力が、とてもお粗末なのです。
一般的に女性の腕力は男性に比べるとはるかに劣っていますが、男性のコミュニケーション力はまさにそれと同じくらいのレベルなのです。
そのため、コミュニケーションが苦手なだからと子供とも関わろうとせず仕事に逃げこんでしまうか、逆に、自分は教育に抜群の才能をもっているんだとかん違いして、過干渉の教育パパになってしまったりするのです。
子育てに参加しない、子どもと関わらないというのは育児放棄ですから、子供が問題行動を起こしたり、父親を毛嫌いしたりするのは、やはり父親にその責任の大部分があると言えるでしょう。
一方、過干渉の教育パパも非常に問題があります。
コミュニケーション能力が絶望的に欠けていて星一徹ばりの押しつけ教育しかできず、子供の心を壊してしまう人も多くいます。
このようなお父さんは、えてして高学歴であったりするものですが、さらに上の兄や姉が壊れることなく良い学校に入っていたりすると、もう自分のしつけや教育に対する自信過剰はとどまるところを知りません。
『なんでコイツだけ、こんなにデキが悪いんだ』と子供の心を完膚なきまでにぶち壊してしまい、自分に非があるなどとは微塵も思っていないので、もはや処置なしです。
このように、コミュニケーション力の欠けている人間がその自覚なのないままに親や上司、権力者などになってしまうと、とても危険なのです。
まわりの人間にはとてつもないストレスを与え、とくに職場とちがって逃げ場のない家庭においては、精神的にまだ未熟な子供がとくにつよく影響を受けてしまいます。
これが父親が原因で、子供が精神を病んだり、不登校や引きこもりなってしまったりする多くのパターンです。
そのような無自覚な父親の例を下にいくつか挙げていますので、ご自身(あるいは、ご主人)に当てはまらないか、よく検討してみてください。
ここに挙げたのは、子供の心を害してしまう父親の例ですが、もちろん、このような父親だけが原因で子供が不登校や引きこもりなどになることはほとんどありません。
母親にまったく問題がない場合は、子供は『うざい、汚い、くさい』と言って父親を毛嫌いするだけで、心を病んだりすることはないのです。
母親も父親に同調していたか、あるいは、むしろ母親のほうが過干渉の教育ママとして子供の心を壊してしまっている場合も少なくありません。
ですから、ご両親のいずれか一人でも自分にはまったく非がないと思っているケースでは、残念ながらそのお子さんは不登校や引きこもりから脱出することはできないでしょう。
逆に、ご両親が常識的な子育てを行なっているケースでは、少しぐらいの先天的な精神疾患や発達障害があっても、何らかのトラウマを抱えていても、本人へのカウンセリングで解決できることがほとんどです。
それを判断するためにも、当協会では初回の事前面談で、ご両親と面談し、お子さんへの接し方や場合によっては親御さん自身の問題点を改善していただくようアドバイスをさせていただいております。
以下に具体的に【こんな方はお断り】という例をいくつか紹介していきます。
これらの例ほど極端でなくても、それに近い方や当事者意識のごく薄い方は多く見られますので、ご自身に当てはまらないか、よく考えてみてください。
支援できないケースでも述べたように父親の中には、『自分は子供のしつけにはほとんど関わっていないから、自分に原因はないだろう』と考えている人がいます。
それで、『出来の悪い子供のために、あるいは、まともにしつけも出来ない妻のために私が来てやっているんだ』、という態度でお見えになる方がいます。
そして、まるで他人事のように、私に対しても『まあ、君。子供相手のぬるい仕事だが、しっかりやってくれたまえ。私は大事な仕事で忙しいんだから』みたいな当事者意識ゼロで。
まるでコントか漫画のようですが、そのような尊大な態度で人に接することしかできない自分こそが、家庭内のすべての問題の元凶であり、子供の不登校や引きこもりの原因なのですが、そのことに気づいていないのですね。
そんな父親の中でも、とりわけやっかいなこんな人もいました。
その人はコミュニケーション技術や心理テクニックをビジネスに活かして成功を収めているということで『自分は人間心理のエキスパートだ』と言わんばかりに自信満々です。
自分の子供ひとり導いてやれないのに、なぜそんなに自信満々でいられるのか、とつっ込みたくなるところですが、それはともかく、ご自身の仕事や知識にプライドを持っているのは悪いことではありません。
ただ、そのふるまいはコミュニケーションの達人が聞いて呆れるようなあ然とさせられるものであり、そんな中途半端な心理テクニックが子供の問題を引き起こした根本原因になっているのであれば、これは大問題です。
少し長くなりますが、これはこの男性に限らず、多くの父親に共通して見られる問題なので、詳しく状況を説明していきましょう。
私の最初の面談では通常、大まかに話を伺いながら当り障りのない一般論的な説明やアドバイスをしていきます。
いくらお子さんやご家族のこれまでの経過を詳細に聞いたとしても、それは片親だけから見た一方的な事実でしかなく、奥さんや一番肝心の当事者からの話をきかない限り、そのご家庭に応じた適切なアドバイスなどは、まだできないからです。
それならば、この事前面談では一体何をするのかというと、子供の様々な問題に対する全般的な対処法や事例などのおおまかな話をしながら、親御さんの人となり、そして、私とまともな信頼関係を築けるかどうかを見極めているのです。
もちろん逆に、親御さんにも私のカウンセリングで満足いく結果が出せるかどうかを検討していただく機会づくりでもあります。
お子さんの立ち直りのために力を合わせてやっていける相手かどうかをお互いに確かめ合うための、言うなればお見合いのようなものです。
在宅のまま、お子さんのカウンセリングや自立サポートなどの支援を行う場合、親御さんと私が協力してやっていくことが不可欠だからです。
お互いの信頼と協力こそがカウンセリングの成否を決めるカギである、とも言えるでしょう。
そのための事前面談なのですが、この男性の場合は、それを完全に誤解していました。
記入をお願いしたカウンセリング申し込み用紙には、ご相談内容(お悩み)を書いていただく欄を大きくとっているのですが無記入でした。
そして、私が話を始めると、じっと私の目を見つめて聞いているのですが、あいづちやうなずきは一切ありません。
「お子さんの今の状態は?」とか、「どうなってほしいというご希望は?」といった質問には最低限の答えは返してくれますが、自ら何かを話そうという気配はまったくありません。
こちらが、なんとか打ち解けようとあれこれ話をするものの、ただただ無表情に私の目をじっと見て聞いているだけ。
ひたすら不毛な時間が流れていくだけです。
ハッキリ言えば、もうこの時点で面談は終了、分析完了です。
常識で考えてみましょう。
もしあなたが初対面の人と話す機会があったとして、自分は相手と打ち解けようとあれこれ気を遣って話しかけているのに、相手は無表情にただ黙ってじっとこちらの目を見つめているとしたら、どうでしょうか。
『この人は一体何を考えているんだろうか』という気味の悪さ、『何か私がおかしいことを言っているんだろうか』という不安、『この人、ちょっと頭がオカシイのかな』という恐怖、『なんだ、この無礼な態度は』という怒りなど、様々な感情が沸き立ってくるでしょう。
間違っても、『ああ、この人は信頼できるな、付き合いたいな』とは思わないでしょう。
(もちろん、同じようにじっと目を見つめているのでも、うなづいたり、微笑んだりして話を聞いているなら結論は正反対になるところです)
それではなぜ、この男性はこのような態度をとったのでしょうか。
実はこの男性は心理テクニックをビジネスに利用し、成功しているという自負がアダとなって、自分の思いどおりに人を操ってやろう、という習性が身についてしまっているのです。
もちろんそれは、自分の子供に対しても同様の接し方をしているのは容易に想像がつくところです。
なぜ、そのようなことが言えるのでしょうか。
ここまでひどくなくても、似たような男性は多いので、どういうところが問題なのか説明していきましょう。
まず、申込用紙の『ご相談内容』欄に何も書かないというところからして、自分の弱みをそう簡単には見せたくないという意識と『お前のことをまだ全面的に信用していないんだぞ』というアピールだと言えます。
もちろん何も書かないというのは、他にも、直接自分の口から話を聞いてもらいたい、状況が複雑で何をどう書けばいいか分からない、書くことがたくさんありすぎて書けない、といったような場合もありますから、それは様子や表情、態度から判断することは必要です。
高飛車な態度で臨んでこられるのは、多くの場合、社会的地位があったり、裕福であったり、自分の才能、頭脳に相当な自信を持っていて、『自分はそこらの人間よりずっと偉いんだぞ』と心の底で思っているような人たちです。
ちなみに、このように相手の行動や表情、様子などから人物像を推測するのをプロファイリング、心理状態や心の中を読み解くものを読心術と言いますが、申込用紙に何も書かなかったという一点だけで判断するのではなく、相手のすべてを観察して総合的に判断していきます。
そして次こそが、私がこの男性をカウンセリング対象外とプロファイルした一番の理由です。
先にも述べたとおり、私が話しているあいだ中、あいづちも頷きもせず、じっと目を見つめていたというところです。
このような人は一般的に、人を認めることが大嫌い。そして、自分の弱みは決して見せず、認めず、人の弱みを掴んだら、そこを突いて自分に屈服させてやろうという、ビジネスマンや頭脳労働者などに多く、特に切れ者を自認している人です。
この男性の場合は、なまじ心理テクニックをかじっているのが、さらに輪をかけてアダとなってしまっています。
完全に間違った場所で、間違った相手に、魂胆見え見えの幼稚な心理テクニックを使っていることにまったく気づいていないのです。
この男性が私に対して行なった心理テクニック、ただひたすら相手の目をじっと見つづけるというのは、相手を威嚇し、不安や恐怖などの感情を起こさせ、混乱状態に陥れて、自分の優位性を印象づけて主導権を握るためのテクニックです。
ビジネスで対等な立場の相手と交渉するときや立場の弱い相手に無理を押しつけようとするときなどには有効なテクニックです。
またビジネス以外でも、格闘技などの試合前や刑事が犯人の口を割らせようとするとき、女性が男性の浮気を認めさせようとするときなどには、無意識のうちにこのテクニックが使われていることもあります。
ただいずれにしても、これは相手を威嚇するためのテクニックですから、初対面の相手に、しかも、自分が相談にのってもらたり、何か頼みごとをしようという相手に用いるべきでないのは、小学生でも理解できることでしょう。
私も人間の行動心理のプロですから、この人が普段の仕事で身体にそういう習慣が染みついてしまっている、という事情を差し引いて考えてあげることはできます。
しかし、そうしてカウンセリングを引き受けたところで、本人がその欠点を素直に自覚してなおしてくれなければ、いくら私がお子さんにカウンセリングやサポートを全力でおこなったとしても、どうにもなりません。
なぜなら、このような人は子供に対しても同様に『こいつを自分の思いどおりに操ってやろう』といったような上からの支配的な接し方しかできず、それが直らない限りは、お子さんの心は病んだままで悪化していく一方だからです。
そのようなわけで、長くなりましたが、事前面談は、お互いに相手を尊重し、信頼しあえるかどうかを見極める場なのですから、非常識な態度で来られる方はお断りしています。
1)のところで事前面談の意味合いや目的、そして、私がどのように判断するのかといったことはだいたいご理解いただけたことと思います。
この事前面談は、お子さんの不登校や引きこもりに対する具体的な解決策を提示するためのものではありません。
ところが、お子さんの心の問題に対して、数学の公式でも解くかのように、これだけ事情を話したんだから、この条件から解決策を導き出せるだろうと、考えておられる方もいます。
やはりこれも、物事を理詰めで考えたがる男性に多く見られますが、人間の心というのは、機械と違いそんなに単純なものではありません。
この事前面談はあくまでも、親御さんと私が信頼しあい、協力して問題に取り組んで聞けるかどうかを見定めるところなのです。
私もいずれは、お子さんが家から離れて暮らしながら、自立を目指すような施設を作りたいとは思っていますが、現在のところは在宅でのサポートしかできないので、ご家族、特にご両親の協力は絶対に必要なのです。
家庭内暴力がひどくて親は近づくことができない、という場合は、もちろん私一人で対処しますが、それ以外のケースでは、私に丸投げということではお引き受けできません。
私にこんなことを言った人もいました。
『あなたは知らないでしょうが、家が裕福で両親ともに立派なご家庭でも、子供の問題で悩んでいるケースもたくさんあるんです。もう、運命としか言えないようなケースが・・』
もちろん、この人は言外に『自分の家庭も含めて』と言っているのですが・・・
『自分たち金持ちは人格も高潔で、小さい頃から塾や習い事などに通わせたりして子どもの教育もしっかりしているので、心を病んだり、不登校や引きこもりになったりするはずがない。だから、これは人間の力では抗いがたい運命のしわざなんだ』と言っているわけです。
子供が不登校や引きこもりになったり、問題を起こしたりするのは、一般庶民や貧乏人だけだと言わんばかりの傲慢さです。
この人は、そのような思いあがった自分の言動や行動が成長過程にある子どもの心を長年にわたって歪ませて、ついには病ませてしまったという事実にまったく気づいていないのですから、あきれを通りこして哀れみすら感じます。
金持ち自慢の人には残念な事実ですが、不登校、引きこもりやいじめの被害者、加害者、その他の様々な問題行動など、子供の問題の半数近くは経済的に余裕のあるご家庭で起こっています。
つまり、割合からすれば裕福な家庭のほうが子供が問題を抱えてしまう確率が高いということです。
これは【金をかける=愛情を与える】というとんでもないかん違いをしている人が、それだけ多いからに他なりません。
残念ながら、子供の前には『お金は万能』という思想は通用しないのです。
お金で人の心は育てられませんし、それどころか、愛情とかん違いして金や贅沢な生活ばかり与えていると子供の心は確実に壊れてしまいます。
ただ、この人の言い分でひとつだけ正しいところがあります。それは運命が原因であるというところです。
子供は親を選べません。お金をかけて塾や習い事に通わせてやれば、何不自由ない贅沢な暮らしをさせてやれば、自分は手をかけなくても子供は立派に育つといった思い違いをしているような親のもとでも我慢して暮らすしかありません。
その結果、我慢の限界に達して心を病んでしまうのは、まさに過酷な運命のしわざだと言えるでしょう。
このような運命が原因であるケースは、私にもどうすることもできません。
二十歳すぎのニートのお子さんの件で相談に来られた会社経営者の男性にこんな質問をしたことがあります。
「ちょっと思ったのですが、お話を伺った限りではお子さんは精神を病んでいるふうではありませんよね。あなたの会社でお子さんを働かせるということは考えられたことはないのですか」
すると、この男性は突然気色ばんで、食ってかかるように言い返してきました。
「私は命がけで会社をやっているんです。それをあなたは何のスキルもない子供を私の会社で働かせろなどと言うんですか。しかも、その場の思いつきで」
酔っています。『命がけで会社を経営しているオレ』に酔ってしまって、からみ酒(からみ仕事?)です。
会社なり店なりを経営していて、自分の子供が働きもせずブラブラしていたら、普通の親なら自分のもとで働かせることはできないかということは、真っ先に考えることです。
当然、私にしても思いつきでそんなことを言ったわけではなく、会社を経営していると聞いたときから考えていたことです。
私が『ちょっと思った』と言ったのは、親であれば当然考えるべきことを考えていなかったことに気づいたときにショックを受けないようにという気遣いからです。
『親として当たり前のこと』、『誰でも考えること』という前提で尋ねるよりは、『私もたった今、思いついたんですよ。普通はなかなかそこまで思いつきませんけど』というニュアンスで言ったほうが柔らかくなりますからね。
ところが、そんな気遣いの言葉じりを捕らえて、からんでくるに至っては、もはや救いようがありません。
もちろん、私は何のスキルもない人間を社長の権限で正社員として入社させたり、仕事もしないのに役職につけて給料をやれというような、バカな提案をしているわけではありません。
清掃員でも、簡単な手作業の仕事でも、肉体作業の要員としてでも、とにかく自分の目の届くところにおいて、働くということを教えてやる気はないのかと尋ねているのです。
これまで、仕事にかまけて子供の面倒を見てやれなかったぶん、今から自分のもとに子供をおいて親としての愛情を示してやれないか、という意味でもあります。
このような常識的な意見すら聞く耳をもたず、あまつさえ、人の好意すら悪意にとってしまうのは、子供のことで彼らなりに悩んでいて冷静な判断ができなくなっているんだと、大目に見ることもできます。
このように頭に血がのぼった親御さんから責められるのも仕事のうちですから私は構いません。
しかし、かわいそうなのは子供さんです。
父親は自分よりも仕事のほうがずっと大事だと思っているわけで、当然それは家でも言葉の端々に出ているでしょうし、そういう態度で子供に接していることは日を見るより明らかです。
これでは子供の心が弱ったり、病んでしまったりするのも当然でしょう。
さらに、このような親御さんは金や物を与えて甘やかすのが愛情だと勘違いしていることが多く、それが輪をかけて社会にでる気力もなくさせてしまうのです。
何度も言いますが、子供の問題は先天性の精神疾患や発達障害以外は、100%親の愛情不足から起こっているのです。
ですからこのような親のもとにいては、子供は絶対に立ちなおることはありません。
浪花節的なカウンセラーならば『命をかけるなら子供のためにかけてやれ。それができないんだったら親なんてやめてしまえ』と怒鳴りつけているところでしょうが、私はそこまではしません。
怒鳴られて自分を改めたり、子供に愛情をもてるような親ならば、子供が病んだ時点でとっくに反省しているはずだからです。
そもそもこのような人は、真の愛情とか人への思いやりというものが理解できていないのです。
子供なら、まだそんな性格、性質を直し導いてやることも可能ですが、残念ながら、中高年となった大人には、もはや手遅れです。
そして私には、救ってやらなければならない子供たちや様々な心の病いや悩みに困っている人たちがたくさんいますので、ややこしい親の面倒までは見ているひまはありません。
ですから、このような度し難い親御さんからのご相談も、全てお断りさせていただいています。
これまで、代表的なお断り例を見てきましたが、これらの人に共通するある性質にお気づきになられたでしょうか。
それこそが、子供を不登校や引きこもり、その他の心の病にさせている根本原因なのですが。
答えを言いましょう。
表面的には『人と良好な関係が築けない』ということです。
そして、内面的には『自己中心的で思いやりがない、つまり、愛情に欠けている』ということです。
また何より一番大きな問題は、【本人がそれに気づいていない】ということです。
他人であれば、『嫌なヤツだ』といって付き合いを避けることもできます。
しかし、家族、とくに子供はそうはいきません。
どんなに嫌な人間でも、自分の親であれば逃れることはできません。
心の強い子であれば、憎みながらも独立できるまでおとなしく我慢して、あるいは、利用出来るだけ利用して、時期が来たらさっさと家を出て行くという手段をとるでしょう。
それに対して、心の弱い子は気力を失わされたり、精神を壊されたりして、不登校や引きこもり、神経症、心身症など心を病んでしまいます。
いずれにしても不幸な家庭であると言えますがその元凶は、ここに挙げたような父親、場合によっては母親なのです。
近年の心理ブームの影響か、何らかの心理テクニックで子供を変えてやってほしいと考えて、相談に来られる親御さんもいます。
しかし、残念ながらそんな都合のいい催眠術や心理テクニックなど存在しません。
別ページでプロファイリングや心理テクニックなどの話もしてきましたが、基本的に私はこのようなものはほとんど使っていません。
親御さんのほうはプロファイリングするまでもなく『この人と人間として良好な付き合いができるかどうか』をみるだけで簡単に判断できます。
あなたが自己判断するなら、『自分の仕事や地位を離れたところで、他人と対等な付き合いができるかどうか』、もっと簡単に言えば、『自分は人と友だちになれるかどうか』を考えてみてください。
もちろん、金持ち同士、社長同士の付き合いなどというのは論外です。
自分より経済レベル、年齢、社会的地位、仕事上の立場などが下の人と対等な意識で友達づきあいができるかどうかということです。
それができいない人は、子供と良好な関係を築けるはずがありません。
高圧的な態度や見下した態度でしか、子供と付き合ってこなかったはずです。
このような親御さんのもとでは不登校も引きこもりも解決できるはずがありませんので、私はカウンセリングも支援もサポートもお断りさせていただいております。
また、お子さんのカウンセリングのほうですが、こちらは精神状態に応じて各種の心理療法を用いますが、どんな心理テクニックも、それだけでは通用しません。
ほとんどのケースでの根本原因は、親からの『愛情不足』なのです。
ですから、私のカウンセリングは愛情をもって接すること、そして、親御さんにも正しい愛情をもってお子さんに接していただくようアドバイスをする。
基本は、それだけなのです。
【必ず治る理由】では、いくつかの手法も紹介していますが、私のすべてのカウンセリングの根底にあるのが【愛情】です。
水不足でしおれてしまっている花に肥料をやっても逆効果でしかなく、花は枯れてしまうでしょう。
水不足なら、絶対に水をやらなければなりません。肥料をやるのは元気を取り戻してからです。
同じように、愛情不足で病んでしまった心には愛情しかないのです。心理療法も自立サポートも前向きな心を取り戻してからです。
それをまったく理解せず、催眠術や心理テクニックなどというような小細工を弄して、手っとり早く何とかしてもらおうと考えていたり、復学や自立の支援、サポートさえしてもらえば解決できるんだと考えている親御さんは多いものです。
愛情不足がどれほど深刻な影響を子供に与えるのか、そして、そんな病んだ心をどうすれば立ち直らせることができるのか、詳しいことは電子書籍、【完全解決マニュアル】にすべて書いてあります。
本当にお子さんを立ち直らせたいという親御さんはぜひお読みください。
また、ここでは愛情不足のケースだけしか取り上げていませんが、『甘やかしすぎ』や『過干渉』といったようなゆがんだ愛情が原因となっているケースも、もちろんあります。
これは、主に母親に多く見られるのですが、先の花の例えで言うと、過剰に肥料を与え過ぎてしおれてしまっている状態です。
これも対処法としては、まずは清い水を与える、すなわち、純粋な無私の愛情をもって接することが何よりも優先されます。
人間がまともに育つかどうかは、どれほど純粋な愛情が与えられたかによって決まってくるのです。
不登校、引きこもり、ニートだけでなく、摂食障害や強迫神経症、対人恐怖症、自傷行為など、心の問題を抱えているお子さんにお悩みの方は、一度ご自身のお子さんに対する愛情が、どのようなものであったのかを見なおしてみてください。
それだけでも、解決策が見つかることもあります。希望をもって対処していきましょう。
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