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不登校、引きこもり関連情報
最近、不登校や引きこもりの解決を謳ったカウンセリング業者が増えてきたということを以前お話しました。
それと同時に、克服体験本や解決マニュアル本なども多数出版されていますし、ネット上には同様に解決法を謳ったブログやHPもたくさんあります。
私は特にそれらを読むことはありませんが、書店に立ち寄ったときなどにパラパラとめくってみたり、ネット上で目についたものは読んでみたりすることはあります。
中には、私の理論や方法をマネたり、アレンジしたりしたようなものもあり、それはそれでいいのですが、『これはまずいな』というものも結構あります。
具体的にどれということは言いませんが、参考にすると余計に不登校や引きこもりを悪化させてしまう危険性があるのは、どのようなものなのかについてお話しておきましょう。
まずは、親のこれまでの接し方を肯定するような内容のものです。
これについては、臨床心理士などの実際のカウンセリングにおいてもダメだということは、前に説明しました。
先天的な精神疾患や発達障害の場合を除いては、親の接し方になんらかの問題があったから、子供の心が病んでしまったのです。
ですから、どこに問題があったのかを探らなければ、たとえ運よく復学や社会復帰ができたとしても、親の接しかたは変わらないわけですから、そんな環境にいつづけると、子供は再び心を病んでしまうことになります。
『せっかくがんばって立ち直ろうとしているのに、やっぱりあんたらはオレ(私)を苦しめるのか』と挫折して、しかも二度目、三度目は以前よりもひどくなることが普通です。
本を買うのも、カウンセリングを受けさせるのも親ですから、お客さんである親の気に入るようなことを言うのが、商売としては正解です。
ですから、そのような本はたくさん売れますし、ブログやHPは評価も良くて来客につながるかもしれません。
カウンセリングには、慰められたい『親たち』が続々とやってきて、連日大盛況でしょう。
ただし、それと子供がちゃんと立ち直り、自立して人生を歩んでいけるようになるのとは、まったく別次元の話です。
ですから、そのような慰め本などを真に受けて、今のままでいいんだ、と考えないように気をつけてください。
ちなみに、先天的な精神疾患や発達障害だけでなく、頭を打って脳に機能異常が起こった場合や、犯罪に巻きこまれたり、事故や災害に遭ったりして強度の精神的ショックを受けた場合なども、親御さんには原因がないことは付け加えておきましょう。
次に問題なのは、個人的な克服体験談を語ったものや、不登校や引きこもりを脱した人が自らの経験をもとに対処法を教えているものです。
たしかにリアルな克服の実例は、説得力があるでしょう。
しかし、実際の不登校や引きこもりというのは百人百様であって、ふたつとして同じケースはないのです。
それを数学の公式を当てはめるかのごとく、個々の事情も勘案することなく、こうすれば解決できますよ、というのは無責任であると言えます。
確かに、不登校や引きこもりという行動、行為自体は全く同じなので、『うちのこもそうなの』と、納得できるかもしれませんが、家庭環境や親の接し方、学校やクラスの人間関係などは、ぜんぜん違うはずです。
ですから、たったひとつの解決事例をもとにすべてが同じ方法で解決できると、安直に訴えているような本はどうかと思います。
最後に、子供を苦境から救い出し、幸せにするためには、まずは親が、いつも笑顔で幸せになること、といった教えを説く本についてです。
これは、ある種オカルティック、あるいは、宗教がかった迷信的理論のようですが、心理学的観点からしても、決して間違いではありません。
ただし、きちんと状況を把握したうえで実践しないと逆効果になってしまう危険性もはらんでいるので注意が必要です。
『お前らのせいでオレがこんなに苦しんでいるのに、自分たちだけ幸せそうにヘラヘラしやがって』と、不登校や引きこもりですんでいたものが家庭内暴力に発展したり、自分の惨めさをより意識するようになって、余計に心を病んでしまうこともあります。
本やブログ、HPなどの情報は、ともすれば机上の空論になりがちなものなので、いくら素晴らしい理論でも盲目的に信頼してしまうと、子供を立ち直らせるという一番大事な目的を見失ってしまうことがあります。
くれぐれもご注意ください。
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