Ex-diary 予感9

Extra diary

小ネタ置場。

破壊王子。輪っかベジたん。ちょっとした連載小説から日記での小ネタログ、その他分類不能な文章置き場です。連載小説はカカベジ/くだらないギャグ系中心。飽きたorくだらなすぎて耐えられなくなったらさっさと辞めてしまうであろう、極めていい加減企画です、ご了承ください(゚Д゚;)ハアハア

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予感 [9]

2009/10/12

魔人ブウ編にて、ベジータ自爆~復活の幕間を勝手に脳内妄想。当然カカベジ。




ぎしり、とベッドを軋ませてカカロットが俺の上に圧し掛かってくる。怖いくらい真剣な顔で俺の目を覗き込みながら。
「おい!!カカロット、キサマ一体何考えてやがる!!さっさと俺の上からどきやがれ!!」
「しょうがねえだろ、子供が腹減らしてるのに母ちゃんのおっぱいが出ねえんだからさぁ」
「だからってなんで俺の上に乗ってやがる!!」
「マッサージするとおっぱいが出るようになるんだってさ。オラさっき本で見たんだ」
「…本だと?!」
馬鹿力で圧し掛かってくるカカロットを懸命に押し戻しながら、視線をベッド脇の机に向けると、卓上に本が乗っているのが見えた。分厚い辞書のようなその本のタイトルには、こうあった。


―― 育児百科 ――


!!!どこのどいつだ、このバカにこんな物を与えやがった大バカは!!後で見つけ次第ぶっ殺してやる!!!




「子供のためだ、ベジータ、ちぃっとだけガマンしろ」
「はっ離しやがれ!だいたいキサマになんかに触られたら出るものも出なくなるわ!」
「そらみろベジータ、やっぱり出せるんじゃねえか!」
「下級戦士の分際で生意気に人の上げ足取ってんじゃねえ!!」
圧し掛かるやつの肩を押し戻そうと手を突っ張るが、びくともしない。くそっ何て力だ!悔しいが力ではまだまだこいつの方が上って事か!そんな事をちらりと思った瞬間、俺は隙を作ってしまったらしい。カカロットの肩に掛けられていた俺の手が奴に取られて、一纏めに頭上で抑えつけられてしまう。
「おい、カカロット!よせ、やめろ…!」
「…悪ぃなベジータ、時間が無えんだ。すぐ済ませるからさ、ちょっとだけ我慢しろよ」
…何だ…?奴の声が先ほどまでと違って、異様に低く聞こえたような気がした。その表情は影が射して良く見えない。
「おい、カカロット…一体何…」
「こうでもしないと、おめえはおとなしくしててくれねえからなぁ…」
俺を抑えつける抗い難い強い力。その低い声。よく伺う事のできない奴の暗い表情。…それはまるで、何か違う物の行為を連想させるかのようで……なぜか俺は急にこいつの事が怖くなった。
「…っ!カカロット、嫌だ、止めろ!!」
俺が今度こそ真剣に拒絶の声を上げても、カカロットはお構いなしに俺の胸の上に手を伸ばしてきた。日頃の奴からは想像もできない、妙に繊細な手つきで。
「…………っ!!」
方手で俺の腕を封じながら、一方の手が俺の胸の上を這いまわる。それは繊細というだけでは表現できない、まるで違う行為を思い起こされるような動きだ。俺は自分の鼓動が速くなるのを感じ、それをカカロットに悟られはしないかと怖くなって身をよじる。しかしそれがまずかった。体勢を変えたせいで奴の手が、敏感な胸の先端を掠め、その感覚に思わず声を漏らしてしまった。



「……あっ……ん……」
「ん?」
「………!!!!!!!!!!」
耳に届いた自分の声の甘さに、かあっと顔に血の気が射すのを感じた。なっ何だ今の声は!!これじゃまるで……!!
「ベジータ、今の声……」
おっ、俺はよりによってこいつの前でなんて声を出しちまったんだ!自分の口を抑えたかったが、カカロットの奴に腕を封じられていてそれは叶わない。その時、表情のうかがえなかったカカロットの、口元だけがニッと笑ったような気がした。
「………なんか、『出そう』な声だったよなぁ」
「………~~~~っ!!!!!!」
うっかりその表情を見てしまった俺は、心底恐怖を感じてその場から逃げ出したくなった。



図に乗ったように奴の手が、胸の先端ばかりをしつこくこね始める。くすぐったりかすめたりしながら、時々強くつねられる。
「あ…っう…う…ぁあ…!」
その度に自分の口から耳を塞ぎたいような甘い声を漏らしてしまう。
「まだ出そうにねえな。やっぱり吸い出した方がいいんかな?」
「…ぁ…あァ…ッ…!!」
今度は敏感な先端をちゅっ、と音を立てて吸い上げられ、そのまま舌先で転がすように刺激される。
「も…い、や…ぁ…」
「ん~?なかなか出ねえもんだなあ?」
その感触に俺が身を捩ると、奴はのんきな声でそう言いながら更に強い刺激を与えてくる。



「……も、やだ…ぁ……カカ……あっ!」
いくら拒んでもしつこく与えられ続ける刺激に俺が本気で泣きたい気持ちになっていた矢先。
「…ビィエエエエエエエッ!!」
――その時、一層大きくなった赤ん坊の泣き声で、様相が一変した。
「…あ~、ベジット、もうちょっと待ってろよ。今父ちゃんと母ちゃん頑張ってるからな!」
「………~~~~っ!!!!!!」
「ビエエエェンビエエエエッビイエエエエッ!!」
そうケロリと言い放って、赤ん坊に向かってへらへらと手を振る奴の表情は、先ほどと打って変わって陽気そのものだ。
「さ、ベジータ。赤ん坊が待ってるんだ、さっさと続き始めようぜ!」
俺を抑えつけながら見せる奴の表情は、いつもと同じ明るい太陽そのものの笑顔だった――。


……こっこいつ一体!本物のバカなのか?!それとも分かってて演技しているだけなのか?!読めん、この天才である俺様でもこいつの頭の中だけはまったく読めん!!
面喰っていると、再び奴の唇の感触が胸の上に落ちてくる。
「……きっキサマいい加減に、し……あ、んぁ……っ!!」
俺の抵抗ももはや口先だけの物になっていたその時、どさり、と病室の入り口あたりで何かを落とすような音がした。
「ん?」「………?」
行為に没頭しかけていた俺が顔を上げ、音のした方に目を向けた瞬間、さあっと自分の顔から血の気が引く音が聞こえた気がした。



「お、お前ら、赤ん坊ほったらかしにして何やってるんだよ?!」
「あ、クリリン」
「………ーーーー!!!!?」
――そこには、カカロットの仲間のチビ…クリリンとかいう地球人が立っていた。足元には奴が衝撃のあまり取り落としたであろう荷物が散らばっていた。




…腹を空かして泣き喚く赤ん坊…
…それをほったらかして、ベッドの上でもつれ合ってる大人二人…





それがこの良識派の地球人の目にはどう映ったか、瞬時に想像できた。
「何やってるんだお前ら、親失格だぞ?!」
「へ?何でだ?」
目を見開いて唾を飛ばしてこちらを詰るチビに対して、カカロットが心底不思議そうな顔をする。





…見られた…
…カカロットの奴に上に乗られてるところを…
…他の奴に見られた…






恥を知れだのなんだの喚き散らすチビに、いくら詰られても訳が分からないと言った表情できょとんとしているカカロットの下で、俺はまたしても絶叫していた。
「~~~~~っ悪夢だ!!これは悪い夢だ!!一体いつまで続くんだ、さっさと覚めやがれえええええっ!!」








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