Ex-diary 予感1

Extra diary

小ネタ置場。

破壊王子。輪っかベジたん。ちょっとした連載小説から日記での小ネタログ、その他分類不能な文章置き場です。連載小説はカカベジ/くだらないギャグ系中心。飽きたorくだらなすぎて耐えられなくなったらさっさと辞めてしまうであろう、極めていい加減企画です、ご了承ください(゚Д゚;)ハアハア

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予感 [1]

2009/09/24

魔人ブウ編にて、ベジータ自爆~復活の幕間を勝手に脳内補完。当然カカベジ。


「きさまを倒すには二度と修復できないよう粉々に吹っ飛ばすことだ…!!」
不死身の敵を見据えながら、全身全霊の力を持って目に見えない光を集め、束ね、自分の体に注ぎ込む。雷が一番高い木をめがけて落ちるように、全ての力がずしりと重い光の奔流となって自分の体に注がれていく。
さらばだ……ブルマ……トランクス……
愛する妻や子供に胸の内でひっそりと別れを告げる。その姿が脳裏に浮かんでは、白い世界に霞んで消えていく。もう会えないのだ、永遠に。目に映るもの全てが炎を上げて燃え始め、まばゆい光を放ち始めながら輪郭を失っていき、やがてそれは目を焼くほどに強くなって白熱した世界は眩しい白一面となっていく。
……そして……
『おめえも来いよ、向こうでやろうぜ』
『ーー!!』
最後に脳裏に浮かんだ自分の同族は、いつもと同じ眩しい笑顔を浮かべていた。一面のまばゆい白い世界で、そこだけくっきりと鮮やかな山吹の色彩が蘇る。屈託のない笑顔で告げている、この世を超えたところでも、また戦いの続きをやろうと。


死ねば肉体は無となり魂も悟空と違う世界に運ばれる
魂は洗われ記憶も無くし別の生命体となって生まれ変わる



――もう会えないのだ、永遠に。自分に突き付けられた残酷な現実と、自分に降りかかる報いを思い出して唐突に流れた涙は直ちに蒸発して消えた。
いやだ、忘れたくない!!
……カカロット……!!
逆流する光と力と命の熱さに体が燃えだすのを感じた。体に納まりきらなくなったエネルギーは皮膚を圧迫するような感覚と共に、一気に膨張して体を突き破った。
「うおおおおっ!!!」
絶叫と共に全ての力を解放する。崩れゆく体を感じながら、それでも意識だけは何とか保ち、愛しい者の事は忘れまいとした。しかし皆の顔を思い浮かべても、すでにそれは薄ぼんやりとしか現れてこず、やがてそういう意識すらも次第に遠ざかっていった。





――何に生まれ変わってもいい
――貴様の事を忘れさえしなければ…





それから暗闇が訪れた。




ーーけれどそれで終わりじゃなかった




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