Ex-diary 予感6

Extra diary

小ネタ置場。

破壊王子。輪っかベジたん。ちょっとした連載小説から日記での小ネタログ、その他分類不能な文章置き場です。連載小説はカカベジ/くだらないギャグ系中心。飽きたorくだらなすぎて耐えられなくなったらさっさと辞めてしまうであろう、極めていい加減企画です、ご了承ください(゚Д゚;)ハアハア

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予感 [6]

2009/10/03

魔人ブウ編にて、ベジータ自爆~復活の幕間を勝手に脳内妄想。当然カカベジ。



ちくしょう、興奮しすぎでまた痛みがひどくなってきやがった!!
まったく、「あの世」ってところは何から何まで最悪の場所だな!!


動けない俺を残して一旦部屋を出たカカロットは、戻ってきた時には手に山ほど荷物を抱えていた。
「おーいベジータ、いろいろ借りてきてやったぞ」
そう言ってやつは机の上にどさりと荷物を広げた。タオル、哺乳瓶、粉ミルクに衣類。…どう見ても新生児用品の山だ。満足げなカカロットの様子と合わせて、俺はそれを目にした途端まためまいがしてきた。
「こんだけありゃ、当分は大丈夫だな」
「おいカカロット、貴様それを『借りてきた』って言ったな…」
「ああそうだぞ。クリリン達に、おめえが無事に赤んぼ産んだって言ったら、皆喜んでいろいろ貸してくれたぞ」
その言葉を聞いた瞬間、意識がまた飛びそうになる。
「きっキサマ、まさかそんな話をあちこちで…!!」
「ああ、皆喜んでたぞ?」
瞬時に、あちこちで考えナシにべらべら触れ回っているコイツと、それを聞いた他の奴らの反応が目に浮かんだ。
『ベジータが赤んぼ産んだんだ』
『えええっマジかよ?!それ、冗談じゃなくて本当の話だったんだな!!へえ~っあのベジータが!!』





………………。




「カカロット…」
「ん、なんだ?」
「それは喜んでるんじゃなくてバカにしてるんじゃないのか?!第一こんな異常事態を他の奴らもすんなり受け入れてるんじゃねえ!!」
「異常事態っつってもよー、おめえが『王子』で『エリート』だからしょうがないんじゃねえ?」
奴がまっすぐこちらを見る。その悪びれなさにまた腹が立ってくる。
「『王子』でも『エリート』でも男に子供が産めるかバカめ!!」
「ん~、そんなもんかなあ?」
俺が怒鳴っても、カカロットは不思議そうに首をひねるばかりだ。それを見てるとまたイライラがつのる。だめだ、こいつと話をしてたら治るケガも治りゃしねえ!!


更にそこまで考えて、俺はふと恐ろしい疑問が頭に浮かんだ。
「おい、カカロット…」
「ん、なんだ?」
「キサマ、今『皆に話したら』と言ったな…」
「ああ、そうだぞ」
真っ直ぐこちらを見るカカロットに向かって、俺は疑問を口にした。はっきり言って、口にするのは相当恐ろしい疑問を。
「まさか、その話をブルマにもしたんじゃないだろうな…」
「ああ言ったさ。もちろんブルマもすっげえ喜んでたぞ?」
俺が恐々と聞いた質問に対し、奴はどうしてそんな当たり前な事を聞くんだとでも言いたげな顔で答えた。瞬時に、あちこちで考えナシにべらべら触れ回っているコイツと、それを聞いたブルマの反応が目に浮かんだ。
『ベジータが赤んぼ産んだんだ』
『やった、遂に生まれたのね?!さすがベジータだわ、これって地球上で初の異星人による出産よね?!カプセルコーポレーションの『異星人観光ビジネス部門』と『乳幼児産業部門』も含めてビッグビジネスの匂いがプンプンするわ!!よぉーし、そうと決まれば早速作業開始よ、発明しなきゃいけないものが山ほどあるわ!!』



「ブルマの奴、なんかベジットに『モデルになってほしい』って言ってたな」
「………………」
俺は大事な事を思い出した。そういえば自分の妻である女は、俺の妻であると同時に地球上で一番の科学者であり一番の大企業の社長であり…
「あれ?ベジータなんかまた顔色悪ぃぞ?」
…おまけに地球上で一番ぶっ飛んだ女だったな…。ようやくそこまで考えて、俺の思考は停止した。
「あれ?ベジータ?ベジータ??また寝ちまったのか??」



俺はその日、何度目かになる気絶をした。




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