"スパークNo225" (2002.4)



夜十時以降は、出門時刻を記入させよ!
どうなってる!まだまだ多い無償残業

2/21 刈谷労基署に申し入れを行うトヨタ系労働者と地域労連の代表


2/21 デンソー、アイシン、工機の労働者が西三河南労連と共に刈谷労基署に要請

 春闘行動の一環としてデンソー・アイシン・工機の労働者は、西三河南地域労連の仲間と共に、刈谷労基署を訪れ、サービス残業問題を中心に切実な諸要求について要請行動を行いました。
 労基署からは次長と主任が応対しました。

 デンソーについては、次の点を要請しました。
 @役員会で、夜十時以降の残業は特別の届出必要、夜十二時以降の残業は厳禁と決められているのに、本社ソフトウェアセンターでは深夜十二時を過ぎても照明が煌々とついている。
 こんな自体をなくすため、日立製作所水戸事務所で一月中旬から行われているように夜十時以降、労働者が出門する時は、必ず門で名前と時刻を記入するように指導してほしい。
 A会社の役員会で、サービス残業は、あってはならないと言っておきながら、自分の事業部内ではサービス残業が横行し、仕事中に係長が脳梗塞で倒れても、「労災扱いにはしない、個人の体質の問題」とうそぶく事業部長を兼任する役員がいる。サービス残業の実態共々、調査して欲しい。
 B厚生労働省の労働時間削減要項にあるように、遅々として進まないトヨタ系の所定内労働時間の削減を強力に指導してもらいたい。


 他社の要請内容は次の通りです。
 アイシン
 @パソコンによる入・退時刻の入力が進む一方、本人が申請した時刻を上司が勝手に改ざんできるシステムになっている。具体的な苦情も上がってきている。
 A代休制度の悪用で、年休がとれない。

 工機
 @昨年末の労基署の指導後、社内では一部改善が進んでいると聞いているが、一方、長時間労働、サービス残業がまだ続いているとの声も豊工マン・家族の皆さんから寄せられている。同じ技術部内でも、研削盤設計は残業代が月十時間分しかつかないとの指摘もある。
 A・工作機械の組立職場では、残業代休制度の導入後、異常なほど年休が取れないとの声が上がっている。
  ・「年休を取るとリストラの対象にする!」と暴言を吐く工作機械関連の課長がいるとの訴えがある。

 また、西三河南労連桜井議長から労基署に対して「働く者のくらしと雇用を守り、働くルールを確立するための要請書」が手渡されました。
 これに対し労基署は、「例年になく指導を強めている。愛知県は残業も含めて総労働時間が長い。まず、時間外協定の限度である一年三百六十時間の遵守を徹底したい。個々のサービス残業については今後も指導していく。」と答えました。



この会社、どんな会社だ!
拳銃密造事件の顛末


 安城工場で働いていた元デンソーマンが会社で銃とナイフを仕事の合間に造っていて、そのナイフでもって、路上で人を脅したとする事件の裁判を傍聴した。一言で感想を言うならば、「デンソーという会社は、どんな会社だ。えらいいいかげんだな」と思われても仕方がないと言うことです。何人ものマスコミ記者も傍聴していたので、デンソーで働いている者として、まったく恥ずかしくなりました。本人が言うには、昭和五十六年(一九八一年)頃から銃をつくりはじめ、約十丁つくったというではないか。昭和六十三年(一九八八年)からはナイフに興味が移ったとのこと。こんなに長期にわたって、会社で銃やナイフをつくっており、さらに驚くべきことには、それを会社のロッカーにも入れておいたし、会社でも知っていた者がいたという。職場規律も何もあったものではない。更に裁判官が、この事件の重大性を深く認識していないその元デンソーマンに「もし、今後暴力団などから拳銃製作依頼がきたらどうするか」と聞いたところ、「機械や道具など環境がないので、できないと断る」と答えています。これでは、まるでデンソー安城工場は拳銃製作に最適な場所ということになります。直接、関係ない者もデンソーマンなら穴があったら入りたい気持ちになります。共産党対策と思想関係には水も洩らさぬ包囲網を張り、熱心な密告制度と非情で違法な仕打ちを自慢している会社にして、この有様である。また社長が課長、係長など十二名を処分したという通達が人事から回ってきたが、「真の原因」についての追求がまるでない、幹部の責任のがれのきれいごととしか受取ることができないものでした。



この体質の会社・・・いやな思い

 元デンソーマンの拳銃密造事件裁判の判決があった翌日の三月十三日にスパーク編集部に届いた匿名のeメールを紹介します。
 私はデンソーに勤めているものですが最近、私達の同僚の不祥事が新聞沙汰になりその都度、その人たちは解雇されていきますが、自分はそれらの人達と一緒に働いている従業員だと思うと恥ずかしい思いをしているのが現実です。
 しかし、もっと恥ずかしいことは、新聞に公表され無ければ処罰が軽くなるもしくは無いこの会社の体質は、もっと自分をいやな思いにさせます。
 ひとつの例ですが、西尾製作所ガソリン噴射製造部に勤務していた者が数年前、鉄砲をアメリカより密輸し逮捕されましたが、そのときの部長の出世の為か、この情報は内部にとどめられ、そのものは現在でも本社で勤務しているとのこと。
 こんなことが在っても良いのでしょうか?
 自分は誠実さに欠いたうわべだけのこの会社が少しずついやになっているのが本心です。


春闘用データ完全保存版 第3弾
各社のモデル退職金


自分の退職金と比較して下さい。
<<表は作成中です。とりあえずイメージデータで見て下さい>>

  「連合」政策資料NO.127 2000年12月20日より
  注.トヨタ、日産、デンソーとも記載なし



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