"スパークNo222" (2001.12)



待ったなし!
何とかして下さい
このひどい下請けいじめ、部下いじめ
 デンソーの仲間から次のような手紙が届きましたので原文のまま紹介します。(但し伏せ字は編集部)

2001.11.10
前略 日本共産党 刈谷委員会 殿
株式会社デンソー施設部内の最近の問題点を御連絡いたします。

- - - ( その1.) - - -
 ある空調工事業者は、高棚工場で施設基準ならびに施設部工事仕様書どおりの配管工事を実施したのだが 工場建屋の強度に問題があり(あとあと調べてみると施設部が指示した場所には、配管等を直接設置してはいけないことが判明!) 後日配管は当初の設置位置より下方へズリ下がってしまった。
 この時点で施設部はデタラメの基準で工事させていたことが判明。施設部担当●●●●はただちに施工した業者へ修復工事を命じたが この修復費用約500万円(業者算出)は全て支払わない(業者責任だからデンソーとしては出せない、全て業者持ちじゃ)とハッキリ言っている。この修復工事のことはおそらく●●●●本人かせいぜい課長までの報告どまりで部長、あるいは役員は知らない。
 更に●●●●は「このことをあまりガタガタ言うとあんたらの今後のためにはならないよ」とオドシとも取れる言い方までしているし、施設部のミスを認めようともしていない。わたくしは業者のカタをもつ訳ではないですが デンソーともあろう大企業がカゲでこんな業者いじめをしていることを、共産党殿を通じて世ケンに知ってもらい、デンソー内社員には、反省の気持ちをもってもらいたいために公表いたします。
このままでは この業者があまりにかわいそうです。

- - - ( その2.) - - -
 施設部オペレーション●課●課長は 自分の部下に対し、「君に期待なんかしてないよ」などと平気な顔で言う。●課のS君は以前 生産現場応援に3ヵ月行っており、最後の1ヵ月の時点では自分の気持ちとして 施設部へもどるより、このまま生産課に残りたいという気持ちになっていた。
 そこでS君は 生産課課長にその気持ちを伝え、生産課課長も受け入れる気もちでいた。S君は上司●課長にそれを伝えたが ●課長は開口一番「そんなに施設がイヤなの? 生産課に変わったって 君では長続きしないと思うよ。僕はどっちでもいいけど…君の考えはよーくわかったよ」
 こうまで言われたS君は 生産課への転属の思いをこの時点で断念した。そしてその年のS君に対する人事考課の評価は、課長にきらわれた結果”D”だったそうです。(5段階評価の最下位)
「君に期待なんかしてないよ」発言はその後S君に数回発せられたそうです。
S君はこんな課長の下で夢も希望も失い、毎日を送っているそうです。
デンソーの課長ともあろう人がこの様なことでよいのでしょうか?
 この件は、組合へも伝えておりますが、組合は課長クラスにはあまり強く物が言えないようです。組合では「ラチ」があかないため、今回共産党殿に助けていただきたく(S君のためにも)公表いたします。

以上、2件よろしくお願い申し上げます。

自爆四題
   最近「自爆」という言葉をたてつづけに四つのケースで聞いたり、見たりしました。もちろん第一はニューヨークの高層ビルへ、飛行機が突っこんだ自爆テロ。  第二は今、傍聴しているデンソー前労組幹部がからんだ「ワイロ&郵便料金割引」事件裁判における「自爆」です。被告の郵便局員の供述によると、郵便局の職場では厳しい営業目標とノルマが課せられ、自腹で切手などを大量に買うことが横行しているようです。この自腹を「自爆」と郵便局の職場では皆、呼んでいるそうです。  第三は自動車販売店営業マンの中で使われている「自爆」。これもノルマ達成のための自腹行為のことです。全ト労連の販売関係労組では、全組合員の七割以上が自己負担を経験していることが大問題になっています。  第四はいつもこのスパークで取りあげている無償残業問題。これも「自爆」と呼ぶべきでしょう。トヨタやアイシンの設計・技術部門では「自責」「他責」という言葉でタダ働きがなされているそうです。即ち「自責」ならやむを得ず無償残業、「他責」なら何とか強く主張して残業をつけるというのです。 いずれにしても「自爆」が日常化しているような社会は異常です。一日も早くなくすよう、関係者の真剣な努力が望まれます。


904号法廷傍聴記
――前デンソー労組幹部の郵便局員贈賄事件の真相―― 連載D

今までのあらすじ
 元デンソー労組幹部の安部修は贈賄を認め、有罪の判決が下されました。しかし収賄側の郵便局員は今までの公判での態度を一転させ、警察紹介の弁護士を更迭して、真実を語りはじめたようです。彼は全ト労連は選挙違反のビラを大量に郵送していたこと、収賄の否定、きびしい刑事の取調べで、心ならずも調書にあるようなことを述べたと記言しました。
刑事の強引な取調べとシナリオづくり

 今回は第六回(九月二十六日)から第九回(十一月二十一日)までの公判で被告人が述べたことについて報告します。
 大口利用者に対して不正な割引をおこなうこと、またその郵便料金を個人口座に振り込むことについて、被告は平成四年から上司の了解を得ていた。
 刑事は長時間取調べを行ない、更に机をけったり、大声でどなったりした。また「子供以外、家族全部パクッてやる」と言われてびびって、刑事のシナリオに従った供述をした部分が多い。刑事から紹介された弁護士は、刑事と相性の合う一人だけであった。郵便物は安部修自身が「公職選挙法違反のおそれがある」と郵便局員に言っていた。全ト労連から岡崎の料理屋で接待を受けた。刑事から一番きつく追及されたことは、全ト労連にお金を返しているだろうということと、全ト労連からの収賄を認めろということであった。
 次回からの焦点は証人として出廷するN刑事の法廷での証言である。
労使協議会で無償残業・空年休をホットに論議

 ―アイシン―
 アイシンでは労働組合の秋の取り組みで、無償残業、空年休が問題となり、これを受けて、十一月中旬に副社長、人事担当常務連名の「部下の業務管理徹底のお願い」と題する通達が出されたそうです。そこでは「上司承認、上司指示のない残業、休出、深夜勤務は厳禁とする」と書いてあります。
 デンソー労組執行部なんかは、組合員が組合集会で「タダ働きがあるではないか」と発言すると「もし、あったらゆゆしきこと。具体的に個人名を明確にして執行部に言ってきて下さい」と脅しとお役人言葉の合成語をしゃべっておとぼけ答弁。そして、具体的に手紙などで訴えがあると握りつぶしで知らん顔。結構な親方・日の丸、殿様商売です。


写真に見る日本史の中の日本共産党      連載第4回

  日本の中国侵略の口実づくり、張作霖爆殺事件

 1928年(昭和3年)6月4日、中国国民党軍の攻撃を受け北京から撤退中の奉天軍閥の張作霖の特別列車を、日本の関東軍高級参謀河本大作大佐らの謀略で爆破し殺害した事件。これを機会に関東軍を出動させて旧満州地域を占領する計画であった。
 日本共産党は戦前・戦中一貫して、侵略戦争反対を訴えつづけた。そのため多くの党員が命を落としたりした。政治家の中には情報操作で排外主義をあおり、謀略で戦争をやろうとする者がいるから要注意である。
爆破された張作霖特別列車(1928年、奉天付近)

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