"スパークNo211"



トヨタ系企業の55才以上の労働条件
年金受給年令が65才に先送りされるのに伴い、デンソーでも今年中に結論を出すことを目標にして、労使で60才以上も働ける環境づくりの論議がはじまっています。今、国家財政の赤字、不況ということでリストラなどによる中高年いじめが吹き荒れています。これを機会にまず身近のトヨタ系各社の五十五才以上の労働条件と永年勤続制度を比較してみました。余分な批評はできるだけさし控えますので皆さん、ながめて下さい。ただひとつはっきりしていることは、デンソーが多くの点でトヨタについでナンバー・ツーであり、「福祉のデンソー」であるというキャッチフレーズは過去のものとなっている点です。
比較検証
トヨタ系各社の55才以上の 労働条件と永年勤続旅行制度

会社名 永年勤続旅行 昇給 一時金 退職金 各社についての一言コメント
デンソー
海外団体 海外個人
30年以上 オーストラリアなど 4泊6日 40万円
25〜30年 台北 3泊4日 25万円
定期昇給なし。ベースアップは54才技能系ベースアップ分の半分程度。昨年だと組合員平均は6800円だが、55才以上は1100〜2800円程度 各年次昇給に拘わらず、満55才に達する直前の基本給をベースにして支給する。 満55才に達する直前の基本給に55才以降の基本給上昇分の50%を加えたものをベースとする。 特に特徴がないのが特徴
トヨタ
海外団体 海外個人
35年以上 オーストラリアなど 4泊6日 46万円
30〜35年 ハワイ 4泊6日 34万円
定期昇給相当分はなくなり、満55才到達時職能資格相当の特別昇給分の50%が適用される 満55才到達時の基本給をベースに、満55才到達時職能資格相当の社員賞与支給基準によって支給される。 支給係数の増加率が一般の人の30%程度になる。 賃金体系としては基本給の比率が他社と比較して極端に少ないのが特徴。永年勤続も思ったより悪い。
アイシン
30年以上 50万円
25〜30年 30万円
新人事制度で55才以上で特に労働条件を区別することを廃止 同左 同左 55才で労働条件を区切ることはなくなったが、昇給などでは一般組合員より極端に少ない。構造的には他社と同様と言える。
織機
海外団体 海外個人
30年以上 オーストラリアなど 6泊7日 58万円 (レート換算)
20〜29年 タイ、シンガポール 5泊6日 不明
定期昇給なし。
ペースアップは一般の半分
54才の時の基準賃金にその後の昇給の半分を加算したものをベースにして支給 支給月数の増加率が一般の人の半分になる。 永年勤続旅行の条件が良いのが目立つ。
工機
40年以上 30万円
30〜40年 25万円
一般の昇給の35% 一般に準じて支給する 係数の増加率が0.26倍になる。 全体に底上げが必要。退職金係数がチョコチョコ変動するのが気になる。
車体
30年以上 オーストラリアなど
海外団体旅行
25〜30年 32万円
58才まで一般の1/2。
58才以降に更に1/2〜1/4に減る。
(55才の時の基本給+家族手当)をベースとして算出する。 退職金基礎額は(55才の時の基本給+その後の昇給)とする。 永年勤続などは結構好条件。きびしいライン作業が多いので55才以降も健康で働ける職場づくりが求められている。
総合評価 織機がだんとつ。
工機が最低。
デンソーは並。
トヨタが案外悪い。
どこも一般の1/4〜1/2に減らされる。
デンソーは並の会社。
ベース賃金がデンソーでは55才直前の基本給で、その後加算がないのは他社より悪い。 いじる個所は異なるが、どこも同じように55才以上はあまり増えないようにしている。 (総合所見) リストラ対象とだけみたり、人生50年時代の発想をやめ定年まで生き生き働ける環境づくりを!!


春斗裏話
未公表分200円(賃上げ)、
0.2カ月(ボーナス)

今年も史上最低記録を更新して春斗は終わりました。 どこまで行ったら底を打つのか、まったくがっくりです。 そういう中で、トヨタ系各社の妥結内容が新聞紙上で正式発表されています。 織機さんはデンソーより500円少ない6200円で妥結したことになっているが、 実際は未公表分の200円が上積みされ6400円だとあちらの職場では報告されているとのこと。 またボーナスについてもデンソーより0.19カ月少ない5.26カ月だが、 これも例年通り0.2カ月上積みされて、実際は逆にデンソーを0.01カ月上回ると報告されています。 昨年もそうでした。 そう言えば最近いろんなところで織機さんの活気が目立つと思っていたら平均年齢も、33.9才で デンソーの35.3才より若いのです。一昔前は逆だったように思います。デンソーも、うかうかしておれません。

発見!米国の年令差別禁止法

 日本共産党が発表した解雇規制法案の中に、米国では年令差別禁止法があると書いてあったので、 その詳細を知りたいと思い、八田ひろ子参院事務所に問い合わせたところ、回答がありました。 それによると、いろいろな権利についてきちんと書面による説明、同意の署名がなされなければならないと 規定されているのです。さらにクーリング・オフの制度まであるのです。 日本国内やデンソー社内で行われていることを見るにつけ、もう少し従業員一人一人が法律できちんと 守られる必要があることを痛感します。

赤旗ロンドン特派員報告
欧米の雇用
年令差別は”人権侵害”
消えていく「○○歳以下」の求人広告
「○○歳までの方」。

日本の新聞広告では当然のように書かれている求人の年齢制限が、欧米では差別として事実上禁止されています。 性別や人種、既婚・未婚、障害の有無と同様、年齢をリストラの理由にしたり求人から締め出すのは、 人権侵害で差別にあたるとの考えにもとづいています。 ある日の英タイムズ紙の求人欄=写真。見開きページに掲載された十六社の広告のうち、 一定年数の職種の経験の有無を条件にしている会社はあるものの、年齢制限をおこなう求人は一つもありません。 同紙の担当者に聞くと、「差別との批判をうけるので年齢制限をつけた広告の扱いはとくに注意してチェックしている」といいます。
年齢制限は差別にあたる
「法律で禁止されているわけではないが、差別にあたるので社の方針として年齢制限をしないようにしている」 というのは英紙ガーディアンの求人広告担当者です。 企業が年齢制限を要求したときも、特別な場合を除いて削除を求めているといいます。 フィナンシャル・タイムズ紙は、米国向けの金曜日以外、年齢つき求人広告の掲載拒否はしていませんが、 年齢制限をつけた広告自体が減っているといいます。 担当者は「宗教や思想と同じように年齢差別はそもそもおかしい。 生年月日はその仕事ができるかどうかに関係ない」といいきります。


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