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人の動き、気持ちを考えた使い易い家 |
動きがスムーズな家は使いやすくて快適です。
あっちに行ったり、こっちに来たり、行動から考えた場所に部屋がないと移動距離が長く、時間のロスになります。
使い勝手から部屋の配置を考えていないと・・・。
家の中では人が動き回っています。移動距離が長いと。 |
家の中では、人があっちの部屋に行ったり、こっちの部屋に行ったり移動します。
当たり前なのですが何か移動する必要性があるからです。
・手を洗いたい時には、洗面台に行きます。
・お風呂に入りたい時は、脱衣に行って、服を脱いで、浴室に入ります。
・お母さんは朝になると、寝室から起き出して、キッチンに行きます。
全て、部屋から部屋への移動です。
使い易い家というのは、この「移動」が楽だったり、手順を考えた配置になっています。
玄関の隣りに客間があって、来客を招き入れ易いというのは、配置が影響しているわけです。
もう少し移動があるものでは、洗濯の手順をひも解いてみれば
わかります。
脱がれた服
↓
ランドリーBOXに入れられ
↓
洗濯機へ入れられ
↓
洗濯カゴに入れられ
↓
ハンガーに掛けられ
↓
物干し竿に干され
↓
部屋に取り込まれ
↓
たたまれ
↓
タンスにしまわれ
↓
外出時に着られ
↓
帰宅後に脱がれる
結構な手順と時間が掛っています。
奥さんはよく解ると思いますが、こう考えると「洗濯」という作業は、結構面倒です。
それを毎日ようにこなしている奥さんはすごいです。
また、脱水が掛っているとはいえ濡れた洗濯物は重いです。
忙しい朝は何度も、物干し場と、洗濯機を、行き来するのが大変です。
当然、スムーズに移動ができ、その移動距離が、短い方が良いです。
そのような部屋の配置、物干し竿の位置に、なっていることが家の使い易さを決めています。
洗濯は解り易い例ですが、各家族には時間を掛けて作られてきた生活のスタイルが存在します。
生活スタイル(ルール)ができるまでと言うと・・・。
結婚するとアパートなどで新婚生活をスタートさせる人が、多いと思います。
最初は、お互いの生活スタイルの違いを感じながら、時間を積み重ねていきます。
お互いに許容しながら、助け合いながらのスタートとなりますが慣れというものは怖いもので、段々と「我」が出てきます。
どちらかが折れながら、我慢しながらの生活に変化していきます。
それでも「愛」があり、お互いを思いやる気持ちがある夫婦は、段々と夫婦のライフスタイルを確立していきます。
それは二人にしかできない、二人だけのスタイル(ルール)作りとなります。
そんな生活スタイル(ルール)は、他の夫婦とは違うものになります。
色の好みも違えば、好みの家具も違う、置かれる小物やゴミ箱も違う、作り出される部屋の雰囲気は、違っていて当たり前です。
この世界にライフスタイルが同じ夫婦はいない、と言ってよいです。
でも、なぜか同じ間取りのアパートから、新婚生活をスタートさせる夫婦が多い。
不思議なのですが仕方ないですよね。
結婚してすぐに家を建てることは難しいです。
また、生活スタイルが決まっていないのに家を建ててしまうのは危険です。
なので、アパートを借り、間取りに合せて自分達のライフスタイルを作っていくことになります。
面白いのは、同じ間取りなのに、お隣さんとは部屋の雰囲気が全く違うということが普通に起こることです。
それは、部屋というキャンパスに好き勝手に絵を書くように、マットを敷き、テーブルを置き、照明器具を付け、収納家具を置き、小物を置き、ゴミ箱を置く 。
ドンドンと自分達の好みで置いて行く。
すると、そこには、他の夫婦とは違う自分達だけの雰囲気が、作り出されていきます。
まるで、アパートに絵を書いているようにです。
そして、日々の生活からその家のルール(癖、習慣)が生まれて行きます。
・鍵の置く場所をここにしよう。
・コートはここに掛けよう。
・バックはこっちに置く。
・服はこっちの引き出し。
・ジャンバーはこのクローゼット。
と決まっている家は、多いと思います。
知らず知らずのうちに、自分達で作った生活スタイル(ルール)です。
そして、生活スタイルは「癖(習慣)」になっていきます。
知らないうちに、いつもの場所に、鍵を置いて、コートを置いてバックを置く。
意識しなくても、自然と置いてしまうようになります。
この一度確立されてしまった「癖(習慣)」は、中々他人には解らないものです。
また、本人達も癖と思っていないことが多く、何気なく行っている行為で、置いたことを覚えていないということも、起きます。
「あれ、鍵を置いたっけ?」と思って、いつも置いてある場所に行くとちゃんと置いてある、という経験はあります。
確実に「癖(習慣)」となって体に染み着いているんです。
自分でも気付かないほどの癖なので、他人に話をするということはとても難しいです。
↑問題はここ!
家造りで、置き去りにされてしまう家のルール(癖、習慣) |
家を建てようと思い始めめると「あんな家がいいわ!こんな家もいいだろう!」と家に対する思いがドンドン大きくなっていきます。
雑誌を見たり、インターネットで調べたり、モデルルームの見学に出かけたりします。
家を建てた知人の家を訪ねて話を聞いて参考にしようとします。
親に相談をする人もいます。
親戚の建設関係の人に話を聞く人もいるでしょう。
そうして、少しづつ蓄えた知識をつなぎ合わせていきます。
でも、「何が本当に正しいんだろう?」と疑問を持ち始めます。
「何が一番自分に合った家の作り方なんだろう?」と思い始めます。
○千万円も掛けて建てる家です。
「失敗したくない!」という思いもドンドンと強くなります。
「住み易い家にしたい」とも思います。
「冬暖かく、夏涼しい家にし たい」とも考えるでしょう。
「安く建てたい」とは誰もが考えることです。
「地震に弱い家にはしたくない」と考える人も多いと思います。
そして、自分達が作り上げた「癖(習慣)」というものを忘れて、家作りが始まります。
↑結果は・・・。
「癖」を忘れて家を作ってしまった人達は、住み始めてすぐに使い難さを感じ始めます。
「なんか今までの生活と違って、使い難いな!住み難いな!」と始まります。
収納が考えられていない家では、新居なのに物が部屋に溢れ出します。
また、「あれどこにしまったっけ?」と物がどこに行ったのかわからず探し回るようになります。
今までの癖(習慣)が反映されていないので、わざわざ2階のクローゼットにコートやバックを取りに階段を登るようにもなります。
そういう家はそのうちに1階に置くようになり、収納しきれない物が部屋に溢れ出しドンドン狭くなっていきます。
アパートはワンフロアーで2階がない場合が多いです。
2階に置くと不便になるものが解らなかったりします。
また、安易に「これは2階に置けばいいっか、2階にしか置けないよね」と決めつけてしまうこともあります。
自分たちの「癖(習慣)」なのに忘れていた、全然気付けなかったという事態が起きてくるのです。
悲しいですよね。
○千万円も掛けたので今更作り直せません。
これらは全て自分の「癖(習慣)」を把握していなかったり、見落としていたり、安易に考えすぎた為に起こっています。
家造りで重要なのは「自分達がどんな生活の仕方(癖・習慣)をしているか」を把握して、家造りに反映させられるかです。
不思議なもので、自分達の癖は自分達では気付かないことが本当に多いんです。
「え、なんで、自分のことじゃん」と言いたくなると思うのですが、解っているようで解っていことが多いです。
なので、家が完成してから「あ、失敗した。。。」となってしまいます。
あなたも友達や知人から「失敗した!」という嘆きを聞いたことがあるのではないでしょうか?
「そうかわかったぞ! 自分の癖(習慣)を見つければ、失敗しないんだな!」というのは正しいのですが楽観的すぎます。
癖(習慣)を見つけたら、その癖がより使い易い状態に設計されているのかが大きな問題となってきます。
癖は創意工夫によって、より使い易く設計される必要があります。
「リビングでネクタイを締めて、出勤する」という癖に気付いたら、リビングにネクタイ用の浅い扉付きの収納を作れば便利そうだな」と思うでしょう。
工夫というのは、扉に鏡を付けるようなことです。
表側でも良いですし、裏側でも良いです。
更に時計置き場や財布の置き場、名刺のストックなども置ける場所を作っておくなど。
そこまで「癖」が考えられて、工夫されて設計してあると本当に使い易いんです。
・バック置き場が設計されていて部屋が整然としている。
・玄関にコートやジャンバーを掛けられるから出かける時も楽だし、 リビングが散らからない。
・電話を留守電にしてから出かけられるから忘れることがないし、帰って来た時もすぐに確認できる。
上記は、「癖」が設計されているということなんですが便利だと思いませんか。
ただ、他とのバランスもあります。
「なんでもかんでも収納するのが私の癖」と言って、1階の収納に全てを入れたいと思ってもリビングが8帖で収納が10帖というのは、いかがなものかと思います。
どうしても必要であれば作った方が良いですが、普通に考えると
「そんなに大きな収納が必要なの???」となります。
「癖(習慣)」は設計すれば良いということではないんです。
見極めも必要です。
なかなか困ってしまう「癖」ですが、重要なのは「癖が設計されている」ということです。
次に重要なのが「誰が「癖」を発見して設計するのか」ということです。
癖が設計されていなければ結局使い難い家となります。
あなたは、自分の「癖」を自分で設計する自信がありますか?
自分の癖を見つけ出しすのは結構難しいんですけど・・・。
第三者の目で見た「癖(習慣)」は、設計に生かされる。 |
現在のお住まいの生活の仕方を見させてもらったり、一日の行動を書き出していただいています。
ある建主と洗濯物を干す場所の話をした時です。
今はリビングの前に干していました。
でも、奥さんは「2階のベランダに干すからいいです。」 と言われました。
「2階は階段を登るので重い洗濯物を持って上がるのは大変では?」と話したのですが、その時は「2階に干すから大丈夫です」との回答。
でも、次の打合せの時には「やっぱり1階に物干し場が欲しい」という話になりました。
自分の行動をもう一度考え直してもらえたからなんですけどね。
第三者の目で現在の生活を見直すと癖(習慣)が見えてくる時が多々あります。
第三者には建主には見えないものが見える時が多々あるんです。
それを設計に生かすことで建主にとって使い易いに家なっていきます。
なので、癖(習慣)を設計に生かす能力が依頼先に必要です。
依頼先に能力があるかがとても問題になります。
家ではいろいろなことが起こります。
キッチンだけ見ても、料理を作っていると来客が来たり、宅配が来たり、子供が帰って来たり、ご主人が重い荷物を持って帰ってくることもあるでしょう。
キッチンからは、
・雨が降ってくれば外の物干し場に急いで行かなければなりません。
・食材の買い出しの出入りもあります。
・電話が鳴れば出なければなりません。
・子供がリビングで泣いていれば駆けつけなければなりません。
・回していた洗濯機が止まれば物干し場に干しに行かなければ なりません。
・夕方になると浴槽の掃除をしてお風呂の準備も必要です。
・料理の材料が足らなくなれば食品庫に野菜やお米などを取りに行かなければならないこともあります。
・夕飯の準備が終われば洗濯物をたたんだりという作業も待っています。
・合間ではパソコンで調べ物をしたりすることもあります。
・ミシンで子供の手提げ袋を縫ったり、編み物をすることもあるでしょう。
いったいキッチンからいくつの部屋に移動したのでしょう?
移動が楽にできる場合と、遠くて大変な場合では、どちらが良いのかわかると思います。
人が動いた線ということで「動線」と言いますが、動線が短い、楽に移動できるということは「使い易さ」という意味では重要なわけです。
そして、良い動線の家であればストレスなく気持ち良く使えます。
そんな、動線はどうすれば見つけられるのでしょうか?
いろいろな「動線」がありますが、考えたことはありますか? |
・朝の動線
・夜の動線
・洗濯の動線
・キッチンの動線
・食事の動線
・入浴の動線
・来客の動線
・子供の動線(帰宅動線・お出かけ動線)
・ご主人の動線(帰宅動線・出勤動線)
・奥さんの動線(帰宅動線・お出かけ動線)
他にも部分でみればいろいろな動線が存在します。
今の住まいで上記を少し考えてみて下さい。
あなたの家での行動がわかります。
わかったところで、どの部屋とどの部屋が近いと便利とか並んでいると使い易いなどを考えることをお勧めします。
来客の動線を考えると、玄関から他の部屋を通らずに客間に行けると良いことがわかると思います。
来客がトイレを使いたいということにもなるので客間からトイレが近い方が良いということもわかります。
そして、他の散らかっている部屋を覗かれない方が良いなあと考えたりします。
でも、来客が来た時だけ使う客間では勿体無いです。
リビングと並んでいると部屋が広くなるし、洗濯物を一時的に置いてたたむスペースにすることもできる。
子供のお昼寝スペースにもなるし、病気になった時には看病のスペースにすることもできる。
「来客が少ないから来客の動線よりも家族の移動を優先したい」という動線の考え方もあります。
人が部屋をどう動くかを考えることが「動線計画」では重要です。
部屋と部屋のつながりということなのですが、考えられたつながりは使い易くなって当たり前です。
使い易い動線を考えたり見つけたりするのは簡単なように思えますが、必要な部屋の大きさや必要な部屋と部屋のつながりがあるので単純には行きません。
部屋と部屋を並べ始めると上手く噛み合わなくて無駄なスペースが出来たりします。
問題ですよね。
一長一短もあるのですが、兼用できる部屋や部屋同士がつながっていることで使いやすくなる工夫をする必要もあります。
この辺を建主だけで考えていると難しい問題がありますね。
知識と経験がものをいう部分でもあります。
動線と言っても「帰って来た時にどんな行動をしますか?」とお聞きするだけなのですが、簡単そうに見えて、奥が深いのが動線です。
お子さんが外から帰った時は、まず手を洗わせるという癖(習慣)のある家族がいらっしゃいました。
奥さんもご主人も手を洗うという癖(習慣)のある家族です。
「玄関に洗面台を付ける」というのが一番良いのですが、洗面台のスペースの問題や歯磨きなどができる洗面台と二重に付けることはどうかということで、脱衣・洗面室を玄関の隣りにすることになりました。
こうすることによって二重の洗面台を設ける必要がなくなり、使い易くなりました。
この家族の「帰ったら手を洗う」という癖を見逃して家を建ててしまったらどうなっていたのか想像ができますか?
玄関からリビングに入って、廊下から奥の脱衣・洗面室に入る家になってしまっていたらほんと最悪です。
手を洗うまでにいくつの部屋を通るのでしょうか、ドアノブなど、どのくらい触るのでしょうか。
家が完成して「やっちゃった失敗した!」と言っても遅いです。
作り直すことは簡単にはできません。
また、脱衣・洗面室がキッチンから近い方が洗濯が楽にできるとか浴室の掃除もパッパッと済ますことができるなどと考えると、動線的にキッチンも近い方が良いということになります。
このように癖(習慣)と動線は絡み合っています。
良い動線を見つけることも、家造りには非常に重要なんです。
そして、この「良い動線」というのは、各家族で違っていて当たり前なんです。
この良い動線は建主だけでは見つけるのが結構難しいです。
間取りを考え始めるとわかると思いますが「この部屋とこの部屋を近くにしたい」と思う部屋がいっぱいあることに気付きます。
あり過ぎて隣りに並べることができなくなります。
キッチン周りには下図のような部屋が隣接していると便利だと思うのですがキッチンの周りに全部は隣接できません。
そこで工夫が必要になります。
または優先順位を付けて隣接させることを諦める部屋を作るようにするしかない場合もあります。
工夫で解決出来る場合もあります。
私達は兼用できる部屋を模索して提案したり、通り抜けて次の部屋に行けたりするように工夫をする提案をしています。
例えば、ダイニングテーブルの周りの壁側にカウンターテーブルを設けてミシンやパソコンの作業台にしたり、キッチンを抜けると脱衣室に行けるような配置の提案などです。
下図のような配置にするだけでも使い易いと思いませんか?
キッチンカウンターとダイニングテーブル、L字型のカウンターはこの家の作業場が凝縮されたスペースであり、パソコンや電話、FAXなどを置く情報基地でもあります。
子供が勉強したり、料理のお手伝い、友達を呼んでケーキ作りなど楽しいこともできるスペースとなっています。
リビングが隣接することでコミュニケーションが取りやすいこともわかります。
動線をよく考えた家は使い易い家となることがわかって頂けるのではないでしょうか。
動線というのは、その家族にしか適合しない場合が多いです。
他の家族の間取りが素晴らしいとか使い易そうだと思っても、その動線があなたに合っているとは限りません。
あなたに合った動線を導き出す方法、考え方、工夫がとても大切になります。
この辺を順序立てて導いてくれる設計士に頼むことは、その後の生活に大きな影響を及ぼします。
使い易い動線の家になっていると、いろいろな作業が楽に行えるのでストレスを溜めずにすみます。
心の健康にも良い家になります。
「使い難い動線の家」は、脱衣と洗濯機の置く場所、キッチン、物干し場が離れているような家です。
脱衣で脱がれた洗濯物
↓
ワザワザ遠くに取りに行く
↓
洗濯機の近くまで持ってくる
↓
洗濯機を回す
↓
廊下を通ってキッチンに戻る
↓
調理を再開
↓
洗濯がピーと鳴って終わると ↓
ワザワザ遠くに取りに行く ↓
遠くの物干し場に持っていく ↓
洗濯物を干す ↓
遠くからキッチンに戻る
というような歩く距離が長くなっている動線の家です。
時間が掛かります。
「移動」というロスが多い動線です。
これが、
キッチンで調理をしながら
↓
キッチンの隣に脱衣・浴室がある ↓
脱いだ服はランドリーBOXに入っている ↓
脱衣には洗濯機がある ↓
すぐに回せる ↓
洗濯機が止まる ↓
キッチンからすぐに行ける ↓
近くの勝手口から物干し場へ ↓
すぐに干せる ↓
乾いた洗濯物を取り込む ↓
近くでたたむ ↓
近くのクローゼットに仕舞える ↓
キッチンにいながら簡単に洗濯ができる
となったら作業がスムーズでストレスも溜まらず料理に時間が掛けられ美味しい料理が作れるのではないでしょうか。
忙しい奥さんにとっては大助かりな動線ではないかと思います。
奥さんにとっては夢のような配置と動線ではないかと思います。
他にもいろいろ癖(習慣)があるので考えなければならないことが多いのですが、そんな夢のような動線の家ができたら本当にストレスが溜まらないでしょうね。
私達は建主の生活の仕方などをお聞きしていくと、建主の癖(習慣)に気付いていきます。
そして、今の生活から考えると、どんな動線が使い易いのかをお話ししています。
ご主人のバックが「いつもリビングにあって嫌なの」と嘆きの声を聞けばバックがなぜリビングに必要なのか、リビングになくても良いのかリビングの途中に置く場所があればそこに置いてからリビングに入ってくるのかなどをお聞きしながら一番良い動線を提案しています。
知識と経験から考えられた工夫を提案されることは「失敗しない家造り」には大切なことではないかと思います。
癖(習慣)は今の住まいに存在します。
今の住まいでの住まい方を見つめることで問題点も見えてきます。
単純に「使い難いな」と思うところを探すということです。
当然、新居で改善されていれば使い易くなるわけです。
でも、使い難いと思ったことも時間が経つと忘れてしまうんです。
「人に使い難いところを話す」というのはなかなか難しいことです。
今、パッと思い浮かびますか?
すぐに思いつくこともあるでしょうが忘れてしまっていることの方が、多いのではないかと思います。
失敗経験とすると、
「押入れに掃除機を立てたまま入らない。」
「押入れの中棚があって買ったプラスチックケースが入らなかった。」
「家具の巾を間違えて壁から飛び出てしまった。」
「家具の隣りにテレビを置いたら壁からはみ出た。」
いろいろあると思います。
それらが解決される家でないと、また嫌な思いをしなければならないわけです。
そんな思いはしたくないですよね。
私達は第三者的な目で
「ここは問題では?」
「これは使い易いんですか?」
「廊下に物が溢れちゃっていますね。どんな風に収納したいですか?」
と疑問に思ったところ、問題になっていそうなところをお聞きしています。
それらの問題点が解決された間取りが提案されたら嬉しいですよね。
当然、出来上がった家も使い易いわけです。
「かゆいところに手が届くような質問」を心掛けています。
人は年を取ります。
家は変化を求められます。
年を重ねることで一番大きな変化は子供の成長です。
よちよち歩きをしていた子がランドセルを背負って小学校に行くようになり、友達が遊びに来たり、ママ友とのお茶会などが開かれることもあるかと思います。
その頃はまだ宿題をお母さんの近くのダイニングテーブルでしていたりします。
それが中学になると部活が始まり、自転車登校になったり、受験になったりします。
高校になると電車通学になるかも知れません。
体格も大人と変わらなくなりリビングが狭いということもおきるかも知れません。
そして、大学生になると家を出て行く子も多いのではないでしょうか。
部屋が一つ不要になりますね。
でも、大学を卒業して家に戻る子もいると思います。
また部屋が一つ必要になります。
そして、社会人なると今度は駐車スペースが必要になる場合もあります。
結婚して同居ってことになると・・・・・。
必要になる部屋が増えたり、部屋が狭く感じたり、人が少なくなって広く感じたり、また人が増えて部屋も駐車場も増やさなければならなくなったり時間と共に必要な部屋の数がドンドンと変化して行きます。
家はその変化に順応できなければならないわけです。
家を順応させるには家の設計段階から予測をして考えておかなければできないです。
行き当たりばったりでなんとかなる話ではないです。
私達は家族年表を作り部屋の数や駐車場の数、考え方を将来予測を元に提案させてもらっています。
普通は80歳~90歳くらいまで使い続ける家です。
そこまでの家族の変化を予測しながら家を建てなければならないのですが、どのように変化を予測するのかも各家庭で違ってきます。
長い目で見た家の設計も大事ですし、変化に対応できる工夫も必要となります。
お子さんが3人いれば年齢差によっては子供部屋は2つあれば足りてしまうかも知れません。
一番下の子が小さければ子供部屋は2つで足りる場合もあります。
一番上の子が大学生になって家を出てしまえば2つで足ります。
帰って来ることまで考えるかは親の考え方ですが、客間など予備室的な部屋があれば応用することも可能という考え方もあります。
変化をどう予測して、子供達にどんな部屋をどのように与えるかあります。
予測通りに行かないこともあるのですが何も考えていないとどうにもならなくなる場合があるので気をつけたいです。
子供部屋は最終的に夫婦二人になってしまった時には趣味の部屋としても使えます。
そこまで使い易くと考えると子供部屋が1階という考え方も出て来てしまうんですけどね。
家族の変化、家の変化についてもよく考えた設計が必要ということです。
適当な設計、未来を予想していない設計をして後悔したいですか?
そこまで考え抜いたアドバイス、工夫の提案を受けられることも重要なことなのです。
設計士がお手伝い。でも、建主に成り切れないと・・・。 |
赤の他人があなたの家を設計しても使い易い家になるとはとは限りません。
どんな優秀な設計士でも、あなたの癖や家の使い方を知らなければ使い易い家の設計は出来ないんです。
赤の他人があなたが使い易い家を知らないのは当たり前です。
あなたが家に帰ったらどんな行動をするのかを知らない人が設計した家では、あなたが使いやすい家にならないことは想像できますよね。
家の鍵をどこへ置くのか、バックをどこに置くのか、着替えをどこでするのか、そんなあなたにとってあまりにも普通のことを設計士は聞かなければ知らないんです。
そのまま設計されてしまうことはとても怖いことですね。
どんな家になってしまうのか解りません。
なので、設計士が建主に成り切れないと大変なことになるわけです。
家に帰った時の行動、お風呂に入る時の準備や手順など各家庭で違うと思います。
設計士にはそれらを建主から聞き出して使い易いように設計できる能力が必要なわけです。
設計士があなたに成り切れる能力が必要なわけです。
もし、設計士があなたに成り切れる能力を持っていなかったら、あなたが満足できる使い勝手の良い家にならないことは想像できるのではないでしょうか。
「一般的にはこんな間取りにしておけば困ることはない」程度の
設計では、家に帰った時にあっちに行き、こっちに行き、2階に登ったり、降りたりしなければならない家になってしまうかも知れません。
家は、服を買い替えるように簡単に変えられるものではありません。
家造りの失敗は一生あなたに付きまとうと言っても過言ではありません。
やはり、かゆいところに手が届くような質問、建主に成り切れるような質問をしてくれる設計士の存在が不可欠だと思います。
家に帰った時の行動や朝起きた時の行動などなど、細かな行動を質問してくれて、それをアイデアと工夫でより使い易く設計してくれる設計士の存在が大きいのではないかと思います。
どの設計士を「選ぶ」かで、設計が変わってしまう怖い事実。 |
家の設計は、設計士が誰かによって変わってしまいます。
設計士Aに頼めば、Aという設計の家になります。
設計士Bに頼めば、Bという設計の家になります。
設計士Cに・・・・。
「設計士」「建築家」「一級建築士」といろいろな呼び方がありますが、資格があれば良い設計ができるわけではありません。
資格は家を設計するため、建築基準法をクリヤーする為の最低の基準です。
良い家が設計できる基準ではありません。
また、「作品集」や「実例集」「施工実績」などではどんな家を設計したかということはわかりますが、その設計をしてもらった建主が本当に満足しているかまではわかりません。
デザイン的な部分や色の使い方、形の面白さなど見ることはできるのですが、総合的に見た時に、住み易く、使い勝手が良く、居心地が良い家になっているかはわかりません。
設計士等の本当の力、実力、配慮、気付かいなどはわからないのが普通です。
「見た目はカッコいいけど・・・。使い難くて嫌になっちゃう!」とか思っている人も多いと思います。
「どうみても使い難そう!」という家が結構あります。
家の使い易さや満足度は設計士の能力によって変わってしまうということです。
よく考えると大変怖いことです。
あなたに成り切れる力のある設計士であれば、満足度が高くなるとは思います。
設計士選びは見えないものを見なければならないので難しいです。
建主の使い勝手や動きを把握して、建主の気持ちで設計できる設計士に依頼することが重要です。
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