このページは「南阿蘇情報」でとり上げた出来事の一部を保存します。 久木野での出来事
[1] ナスビの供え物
久木野村は南外輪山に添って東西に長い村です。その村を縦断するように人工の大きな川が流れています。取水口は「竹崎水源」と、両併川(主な水源は高森湧水トンネル公園)が交わる所ですので、とてもきれいな水です。 この川は久木野村の田畑をうるおす大切な水源です。結構その昔作られたようで、近所の桐原さんの話では、子供の頃はこの川で泳いでいたそうで、魚もよく捕っていたそうです。 久石地区では昔の幹線道路も集落もこの川に添っています。各家庭の前の川には洗い場がありますが最近はあまり使われていません。
取水口:中央の森が竹崎水源です
田植えも済み、稲穂も青々してくる7月頃には、家庭用に栽培された野菜が実リます。そこで一番に出来た野菜を、その洗い場に供えると聞きました。その野菜がなぜか「ナスビ」なのです。
「いち富士 に鷹 さんナスビ」と言われるほど縁起物だからでしょうか。昔はそれこそ一番に収穫出来た野菜だったんでしょうね。
そのナスビを串に刺して水神さまに供えるのですが、何とも微笑ましい素朴な風物です。