[2] スズメバチの巣にスズメが巣を作りました

 H12年の10月のある日、お隣の桐原さんの奥さんが「うちの家の庭の花によくスズメバチが来ていますので近くに巣があるんですよ」という話に、そう言えば我が家でも檜の皮をかじってるスズメバチをよく見かけていました。巣の材料にするんです。
 ある日の夕方、偶然にも我が家の二階踊り場の窓越しに2〜3匹の蜂の乱舞を発見。胸騒ぎがしました。ソット窓を開けて右上の軒下を見ると、薄暗闇にボ〜と黒い固まりが見えます。周りに蜂らしき虫が舞っていました。
 
 もしかしてと懐中電燈を照らして見て、ビックリ。2m程先の軒下に照らしだされた固まりの物体は、それはそれは見事なスズメバチの巣だったんです。
 大きさは17インチのディスプレイほどあるでしょうか、その表面は500円玉大の扇形の模様が無数に飾られていました。一瞬「シテヤラレタ!」と思いながらも、呆然とその見事な巣に見とれ、ただただ感銘するばかり。暗くなるというのに、働き蜂は一生懸命巣を出入りしています。

「黄色スズメバチ」という種類で、一般に知られてるスズメバチと比べるとやや小型です。お隣の御主人に報告して、寒くなり全員出て行くまでそのままにしておく事にしました。今年になって巣を取り外して、飾り物にでもするつもりでしたが、手持ちの梯子が巣までとどかずで、そのうち外すつもりでいました。

 春になり、2階の部屋で休憩してると、どこかでカサコソ音がします。軒下のスズメバチの巣を見ると、何と雀が巣の中で遊んでいました。勿論巣は空家です。そのうち巣を作り始めました。その後数羽のヒナが巣立った様です。
 近々巣は樹脂で固めて、そのままソット取り外そうと思っていますので遊びにお出でた時は「スズメバチの巣の中の雀の巣」の実物を是非御覧ください。

※ 野外で蜂に出くわしたら、慌てず自然体で無視していれば、まず刺されません。しかし知らずに身体が蜂に触れたり、巣に近付きすぎたり、すると不運にも刺されることがあります。また叩いたり悪戯はもってのほか。蜂も一生懸命に生きています。