2月2日付け朝日新聞夕刊に、正道会館・石井館長(K−1プロデューサー)のインタビューが載っていた。そこでは、こんな発言をしていた。
「今後は膝を使った蹴りを
廃止できないか考えています」
現状でも、首相撲のブレイクが早いK−1だが、膝蹴り自体が廃止となれば、こりゃもう完全にキックとは別物。できれば、さっさとそうしてもらいたい。
今でも「キックとK−1とは別物」だと思っている。同様に、違和感持ってるキックボクサーって多いと思う。でも、一般の人には理解され難い。下手をすると、K−1のリングに上がらないキックボクサーが、「逃げてる」と思われてるふしすらある。でも、ヒザすらなくなるんであれば……、より違いが鮮明になることだろう。
わしはプロキックボクサーだ。ヒザもヒジも首相撲も、全部あるルールのプロフェッショナルだ。ボクサーでもなければ、新空手家でもなければ、K−1戦士でもない。
キックルールでやる分には、どんな人とやっても負けるわけにはいかない。でも、新空手家と新空手のルールでやったら勝てるわけがない。わしに負ける新空手家は、そっちのほうがおかしい。わしが首相撲の練習してる時間、パンチやキックの練習できるんだから、わしに負けるほうがおかしい。K−1戦士も同じだ。
ライト級で、キックルールで、一番強いのはムエタイである。ムエタイルールだともっと強いが、キックルールでもタイ人が一番だろう。タイ人倒すには、組み負けたら勝ち目は無い。だから、ずっと、首相撲の練習をやってきた。現役である限り、これからもやるであろう。しかし、その代わり、新空手ルールでは強くなれない。K−1ルール、ましてやヒザなしK−1ルールでなんて、わしより強いのはいっぱいいる。そして、それが恥ずかしいことだなんて思わない。
もちろん、ダメージを与えられないヘナチョコヒザは論外である。ただくっついてるだけの首相撲も論外である。エンターテイメントとして、K−1に学ぶべきことは山ほどある。小次郎選手には、是非トーナメントに出て優勝してほしい。NJKFがK−1部隊を作って、打って出るのも賛成である。それで、お客さんが後楽園に流れてくれば、嬉しくないわけがない。
でも、キックがK−1に飲み込まれるのは嫌である。
キックはキックである。
K−1ではない。
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