今日の日刊スポーツの一面見出しは、ランディー・ジョンソンにカート・シリング。日本とはまるでゆかりがなく、大記録を樹立したわけでもないメジャーリーガーが、一面をとるなんて、これまで考えられなかった。しかも、今までナイターだけが楽しみだったようなおっさんどもが「ワールドシリーズ面白いねえ」なんて話をしてる。
時代は変わったなぁ。
わしは大学一年のときから、「野球はW杯を一刻も早くやらないとダメになる」と言ってきた。そのときはホントにダメになるとは思ってなかったのだが、今や青息吐息、末期症状である。今回一応「W杯」と銘打った大会が行われるが、あんな三流大会誰が観るのだろう? 戦前じゃあるまいし、もうこんな大会、誰も何も感じないだろう。
元凶ナベツネも、ようやく事態の深刻さがわかってきたようで、「放映権をNHKに分配」などということをやりだした。なんでも「試合終了まで放送しないことが、野球人気低迷の原因」だそうな。アホか。そんなの昔からそうじゃねえか。ホントにわかってないねえ、この人。
それに対して、何とか頑張って欲しいJリーグ。なにせ100年先をみてるんだからな、あと90年で成功すりゃいいのさ。
とはいえ、「地域密着」「企業スポーツからの脱却」などという、当初はナベツネが鼻で嘲笑っていた理念が、多少ながら根付きつつある。「企業スポーツ」の権化である、ヴェルディとマリノスが降格の危機に瀕している。そして覇を争うのは、「ど田舎・街興しチーム」のアントラーズとジュビロだ。しかも、「2軍」とも言うべき、J2の試合が満員になる摩訶不思議。前節だかその前のJリーグで、最も観客が多かったのは、アルビレックス新潟のホーム、新潟スタジアムであった。アルビレックス新潟? いったい誰がいるんだい?(元アントラーズの黒崎はいるはずだが) 地域密着、万々歳。
海の向こう遙か向こう、世界最高峰リーグと言われるイタリア「セリエA」でも、空前の田舎チーム快進撃が続いている。その名はキエーボ・ベローナ。キエーボという地区は、人口5000人に満たないという「超ど田舎」。そこで長らくアマチュア、つまり草サッカーチームとして存在していたキエーボが、あれよあれよという間に最高峰セリエAに。しかも、現在首位に立っているというから痛快だ。数年前までは、チームのスタッフは監督を含めて2名だったという。所属選手の年棒総額は、デル・ピエロ(有名な選手)一人分。まさに草サッカーチームに毛が生えたようなチームなのだ!!
こんなフィールド・オブ・ドリーム、いまの日本球界ではありえまい。お客をバカにし、上から見下ろし続けてきたツケが、今出始めているのだ。
いったんくたばれ、プロ野球! キックに客をちょっとくれ。
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