氏名(イニシャル) |
L |
性別 |
男 |
年令 |
2才 |
職業 |
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身長・体重 |
87cm 11s |
嗜好 |
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趣味 |
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主 訴 (医師による診断名) |
脱力性てんかん
医師、鍼灸師による診断・治療を受けている |
その他の愁訴 |
首がすわっていないので本児を抱っこしたりお風呂に入れたりする時、親が常時本児の背中から首にかけて支持していなければならないので、それが両親にとって大変苦痛になっている。 |
病 歴 |
生後4ヶ月目に両親が本児の異常に気づき専門医に診察してもらうと、本疾患であることがわかった。医師の治療を始め鍼灸やその他の民間療法を試してきたが、疾患名のごとく全身の筋肉にほとんど力が入らず、座ること(首〜背中がすわらない状態)もそしてハイハイして移動することもできなかった。医師によると精神・知能レベルは4ヶ月レベルで、脳の器質障害は認められず、全身的な代謝異常や疾患も確認できていない。原因は良くわからないとの事。 |
診 察 |
バビンスキー、ホフマン反射は陽性。腱反射は亢進。目は真正面を見ることができず、座ることはできない。バイタルサインは正常。 |
治療・経過 |
オステオパシー = 頭蓋仙骨療法 本児が待合室で寝るのを待って10分程度の施術を週に1〜2回のペースで行った。
2ヶ月目の頃から次第に筋力がつきだし、4ヶ月目には抱っこの際に両親の支持なく一人で背中をまっすぐに維持することができるようになった。6ヶ月目の頃には自分の興味のあるものに向かってハイハイで移動することができるようになった。 |
治効理論・根拠 |
てんかんは多くの種類があり原因・症状も多種多様である。原則として脳の神経細胞に過剰な発作が起こることで発症するといわれている。頭蓋仙骨療法は頭蓋骨や髄膜の変位・緊張を緩和し脳脊髄液の循環を改善するようであるが、そこから先のことは良くわかっていないことが多い。よって今回のケースで認められた症状の改善の根拠を挙げることは難しい。今後の研究の待たれるところである。ただし本施術によって本児に悪影響を及ぼすことはないと考えたので、両親の同意を得た上で施術を試みた。 |