さ
@「さ」★
調味料の「さしすせそ」のうち砂糖を表す。
「し」は塩、「す」はお酢、「せ」はちょっと苦しいけど醤油(せうゆ)、「そ」は味噌である。
A「サ」★★
JRの車両形式で使われる。付随車、つまり運転席もモーターもついてない車両を表す。
これに普通車かグリーン車かの区別をするため、「サハ」「サロ」と分けられるのが一般的。
指呼確認★★★
信号機の確認を、指で指して声に出し復唱すること。
たまに運転室から、「進行!」「場内注意!」などという声が聞こえてくるのがこれ。
しかし、笑ってはいけない。これにより事故らない確率が40%も増えるという調査結果も出されている。
都市部では信号機の間隔が短く、ブレーキ操作も多く手が離せないため、指で指すことは少ない。
時刻表★(平15・3・1)
日本で一番売れている月刊誌といったら「コロコロ」でも「優駿」でも「WITH」でも「MORE」でもなく、時刻表が一番売れているそうである。
まぁ、旅行会社やみどりの窓口のある駅では、最新刊が最低でも1冊はおいてあるわけで、
それに個人や一般企業の数を合わせるとすごい数になるのだろう。
よく時刻表の見方を知らないという人がいるが、マスターすれば非常に便利な代物である。
さすがに運賃計算は「駅すぱあと」などに任せたほうが早いが、首都圏内の経路となるとパソコンソフトでは弾力的な経路を出してくれない。
時刻表を見る上で大切なのは、到着予定時間を決めてから経路を逆に辿っていくのが一般的である。
もしくは運転本数の少ない路線から見ていく。
その路線のある1本を決めてから、運転本数の多い路線との接続を調べていくと比較的スムーズな乗り換えになる。
ここで注意したいのが、列車の順番は必ずしも時刻通りにはなっていない。
これは普通列車を優等列車が追い抜くためで、中心駅で時刻順に列車を並べると、離れた駅になるほど時刻と順番が乖離していく。
以下に東海道本線の名古屋口の時刻表を見ていただければ分かると思う。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
| |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
| |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
このように優等列車が多く走る区間では、自分が乗る列車の前後を見ると、より良い乗り換えになることも多い。
こと大手私鉄に関して言えば、優等列車が多く、その列車種別も多い。
そのため阪神では、優等列車が普通列車を抜かしたら列をクロスさせて、時刻通りの順番になる時刻表を出している。
さて、時刻表を選ぶ上でのポイントは、大型、中型、小型の時刻表があることである。
小型は携帯に便利だが、全ての駅が載っているわけではない。
中型は全ての駅が載っているものもあり、携帯にも便利である。
大型は、大きな駅では発時刻の他に着時刻も記載してあり、列車の乗り換えを調べる上においては便利で、
航空ダイヤや中距離・長距離バスの時刻表まで掲載してあるが、携帯には非常に不都合な代物である。
ところが「鉄」と呼ばれる種族の人は、旅行をする時もこれを持ち歩いているらしい。いやぁ、大変大変。
また大型時刻表はJTB版とJR版(弘済出版)があり、それぞれ好みを持っている人がいるようだ。
この2つは掲載している路線の順番が微妙に違っていて、JTBを愛用している私が、駅のJR時刻表を見ると結構苦労する。
毎月20日頃発売だが、当然といえば当然、ダイヤ改正の月は売れ行きが多いらしい。
また、国鉄最後の時刻表はあっという間に完売したらしく、市場に出回ろうものなら高値での取引になる代物らしい。
JR全線の時刻表を紹介してきたが、これ以外にも、
「北海道時刻表」「首都圏時刻表」「東京圏時刻表」「名古屋圏時刻表」「関西圏時刻表」など地域のJR、私鉄、バスを網羅したものや、
各私鉄が独自に出している時刻表(特に名鉄と近鉄が馬鹿デカイ)が存在する。
自殺★
別名、人身事故。いちいち人身事故と言うのは、誤ってホームから転落という場合もあるため。
97〜98年の冬にかけて何故か中央本線に多発した。
その時、それが無くなるように立川諏訪神社へ幹部がお払いにも行ったらしい(効果はなかったが)。
ちなみに、自殺にしろ何にしろ列車を止めると、億単位の賠償を要求される。
→人身事故
史上最低の特急列車★★
何を隠そう、房総特急に使われる183系と、踊り子用185系のことである。
183系の座席は簡易リクライニングであったり、185系は普通列車としても使用するために、
中京や京阪神を走る新快速程度の装備しか成されていない特急である。
私鉄★
国鉄の対をなす語。
国以外が作る鉄道を総称してこう呼ぶ。
国鉄の無くなった現在、日本の全ての鉄道はこの呼称のはずだが、JRはどうも特別扱いのようで、JRを除く場合が多い。
また、地下鉄などを中心に市営も存在するが、これは私鉄として扱われることがほとんどである。
明治の半ばに軽便鉄道法というものが発布され規制が緩くなり、あちこちに、いわゆる私鉄が作られた。
しかし長大幹線を作ることは当初は認められず、現在の近鉄のような長大幹線が出来たのは、戦時統合によるところが大きい。
島式ホーム★★★
駅の配線の1形式。
線路と線路の間にホームがある方式。
相対式に比べてホームの用地が少ないのが利点である。
しかしその反面、駅の前後で上下線の線路を広げる必要があり、曲線による速度制限を受けることがあり高速運転向きではない。
そのため、高速鉄道を目指したかつての小田急には見受けられない。
また、上下線の乗降客が1つのホームに入り乱れるため、乗降人員の多い駅にも向いていない。
さらに、ホームに行くのには、踏切か跨線橋で線路を横切る必要がある。
余談だが、阪神の春日野道駅はトンネル内の島式ホームだが、完成直前に設けられることになったために線路の間隔はそのまま、
ホーム幅は2メートル程度というとんでもない島式ホームである。
しかも各駅停車しか停まらないので、優等列車はものすごい列車風を起こして通過していく。
→相対式ホーム、JR形配線

しまった間違えた!
@★★★
KOE Iのゲーム「麻雀大会」の登場人物、シーザーが牌を間違って捨ててしまった時の名言。
A★
代表例:千葉中央に行こうとして、千葉NT中央行きの列車に乗ってしまうこと。(私ではありません)
車籍★★★
運転に使われる車両はいずれかの車庫に属していなければならない。これが車籍である。
自動車で言うところの車庫証明、人間で言うところの戸籍みたいなものである(もっとも戸籍がある国は日本を含め数ヶ国だけだが)。
ただし営業していない時は、必ずしもその車庫に留置する必要はない。
駅の留置線・中線・側線・副本線、他の車庫、本線上などで夜を明かしてもいいのである。
例えば、横浜線で使用する205系は大船の鎌倉総合運転所所属になっているが、
多くは東神奈川電車区という別の電車区に留めてあるし(東神奈川電車区に車籍を置く車両はない)、
橋本の留置線や小机の側線に留めてあるものもある。
山手線の205系も全て大崎の山手電車区所属だが、池袋電車区や品川の留置線に留めているものもある。
東急田園都市線のように、上り最終列車を渋谷駅のホームにそのまま留めて、翌朝の下り始発に使われる例もある。
JRの車籍を知るには、車両の端の下の方に「横クラ」「八ミツ」「千ラシ」「東ヤテ」「長モト」などと略記されているので分かる
(左から鎌倉総合運転所、三鷹電車区、習志野電車区、山手電車区、松本運転所)。
集中率★★★(平14・11・3)
ある一定の区間において、最混雑時1時間にどれだけ乗客が集中しているかをパーセンテージで表す。
最混雑時1時間の輸送量÷終日の輸送量×100、で求める。
例えば平成8年度の山手線(品川〜田端)内回りは、最混雑区間が代々木→原宿、
朝ラッシュ時1時間の輸送量が73900人、終日の輸送量が1101100人で、14.9%となる。
10%代になると、日中も朝ラッシュ時とそんなに変わらない混み方、
反対に40%以上ともなると、朝ばかり人が乗って日中はガラガラということになる。
集中率と混雑率を見ると、その路線のだいたいの特徴が見えてくる。
混雑率が高く、集中率も高いのは、典型的な通勤路線であることを示しており、
ラッシュ時と日中の利用者の差が激しいことを意味している。
混雑率が高く、集中率が低いのは、日中も混んでいることを示している。山手線はこの部類に入る。
混雑率が低く、集中率が高いのは、通勤路線ではあるが、
利用者自体がそんなに多くない、もしくは輸送力が過剰なことを意味している。
混雑率が低く、集中率が低いのは、あまり利用されていないということを示している。
→混雑率
出発進行★
列車が出発する時の掛け声と誤解している人も多いようであるが、
正確には、出発は出発信号機の略、進行はその信号が緑1色に点灯、つまり速度制限なしに進んでいいよ、という合図である。
緑と黄色の2色が減速(65〜95キロ以下で走れの合図。速度は各社によってまちまち)、
黄色1色が注意(45〜70キロ以下)、黄色2色が警戒(25〜30キロ以下)、赤が停止という呼称である。
だから、朝ラッシュ時に列車の間隔が詰まっている時間帯は、「出発注意」などの呼称も当然存在する。
出発信号機★★
ホームの進行側にある信号機。
この信号が赤以外にならないと出発できない(黄色などでも速度制限は受けるが出発できる)。
「出発進行」の「出発」とはこの信号機のことを言っている。
なお西武拝島・多摩湖線の萩山駅3番線は、国分寺方面の線路がホーム途中から分かれるため、第1出発と第2出発信号機がある。
場内信号機★★
ホームに入る直前にある信号機。
その駅のホームがいくつもあって線路が分かれていると、同じ場所にいくつもの場内信号があったり、
分岐器が何ヶ所かにあればあるほど、第1場内、第2場内、というものが出来る。
また、JR東日本の通勤列車ホームには、ホーム途中にも場内信号機があり、列車がスムーズに駅構内に入れるようにしている。
シルバーシート★(10年後には★★?)
→優先席
信号場★★
単線で見られる存在。運転本数の増えた40年代によく作られた産物。
ひと言に信号場と言ってもいくつかのパターンに分けることができる。
@単線の行き違い。
A単線・複線の境界。
B他路線の分岐。
C複線待避中線型。
D複線待避新幹線ホーム型。
E貨物駅・操車場が信号場になったもの。
Fその他特別な事情(閉塞方式の問題)などにより設置されたもの。
@は一番多いパターンである。駅設備を作るほど乗降人員はなさそうだが、列車本数を増やすために行き違いが必要な場合に設置される。
Aは中央本線普門寺信号場や関西本線朝明信号場で見うけられる。
Bは根室本線上落合信号場での石勝線の分岐や、岩徳線森ヶ原信号場での錦川鉄道の分岐などが挙げられる。
Cは総武本線の黒砂信号場だけに認められ、ここで列車の折り返しや臨時列車の待避などが行われている。
Dは千歳線西の里信号場にだけに認められて、複線の外側にそれぞれ副本線がある形になっている。
Eは東海道本線の新鶴見信号場や鹿児島本線の東折尾信号場などがあるが、これは便宜上名前を変えた感じの信号場である。
Fは信越本線の熊ノ平信号場だけに認められたが、横軽間が廃止されたためにこの形式の信号場はなくなってしまった。
中には駅間に4つも信号場があったり(石勝線・根室本線)、信号場なのに乗降扱いをする所もあった(羽越本線折渡信号場。現在は駅に昇格)。
更に@とBが合わさっている両毛線の下新田信号場や、AとBが合わさっている新中小国信号場などもある。
人身事故★
ホームからの転落や、踏切での立ち往生などを総称してこう言う。
これが起こると列車が不通になり、他の路線による振替輸送が行われることが多い。
10〜15両もの車両が走る総武本線で起こってくれると、みんな京成(4〜8両)に殺到するため、そこには帰宅難民が出現する結果となる。
→自殺
すいか(平15・1・5)
@西瓜★
うり科の1年草つる草。夏の代表的な果物。
直径30〜40センチの緑色の実には、深緑の模様がついている。
中は赤くて非常に甘い。ただし種が無数に含まれていて、それを取るのが面倒臭く感じるのは私だけだろうか?
ASuica★★★(首都圏では★)
「Super Urban Intelligent Card」の略。
JR東日本の首都圏で採用されている非接触式カードによる定期券やイオカードのことを言う。
今までは改札機に定期券やイオカードを挿入していたが、これはリーダーに触れるだけでいいので、パスケースから取り出す面倒臭さがない。
しかも今までのイオカードなどは、使い切ったらそれで終わりだったが、このカードはICチップが組み込まれているので現金を入金できる。
そのために何回でも使い続けることもできるし、定期券外の駅での精算も改札機を通す時に行われる。
しかしこのネーミングは何とかできないものだろうか???
「パスネット」というものもひねりがないし、かと言って「スイカ」というのもどうかと…
一応「スイスイ行けるカード」という意味合いもあるらしい…ちなみにシンボルマークは「西瓜」です…
すじ
ダイヤグラムで、列車が運行される斜めの線を指してこう言う。
ダイヤ作成の担当者をスジ屋さん、列車を速くすることをスジを立てる、
列車を遅くすることをスジを寝かせる、設定された列車を中止することをスジを殺す、などと使われる。
スーパー特急方式★★
整備新幹線の建設方式の1つ。狭軌新幹線とも言う。
フル規格による新幹線は莫大な建設費がかかるのが問題である。
また新幹線に平行して走る在来線の問題もある。長野新幹線が建設された時は、平行して走る信越本線の一部が3セク化された。
そこで在来線を活用して、その在来線を速く走らせようというものがスーパー特急方式である。
具体的には在来線の高架化で踏切をなくし、曲線緩和などをして連続して時速200キロ以上で走れるようにしたものである。
狭軌では新幹線のように高速で走ることは不可能だとされてきたが、最近の研究では500キロ以上出すことも可能と言われている(理論上だが)。
施設も狭軌の規格でいいし、駅なども現在の設備を流用できる所もあるので、建設費は圧倒的にこちらの方が安い。
整備新幹線の採算性は疑問視されているので、絶対こちらの方がいいと思うのだが…
特に現在でも線形のいい北陸本線はこちらの方がいいはずである。
しかし地方自治体や沿線住民にとっては、フル規格という響きが捨てられないらしく、なかなかスーパー特急方式に理解を示してくれない。
平成12年12月には、北陸新幹線の上越〜富山と九州新幹線の博多〜西鹿児島のフル規格化が決定した。
北陸新幹線の方は、石川出身の森首相の「我田引鉄」であることは目に見えている。
試算によると、フル規格で建設する場合は一部スーパー特急方式の場合に比べて2.5倍の建設費がかかるらしい。
それを国民全体で払わなくてはいけないのだから腑に落ちない。
スーパー特急方式の建設費は払ってもいいけど、フル規格にする差額を地元が払ってくれるのならいいけどね。
スプリングポイント★★★
単線の行き違い駅で見られるポイントの一種。
CTCにはお金がかかるので、優等列車が走らないような閑散線区によく用いられる。
列車を必ず左側通行(別に右側通行でも構わないが)にするため、ポイントを固定しているもの。
駅進入時のポイントは問題ないが、駅から出る時のポイントは、閉じているように思われる。
しかし、ポイントにスプリングが入っていて、車輪幅によってポイントを無理矢理変えて通過する。
当然の事ながら、そこを通過する時は、大きな制限速度を受けることになる。
ポイント横の転轍機に「S」と書いてある路線が多いので、区別はつきやすい。
政治駅★★
「我田引鉄」と同じように、政治家が自分の地元に駅を作ること。
代表例を以下にを挙げる。
岐阜羽島駅
東海道本線を作る際、名古屋〜京都を関ヶ原経由にすべきか鈴鹿経由にすべきか揉めた。
結局関ヶ原経由にされたが、その際、自民党副総裁である大野伴睦が何もない所に岐阜羽島駅の建設を決定した(らしい)。
さすがに何もない所に駅を作るのは抵抗があったのか、名鉄羽島線の新設や問屋団地の建設が行われた。
現在では「ひかり」が1時間に1本停まるようになり、そこそこ便利になった。
しかし現在でも駅前は何もない。ホントに何もない。駅から徒歩2分にある駐車場は1日停めて600円である!!!
北口ロータリーには大野伴睦夫妻の銅像が建っている。これでは政治駅と叩かれても仕方あるまい。
しかし、関ヶ原経由にした時点で雪対策の施設がこの辺りに必要であったから、まんざら不要な駅というわけでもない。
実際に他の駅は、中央が通過線の相対式ホーム2面4線となっているが、
岐阜羽島はホームの外側にもう1本線路があり、島式ホーム2面6線となっている。
これは雪で遅延した時などでも、ここを緩衝にして弾力的に対応できるようにしたためである。
岐阜県民の本当の狙いは、新幹線を岐阜駅そのものを経由させるというものだった(らしい)。
浦佐駅
上越新幹線自体、田中角栄の私設路線と言っていいかもしれない。
しかしこの駅は、その中でも特に臭い代物である。
本来なら近くの六日町か小出あたりに駅を設置すべきなのだが、こんな中途半端な場所になってしまった。
そしてここにも銅像がある。
ただし前述した岐阜羽島の陰口を気にしてか、田中角栄本人の銅像ではない。
なんと水戸黄門の側近で有名な「角さん」の銅像が建っているらしいのである(本人が見たわけではないので不明)。
西武鉄道★
大手私鉄の1つ。
一番初めにできたのは川越鉄道で、現在の国分寺線と新宿線東村山〜本川越に当たる。
これは国分寺で甲武鉄道(現在の中央本線)と接続し、飯田町(現在のJR貨物本社がある辺り)方面へも直通していた。
その後、武蔵野鉄道(現在の池袋線池袋〜飯能)や多摩湖鉄道(現在の多摩湖線と拝島線萩山〜小平)が開通、
川越鉄道も西武鉄道(今の西武鉄道とは直接の接点がないために「旧」の字を付けることが多い)と名前を変え、
高田馬場〜小平〜東村山も開通させて、武蔵野鉄道に対抗した。
多摩湖鉄道は現在の西武グループ創始者である堤康次郎によって建設されている。
堤は当初、箱根土地開発(現在のコクド)という不動産会社を経営し、大泉、小平、国立の学園都市の建設を行っていた。
そしてそこに行くまでの足が必要ということで、多摩湖鉄道が建設されたのである。
その後、武蔵野鉄道が経営難に陥っているのを機に同鉄道を買収、再建することになったのである。
なお大泉の学園都市については完全に失敗し、現在は駅と行政区域に名前があるだけで、周囲に大きな学校はない。
1945年には旧西武鉄道を合併、西武農業鉄道というとんでもない社名になり、現在の西武鉄道ができた。
当時は多摩から都心へ食料を送り、都心から多摩へは糞尿を運んでいたのである。
そのため「肥溜め電車」というありがたくないネーミングまでもらい、翌年には西武鉄道に改名している。
戦後は池袋の武蔵野デパートを西武デパートに発展させ、池袋の地位を飛躍的に向上させた。
また東急の創始者である五島慶太とはライバル関係にあり、箱根の利権を争ったことが特に有名で「箱根山戦争」とまで呼ばれたほどである。
結局、西武は伊豆箱根鉄道、箱根プリンスホテルなど、東急・小田急連合は箱根登山鉄道、伊豆急行、箱根観光船などを手中にし、
両者の版図は明確に区分けされているのが分かる。
さらに新京成電鉄の設立をめぐっても京成と争ったことがある。こちらは京成が勝ち、新京成は名前の通り京成の傘下にある。
しかし昭和40年代に京成の業績が悪化すると、京成そのものに手を伸ばそうとしたという逸話もある。
一方本体の鉄道事業は、国鉄の戦災車両(いわゆる「焼け電」)を譲り受け、それを改造した車両が多数作られた。
いかにも近江商人的な発想だが、そのためにいち早く輸送力増強がなされている。
私鉄で最初の10両運転がなされたのも西武鉄道である。とにかく改良よりも輸送力が優先されたのである。
また首都圏の私鉄では珍しく、20メートルの車体にもかかわらず3扉が作られ続けたというのも特徴である。
現在ではそれらを順次廃車し、4扉車、それも固定編成が作られている。
意外な路線を建設することでも有名である。
拝島線の建設、そして秩父線の建設である。特に後者は山の中を走るだけに意外な感じがする。
噂によると、自社が開発している軽井沢まで伸ばすつもりとかそうじゃないとか…。
現在では康次郎の死を境に西武鉄道本体と西武デパート系列が分離し、後者はセゾングループという別の会社になっている。
そして「西武ライオンズ」という球団経営も行うようになり、狭山線の活用、山口線のAGT化などが行われている。
また地下鉄の乗り入れが遅かった同社だが、平成になってようやく営団地下鉄有楽町線と乗り入れることになった。
なお西武有楽町線は営団の手で建設される予定だったが、いざこざがあって結局西武の手によって建設されることになった。
それに付随して池袋線練馬〜石神井公園の複々線が建設されている。
新宿線も現路線の真下にトンネルを掘って、新宿(西武新宿ではない)〜高田馬場〜上石神井を複々線化する予定であったが、
消防法により多数の排煙・非難トンネルの設置が義務付けられていて、乗客も減少傾向にあることから中止されてしまった。
その他、新宿線南大塚から入間川まで砂利輸送に使われていた安比奈支線を旅客化する計画もある。
|
|
|
距離 平均 |
|
|
池袋線 |
池袋〜江古田〜練馬〜中村橋〜練馬高野台〜 |
57.8 1.93 |
複々線:中村橋〜練馬高野台 |
|
秩父線 |
吾野、西吾野、正丸、芦ヶ久保、横瀬、西武秩父 |
19.0 3.8 |
単線:全線 |
|
有楽町線 |
小竹向原、新桜台、練馬 |
2.6 1.3 |
複線:全線 |
|
豊島線 |
練馬、豊島園 |
1.0 1.0 |
単線:全線 |
|
狭山線 |
西所沢、下山口、西武球場前 |
4.2 2.1 |
単線:全線 |
|
新宿線 |
西武新宿〜高田馬場〜中井〜沼袋〜鷺ノ宮〜井荻〜 |
47.5 1.70 |
複線:西武新宿〜脇田(信) |
|
拝島線 |
小平、萩山、小川、東大和市、玉川上水、 |
14.3 2.04 |
複線:小平〜玉川上水、武蔵砂川〜西武立川 |
|
多摩湖線 |
国分寺、一橋学園、青梅街道、萩山、 |
9.2 1.53 |
単線:全線 |
|
国分寺線 |
国分寺、羽根沢(信)、恋ヶ窪、鷹の台、小川、東村山 |
7.8 1.95 |
複線:羽根沢(信)〜恋ヶ窪 |
|
西武園線 |
東村山、西武園 |
2.4 2.4 |
単線:全線 |
|
多摩川線 |
武蔵境〜是政 |
8.0 1.6 |
単線:全線 |
|
山口線 |
西武遊園地、西武園西、西武球場前 |
2.8 1.4 |
単線:全線 |
セミクロスシート★★
国鉄時代に作られた近郊列車に見受けられる座席。
通勤と観光両方に使えるようにボックスシートとロングシートの両方を設置した。
扉間にボックスシートを片側2組、乗客の集中するドア付近に2人掛けロング(?)シートを設置した形。
とにかく、ボックスシートのシートピッチが恐ろしく寸足らずで、観光に向いているとは言えない。
JRの113系や165系に見受けられる。
線路別複々線★★(平14・11・3)
複々線の一形態。方向別複々線と対をなす語。
各停の走る複線と優等列車の走る複線を単に並べただけのもの。
各停と優等列車の乗換は、跨線橋か地下道を通って別のホームへ行かなくてはならないという欠点があるのに対して、
列車の折り返しはクロスポイントや折り返し線を付けるだけでいい、という利点もある。
また建設時には、既存の複線にもう1つ複線を張り付けるだけでいいので、土地の買収が楽であり、
既存の信号設備などもほとんど変更せずに使用することができる。
さらに運行面では、列車が遅れても他の列車には影響しにくいという点も挙げられる。
会社側からするとメリットが大きいのだが、乗客側からすると乗り換えというデメリットがあまりにも大きく映ってしまう。
昭和40年代の乗客の急増で、首都圏では5方向作戦と称して、5方向全てを線路別複々線で建設した。
線路別複々線にしたのは、早急に複々線にする必要があったため、土地買収を楽にしたかったこと、
乗り換えを不便にして優等列車に乗客が殺到するのを防ぐためである。
後者の目的は中央線(三鷹〜中野)を除いて一応達成されたが、昨今乗客からの不満は絶えないものとなった。
普通の矢印は各停、黒矢印は優等列車。
→方向別複々線
相対式ホーム★★★
駅の配線の1形式。
上下線の線路の外側にホームを設ける方式。
島式ホームとは逆に、ホームによる用地は大きくなるが、線路を直線にすることができ高速向き。
乗降客を上下分離でき、どちらかのホームに直接駅本屋を設けることができるなどの利点がある。
→島式ホーム、JR形配線
そうだ、京都に行こう★★(東海では★)
JR東海のCMの名(?)文句。
京都の様々な観光スポットを紹介して、京都へ行くには東海道新幹線を、と喚起している。
しかし、貧乏な私を含め学生は、私の学友「インパスさん」のように在来線で行く。
旅行に行く時に「そうだ、○○へ行こう」と言うのが流行った(?!)。
余談だが、東海道新幹線のJR東海の区間は東京〜新大阪で、京都駅には西日本と東海の2人の駅長が存在する。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|