|
||||||||||||||||||||||||||
ようやく袷の季節になりました。この時期は暑くも寒くもなく、コートのたぐいが必要ないので、帯付き姿で外出できます。つまり、帯のおしゃれが生きるとき。そこで今月の一枚は、変哲のない江戸小紋。お抹茶色の地に橙色の四角が並んでいます。正式な呼び名を知らないのですが。遠目に見ると濃い黄土色の無地に見えますね。これなら、帯が映えます。八掛けは地色に揃えて、少しだけ変化をつけました。 さてその帯ですが、御所車の染め模様。某老舗で、源氏香の小紋と共に買いました。それ以外合わせるものが無くて出番が少なかったのだけど、やっと別の着物の時にも登場です。染め帯だけど金箔が少し入っているので、街着というよりはちょっとしたお出かけ用。以前日本舞踊の会に行ったときに、このページでご紹介しました。今回は帯が主役なので、同時に買った臙脂の帯締めではなく、わざと目立たないモノトーンにして。帯揚げまで薄い色にするとぼやけてしまうから、こちらは八掛けの色と同じもの。草履は…そうですね、いっそ黒で引き締めましょうか。 この帯は模様が大きく、上がかけても下がかけてもおかしくなってしまうので、結ぶときに気を使います。私は背が高いから、少しくらい大きめに結んでもいいけれど、小柄な人だとちょっと大袈裟になってしまうかもしれません。名古屋仕立ては畳むときにややこしいし、前幅も少し広めにとりたくて、額縁仕立てにしてもらいました。しまうときは金箔が他につかないよう、ティッシュを当てています。地色が白っぽくて汚れやすいから、何十年もしめるのは無理でしょうね。 織りの帯は締めやすくていいけれど、やっぱり綺麗な染め帯に引かれます。模様も具体的な花や器物が多くて、季節や物語を演出しやすいですしね。もっと“通”になったら、地味だけど凝った織り帯を角だしなんぞに結んで、ひょいと外出…なんていいなあ。今はまだ、崩さず綺麗に着ることで精一杯だけど。 |
||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||
着物のページへ戻る≫ | ||||||||||||||||||||||||||