[2154] あれやこれや(長文) 投稿日:2005/04/16(Sat) 17:50 | |
投稿者:にっけ |
先日、駅前に古書露店が出てました。最近どこかで見た書名だったので「栄光の海兵隊1」と「オークショット2」を徴募。誰か探してたかしら? 単に、復刊してくれという悲願の書き込みだったでしょうか。 他にもリーマンの作品がありましたが、守備範囲にしていないので購入は見送り。あ、ハヤカワ文庫だったので、あらーるさんが買いそびれた一冊ではないと思います。多分……きっと(^^)。 やや私信>とーこさま 玉砕です〜。スパニッシュメインの話はどうにも消化できなくなってしまいました。いろいろ見て下さったのにごめんなさい。 私、調べ物が苦手でして、切羽詰った目的がないと動けないんです。今回の目的(9巻の謎)はスパニッシュメインとはどうやら無関係だったので。 話を振った張本人がこのていたらく。本当に申し訳ないです。 かわりといっては何ですが、調べ物の残骸だけ載せておきます。面白そうなサイトでしたので。皆様が既にご存知のところでしたら失礼。 http://www.guyana.org/Western/ ↑ 南米ガイアナについてのサイトより。年代別の報告書や手紙がたくさんです。最初、英語だからイギリスのものと思いましたが、中には「原文はフランス語」という書簡や、どうみてもあなたスペイン人だろう、ドン・ホセさん、という署名があって混乱します(笑)。当時のガイアナはイギリスとオランダでしょっちゅう取り合いっこしていたようですね。 長いあいさつ文を読みながら、しびれをきらしたサー・エドワード・ペリュー(ドラマ版)を思い浮かべると、なかなかいけます。おつ、です。 http://www.pbenyon.plus.com/ ↑ 左上のメニューの<Naval>から入ってみてください。ほとんどが1800年代後半の資料ですが、上の方のナポレオン戦争頃の項目には名簿や艦のリスト、新聞記事(?)があります。 下のほうにある「Boys Manual of Seamanship and Gunnery」では挨拶の仕方や船についてQ&A形式の説明が。絵がたくさんあって楽しいです。 |
[2153] 今日のお題。 投稿日:2005/04/12(Tue) 20:22 | |
投稿者:あらーる |
>「船頭多くして船山に登る」は >その道のプロが集えば >不可能を可能にできる、 >という意味である。 >○か×か。 今日のお題ですね? 回答はむろん「○」なのでありますが、問題はいかに説得力ある学説をもってこれを補完するか、ということであろうと愚考いたします。 あー、ふむ。 世に、木に登るブタさんのたとえもあります。 一見不可能と思われることであっても、人間努力を積み重ねれば、耕して天に至るも道理。 まして、船頭さんといったら船の頭。頭は常に天に向かうもの。 かくして、船頭(ふねあたま)が多くなれば、山に登るも当然のこと。 以上、証明終わり。(おいおい) |
[2152] 手土産、ではないのね 投稿日:2005/04/12(Tue) 00:16 | |
投稿者:にっけ |
サマキさん、潮さん! わかりやすいです(涙)。今、脳内に映像が結ばれていきます。ペレス支店長とか料亭前のビスケー湾でホシを待つスパルタン号……(すごい・笑)大感謝です。 何を間違えてたって、財宝を「手土産」にスペインに帰ると思ったのがそもそもの誤解だったということでしょうか。 ちょっとまだ混乱しているんですが、もう一度本文からミソらしいところを抜書きしてみました。 スペインは英国と同盟関係にある。(P131) ラス・メルセデスにルキエがいる。(P219) しかし、ご近所カラカスの総司令官はペレスのやっていることを知らない。(スペインの総督は王室に対してのみ責任を負っており、独自行動をとるものだから。(P222)) ラス・メルセデスにはフランス兵を装ったスペイン兵がいる(P323) 総督ペレスは自前の軍を、本国に内緒で(これが肝心)訓練していた。フランス兵の格好をさせていたのは、事前に情報がもれた場合にフランスの被害者を装うため(P347)。 でも、実はルキエと手を組んでいる。 ペレスは訓練した兵を連れてスペインに帰る&賛同者を得る(P347)。 実力(自前の兵&ルキエの後押し&財宝たっぷり)を振りかざして、スペインでのしあがる。 ルキエの狙いは、ペレスを利用してスペインに反乱を起こさせ、イギリスとスペインの同盟を危うくすること。(P423)(P437) ルキエの艦隊を目にすればスペインの、同盟国イギリスへの信頼はなくなる(P346) こんな感じでよいのでしょうか? 何か、楽しくなって参りましたよ。 |
[2151] ご歓談中に無粋ですが... 投稿日:2005/04/11(Mon) 22:42 | |
投稿者:あらーる |
「90109」などというめでたいカウンタにぶちあたりました。 いつの間に、90000オーバーですねぇ。 あ、それだけです。(こそこそ) |
[2150] ネット会社が放送会社を買った如く 投稿日:2005/04/11(Mon) 20:36 | |
投稿者:潮 光 |
今ザーッと走り読みしただけなのですが……。 あのう、皆さん、根本的に一つ、お忘れでは? 9巻では、まだスペインは、英国の同盟国ですよね。 で、フランス海軍提督ルキエは、そのスペインの財宝船をスパニッシュ・メイン(スパニッシュ・メインというのは、スペインが財宝船を運行するその航路や利用する港もそう呼ぶようです。もの凄く範囲が広い。でも、スペイン領、あるいはスペインの影響下にある場所であることは変わりないかと)で襲い、金銀財宝を奪った。 で、ですね。 確かに、ルキエはその後、スペインへ向かうのですが……。 よろしいですか、ここからが肝心(?)。 ルキエがその奪った財宝を渡そうとしているのは、スペイン本国ではありません。 スペイン本国に対する、「反乱勢力」です。 反乱を企んでいるのは、ラス・メルセデスのペレス。こやつは明らかにフランスの手先。 ルキエが狙っているのは、このペレスに莫大な軍資金(奪った財宝)を持たせて本国へ帰す。そして、そのペレスに本国でスペイン政府に対して反乱を起こさせ、ペレスにスペイン政府を乗っ取らせる。あるいは、そこまでいかずとも、ペレスにスペイン政府に対する大きな影響力を獲得させることにより、英国とスペインとの同盟関係をぶちこわさせる。 元々スペインと英国の同盟関係は弱いので、ちょっとプレッシャーをかけてやればイチコロだろうというわけです。 ペレスがスペイン本国で返り咲く、というのはスペイン政府に対して友好的に、 「ペレス(&ルキエ)、財宝を持って帰ってきてくれるなんて、お前はえらい奴だ! お前を取り立ててやろう!」 という、単純馬鹿なお人好しのスペイン政府によるプラス評価でではない。 ペレスによって、スペイン政府の喉に短刀を突きつけさせて、脅迫するためなのです。 「スペイン政府よ、このフランスの手先、ペレスを取り立てないと、こいつ、この財宝を元に反乱を起こして、お前の国を滅ぼすかもよ? さあ、ペレスを取り立てろ。そして、フランスの代弁者ペレスの言うとおり、英国と手を切れ!」 とかね。 ペレス(とルキエ)に財宝を持って帰らせることによって、スペイン政府に恩を着せ、感謝を引き出すなんて綺麗で迂遠な方法ではなく、もっと直接的で暴力的なことを狙ってるわけですよ。 極端な話、スパニッシュ・メインがイギリス領だろうがスペイン領だろうが、ぜーんぜん構わないのです。ただ、ペレスに渡す莫大な資金が(フランス以外のところに)あればいい。 スペインを脅迫する資金に、スペインがその生命維持を頼っているお金を使う、というのが2重にスペインを苦しめることになるので、より効果的ってことはありますけどね。何せこの当時より以前から、スペインは極端なインフレ。南米からの財宝船が届かなければ、国家的にも破産寸前だったわけですから、反乱鎮圧もままならず、ペレスとルキエに「言うこと聞かないと反乱起こすぞ〜。この財宝、欲しくないか〜?」と聞かれれば……ねえ、「このクソ反乱者が〜!」と腹が立っても、言うことを聞かないわけにはいかないかと。 サマキさん流にならってお話を作れば(やっぱそのまんまですが)。 英国屋とスペイン社は独占契約を結んでいて、英国屋はスペイン社の提供する安い部品で商品を作るので、英国屋のライバル会社である仏蘭西屋は自前の商品が売れない。 そこで、仏蘭西屋の担当者ルキエは、スペイン社に英国屋との契約を切らせて、自社と契約させたいと考えた。でも、正攻法で商談を仕掛けても、スペイン社はこちらの足元を見てか、それとも英国屋の報復を怖れてか、なかなか英国屋との契約をやめるとは言わない。 そこで、ルキエは、最近スペイン社本社からリストラ・整理の対象とされて存続も怪しくなっているスペイン社の子会社、ラス・メルセデス社の社長、ペレスに内々に相談を持ちかけた。 今から我が仏蘭西屋がスペイン社の株を大量に買って、君に譲る。君は、そのためスペイン社の株式の○%を越える株を保持することになり、スペイン社の経営方針に対して大いに発言権を持つことになるだろう。上手く株を買い続ければ本社乗っ取りも可能かもしれない。 そうしたら、君は英国屋と手を切って、仏蘭西屋と契約するよう、社をコントロールしてくれないか? そのルキエの水面下の工作を嗅ぎつけた英国屋のエリート社員ボライソーは、食べ過ぎによる胃炎を仕事のし過ぎで胃癌になった大騒ぎするような無能な上司ペラム=マーチンを病院に入院させ、少数精鋭の部下を使って、そのルキエのスペイン社の株の買収を阻もうとする。 その間、支社に出向していた腹心の部下ヘリックが返り咲いたり、多忙のあまり家に帰れない間に妻チーニーが交通事故にあって死亡したり、まあ、色々紆余曲折(苦笑)。 だが、急いであれこれ手を打ったにもかかわらず、一歩届かず、ルキエに株は買われてしまった。 あと、打つ手は一つ。このルキエが買った株の証券が、ペレスの手に渡されるのを防ぐしかない!(否、直接手渡さなくても、というツッコミはこの際横へおいといて) あるいは、二人が株主総会に出るのを阻止するか。 ボライソーはヘリック、ファーカーらの部下を路上に配置し、ペレスとルキエの乗ったメルセデス・ベンツがやってくるのを見張っているのだが……。 てなぐあいでいかが?(笑) |
[2149] そのまんまで置き換えになってない 投稿日:2005/04/10(Sun) 09:25 | |
投稿者:サマキ |
No.2139のにっけさんのこの(↓)疑問について、一つの考え方を披露してみます。 >スパニッシュメインはラス・メルセデスの総督が、財宝船をお土産に、かつて追放されたスペインに返り咲くことを目論んでいる……らしい。しかし、その財宝船サン・レアンドロ号はスペインのフリゲート艦に護送されていたらしい。 >スペインのお宝を分捕って、何食わぬ顔でスペインに持って行くって妙ですよね。 確かに妙ですよね。 9巻を読んでいると、ラス・メルセデスの総督もですが、フランスの提督の果たす役割も大きいことがわかります。 余計混乱するかもしれませんが、警備会社と銀行の関係に置き換えてみました(警察のいないファンタジーな世界とお考え下さい)。 A国海上警備とスペイン国際銀行が契約しているのを、フランス警備保障は面白く思っていない。 そこでフランス警備保障は、スペイン国際銀行カリブ海支店から本店向けに毎年送られる現金輸送車を襲い、まんまと奪取に成功する。しかもA国海上警備もパトロールしている地域で。 フランス警備保障は奪った現金輸送車をスペイン国際銀行の本店に持っていく。 「A国海上警備は頼りになりません。目と鼻の先で、現金輸送車をこれこの通り、我々に奪われる体たらくです。我々と契約しませんか。我々の方が頼りになります。もちろん、契約するならこの現金輸送車はお返しします。ついでにA国海上警備を一緒にやっつけましょう」 で、この企みには、かつてスペイン国際銀行本店勤めだったが使い込みがばれて、カリブ海地域のラス・メルセデス支店(激暇)に左遷されたドン・ホセ・ペレスが関わっていた、と。 ルキエが受け入れられれば、ルキエに協力したドン・ホセ・ペレスについてもスペインは受け入れるしかない、と。 ついでに、断られた時にはいつでも銀行を乗っ取れるよう、フランス警備保障のルキエ支店長は一大警備部隊を鍛えて一緒に連れていったのではないか、と思っています。 あはは。やっぱり置き換えたら余計わかりづらいですね。ですが、私はなんとなくつかめた気がします。説明する技術をもっと磨きたいものです。 ★にっけさん 名誉称号ですね!<スパルタン号 ファーカー艦長とスパルタン号。これほど相応しい艦長と艦(艦の名前)の組み合わせを私は他に知りません。 ディックと「恋の火遊び号」とか、ヘリックと「有能な士官号」とか「前置きの長い男号」とか、インチと「やる気まんまん号」とか、アダムと「はね駒(こんま)号」とかあったら、そちらにも大いに票を投じたいところです。 |
[2148] とりいそぎ 投稿日:2005/04/06(Wed) 21:59 | |
投稿者:にっけ |
とーこさま> >お題 と、とんでもございません(って、日本語間違いらしいんですけど、じゃあ、どう言えばいいのだか?)。ネットの海を漂っていたら、後々面白そうなサイトはたくさんあったんですが、今、消化不良ぎみなのです。落ち着いたらURL持ってきますね。 あらーるさま> URLありがとうございます(前に「お気に入り」を消してしまったのでした。シモン・ボリバールは彼を歌った歌を聴いたことがあって懐かしい名前でした。私はたぶんお年です(笑) サマキさん、またの名をスパルタン号とお呼びしてよろしいでしょうか。私ものんびり迷走中ですので、楽しんでお読み下さいまし(*^^*)。 歴史年代ごとの地図って、いいものお持ちですね。 ひとつだけお聞きしていいでしょうか?お手元の地図にラス・メルセデスって載ってます?9巻の地図だとカラカスの横っちょですが、私が見た他の地図のどれにも載っていないんです。 いや、まさかケント先生の架空の地名か、と心配になったのでした。 |
[2147] スパニッシュ・メインの謎 投稿日:2005/04/05(Tue) 12:33 | |
投稿者:とーこ |
え〜と中間報告です。 もうちょっと詰めれば…答えがでる…かもしれない。 にっけ様> 面白い地図を教えていただいてありがとうございます。 このBritish Colonies in North America なんてボライソーの初期やアランを読むには必帯ではありませんか! 鐵太郎閣下> フォローありがとうございます。自分とこの更新で週末は力尽きてしまいました(…にしては一部みぃはぁな内容だが)。 話し戻ります。 >スパニッシュ・メイン っていうのはどうやら、英語にしかない地名みたいです。 スペイン人たちはあそこをヌエバ・イスパニア副王領と読んでいたみたいで、日本で本を探すと何処を見ても「スパニッシュ・メイン」は出てこない(平凡社の「中南米を知るための事典」という分厚い奴にもありません)。 これはたぶん…日本のラテン・アメリカ史研究者は直接現地の文献…つまりスペイン語史料を読んでいるからなんじゃないかと思うんですが。 これは推察だけど、スパニッシュ・メインというのは英国人が現地を呼んでいた地名で、スペイン人はここをヌエバ・イスパニア副王領と呼んでいた…ということでは? この裏をとるためには、たぶん英語で書かれたカリブ海史の本が必要なんだろうなぁ。 それでまぁ、これがヌエバ・イスパニア副王領だとするとですね、これは一応、スペイン植民地なんだけど、植民地のイメージが大分、イギリス植民地と違うみたいなんですよ。 イギリスだと国王陛下の権威が徹底していて、植民地の総督はどこまでも公務員じゃないですか? 軍隊だって指揮系統はきちんとロンドンの海軍本部まで直結している…という小説を今まで私たちは読んできたのだけれど、 これに慣れていると、どうもスペインの植民地統治は、ゆるゆる…というか、イギリスとはだいぶ違うみたい。 冒頭に、ひょっとしたら答えが出る…かも、 と言ったのはこのことです。そのあたりを書いた本があったので、今度もう少し詳しく調べてきます。 にっけさま> お題をありがとうございます。すっかり楽しんでカリブ海関連の本の海を漂っておりますわ。 所詮もと史学科なのよ(日本史専攻だったけど)こういうの好きなのよ〜。 でも結論に無事たどりつくかどうかは、わかりませんです。 期待しないで待っていてください。 |
[2146] こそこそ 投稿日:2005/04/05(Tue) 08:23 | |
投稿者:サマキ |
9巻「遥かなる敵影」を読んでいるのですが、本の中に書かれている以上のことはやはりわからなかったりします。ちょっとまた、まとめに戻ってくるとして地図の話でも。 手元に世界史地図(歴史年代ごとに作られた地図)があって、十八世紀後半のラテン・アメリカを見ることができました。 南米大陸はほぼスペインとポルトガルの領土になっているのですが、オリノコ川のやや東側からオランダ領ギャナ(Guiana)、ギャナの東にフランス領がありました(カイエンヌの町を含む一帯)。 オリノコ川の河口付近、南米大陸にほとんどくっつくようにしてトリニダード島(イギリス領)があって、各国入り乱れているのがわかります。 でも真の狙いは、提督ルキエとの追いかけっこがくり広げられる中南米ではなくて、本国ヨーロッパなんですよね。歴史地図そのままのような登場人物たちが興味深いです。 というわけで、また顔を出します。 (あれ? 4月1日の記事が1つ消えました?) |
[2145] とーこ様の地図サイト 投稿日:2005/04/05(Tue) 00:28 | |
投稿者:あらーる |
は、(おい) こちらではなかったかな? http://www.multimap.com/ ベネズエラというと、シモン・ボリバール。それから、ミスタ・チャールズ・ラムズボトムにすぐ連想が行ってしまうのは、やっぱり年ですね。情けなや。 あちらの掲示板のネタではありませんが、表紙絵を確認したくなって、先日物置をあさっていろいろペーパーバックや本を「発掘」しました。ボライソーのPBはあまり持っていないのですが、HHの方はかつては全巻そろえたはず。・・・ しかし数冊見つからない。おかしいなぁ。 掘り出した本の、カビに浸食され、退色が始まった状態が懐かしいです。 ボライソーは、深いですねぇ。 時間を取ってじっくり読み直さないと、感想がわいてきません。ストーリーもうまくつながりません。(しくしく) |
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