Wildlife Kingdom
哺乳動物編 - Larger Deers
哺乳動物編 - Larger Deers
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Grizzly Bear
(ハイイログマ)
- Black Bear (アメリカクロクマ)
- Hoary Marmot (マーモット)
- Beaver (ビーバー)
- Snowshoe Hare (野ウサギ)
- Red Squirrel (アカリス)
- Chipmunk (シマリス)
- Columbian Ground Squirrel (地リス)
- Golden Mantle Ground Squirrel (地リス)
- Black Bear (アメリカクロクマ)
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White-Tailed Deer
(オジロジカ)
- Mule Deer (ミュールジカ)
- Elk (Wapiti) (エルク)
- Moose (ヘラジカ)
- Mountain Goat (ロッキーヤギ)
- Bighorn Sheep (オオツノヒツジ)
- Coyote (コヨーテ)
- America Bison (バイソン)
- And, one more...
- Mule Deer (ミュールジカ)
リスト中の星印(★★★)は、 筆者の独断と偏見による園内での目撃率です(3つが最も目撃率が高い)。
青字は、 筆者の体験と各種資料から集めた「目撃可能性の高そうな場所」です。
写真は、筆者本人が撮影に成功したものだけを載せています。
Elk (Wapiti) (エルク)
前頁2種のシカ達とはうってかわって、 エルクの概観は屈強そうでワイルド、 角も体も彼らに比べひとまわり大きい(ま、とにかくデカい。 近くで見るとけっこう驚きます)彼らは、 アメリカ北西部 (Pacific Northwest、Inland Northwest) からロッキーにかけての山岳森林地帯に棲息する。 別名「ワピチ」と言われ、 これは先住民の言葉で「尻の白い(シカ)」という意味だそうだ。 確かに濃いブラウンのワイルドな体色にあって、 お尻の白さはきわだちますな。
ややこしいのだが、 White-Tailed や Mule 等、 普通(?)のシカのオスを buck、 メスを doe と呼ぶのに対し、 Elk や Moose などの大型のシカ(いわゆるヘラジカ)のオスは bull、 メスは cow と呼ばれる。 仔も calf。 要するにウシ扱いということ? 夏の終わりから秋にかけての発情期に、 オス達はその大きな角をもって互いにメス獲得のために熾烈な闘いをくり広げる。 闘いに勝ったオスは、十頭を超えるメスを従え、ハーレムを作る。 角と角をぶつけ合うカーン、カーンという乾いた音が、 ロッキーの谷間に響きわたり、 また、ハーレムを築いたオスが哀愁を帯びた声で遠吠えをするその時期、 ロッキーには長い長い冬が訪れようとしている。 発情期が過ぎ、 冬が来ると、 エルクは食物を求めてより低山帯へ移り住む。 そして春までに立派な角は落ちる(もったいない...)。
園内の個体数は2000を超えるというから、 けっこうな数いることになる。 園内に広く棲息するが、 その活発な活動時間はやはり朝と夕で、 観察は秋口がベストシーズンとのこと。 Waterton や Chief Mountain Hwy. 沿いなどでもよく見られ、 St.Mary Lake そばの GTTS に沿った Two Dog Flats 周辺の草地で時に大きな群れがたむろしていたりする。 もちろん西側でもよく見られる。
Moose (ムース/ヘラジカ)
「気はやさしくて力持ち」 を地でいっているような、 一見ヌボ〜ッとした顔と筋骨隆々とした体、 その体型に似合わない長い足を合わせ持ったその姿形は、 どことなくマンガチックでファニー。 顎の下にヒゲのように垂れ下がる皮膚と、 背筋のコブ(Hump)も印象的。
北アメリカ大陸の鹿類の中では最も大きく、 オス(bull)は時に肩までの高さ2m以上、 体重400kgを超えることもあるそうだ。 オスは大きな水掻きのような特徴的な角を持つが、 この角も他のシカ類同様、 発情期を過ぎて冬が訪れると頭から落ちてしまう。 何度も書くが、 ああもったいない、 もったいない。 寿命は割と長く、 15〜20年ほど。
他のシカと同様、 ふつうにしている分には気性は決して荒くはないが、 特に発情期のオスや、 子を従えたメスなどに近づくのは非常に危険とのこと。 この森の中の生態系ピラミッドの頂点に君臨する肉食獣(雑食だが)であるクマも、 例えばトレイルでこの大きなムースとハチ合わせると、 クマの方がよけるほどだという。
特に森の中の小川や湖沼地帯などの水場を拠点に棲息し、 園内には約150〜200頭ほどしかいないと言われている。 Many Glacier は Swiftcurrent Valley のチェーンレイクス、 Upper Waterton Lake からその奥の Kootenai Lakes あたりが Waterton/Glacier 園内で目撃率の高い地域として有名。 Lake McDonald から North Fork へかけての Flathead River 周辺、 また Two Medicine Lakes 付近にも棲息。