臨床経絡
はじめに
十二の都市を持つ国の話
経穴ゲートスイッチ理論
気論
十二正経と奇経と経穴の関係 本論 代表的なスイッチ群 補瀉論
理論の実践
治療原則 刺鍼法 四診(望・文・問・切)
脈状診 比較脈診 症例
役立つ古典理論
陰陽五経 生理
脈状
病症 奇経 子午
附録;難経の読み下し文子午
臨床ひろば
異論な医論

五 行


世の万物を木火土金水の五つの性質に分類しそれぞれに特定の連関を持たせた理論。
相生関係と相剋関係とがある。

東洋医学ではこの五つの性格を

(木)肝/胆
(火)心/小腸;心包/三焦
(土)脾/胃
(金)肺/大腸
(水)腎/膀胱

に配当している。

<相生関係>

相生関係は木木の順でリンクしていく。これは母子という関係に 例えられる。互いに生み生まれる関係。

(木)が燃えると(火)を生じる;木生火
(火)によって燃え尽きた後には灰(土)が生じる;火生土
(土)を製錬することによって(金)を生じる;土生金
(金)の器を一晩外気に曝しておくと器の中には夜露(水)が生じる;金生水
(水)を与えることによって(木)が生じる;水生木

<相剋関係>

相剋関係は木木の順でリンクする。互いに抑制しあう関係。

(木)が栄えることで(土)砂崩れを抑えることができる;木剋土
(土)手を築くことで(水)害を防ぐことができる;土剋水
(水)をかけることで(火)災を抑えることができる;水剋火
(火)は(金)をも溶かすことができる;火剋金
(金)属の斧や鋸で(木)を倒すことができる;金剋木

<五臓の色体表>(抜粋)

五行

病症の弁別の目安

五臓

 

五腑

小腸

大腸

膀胱

 

五起

陰経の五要穴の配当

五募

陽経の五要穴の配当 

五季

土用

大過不及の変動の多い季節
旺気する季節

五悪

湿

侵入し易い邪

五根

経脉の行き着くところ
病症の現われ易い場所

五主

血脉

肌肉

皮膚

主る場所
病症の現われ易い場所

五支

支配される場所
病症の現われ易い場所

五役

大過不及によって変化し易いもの

五色

支配する色

五香

脂臭

生臭

体臭

五味

好む味
忌み嫌う味

五声

患者の喋る様子

五液

漏れ出る液

五志

侵し易い感情

五変

現われる病症