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みちしるべ
道標の役割
現代の道路を自動車で走っていても，道路の上に大きく張り出した行き先表示板などを頼りにすることが少なくありません。現在位置を確認したり，目的地への正しい道を確かめたり。正確な地図が作られて庶民の手に普及し，またカーナビゲーションさえ利用される今ですらそうなのですから，ましてや昔の旅人にとって，追分（道の分かれ目）の路傍に建つ道標は，安全で誤りのない道行きに欠かせない物だったのです。道標や現在地を示す物(地名碑とでもいうのでしょうか？ここでは道標の仲間としておきます)には，さまざまな形があります。自然石をそのまま立て，文字を刻んだだけのもの，切石で作ったもの，仏像の光背に文字を刻んだもの…。そのどれもが，目の前の道を通り過ぎる旅人や馬達を見守ってきたことでしょう。今，本来の役目を終えた石達は，時が通り過ぎていくのを，じっと見守っているのかもしれません。
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