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備えあれば 憂いなし | ||
4.
『オラが勝ったぞ、約束通りオラの言う事何でも聞いてくれるんだよな!』
『うぎゃあああああああっ!!』
バトルが終わるなり、ヤツに押し倒されて下着ごとズボンを脱がされかけた時は、もうこの世の終わりかと思った。
『離しやがれくそったれ!!』『イデデデデッ!!』
圧し掛かるヤツの顔を押さえて無理やり引きはがすと、露骨に不満そうな顔をされる。
『痛ってえなあ、何だよ、ちょっと触ったくらいで何でそんなに怒るんだよ』
『ちょっとどころじゃ無いだろうが!イキナリ脱がせる奴があるか!』
『おめえ何でもオラの言う事聞くって言ったじゃねえか』
『要求するなら他にイロイロあるだろうに、キサマが真っ先に選ぶのはそれか!第一、場所を考えやがれ、ここは外だぞ?!』
『キモチイイ事するのに場所なんかどこだっていいだろ?それにさぁ』
ああ、くそっ!こいつどこ触ってやがる!!オレのシャツの中に手をモゾモゾ突っ込んでくるカカロットをなんとか引き剥がそうと悪戦苦闘していると、カカロットにいきなり顎を掴まれて、強引に上向かされた。
『おめえも外でヤラれる方が興奮すんだろ?なあベジータ』
ニヤリ。それまでのガキっぽいカカロットの顔が、一瞬にして戦闘民族そのものの酷薄な笑みに引きゆがめられて、オレの背筋がゾゾッと寒くなった。
『…だ、ダメだ!!今日は外ではしたくねえ!!』
『何だよ、おめえは本当にワガママなヤツだなあ』
今度は一瞬にしてヤツの顔がしかめっ面に変わる。ちくしょうめ、なぜオレのほうが非難されねばならんのだ!それでもブツブツ不満を呟きながらカカロットが身を起こした時は、束の間延命した思いだった。けれど、
『よし、これなら文句ねえだろ?』
『ぎゃああああああああっ!!』
ヤツがオレのポケットから掴み出したカプセルハウスに押し込まれ、寝台の上で圧し掛かられた時は今度こそ終わりだと思った。一体、オレは今日コイツに何度叫ばされたんだ。そしてまたオレはコイツに好きなようにヤラれてしまうのか。カカロットの嬉しそうな顔が視界いっぱいに近付いて、思わずきつく目を閉じる。
よし、こうなったらイメージトレーニングだ!これはトレーニングの一環だと思うのだ!!『体格差のある敵に圧し掛かられた時、その攻撃にいかに耐えるか』、オレは今トレーニングの最中なんだ、そう思え!!
『ベジータ…』
『~~~~~っ!!』
寝台のきしむ音と共に、耳元でやや低い声がして肩に太い腕の重みが乗った。目を閉じていても分かる、カカロットの呼気が近づいて、体の上全体でヤツの体温を感じると、胸の中を甘酸っぱいものが席巻する。…落ちつけ、気を静めろ、これはトレーニングなんだからな!
次いで、耳を舌で舐められる。耳たぶに歯を軽くたてられ、舌で丹念になぞられ差し入れられると、むずかゆいようなくすぐったいような感覚が背筋を走り抜けて、思わず声が漏れる。
『ん…ぅ…っ…』
…おい、しっかりしろオレ!!これはトレニーングだと言ってるだろうが!何を甘ったれた声を出してやがる!!
さらに今度は、唇を塞がれて舌が咥内に侵入してきた。強引な舌が前歯ををこじ開け、歯列をなぞられて、逃げられないよう頭を両手で押さえられて深く咥内を犯される。
『…っ…っ…』
時々前歯がかち合う振動が脳天に響き、思考をうっとりと麻痺させる。
『んッ…カカ…ァ・・・』
ヤツの首に腕を回し、分厚い胸に縋りついて声を漏らす自分に、ふと気が付いて仰天する。おい、何をやっているんだオレは!!これはトレーニングだと言っているだろうが、流されてどうする!!!けれど気持ちを立て直す前に、オレのブーツは両足から引き抜かれ、シャツは首元まで大きくまくりあげられ、更に胸の先を舌先でくすぐられるように舐められた。
『…ぁ…あァ…ッ…!!』
だ・か・ら!これはトレーニングなんだと何度言えば…
『ひ…ぁっ…ん…』
トーレニング…
『カカロット…ッ…』
胸の先を固い指と舌先でいじられ、わき腹から背中、尾てい骨のあたりまでを撫でられた時点でオレは観念した。
~~~~~やっぱりこのトレーニングは止めるぞ!次は『体格差のある敵の攻撃を受け入れ、いかにダメージを最小限に食い止めるか』のトレーニングに変更だ!そうと決まれば早速開始だ!
深い呼吸を一つした後、寝台の上で目を閉じる。カカロットの息遣いを耳元で聞きながら、全身の力を抜く。全てを受け入れる為に。"トレーニングトレーニングトレーニングトレーニング…"少しでも平静を保つために、頭の中で何度も繰り返し呟いていると、オレの変容はすぐさまカカロットも気がついたらしい。ヤツの息遣いが変わり、再び固い指先がシャツの中に侵入してきて迷いの無い手つきで胸の尖りに触れてくる。
『あっ…っ!』
途端に全身に電流が走り、体の力が抜ける。思わずこんな声が漏れてしまうのは、トレーニングが過酷だからだ!耳元でカカロットが笑う気配があって、思わず頬が熱くなる。いつも不器用なくせに、こんな時ばかり繊細に動く指先がそれを摘み上げ、その刺激にも覚えず声が漏れる。
『…や…ン…っあ…ぁ…』
続いて喉元を唇で吸われ、緩やかに舐められる。思わず身を竦めるが、指は益々執拗に胸の尖りを摘み、こね回し、それがもたらす感覚に鼓動は早くなり全身が熱を帯びていく。
『ベジータ…』
オレの名を呼ぶヤツの低い声が、鼓膜を震わせ更に体の奥深くまでも甘く痺れさせる。
『はっ…ん…カカ、ァ…っ…』
腕を伸ばしてヤツの太い首にしがみ付く。その間にも、固い手の平が肌の上を緩やかに這いまわり、速い鼓動を刻む胸の上に唇が落とされる。
きっかけは気に入らんが、大事なもののように扱われるのは悪くない気持ちだった。もういっそ今日のトレーニングはここまでにして、心底この行為におぼれてしまっても良い、とすら思い始めていた矢先。
『――あ!』
オレの上に圧し掛かっていたカカロットが、それまで低められたものが嘘のように間の抜けた声を上げた。
『いけねえ、忘れるところだった!ベジータ、ちょっと電話借りるぞ』
…は?何だと?!突然バネの効いた動きで身を起こしたかと思うと、すっかり高ぶらされかけてたオレを置き去りにしてカカロットはいきなり部屋を出ていった。一体何が起こったのか分からず、呆気に取られたオレが反応する間も無いほど突然に。
『…お、おい、カカロット!キサマ、オレをこの状態で放り出すんじゃねえっ!!』

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