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ルネサス製マイコンV850ES、RH850に関する情報ページです。デバイスや開発ツールについて,注意点,使いこなしのポイント,落とし穴,裏技,雑学などをトピックスとして掲載しています。
@依然として、FLMD1端子(P10_8ピン)にプルダウンをつけ忘れる事例が見られます。注意事項が別冊のマニュアルになっていて見落としているのが原因と思いますが、RH850初心者はくれぐれも注意してください。
Aスマート・コンフィグレータを使用する上で、セクション設定の変更とboot.asmの修正が必要です。これに関する記述が簡単に見つからないため、RH850初心者はくれぐれも注意してください(詳細はRH850総合を参照)。
V850は終息ファミリなので新規設計に使うと泣きを見ます。後継のRH850は車載限定ファミリであり、情報を積極的に開示していないので、一般人は使えません。ということで、このページもフェードアウト予定でしたが、ぽつぽつと車載がらみの仕事が来てしまうので、しばらくは残すかも・・・。
最近の更新(以前の更新)
2023/11/29 [RH850総合]"近況"を更新
2023/11/10 [RH850総合]"近況"を追加
2023/10/31 [RH850総合]"RESETOUT端子に注意"を追加
2023/10/03 [RH850総合]"RH850/F1KMのメモリ・アクセス効率向上"を更新
2023/09/30 [RH850総合]"RH850/F1KMのメモリ・アクセス効率向上"を追加
2023/09/30 [資料室] RH850/F1KMおよびスマート・コンフィグレータ関連のドキュメント追加
2023/09/27 [RH850総合]"スマート・コンフィグレータ使用上の注意"を更新
2023/09/26 [RH850総合]"スマート・コンフィグレータ使用上の注意"を追加
2023/08/06 [資料室] E1/E20,E2エミュレータ ユーザーズマニュアル別冊 RH850F1KH,F1KM 注意事項を追加
2017/02/04 [RH850総合]"内蔵RAMとセクション配置"を追加
2017/01/22 [ハードウエア]"コアのトレンド"を更新
ROM配置(KM共通) | LRAM配置(KM-S1) | LRAM配置(KM-S2,S4) | GRAM+リテンション配置 | GRAMバンクB配置 | |||||||||
0000 0800〜 | cstart初期化関連データ (INIT_DSEC〜sdata23) |
↑ 64KBmax. ↓ |
初期値付変数 (.sdata) |
初期値なし変数 (.ebss23) |
初期値付変数 (.sdata23) |
初期値付変数 (BANKB.sdata23) |
|||||||
定数(zconst23) | 初期値なし変数 (.sbss) |
初期値付変数 (.edata23) |
↑ 64KBmax. ↓ |
初期値付変数 (.sdata) |
バンクB 開始アドレス→ |
初期値なし変数 (BANKB.sbss23) |
|||||||
コード(text)/2MBを超える 場合はjarl32, jr32オプション 設定必要 |
↑ 64KBmax. ↓ |
初期値付変数 (.edata) |
↑ 64KBmax. ↓ |
初期値付変数 (.edata) |
初期値なし変数 (.sbss) |
||||||||
定数(zconst)/30KBmax. | 初期値なし変数 (.ebss) |
初期値なし変数 (.ebss) |
GRAM 開始アドレス→ |
初期値なし変数 (.sbss23) |
|||||||||
0000 0200〜 | EI割込み参照テーブル | セルフ領域 開始アドレス→ |
スタック (stack.bss) |
セルフ領域 開始アドレス→ |
スタック (stack.bss) |
||||||||
0000 0000〜 | リセット、FE割込み |
その他 | R0レジスタからの相対アクセス | epレジスタからの相対アクセス | gpレジスタからの相対アクセス |
ROM配置(KM共通) | LRAM配置(KM-S1) | LRAM配置(KM-S2,S4) | GRAM+リテンション配置 | GRAMバンクB配置 | |||||||||
0000 0800〜 | cstart初期化関連データ (INIT_DSEC〜data) |
初期値付変数 (.data) |
初期値付変数 (.data) |
初期値付変数 (.sdata23) |
初期値付変数 (BANKB.sdata23) |
||||||||
定数(const) | 初期値なし変数 (.bss) |
初期値なし変数 (.bss) |
↑ 64KBmax. ↓ |
初期値付変数 (.sdata) |
バンクB 開始アドレス→ |
初期値なし変数 (BANKB.sbss23) |
|||||||
定数(zconst23) | ↑ 64KBmax. ↓ |
初期値付変数 (.sdata) |
初期値なし変数 (.ebss23) |
初期値なし変数 (.sbss) |
|||||||||
コード(text)/2MBを超える 場合はjarl32, jr32オプション 設定必要 |
初期値なし変数 (.sbss) |
初期値付変数 (.edata23) |
GRAM 開始アドレス→ |
初期値なし変数 (.sbss23) |
|||||||||
定数(zconst)/30KBmax. | ↑ 64KBmax. ↓ |
初期値付変数 (.edata) |
↑ 64KBmax. ↓ |
初期値付変数 (.edata) |
|||||||||
0000 0200〜 | EI割込み参照テーブル | 初期値なし変数 (.ebss) |
初期値なし変数 (.ebss) |
||||||||||
0000 0000〜 | リセット、FE割込み | セルフ領域 開始アドレス→ |
スタック (stack.bss) |
セルフ領域 開始アドレス→ |
スタック (stack.bss) |
端子 | 確認事項 | |
---|---|---|
□ | DRST兼用端子 | リセット時に'L'になること(一応プルダウン内蔵)。外部にプルアップや'H'出力デバイスあるいはTTL入力端子(注1)が接続されてないこと。特にコネクタ経由で別基板や別モジュールがつながる場合は,相手内部でプルアップされていたりTTL入力になっている可能性に十分注意すること。 |
□ | FLMD1兼用端子(大抵PDL5と兼用) | リセット時に'L'になること(外部プルダウン必須)。外部にプルアップや'H'出力デバイスあるいはTTL入力端子(注1)が接続されてないこと。特にコネクタ経由で別基板や別モジュールがつながる場合は,相手内部でプルアップされていたりTTL入力になっている可能性に十分注意すること。 |
□ | RESET端子 | リセット回路を付けること。ただし一部の品種(V850ES/Hxなど)はパワー・オン・リセット回路を内蔵しているので,その場合はプルアップすること。 |
□ | FLMD0端子 | 1〜10kΩでプルダウンする。ただしセルフ・プログラミングを行う場合は10kΩプルダウンとし,プログラミング制御端子へ100Ω(保護抵抗)を経由して接続する。 |
□ | デバッガ/書込み器接続端子 | UART接続(TxD,RxDの2本)かCSI接続(SI,SO,SCK,H/Sの4本)かを選ぶ。UARTの方が端子数が少なくて済むが,実装工場のラインの書込み器がCSIで作り込まれている場合も考えられるので,量産ライン側の都合も確認のこと。 |
□ | X1, X2端子 | ・発振子以外の接続は推奨されていない。特にVRO(REGC端子出力電圧)を超える電圧を印加してはならない。 ・発振子によってはX2端子側に直列抵抗が必要になる。発振子メーカに推奨回路定数を確認のこと(一部の品種はマイコンのマニュアルにも掲載されている)。 |
□ | XT2端子 | 32.768kHz発振子を接続する場合,直列抵抗が大抵必要になる(実験的には無くても動作するが量産では必要)。具体的な値は発振子メーカに評価を依頼して決めるのが望ましい。 |
□ | REGC端子 | 内蔵レギュレータの出力端子だが,他の回路の電源として流用しないこと。 マニュアルにはコンデンサの指定は特に書かれてないが,スタンバイ動作がある場合はリークの多いアルミ電解は使用しない。一般的にはB特性またはR特性の積層セラミックか,タンタル電解を接続する。 |
□ | D/A出力端子 | 今のところバッファ内蔵品は無いので,オペアンプを外付けする。フルレンジで出力したければ,レールtoレール入出力(入出力フルスイング対応)のオペアンプを選ぶ。マニュアルにはJFET入力型と指定されているがCMOSオペアンプでも良い。 |
□ | A/D入力端子 | ノイズ低減用に100pF以上のコンデンサを入力端子−GND間に入れるのが望ましい。 |
□ | 電源端子 | 同時に印加できない場合(特にVrefを別電源から作る場合)は,EVdd→Vref→Vddの順に印加する。 |
□ | その他入出力端子 | 一般的な注意事項を「電気的特性」欄あるいは「端子機能」の等価回路図から読み取っておくこと。 ・入力レベル(ハイレベルが0.8EVddの端子と0.7EVddの端子がある) ・出力レベル(端子によってドライブ能力が異なる。特にアナログ兼用端子は低い) ・入出力回路形式の端子ごとの違い(5Vトレラント,シュミット,オープン・ドレインなど) |
項目 | V8050ES/Jx3 | V850ES/Hx3 |
---|---|---|
オプション・バイト | Jx3は無し,Jx3-Lはあり。 | あり。しかもJx3-Lとも内容が異なる。 |
タイマのレジスタ名,割り込み名 | TMP,TMQ | TAA,TAB |
UARTのレジスタ名,割り込み名 | UAxxx | UDxxx |
IIC(2線シリアル・インタフェース)の割り込みフラグ名,マスクフラグ名 (IIC制御レジスタは変更無し) |
IICIF0,IICMK0 | IIC0IF,IIC0MK |
3線シリアル・インタフェースのクロック入力の一部変更 (CBnCKS2-0 = "110"の場合のクロック・ソースの違い) |
ボーレート・ジェネレータfBRGmのクロックを使う。 | ・チャネルによってクロック・ソースが異なる。 ・チャネル0は従来どおりボーレート・ジェネレータだが,ボーレート・ジェネレータ自体の入力がfxx→fxへ変更になっている。 |
A/Dの変換クロック数選択 | 66〜675クロック | 32〜512クロック |
クロック生成回路のデフォルト動作 | リセット後は自動的にメインクロック(外部発振)がオン,デフォルトCPUクロックは8分周。 | リセット後は8MHz内蔵発振器で動作,CPUクロックは1/1(8MHz),メインクロックはオフ。 |
ポート制御レジスタ | PFnレジスタでオープン・ドレイン指定。 (PUnレジスタ無し) |
PUnレジスタでプルアップ指定。 (PFnレジスタ無し→PF9Hレジスタのみあり) |
LVIの割り込み名 | INTLVI(検出電圧を超えた場合および下回った場合) | ・INTLVIL(検出電圧を下回った場合) ・INTLVIH(検出電圧を超えた場合) |
V850ES/Jx3, Jx3-L シリーズ | V850ES/Hx3シリーズ | V850ES/Kx2シリーズ | |
---|---|---|---|
特長 | 主流品種。3.3V系。 | 5V系。リセット回路, 高速内蔵発振回路, プルアップあり。 | 古い。3.3V, 5V系両用。プルアップ豊富。 |
入手性(RSコンポーネンツなど) | △(品名によっては入手可) (1世代前のJx2の方が入手しやすいかも) |
× | △(品名によっては入手可) |
内蔵パワーオン・リセット | × | あり | × |
内蔵高速発振器 | × | あり (8MHz) | × |
プルアップ抵抗オプション | × | あり (P7,Cx,DL除く) | あり (P7除く) |
5Vトレラント入力 | あり | × | × |
内蔵タイマ | TMP (数本, 汎用), TMQ (1本, 多相用), TMM (1本, インターバル専用) 時計用 (1本, 非RTC) |
TAA (5本,TMP拡張版) TAB (1〜3本,TMQ拡張版) TMM (1本) 時計用 (1本) |
TM0 (16bit, 78K互換) TM5 (8bit,78K互換) TMH (8bit,78K互換) TMP (1本) TMM (1本) 時計用 (1本) |
内蔵RTC | 一部の品種のみ | × | × |
64pin製品(速度,ROM/RAM) | UPD70F3805〜3808 (20MHz, 16K〜128K/8K) |
UPD70F3747 (32MHz, 128K/8K) |
UPD70F3726 (20MHz, 128K/4K) |
80pin製品 | UPD70F3735 (20MHz, 128K/8K) UPD70F3736 (20MHz, 256K/16K) |
UPD70F3750 (32MHz, 256K/16K) |
UPD70F3728 (20MHz, 128K/6K) UPD70F3729 (20MHz, 256K/12K) |
100pin製品 | UPD70F3739〜3742 (32MHz, 384K〜1M/32K〜60K) UPD70F3737,3738,3792,3793 (20MHz, 128K〜512K/8K〜40K) |
UPD70F3752 (32MHz, 256K/16K) |
UPD70F3731 (20MHz, 128K/6K) UPD70F3732 (20MHz, 256K/16K) |
144pin製品 | UPD70F3743〜3746 (32MHz, 384K〜1M/32K〜60K) |
UPD70F3755 (32MHz, 256K/16K) UPD70F3755 (32MHz, 512K/32K) |
UPD70F3733 (20MHz, 128K/6K) UPD70F3734 (20MHz, 256K/16K) |
最新資料についてはメーカのサイトで確認願います。(注)下記のPDF表示は「PDFダウンロード画面へのリンク」の意味です。IE11以上でないと当該ページが出ません
〜〜〜 デバイスのマニュアル類 〜〜〜
マイコンのデータシートは,最近ではユーザーズ・マニュアルと一緒になっています(以前はデータ・シートとユーザーズ・マニュアルは分かれていましたが)。電気的特性を見たい方は,ユーザーズ・マニュアルの後ろの方を見てください。
以前の更新
2016/12/30 [資料室]開発ツールの最新マニュアル等を追加。
2016/10/30 [資料室]リンク先全面修正(IE11以上必須)。
2014/01/12 [資料室]ターゲットボードのマニュアルのリンク修正。
2013/10/02 [資料室]評価版ツールのプロダクトIDに関して追記。
2012/12/03 [資料室]デバイスファイルのリンク先変更。
2012/09/15 [資料室]ターゲットボードのマニュアルへのリンク追加。
2012/04/02 リンク修正完了(ルネサス旧URL閉鎖対応)。
2012/03/11 [ハードウエア]"コアのトレンド"を更新
2012/03/11 [資料室]にツールニュースへのリンクを追加
2012/01/25 リンク修正完了(ルネサス・ホームページ・リニューアル対応)。
2012/01/22 リンク修正(ルネサス・ホームページ・リニューアル対応)。
2011/11/27 [資料室] CubeSuite+ Ver1.01のマニュアルについて注記。
2011/07/30 [ツール総合]オブジェクト書込み時の注意を追加。
2011/07/06 [ツール総合]フリー・ツールの制限に関する更新。
2011/07/05 [ツール総合]フリー・ツールの制限に関する更新。
2011/07/03 [ツール総合]CubeSuite+に関する更新。
2011/06/20 [資料室]CubeSuite+に関するマニュアル追加。
2011/06/11 [CA850]”スマートなスタートアップ・ルーチンとリンク・ディレクティブ”を追加。
[ツール総合]CXコンパイラに関する記述更新。
[ハードウエア]”Jx3→Jx3−Hの違い”を追加。
2011/05/10 ページ内リンク追加。
2011/04/21 [ハードウエア]”乗算命令の不具合”を更新。
[ツール総合]CA850 W3.46およびWindows7に関する更新。
2011/04/08 [ハードウエア]”回路設計の手引き”を追加。
2011/04/02 [資料室]V850ES/JG3-L ユーザーズ・マニュアルのリンクをR番号資料に修正。
2011/02/15 [ハードウエア]”Jx3→Hx3の違い”を更新。
2011/01/29 「ツール総合」を更新。[資料室]Cubesuite資料追加。
{その他ページ全体にについて誤字訂正(Qube→Cube)}
2011/01/27 [ハードウエア]”Jx3→Hx3の違い”,”乗算命令の不具合”を更新。
2011/01/23 [ハードウエア]”Jx3→Hx3の違い”,”乗算命令の不具合”を追加。
2011/01/15 [資料室]簡易書き込み回路・ソフトへのリンク追加。
2011/01/05 [ハードウエア]”コアのトレンド”を追加。
・・・・略・・・・
2010/09/04 仮設