正法眼蔵
 正法眼蔵は曹洞宗の開祖道元の説法を集大成したもので、洞雲寺本はこの原本に最も近いものといわれる優れた写本である。奥書によると金岡用兼は法嗣の月殿昌桂の助筆を得て、永正7年(1510)4月から8月にかけて阿波国の桂林寺(徳島県小松島市中田町)で書写したことがわかる。
 この正法眼蔵は60巻のうち11巻に金岡用兼書写の奥書がみられる。また、60巻のうち孤雲壊弉書写の奥書が39巻みられ、讃事の出所理由を具備しているので、義雲本系60巻本正法眼蔵の最も古態を保持する正法眼蔵といわれている。この洞雲寺本20冊60巻は広島県の重要文化財に指定されている。
中世文書金岡用兼頂相三十三観音像友田興藤墓陶晴賢墓桂元澄夫妻墓毛利元清夫妻墓洞雲寺トップ