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2003年6月 メキシコ、レイク・ウィーティス
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スタッフレポート
「トロフィー・バス・ロッジに行ってきた!」
 [スタッフ]
2003年6月 メキシコ、レイク・ウィーティス

※はじめに
読者の中には海外旅行やメキシコ方面、フィッシングロッジが初めてという方もいるだろう。そういう方の参考となるよう、行程やロッジ等「釣り以外」の部分についても少し詳しく書いてみた。メキシコへの往復の行程や入出国についてはもう1つのレポート「パパロタ・ロッジに行ってきた!」にロサンゼルス経由でマサトランに入る場合の一連の流れを掲載しているので合わせてご覧いただきたい。空港も航空会社も異なるが、イメージはつかめると思う。

●エルサルトだけではない!
レイク・ウィーティスはチワワ鉄道で有名なメキシコ西海岸シナロア州北部の都市ロスモチスの北東約160キロに位置する。日本人にはエルサルトが有名で、ウィーティスの名を知る人は少ない。たぶんこれは単にメディアに出た回数が多いかどうかの違いだろう。もちろんエルサルト自体がいいレイクだというのは大きいが、想像するにエルサルトは「アクセスがいいため取材しやすい」というのがあるのではないかと思う。
実際、同じメキシコ西海岸にはウィーティスの他にもコメデーロやアグアミルパ等いいレイクがいくつかあるが、なかなかメディアには出てこない。どのレイクもエルサルトに比べれば若干アクセスが悪いのだ。少ない時間で取材をしなければならないメディアクルーにとって、やはりエルサルトは好都合なのだと思う。

従ってもし皆さんが「メキシコのバスレイク=エルサルト」というイメージを持っているならそれは改めたほうがいい。エキスパートアングラーでない素人の私でさえ充分楽しめたのだからウィーティスも決してエルサルトに負けないすばらしいレイクだと思う(個人的にはエルサルトよりいい印象)。読者の方からいただいた釣行記もそれを物語っている。

ウィーティスにはいくつかのロッジがあるが、どうせ行くならこれまで釣行記に出てきてないロッジのほうが皆さんの参考にもなるだろうということで、「トロフィー・バス・ロッジ(Trophy Bass Lodge、HP:Bass-N-Mexico)」に行ってみることにした。
この時期フィッシング・パッケージの料金はちょうど割引中だったため、4泊/釣り3日で1人1100ドル(通常は1250ドル)で提供されていた。

●日本−アメリカ−ロスモチス
今回はエルサルトに引き続いての釣行だったため、ロスモチスへはマサトランから長距離バスを利用した。所要時間は約7時間だ。マサトランもそうだがロスモチスのターミナルも結構大きい。
通常はアメリカから空路ロスモチスに入るのが普通なので、バスに乗ることはないだろう。

通常ロスモチスに行く場合、日本からはロサンゼルスが最も便利だ。ただしエルサルトの最寄都市マサトランと異なり、ロスモチスに日本から同日着で到達するフライトパターンは非常に限られている。
ちなみにこの時点では日本から同日着でロスモチスに到達するのはロサンゼルスからのアエロメヒコ便だ(と思う)が、途中で1回乗り換えが必要で到着時間も遅い。
ロサンゼルスかメキシコシティーで1泊して翌日着とするのも非常によく使われるパターンだ。ロサンゼルスからはアエロ・カリフォルニア航空の翌朝便を利用することより乗り換えなしでロスモチスに到達出来る。
日本からメキシコ入国までの大まかな流れについてはもう1つのレポート「パパロタ・ロッジに行ってきた!」も参照いただきたい。

●ロスモチス−トロフィー・バス・ロッジ
待ち合わせ時間に遅れないようバスターミナルには少し余裕をもって到着し、待機しておくことにした。
待合室にいるとメキシコ人が声をかけてきた。ロッジからの迎えだった。まずはギュッと握手をして挨拶をする。「車が待っている」というので外へ。そこにもう1人男がいた。「メキシコ人には見えないなあ」と思っていたのだが、近づくにつれてロッジのオーナーのビルだとわかった。彼はアメリカ人だが、ちょうど2002−2003のシーズンの終わりを迎え、ロッジをクローズする直前だったためメキシコに来ていたのだ。

早速ロッジに向かって出発。所要時間は約3時間半。途中チワワ鉄道に沿って走り、500年の歴史を持つ古い町エル・フエルテ(El Fuerte)やチョイクス(Choix)という町を通る。チョイクスまでは快適だがその少し先から舗装道路を離れ未舗装の山道となり、シエラ・マドレ山脈へと入っていく。途中山並みがきれいに見えたり、結構アップダウンのある道もあったり小さな村を通ったりでそれなりにおもしろい。1時間程度山道を走るとロッジに到着する。

エルサルトと同様にウィーティスのロッジのいくつかもこの一帯に固まっており(それでもそれぞれ数百メートル〜キロ単位で離れているが)、トロフィー・バス・ロッジの手前にはレイク・ウィーティス・ロッジ(Lake Huites Lodge)や読者の釣行記でも好評なカンポ・ブエナ・ビスタ(Campo Buena Vista)がある。

●トロフィー・バス・ロッジ
トロフィー・バス・ロッジはウィーティスを見下ろすなだらかな山の斜面に建っている。この時点ではかなり減水していたので水辺まではかなり距離があり歩いて行ってみようという雰囲気ではなかったが、満水時は水辺までそう遠くはないだろう。
写真をご覧になれば満水時のイメージをある程度想像出来ると思う。

建物の外観はベージュと茶色とブールーグリーンを基調としている。客室とレストランがあるメインの棟と、それに近接してもう1つ客室棟があり、駐車場を囲んでL字型に配置されている。その他にボート置き場とエンジンや備品の倉庫がある。
ロッジのクローズ直前だったため、ほとんどのボートはすでにここに運ばれ、きれいに洗われて置かれてあった。


レストランはメインの棟のレイク側にあり、オープンな造り。レイクを望みながら食事が出来る。レストランとして独立して区切られているのではなく、客室のドアに面したカウンター付の広いテラスにテーブルを置き、レストラン兼ゲストのくつろぎの場としているという感じ。
壁際に冷蔵庫があり、水やコーラ、ビール等が入っている。冷たい飲料水専用のサーバーもあり、どちらも滞在中はいつでも勝手に飲んでいい。

客室はメイン棟に4人用があり、もう1つの客室棟に2人用がある。2人用客室は7畳くらいの広さにベッドが2つ。壁にはここのゲストが釣り上げた数々の大物の写真とビッグバスのレプリカがあり闘志をかきたててくれる。洗面台とトイレ、シャワーも各部屋にある、シャワーは当然お湯が出るが水圧は低めだ。勿論エアコンは付いている。充分快適だ。

エアコンは例によって壁ぶち抜きの1ユニットエアコンなので、日本の2ユニットエアコンとは違って音が少し気になるかもしれないが、メキシコではほとんどタイプだ。普通は疲れて眠ってしまうが、デリケートな方は寝る前にエアコンを切るか耳栓を用意しておけばいい。夜はかなり過ごしやすくなるのでエアコンを切っても眠れると思う。エアコンをつけっ放しで寝ると乾燥で喉を傷めることがあるので注意。

また、客室棟にはメキシコのロッジとしてはめずらしく、小さいながらもタックルショップがある。ワームは1パック4ドルから、プラグも5ドルからという感じ。ひととおりのものはここでも調達出来るが種類は限られるので予め用意しておくに越したことはない。レンタルロッド(有料)もあるのでロッドケースを持っていない方や持って行くのが面倒な方には重宝だろう。

●釣り1日目
ちょっと寝坊して朝5:30起床(通常は5:30から釣り)。軽く朝食をとりロッジを出発、非常に減水(約20mくらい)していたのでボートランプまで車で2〜3分かかった。

ボートは19フィートのFRPの平底ボート。エンジンはヤマハもしくはホンダのチラー式50HPを使っている、フロントにフットコン、リアにハンドコンの2つのトローリングモーター(エレキは和製英語で通じない)を搭載し、リアには魚探がある。Vハルでなく平底のため船内スペースは広い。またフロントのトローリングモーターマウント部が一段高い広めのデッキになっており、ここに上がってキャストが出来る。非常に快適なボートだ。

ガイドはルイス。メキシコ人だが日常会話も含めて流暢な英語を話す。他にもガイドがいて釣りに関してはもちろん片言の英語でコミュニケーション出来るが、日常会話まで出来るガイドはほとんどいないそうだ。なお、私は1人だったのでオーナーのビルも今日1日一緒に釣りをすることになった。
レイクをよく知る人間が2人いる。心強い。「大きいのを釣りたい」と馬鹿みたいに当然な希望を伝えてフィッシングプランは2人に任せた。

今の状態を聞くと「とにかく大きい魚はスローでディープにいる」とのことだ。釣れているルアーについてはガイドもビルも口を揃えて「スイムベイトとセンコー」だという。特に大物にはスイムベイトが圧倒的にいいらしい。笑ってしまったのが「センコー」だ。もちろん本家はゲーリー・ヤマモトだが別にメーカーにこだわる必要はなく、センコー「タイプ」なら何でもいいという意味だ。
アメリカ人にとってもゲーリー・ヤマモトは「高い」というイメージらしく、現にロッジのタックルショップには本家の「センコー(Senko)」はないが、若干材質に違いがあるもののソルト入りでほぼ同じ作りの「シンコー(Sinko)」というのが売られている。

いきなり大きいのを狙ったせいもあるが、朝は予想に反して魚の反応は悪かった。釣れなくはないがやはり小物が多い。ほとんどは35センチから45センチ程度。50センチオーバーはまれだ。ビルは何とか50センチオーバーを釣っていたが、私は50センチ弱止まり。

9:00ごろ、ダムサイト正面突き当たりの入り江に移動。1本の大きな木が水面に上半分を出していた(通常水位なら完全水没)。ライズの時間帯は終わっており表層でのバイトがなかったのでスピナーベイトを少し沈めて枝回りを通すと小さいが釣れた。しかしビルがディープクランク(ファットフリーシャッド)に変えた途端急にバイトが出始めた。早速私もマッドペッパーマグナムに変えると次々にバイトがある。
ボートには飲物が入ったクーラーボックスのほかにももう1つクーラーボックスが積んであり、釣った魚はそこへ。「なるほど。だからここに来たんだな」と理解した。メキシコでは日本と異なりバスを食べる。ロッジの食事でもバスのフライが付け合せに出ることがよくある。基本的にキャッチ&リリースだが小さい魚は食用としてキープするのだ。ここは数釣り兼食料調達スポットであった。
魚は小さいものの、日本の感覚だと「入れ食いだあ」と感じる釣れ具合だった。しかし本当の「入れ食い」というものの何たるかは最終日に経験することになる。

陽が高くなりバイトが遠のくとディープへ移動。スイムベイトの出番となった。私はスイムベイト初体験だったのでそう伝えると釣り方を教えてくれた。しばらく彼らの釣り方を見ていたが結構テンポが速い。同じ様にまねしてみるが、そうするとうまく底がとれない。底をとろうとすると根掛かる。深さは10m以上。そうしている間にルイスとビルは60センチ弱くらいの良型をあげた。風も出てきてさらに悪戦苦闘している間にビルはまた良型。
私だけ釣れない。「早くマスターしないと大変だぞ・・・」と思いつつ、そのまま11:00に午前は終了。

スイムベイトでの釣りが気になってはいたが、昼食後は全てを忘れてちょっと多めに昼寝し、頭と体をリフレッシュすることにした。メキシコでは最初から気合を入れすぎると後でバテる。15:00(通常14:00)釣りを再開。

午後はディープの釣りだ。スイムベイトの釣りマスターすることが釣果をあげる近道だということで、とにかく底をとることに専念し、魚のことは考えずにひたすら練習。隣でルイスとビルはまた良型を出すが、それは意識から離す(でも気になる)。1時間半くらいするとようやく見えてきた。風があっても底をとれるし根掛かりもだいぶかわせるようになったきた。

そして16時45分、練習の成果かようやくバイトを感じることが出来た。モソッという小さなバイト。合わせると魚の手応え。「やっとかかった。長かったなあ」というのが正直な感想。ビルからすかさず「(念のため)もう一度フッキング」の指示。シングルフックのスイムベイトはフックとシンカーが一体となっているため特にエラ洗いでバレやすいからだ。2度フッキングを加えると「OK」が出た。ツッコミが力強くロッドが絞られる。水面に出てくるとグッドサイズだ。エラ洗いをかわしてネットへ。上がってきたのは58センチ、重さは約7ポンド。やっと釣り方がわかった気がした。
それからは怒涛だった。54センチ、55センチ程度(エラ洗いでバレた)、56センチと3匹追加し、約30分で4匹掛かった。バイトはどれも「モソッ」か「コッ」という小さなものだった。
「55センチ級を30分で4匹釣る」。これがどれほど幸せで贅沢なことかは想像していただけると思う。しかし反面これが不幸の始まりでもある。これくらいの魚が「当たり前」という感覚になってしまい、ちょっとやそっとの魚ではうれしくなくなってしまうのだ。メキシコはスゴい。

魚がスローな時期ということでルアーもあまり動かさず、ロングステイを織り交ぜた超スローな釣りにしたほうがいいという考え方もあり、エルサルトではそういう釣りも試してみた。もちろんそれでも釣れたのだが、ここで見たルイスやビルの釣り方はスローとは言いながらも結構速い釣りだった。「スイムベイトなんだから泳がさなきゃしょうがないじゃないの」というのも当然かもしれないが、彼らと同じ速めの釣り方で4連発があったことには少々驚いた。「食わせる釣り」と「食う魚を探す釣り」。今回少し後者に傾いた。


すっかりスイムベイトが気に入ってしまった。使ったのはSTORMの「WildEye Shad 4インチ(写真左)」だ。ルイスとビルの薦めによりテールを染色液にドブ漬けしてチャートリュースにした。ルイスやビルは全体がチャート系の6インチ(写真右)でも釣っていたので大きさより色かもしれない。でもメキシコでは色はそんなにシビアではなく、動かし方のほうが重要なのではないかというのが正直な感想だ。

その後ダムサイトへ移動。減水中のため、その巨大さが際立つ。ここでは中層の釣りだ。ディープクランクを一気に潜らせてからスローリトリーブ、テキサスを壁際に落としてフリーフォール、スイムベイトやスピナーベイトを壁際に落としてカーブフォールなど。ここでも平均40センチという感じで小気味よく魚が掛かる。
中層の魚が釣れると何となく釣りがうまくなったような気になる。もちろん気のせいなのだが。

帰りの道すがらいくつかのスポットを軽く回って20:00に終了

●釣り2日目
午前中はルイスと2人。朝イチはロングクルーズで峡谷へと入って行った。大物は午後のほうが釣れるので朝は数釣りで楽しもうということだ。シエラ・マドレ山脈の山中を奥へ奥へと進んで行くと岩肌の断崖を露出した狭い峡谷となってくる。両サイドは見上げるような岩山に囲まれ、景色がすばらしい。エルサルトでは見られない光景だ。いたるところ木が沈んでいる。
この木と岩盤をタイトに撃っていく。ルイスのお薦めはセンコー(タイプ)のノーシンカーだ。ブラッシュホッグなど抵抗で沈下速度が抑え気味になるワームのテキサスやラバージグ、スピナーベイトも使いやすい。サイズは小さいが釣れる時には100匹という峡谷だが、釣れるには釣れるが予想に反してこの時はそうでもなかった。例によって朝は食用バスの「水揚げ」もからんでいるのでひととおり流した後移動。

次に行ったのはフラットそうな場所だったが、それまでのきれいな水と異なり、茶色く濁り、所々湖底からポコリポコリと泡が上がっている。ロッドで水をかき回すと全然泡が消えない。「えらく水の汚い所だなあ、大丈夫かいな」と思っていたが進んでいくと茶色い湖面に何とライズが見え始めた。ルイスを疑った浅はかな自分に反省。早速本家センコーを投げるとすぐ釣れる。何を投げても釣れそうだったが魚が小さいし濁っているので仕事が速そうな目立つ色のバイブレーションにした。小気味よく釣れる。いい「水揚げ」スポットだ。ちなみに当然だがショップで売っている「シンコー(Sinko)」でも変わりなく釣れる。
少し進むと前方の水面に薄茶色の何かが浮いていて、よく見るとゆっくり動いている。「何だろう」と思ったが、近づくにつれて判明した。「流れ込み」だ。でも澄んだ水ではない。茶色く濁った泥水だ。薄茶色の浮遊物はこの泥水の泡の塊だった(写真)。一帯の濁った水の理由が初めてわかった。どうしてこんなドロドロの所に魚が集まるのかは私にはわからない。

クーラーボックスがだいぶ埋まったので水揚げタイムは終了。陽も高くなったので本湖へ戻り、大物を狙ってディープへ。昨日の4連発もあり期待したが、そう甘くはない。50センチオーバーは掛からぬまま午前は終了。

またまた昼寝を多めにとり、午後の部は15:00開始。ビルも同船する。午前に小物はかなり釣ったので当然大物狙いしか考えていない。
たまにルイスとビルのディープクランクやスイムベイトに大物が掛かるが、私はディープクランクで50センチそこそこがやっとで大物が回ってこない。辛抱の釣りとなった。
しかし17:30ごろスイムベイトに例によって小さなバイト。今度はしっかりとフッキングを繰り返し釣り上げた。60センチのグッドサイズだったが8.5ポンド程度の魚だった。「10ポンドってのはやっぱり簡単じゃないなあ」と再認識しつつキャストを繰り返す。すると程なくバイトがあった。もう慣れたもので、慌てず騒がずしっかりフッキングし、冷静に対処。水面に出た瞬間「お、さっきよりいいぞ!」という感じ。「バレるなよ」と願いつつ、突っ込みもエラ洗いもうまくあしらってネットに収まった。スイムベイトはガッポリ食われていた。ルイスもビルも「グッドサイズ!」と言っている。確かにさっきの魚よりずっといい。

ビルが「とにかく写真だ」ということでなぜか自分のカメラを取り出した。「私のカメラが先じゃないの?」と言いたかったが「まあいいや」とポーズ。重い。「もう1枚」と同じポーズ。重いよお。ビルが「魚を水から上げる写真を撮ろう。いい写真になる」という。ちょっと反対の手に持ち替えたかったがビルがカメラを構えるのでそのままボートのへりに。悲劇はここで起こった。それまでおとなしくしていたバスが突然もんどりうって体をくねさせたのだ。「うわわわっ!」と叫んで必死にこらえたが握力がもたなかった。「ドッボーン」と水柱をあげてそいつは水中に消えた。「あ、ルアーを食ったままだ!大丈夫かも」と急いでラインを手繰ったが、やけに軽い。プッツリとラインは切れており、スイムベイトもろとも消えてしまっていた。
一同しばらく顔を合わせてポカン。風が船上を抜ける。ルイスは顔を横に振りながら「何てことだ」という表情。・・・「プッ!」、「フッフッ、ハッハッハッ、ヒッヒッ・・・」。私は吹き出すと笑い出してしまった。なぜか悔しくも悲しくも何ともなかった。「俺のカメラには写真がないんだぞ!」とさえ思わなかった。メキシコのすごいところだが「また釣れるさ」と思っていた。それより単純にこのマヌケな出来事がおかしかった。

2人の話だと「少なくとも10ポンド」で、ビルの推測では「11ポンドを越えていただろう」とのことだった。でも未計測なので私の中ではまだ10ポンドは「夢」のままだ。
「一生に一度の魚を・・・」とビルがブツブツ独り言を言っているのが風に乗って聞こえてきた。あまりのマヌケさにあきれ返ってしまったのだろう。そしらぬ顔をして聞こえぬふりをしていたが、おかしくてたまらなかった。
ポーズは同じだが、ビルのカメラでとりあえず2枚写真を撮っていたので後日送ってもらうことにした(右写真がそれ)。
「デカバスを持つ時は日本のように口をつまんで持ってはいけない。エラに指を突っ込んで持つこと」。教訓である。

気を取り直してキャストを再開したが、この後バイトは止まり、これでこの日は終了。「一生に一度」の魚は落としたが、マヌケながらも「一生記憶に残る」思い出を拾った1日だった。

●釣り3日目
朝イチはボートランプ前から始まり、次にダムサイトへ。ともにポツポツ釣れるがサイズは小さい。
8:00に1日目にディープクランクが好調だったダムサイト正面突き当たりの「魚のなる木」がある入り江へ行ってみるとすごい光景だった。一面でライズしている。あちこちでひっきりなしに「バシャ、バシャバシャ」と水面にしぶきがあがる(写真)。こんなライズは見たことがない。
クランクを投げると1発でバイト。35センチそこそことサイズは小さい。2投目、連続でバイト。3投目は外したが4投目にまたバイト。カツオの一本釣りみたいな感じ。ボンボン釣る。サイズは30〜40センチ。抵抗のあるクランクは疲れるのでバイブレーションにチェンジ。またボンボン釣る。「おりゃ〜(投げる)、来たで〜(バイト)、バシャバシャ(魚暴れる)、ホイッ(引っこ抜いてルイスに魚はずしてもらう)、サンキュ。おりゃ〜、またや〜、バシャバシャ、ホイヨッ、サンクス。うりゃ〜、ほ〜れ連発アッ!バレた!・・・」。こんな感じ。まさに本物の「入れ食い」だ。
ひととおり釣ってライズがおさまってもしばらく待っていればどこかでライズする。ロッドを構えて湖面を睨み、ライズした途端にルイスと私のルアーが同時に弧を描いて飛んでいく。釣れたほうが「イエーイ!俺の勝ちだ〜!」。魚は小さいがこんな楽しい釣りはない。日本でこんな釣りが出来ることはまずないだろう。30分ちょっとで夢の時間は終わったが、クーラーボックスは充分な「水揚げ」で埋まっていた。

朝の「本物の」入れ食いにも満足したし最終日でもあるので、ちょっと早いがディープの大物狙いにシフトした。もう小物に用はない。昨日を上回る大物だけしかもう頭にはない。水中島で52センチ、その対岸で50センチという感じだったが大物は掛からなかった。ルイスも55センチくらいが最高。大物スポットも回ったが、時間がまだ早すぎるのか反応はない。午前はこれで終了。

午後も当然10ポンドオーバーのみをディープを中心に狙う。16:00ごろいつもの大物エリアで57センチ、移動して18:00ごろまた57センチが掛かる。いずれも6.5〜7ポンドでスイムベイトで釣り上げた。1日目を終えた時点でもうすでにこのサイズでは「う〜ん(今ひとつ)」という体になっており、よっぽどのデブバスか60センチくらいないと「お!」と思わなくなっている。
しかし、その後も残念ながら大物スポットでデカバスが掛かることはなかった。
日暮れとなりいよいよボートランプへ戻る時間に。名残惜しいが「ドボン」した幻の10ポンドがさらに大きくなってまたバイトしてくれることを願いつつこのスポットを後にした。

ボートランプに着いたがルイスはそのまま通り過ぎていく。最後の悪あがきをさせてくれたのだ。ランプ近くのエリアで本当に最後の最後のキャスト。ここはクランクでの反応がよく、50センチオーバーがあがったところだ。スイムベイトを投げてみたがバイトがなかったのでさんざんお世話になったマッドペッパーマグナムにチェンジ。
数投後、スローリトリーブ中にロッドが曲がった。手応えはまずまず。上がってきたのは52センチ。レイクからの最後のプレゼントだった。これで何となく心に区切りがついたような気がした。「気持ちよくロッドを置こう・・・」と思ったが釣り人は馬鹿だ。「もう1匹・・・」が頭をよぎった。リリースし終わるや「おりゃー」と遠投。「食え」と念じながらリトリーブしていると「ガツン!」。とっさに合わせる・・・・・。根掛かりだった。しかもガッチリ・・・。根掛かり外しの天才ルイスも結局お手上げ。「欲を出した愚か者」への厳しい戒めのため、愛するマグナムは最後の捧げ物としてレイクへ供された。「教えられました」と反省し、レイクに敬意をはらいつつロッドを置いた。

この日最後の客の私の釣りが終わると同時にこのロッジの今シーズンの釣りも全て終了となった。再びロッジが開くのは10月だ。ボートもランプから引き上げ、ロッジへと運ぶ。
ロッジへ戻るとだいぶ片付けが進んでおり、レストランもガランとしていた。レストラン前に炭火がおこしてしてある。最後の夕食は炭火で焼いたジャンボステーキだった。

●ロッジ−ロスモチス−アメリカ−日本
翌朝、朝食が終わるとスタッフと写真を撮り、ロスモチスへ送ってもらった。ロスモチスからはマサトランまではまたバスだ。

通常はロスモチスから空路ロサンゼルスやメキシコシティー等、日本便への乗り換え都市へ向かうことになる。メキシコ出国からアメリカ泊、帰国までの流れについてはもう1つの釣行記「パパロタ・ロッジに行ってきた!」も参照いただきたい。

●感想
結局、3日間私だけで60センチオーバーが2匹(1匹は計測前に「ドボン!」したが確実)、正確には数えていないが50センチオーバーが9匹程度、それ以下が70匹程度だと思う。ルイスとビルもかなり釣っているのでボートあたりではもっと増える。この時期のメキシコとしてはそこそこの結果であろう。大物狙いにこだわらなければ確実にもっとすごい数になるが、メキシコなんだからやはり数より10ポンドを目指すのが王道だろう。

ウィーティスのロッジにはエルサルトのように目玉が飛び出るほど高価なロッジはない。最多価格は1195ドル。他のロッジも概ねこの近辺の価格に落ち着いておりリーズナブルと言える。このトロフィー・バス・ロッジも通常料金は1250ドルでそう変わらない。

このロッジの特筆すべき点は全てのボートがフロントとリア合わせて2つのトローリングモーターを搭載していることだろう。追い風だろうが向かい風だろうがフィッシングスポットに船首を向けて定位することが出来るわけだ。
宿泊設備、食事等何も問題はない。スタッフもフレンドリーだ。ガイドも優秀で、朝は数釣り、午後は大物と1日の釣りの流れに沿って的確なスポットに案内してくれる。

ウィーティスは湖自体が山間に入り込んでいる。開けた場所あり峡谷ありでいろんな釣りと景色を楽しめる。また、エルサルトと比較するとアクセスに多少時間がかかるためアングラーが少なくフィッシングプレッシャーが小さい。日本と比較すればもちろんどちらも天国のようなレイクであることは間違いないが、個人的にはどちらかと言えばウィーティスのほうがより変化があっておもしろいと思う。

ロスモチスは海から少し離れているのでとりたてて風光明媚という町ではない。通常はロスモチス到着後ロッジに向かうのでこの町に泊まったり観光したりということはあまりないと思うが、時間があれば少しは観光してみるのもいいだろう。メルカド(市場)周辺は庶民の生活を感じることが出来るし屋台やジューススタンドなども安くておいしい。時間に余裕があり景色も重視したい方はロスモチス南西のトポロバンポ(Topolobanpo)港周辺のほうが海も見えていいだろう。

どうだろう、少しは参考になっただろうか。メキシコへのハードルが少しでも下がってくれれば何よりだ。メキシコでの釣りといっても普通の海外旅行とかわりはない。むしろ普通の海外旅行よりも楽なくらいだ。皆さんもぜひウィーティスの釣りを満喫していただきたい。

[筆者および管理者より]
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