37.21.16 （もう一つの掲示板）秘密結社さんの質問に関連して（ディーツ＆キングマン）

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番号	日付	題名	投稿者	返信元	読出数
37	3/4(月) 12:20:49	（もう一つの掲示板）秘密結社さんの質問に関連して（ディーツ＆キングマン）	古老	No.21	463


以下の文章は、当初は3月2日夜に（一般）掲示板に投稿したものです。翌日、自分で読み返してみると「文章が長すぎる＆レトロな話題すぎる」ので掲示板の流れを妨げているような気がしたものですからこちらの掲示板に移動させました。いわば70年代ＭＬＢ特集番外編です。秘密結社さん、はじめまして。メジャー歴浅いなんて本当ですか？ディック・ディーツなんて知ってる人、メジャーファンでもそう沢山はいませんよ。少なくとも私は知りませんでした（知らないのに答えようとする私もヘンですが）。とりあえず、メジャーでの成績を見る限り、「まぐれ」が正解でしょうが、ポジションがキャッチャーなので、故障という可能性もあります。彼は１９７０年の日米野球でサンフランシスコ・ジャイアンツの一員として来日しています。第１戦でホームランも打っているようですが、何せこのときのジャイアンツはひどい出来で、何でシーズン終わりでなくて３月下旬という中途半端な時期に来たりするのか、と不評この上なく、全く盛り上がらない日米野球として記憶に残っています。メイズ、マッコビー、マリシャルとスター選手が揃ってケガや病気になったことも、いっそう地味なイベントにしました。そんなわけで、結構この頃日米野球を熱心に見ていた私も、ディーツのことは覚えていないのです。それにしても１９７０年の１０７打点というのは凄いですねえ。その２年前に打点王になったマッコビーの打点を上回っています（この年はジョニー・ベンチが大当たりでディーツの打点王はなし）また、デーブ・キングマンも１９７９年に来日しています。このＨＰの万能掲示板で取り上げたかった選手だったんですが、彼はディーツよりは有名な選手で、たしかに飛距離の出ることでは並ぶもののない選手でした。具体的な数字は知りませんが、ロジャー・エンジェルが彼の特大ホームランを描いた文章をここに引用しておきましょう。「バットはボールを１インチも１オンスもあまさずたたいて、球場の外、照明灯の光の外へ、とてつもない放物線にのせて送り出した。ボールが左翼ファウル・ラインの約５フィート内側、椰子の木３本の高さを、場外の闇に消えていくときもまだ放物線の下降は感じとれなかった。こんなばかでかいホームランをわたしはあとにも先にも見たことがない」これはキングマンがメッツ時代に、オープン戦でヤンキースのキャットフィッシュ・ハンターから打ったもので、ミッキー・マントルが「自分の打った５００フィート飛んだホームランより、まだ飛んだように思う」と言ったほどの歴史的な打球です。打たれたハンターもさばさばしたもので、レフトのロン・ブロンバーグに「打球を見送っていて首の筋を痛めなかったか」とジョークを飛ばしたそうです。以上、参考になったでしょうか。ＰＳ：キングマンが1979年に来日したとき、彼は選手生活の絶頂でした。そのシーズンに48ホーマーという70年代ではハイレベルの本塁打数を放ち、単なる”飛ばし屋”から、もうワンランク上の選手としての評価を受けつつありました。1978年にフジテレビの中継で見ていたときと比べて、たった1年しか経っていないのに、来日時のキングマンは本当にメジャーリーガーらしい風格を備えていました。それなのに、1980年代になると、昔のキングマンに逆戻りです。ホームラン狙いで打率は急降下、本塁打数もそれほど伸びないという悪循環に陥ります。そんな晩年のキングマンを見ていた当時の私は、この選手は1950年代までなら３Ａ止まりだったのが、エクスパンジョンで選手不足になったためにたまたまメジャーに昇格できたという類の選手なのではないか、という感想を抱きました。本当の実力はどうだったのか、私には未だによくわからないプレーヤーです。