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発達障害児の早期発見、早期対応に
専門家の育成、配置、連携を
日本共産党富山県地方議員団
県民要望を県交渉
日本共産党富山県地方議員団の県交渉の概要を先週号につづき、お知らせします。
参考 発達障害に関する私のホームページ
関連リンク 2012年6月議会
@民生文教常任委員会による専門家を招いての参考人質疑
A香川県丸亀市での行政視察報告
いずれも、私が民生文教常任委員長の時のものでした。
発達障害を抱える子、ちょっと気になる子が保育園児全体の1割もいます。発達障害は親のしつけや愛情不足、家庭環境のせいではなく、生まれつきの脳機能障害であり、早く手立てをとることによって軽くすることはできるが、完治はありません。早く対応する必要があるのは大人になってからの社会的な適応障害を防ぐためであり、早期発見・早期対応が必要であると5項目の要望をしました。
県は平成15年に第3次支援機関として富山県発達障害児支援センターを設置(県リハビリ病院子ども支援センター内)、第2次支援機関として県内4圏域に児童発達支援センター、第1次支援機関として市町村の保健センターあるいは児童発達事業所等と連携協力しながら、発達障害児やその家族の支援を行う体制を構築していると回答しました。
【要望@】 保護者が気軽に相談でき、同じ悩みを抱える者同士が交流できる仕組みを
【障害福祉課】保護者同士が交流できる保護者サロンを設置している。昨年7月からは高岡圏域でもということで高岡市きづな発達支援センターでも開始している。
【要望A】 発達障害に気付くアンケートなど早期発見から発達障害相談につなげる取り組み、例えば1・5歳児健診などで発達障害に気付くアンケートを実施すること
【障害福祉課】1歳6か月児健診、3歳児健診に際して事前に保護者に対し質問票を送付し記入してもらっている。健診当日、保健師が問診を行った上で各種検査や診察等を実施している。県としては健診を担当する保健師が適切な保健指導ができるよう研修も行っている。
【要望B】 子どもと常に向き合っている保育士、教員、保護者が発達障害に早く気付き適切に対応するための学習と研修の機会の提供を
【障害福祉課】発達障害に対する正しい知識や発達障害児やその保護者への適切な対応方法を習得するための研修会を実施している。本年度は発達障害に対応するためのハンドブックを3万部作成した。保護者や保育士等に広く活用していただきたい。
【要望C】 臨床心理士や保健師などの専門家が、すべての保育所・幼稚園・学校などを年2,3回訪問できる巡回カウンセリングの実施を
【障害福祉課】就学前の子どもの発達について専門知識や経験を有する臨床心理士などの保育カウンセラーを保育所等へ派遣し発達相談、支援方法など専門的助言を行っている。今年度からさらに拡充し、派遣回数をこれまでの3回から6回に拡充した。
保育所等からの要請に応じてカウンセラーや地域支援マネージャー(富山県発達障害者支援センターに配置)を2名派遣して一人ひとりの発達や家族のニーズに応じた相談・支援を行っている。
児童発達支援センターに障害児等療育支援事業を委託して各圏域の保育所等に出向き、障害児全般に関する訪問指導も行っている。
【要望D】 臨床心理士、児童精神科医など専門家の育成、配置と連携を求めたい。とくに、要望Bや要望Cを実施する上でも、富山県内には、臨床心理士、児童精神科医があまりにも少なすぎる。児童精神科医は県内で一人しかおらず、何ヶ月も予約待ちだそうだ。この改善をすすめていただきたい。
【障害福祉課】県内では小児の発達障害児を見られる医者は6名(児童精神科医は1人と小児精神科医5人)で、県のリハビリテーション病院子ども支援センターにおいては児童精神科医療等の充実を行い、県西部の患者についてもリハビリ病院で積極的に受け入れることにより、診療の負担の分散化を図っている。これによって初診までの待ち時間が三ヵ月待ちから一ヵ月程度に短縮できた。高岡市のきづな発達支援センターに県リハの小児科医を月2回程度派遣して診療の充実を図っている。
発達障害に関する国の講習を受講する医師を支援している。平成28年度からは県医師会と連携して身近なかかりつけの小児科医等に早期発見や地域における研修会を開催している。また医師だけでなく、言語聴覚士や作業療法士など発達障害児支援に携わる職種を幅広く研修対象としている。国が責任を持って専門医の要請に取り組むよう要望していきたい。
砂田市議の要望発言
5項目の要望について、小矢部市・市議会(2012年6月議会)が求めている方向に沿って、県が対応されていることを確認できた。
課題は、すべての保育士、教員の共通の認識にできているのか、巡回カウンセリングなどをすべての保育所、学校などで実施できる状況になっているのかであり、さらなる改善に努力を求めたい。
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