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砂田喜昭 2012年7月8日更新  
発達障害児の相談・支援について
6月議会 砂田市議の一般質問

 砂田市議 発達障害は親のしつけや愛情不足、家庭環境のせいではなく、生まれつきの脳機能障害であり、早く手立てをとることによって軽くすることはできるが、完治はしない。早く対応する必要があるのは大人になってからの社会的な適応障害を防ぐためである。
 これまでの小矢部市の発達障害児の相談・支援活動の到達点をふまえながら、今後のさらなる改善の課題について5つの提案をしたい。

参考 発達障害に関する私のホームページ
@民生文教常任委員会による専門家を招いての参考人質疑
A香川県丸亀市での行政視察報告

提案@ 保護者が気軽に相談でき、
同じ悩みを抱える者同士が交流できる仕組み


砂田市議 行政視察で訪れた丸亀市では、発達障害やそうではないかと思われる子どもの保護者の交流の場を週2回、開いていた。発達障害の子どもをもつ保護者が、市民団体のスタッフを中心に、日頃誰にも話せないことを話したり、情報交換や出会いの場だったり、ゆっくり専門の本を読める場としたりして利用している。スタッフは「こうした方がよい」などとアドバイスするのではなく、「私の場合、先生に相談したら、わが子がこうなりましたよ」など自身の体験を話すことで、相談に訪れた人も何かをつかんでいくようだ。

「ぜひそういう体制つくりに努めたい」 民生部次長

民生部次長 当市の相談体制については、子ども家庭支援センターが窓口となり、必要な場合にはこあら相談会(軽度発達障害相談)で対応しており、高度な相談については高岡児童相談所、きずな学園、わらび学園などの専門機関と連携している。
民文の議員のみなさんが丸亀市へ行かれた視察内容を議会事務局より頂いた。それを見て、同じ悩みを持つ保護者の方が一同に集り、保護者同士の横のつながりがとてもよいと思う。その場に専門家の方々がコーディネーターとなってグループカウンセリングしておられた。私どももたいへん良いことだなと思い、ぜひ丸亀市に習ってそういう体制づくりに努めたい。

提案A 発達障害に気付くアンケートなど
早期発見から発達障害相談につなげる取り組み


砂田市議 発達障害に気付くアンケート方式は、香川県が先進地から学んで取り入れたそうだ(図は香川県が行っている相談の場「はぐくみくらぶ」発達障害に気付くアンケート香川県・丸亀市のはぐくみくらぶのチラシよりチラシの一部です。図のような項目にいくつか当てはまる子どもを対象にした1〜3歳児と保護者のためのふれあいの場が「はぐくみくらぶ」です)。















「アンケート方式も実施してみたい」 民生部次長

民生部次長 先進地をもう一度確認し、こうしたアンケートも実施してみたい。

提案B 子どもと常に向き合っている保育士、教員、保護者が
発達障害に早く気付き適切に対応するための
学習と研修の機会の提供

提案C 臨床心理士や保健師などの専門家が、
すべての保育所・幼稚園・学校などを年2,3回訪問できる
巡回カウンセリングの実施

提案D 臨床心理士、児童精神科医など
専門家の育成、配置と連携


砂田市議 提案BやCを実施する上でも、富山県内には、臨床心理士、児童精神科医があまりにも少なすぎる。児童精神科医は県内で一人しかおらず、何ヶ月も予約待ちだそうだ。この改善はきわめて重要な課題である。

「県内ブロックごとに専門家
の配置を要望したい」 
       民生部次長

民生部次長 専門家の育成ですが、県内では児童の専門の資格を持った方は14名しかいない。しかも、ほとんど富山市に在住している。早期に県内ブロックごとの配置に向けて県へ要望していきたい。
巡回カウンセリングですが、現在、家庭児童相談員が要望に応じて各保育所に出向いている。直接子どもたちの生活を観察して、必要に応じて専門家も同行し、そこで保護者といっしょにカウンセリングも実施している。

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