育児の標準の発達ルートに戻す努力をする    不安を持つ保護者へ  04    

 運動発達に関する不安は「運動発達の遅れ」・「運動発達が異なるルートに入っている」・「病気でないか」に三分出来ます。

 

 「病気でないか」については診察が必要となりますから、専門医療機関の受診をしてください。

 

 このコーナーでは、「運動発達の遅れ」・「運動発達が異なるルートに入っている」についてのアドバイスを説明しています。

 家庭で保護者の努力・育児法の改善で解決できる状態へのアドバイスです。

 

 運動発達を評価する

 相談者の育児経過を検討すると、 “運動発達が遅れている”ではいずれかの要素を獲得する階段で停滞しています。 “運動発達が異なるルートに入っている”場合にはコースを外れた段階が判明します。 両者に“標準にそって発達した期間”が判ります。  

 

 保護者の皆さんも、我が子の運動発達と標準コースを比較されるなら、停滞している段階やコースを外れた段階は自己判断できるはずです。

 

 

 

 

 

 

 

 標準のルートに戻すためには、完成した マイルストーン の段階まで戻して、この位置から再スタートさせることが必要となります。

 

 階段の途中で止まっているか、階段の外に出ている子を,30段ほどの階段を抱いて上がり、ここからのスタートを 促しているのです。 ここから再出発しても未経験の要素は将来に空白として残ります。 理にかなわないアドバイスと考えます。

  

 

 例えば8ヶ月を経過してもお座りの出来ない乳児に、「お座りの練習をさせなさい」とのアドバイスがよく聞かれます。 この子供の現状の説明をしてもらうと、四つ這いも出来ませんでした。

 

 HP で説明していますが、自発的なお座りは四つ這いを完成した乳児に出来る運動です。 月齢は別問題として、四つ這いの出来ない子がお座りが出来ないのは自然です。

 

 この子供には、お座りの出来ない原因を探す (獲得できていない要素を確認する) ことが必要です。 マイルストーンの“手支持”が完成しているかの確認が急がれます。 多くの相談を経験して、“手支持”が完成していないことが共通します。

 

 この子には手支持の獲得を優先することが必要で、マイルストーンの“手支持”の下にある階段からの再スタートをアドバイスします。

 

 「お座りの練習をさせなさい」を実行すれば、手支持の獲得を無視することになります。  手支持獲得をせずに、先の発達は異なるルートになるはずです。

 

 手支持の獲得が出来ていない乳児に「お座りを練習させなさい」とアドバイスをするのは間違いとする根拠は別のコーナーで説明しています。   説明コーナー へ

 

 このコーナーの目次    次は D に進んでください。  

  @  アドバイスの基本方針  A モチベーションを高める  B 発達の経過を再点検する  C 標準のルートに戻す  D 育児方の改善

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