アジア・インド
街道をゆく
モンゴル紀行
司馬遼太郎
朝日新聞社/昭和53年刊行
「ゴビでは星空も虹もすべてが美しい。」この一文を読んで無性にモンゴルに行きたくなりました(いまだ果たせていないのが残念です。)特に印象的だったのは、筆者が飛行機からゴビに降り立った瞬間。「大地が淡い香水をふりまいたように薫っている」…それは一面の草原に咲く花の匂いでした。この紀行の雑誌掲載は1973年〜1974年。30年も昔の紀行なので、現在では事情が変わっているかもしれません。あの草原は今でも薫っているのでしょうか。
何もなくて豊かな島
崎山克彦
新潮社/1995年刊行
新潮文庫/1998年刊行
セブ島に近い珊瑚礁に囲まれた小さな島―カオハガン。退職金をつぎ込んでこの島を買ってしまった筆者が、島民との交流や島の美しい自然について書いています。羨ましい生活だなあと思いつつ、実際はとても大変なことなんだと思います。リゾート開発の波が押し寄せている島々の中にあって、島民の生活を守りつつ近代化の波に負けないように奮闘する姿が感動的です。続編に「青い鳥の住む島(新潮文庫)」があります。
河童が覗いたインド
妹尾河童
新潮社/1985年刊行
新潮文庫/1991年刊行
旅行記というよりは旅の記録雑記。舞台美術家である筆者は、旅行中もメジャーを持ち歩き、あらゆる所を計測してスケッチブックに精密な記録を残してしまいます。その観察眼の鋭さには驚くばかりで、行ったことのないインドがとても身近に感じられてしまうほどです。文章の文字まで手書きにこだわった、読んでも勿論、眺めるだけでも楽しいオトクな本です。「河童が覗いたヨーロッパ」など他にも同様の形態の本があり、どれも面白いのですが、このインド編が一番インパクトが強かったです。
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