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このDVDコンテンツは、私がセミナーや勉強会でお話ししている内容を、動画スライドとナレーションで見やすいコンテンツに仕上げたものです。
セミナー3時間のエッセンスが凝縮されています。
新型インフルエンザが、地震や風水害のような自然災害と最も違う点は、ヒトにだけ被害をもたらし、ヒトにより被害が拡大するということです。
つまり、人々が新型インフルエンザの知識を正しく認識し、いざという時に適切な行動をとれるかどうかによって、被害の大小が決まってくるということです。
この災害は、ヒト対策がすべてと言ってもいいでしょう。
企業がパンデミック対策に取り組むにあたっての第一は、まずは、従業員に正しい知識を習得してもらうことです。
一部の担当者だけが分かっていればいいというものではありません。
すべての社員が理解していなければいけないというところが、パンデミック対策の最初のハードルでしょう。
このハードルをクリアするために、この教材は作られました。
忙しい社員のみなさんに、負担なく重要な知識を学べるようになっています。
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2009年、メキシコから新型インフルエンザが発生したことで、多くの人がそのリスクに気づかされました。
ところが、一時の過熱報道の反動から、日本では、社会全体が無関心になってしまったように見えます。
「新型インフルエンザ」のリスクは過ぎ去ったわけではありません。
本当の脅威は、鳥インフルエンザがヒトーヒト感染を引き起こすことであり、このリスクは常に私たちの目の前にあります。
最も多い誤解は、「新型インフルエンザは、結局、健康に気をつけましょうってことでしょ?」という認識です。
「インフルエンザ」という言葉のイメージから、単なる健康問題というレベルで納得してしまっています。
「健康なら、普段から気をつけてるよ」
「小学生じゃないんだから、いまさら、マスクだの手洗いだの、そんなの分かってるよ」
といった感じです。
ミクロで見れば、自分が病気になるかならないかということになりますが、マクロの視点で見たとき、この新型インフルエンザは、地震や風水害と同じ広域災害なのです。
自分ひとりが健康に気をつけたとしても、いざ大流行(パンデミック)が発生すると、社会全体が影響を受けるため、誰もがその影響を免れません。
こうなると、自分がかからなければ大丈夫という話ではなくなってしまいます。
新型インフルエンザを「災害リスク」として認識できるかどうか、これがまず最初のステップです。
「新型インフルエンザって言っても、季節性と同じなんだから、騒ぐことない」という誤解もあります。
本当に警戒しなければいけないのは、鳥インフルエンザH5N1が新型に変異した時です。
H5N1は強毒性で、致死率も非常に高いのが特徴です。
これが新型に変異した時は、「季節性と同じ」などと呑気なことは言っていられません。
無警戒になってしまうわけにいかないのです。
その次に多いのが、「その時になれば国や行政がなんとかしてくれる」という誤解です。
行政に頼りすぎるのは危険です。
日本で大流行(パンデミック)が発生したら、その対応には限界があるからです。
パンデミックを完全に防ぐ決定的な手法がないという技術的な限界。
そして、すべての日本国民の生命を守るだけの人材不足物資不足という物理的限界。
みんなが行政に頼ったら、そのことが混乱を招き、機能不全を助長してしまいます。
また、一般市民が新型インフルエンザに無関心であることが、その時の被害を拡大させることにつながり、さらに社会的混乱を引き起こします。
いま、地方行政は、積極的に対策を進めているところと、まったく手つかずのところとが二極化しています。
行政を動かすのは、市民の関心の高さであることを忘れてはなりません。
そして日本人に多いのが「世界中がパンデミックなのに、自分ひとりが対策してても意味がない」という諦めに陥ってしまう誤解。
新型インフルエンザは、ヒトにより被害が拡大するタイプの災害です。
リスクに無関心な人が不用意な行動をとったりすると、そのことがその他の人々に被害をもたらしてしまいます。
たった1人の不見識な行動が、その地域や職場に大打撃をもたらすということも十分あり得るのです。
「自分ひとりぐらい……」と多くの人が思い始めたら、そのことがリスクを増大させてしまうことを認識してください。
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このDVDの「事業継続編」は、企業のパンデミック対策に焦点を絞って解説しています。
BCP(事業継続計画)というと、日本では地震を想定して作るのが通例になっています。
しかし、本来、BCPは企業の存続を脅かすあらゆるインパクトに対して対応できる計画でなければなりません。
地震に特化しすぎたBCPでは、タイプの違う災害には対応できなくなってしまう恐れがあります。
特に新型インフルエンザは、地震災害とはまったくタイプの違う災害なので、地震BCPでは対応できないのです。
地震BCPとパンデミックBCPの最大の違いは何かというと、結果対応型か同時進行型かという点です。
地震災害の特徴は、突発的、瞬間的に災害が発生するということです。
BCPとしては、大きな被害が出た結果に対してどう対処していくかという、「結果対応型BCP」になります。
ところが、新型インフルエンザ災害の特徴は、長期にわたって持続的に災害が進行していくということです。
BCPとしては、災害の進行に合わせて対応を変えていくという「同時進行型BCP」でなければなりません。
新型インフルエンザは、結果対応型BCPでは、常に対応が後手に回り、手遅れになってしまいます。
新型インフルエンザは、地震や風水害のように目に見える災害ではありません。
それだけに、災害の進行が実感しにくく、対応が遅れがちになります。
最新の情報を収集しながら、早め早めの決断と行動が求められます。
この事業継続編では、警戒レベルごとに、企業が取り組むべき対策を具体的に解説しました。
このDVDでは、BCPの基本的な解説はおこなっていません。
BCPの中でも、新型インフルエンザ(パンデミック)に特有の要素だけを取り出してあります。
ここにあげてあることだけでBCPができあがるわけではありません。
BCPの基本的な考え方、取り組み手順、策定運用ポイントなどは、前シリーズの「BCPって何?」をご覧ください。
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印刷・複写・転用禁止 |
「企業のパンデミック対策チェックリスト20」を作成しました。
個人の新型インフルエンザ対策というとであれば、感染しないようにするという感染防止の対策が優先されます。
しかし、企業としてどのような対策をとればいいのかは、わかりにくいところがあります。
このチェックリストでは、企業がパンデミック対策で何を行わなくてはならないのかについて、概略を知るのに役立ちます。
ヒト、モノ、カネ、情報の切り口で捉えるとわかりやすいかもしれません。
アメリカ政府が公開している事業者向けのパンデミック対策のガイドラインを参考に日本企業向けにアレンジしてあります。
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お問い合わせ
ひらきプランニング株式会社
hiraki@mub.biglobe.ne.jp
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企業向けに新型インフルエンザ対策のコンサルティングサービスを行います。
新型インフルエンザ対策について全く手つかずの企業、これから準備を始めようとしている企業に対して、事業継続の視点から経営支援をおこないます。
<新型インフルエンザ対策セミナー>
従業員向け:新型インフルエンザの基礎知識の習得と家庭での対策。
経営幹部向け:パンデミックを想定した事業継続計画のポイント。
企業団体向け:新型インフルエンザの基礎知識と企業対策の基本。
時間:60分〜150分
人数:10名〜100名
料金:6万円(1時間当たり)+交通費
<事業継続計画(パンデミックBCP)策定支援>
個別企業の診断結果に基づき、今後の具体的な対策を支援。
対策ポイントの指導、事業継続計画、マニュアル策定支援。
日数:3日〜5日
料金:30万円〜50万円+交通費 |