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トップ > 釣行記・お便り > 2008年12月 メキシコ、レイク・エルサルト

★★ 釣行記や写真を頂き感謝!先輩達の体験談こそが次の釣行者の大きな助けになるのですから ★★

「2ピースロッドは墨西哥黒鱒の夢を見るか」 [東京都・S様]
2008年12月 メキシコ、レイク・エルサルト

 釣行記を読んでると、海外釣行に2ピース持ってく人はあまりいないんですね、やっぱり。1ピースの方が良いのは間違いないです。けれど、一昔前と違って感度が落ちるとか、使いにくいと思うような製品は少なくなっていると思います。ロッドケースには1ピの方が多く入りますし、普段から使ってる方が多いのが理由だと思いますが、2ピは長さを抑ええられるので持ち運びが楽です。既に膨大な資料となっている釣行記に、安物2ピでメキシコ遠征する色物があっても良いかも。こんなつまらない思いつきから2ピースオンリーで、英語話せない、普段はオカッパリとフローターメインの下手っぴバサーが単独でエルサルトに挑む事にしました。


■行程(全行程9日間、釣り5.5日)

 12/14 成田〜ロサンゼルス(大韓航空)〜マサトラン(アラスカ航空)〜ロッジ着
 12/15〜12/19 全日釣り5日間
 12/20 半日4.5時間釣り ロッジ〜マサトラン〜ロサンゼルス(アラスカ航空)着、ロサンゼルス宿泊
 12/21 ロサンゼルス〜成田(大韓航空) 日付変更線またいで12/22日本帰国


■出国編

 12/14、成田に12時前に到着。出発2.5時間以上前のためか大韓航空のカウンターはガラガラというかお客が誰もいませんでした。早速チェックインして座席位置を通路側に希望します。係の方がロッドケースを見るなり「釣り竿ですか?」と予想外の質問をぶつけてきました。あっけにとられていると「ゴルフクラブですか?」と重ねて問われます。「釣り竿です」と言葉がすぐに出てきませんでしたが、意外すぎて後々思い出し笑いしてしまいました。また、スーツケースは数キロの限度オーバーがありましたが、なんとオマケしてくれ超過料金ナシにしてくれました。リールなんかをウエストバッグに移したりできるよう小細工して来たのがありがたくも無駄になりました。おそらくは混み具合なんかも関係してるんでしょうけれど大変助かりました。カウンターのお姉さんありがとう!

 カウンターで聞くと、アラスカ航空のマイレージも大韓航空のスカイパスで一緒に貯めることが出来るそうです。Access!海外バスフィッシングスタッフ様のお薦めでノースウェストのマイレージ番号も用意していたのですが、重量オーバーを大目に見てくれたこともあり、大韓航空スカイパスで貯めることにしました。

 大韓航空とアラスカ航空のeチケットを一緒に出して、ロッドケースとトランクにLAX・MZTのクレームタグをお願いして内容を確認します。もう脳内にNRT、LAX、MZT、HOUとかの空港コードが染みついてしまいました。また、幸い無駄になりましたがここでトランクとロッドケースを何枚かデジカメに撮っておき、ロストバゲージの際には「こんなのが無くなった」と言えるよう対策しておきました。

 ロッドケースはオーバーサイズのため、オーバーサイズ受け取り専用受付に自分で運びますが、スーツケースはチェックインカウンターで受け取って貰えます。


ロストバゲージ対策写真一例

 定刻通り出発した機内はガラガラで、5人列のシートは端の2人だけしか座りませんでした。機内アメニティを確認すると、機内用の靴下、歯ブラシ、アイマスクがあり、100均で買ってきた機内用フットカバーとアイマスクがダブってしまいました。成田を離陸するとすぐにドリンクサービス、離陸後2.5時間くらいで食事がでいしますます。しかし朝食抜きだったため、出発1時間前に成田でマックセットを頼んでしまっていました。とはいえ、もちろんお約束通りビビンバをチョイスしなければ満足できません。もう満腹に近かったのですが、日本で食べるものとはちょっと違った味付けで、諸先輩方のレポート通りで美味しく全ていただきました。その後の映画上映は無視してアイマスクと耳栓で少しでも睡眠をとるようがんばりましたが、ノートのメモにはこうあります。「LAX時間AM03:15、眠ろーとはした、ねむろーとはしたー」「LAX時間AM05:30、空港を降りたらさわやかな朝だろう、きっと」。1列後ろに乳児の泣き声、3列後ろにも乳児の泣き声、この即席混成合唱団の生演奏の前では100均耳栓も用を為さず、一睡もできなくて私自身も少し泣かされました。ここで感心したのはマスクを着用して寝ていた乗客がいた事です。考えてみれば、ノロとかインフルエンザとかうつされたら困ります。機内はとても乾燥しているので体調を崩す可能性が高い環境ですから、マスクで対策するのは釣りを楽しむためにも良い方法でしょう。私はタオルでアイマスクの下を覆っていましたが、マスクの方が遙かに楽だと思います。ちなみにタオルを口元に巻いてると、かなり怪しい人になってしまいます。 

 KE001便は定刻より10分程の遅れでロサンゼルスに着陸しました。


トム・ブラッドレー(1F)を喫煙場所より


■米国乗り継ぎ編

 降りるとロス空港は改修中のためか工事があちこちで行われていて、看板が床に直置きされていたりしました。しかし特に迷うことなくイミグレーション(入国審査)に到着できます。早速「Visitor(米国人以外)」の列に並びます。「何しに来たの?観光?」「次にメキシコへ乗り継ぎます。メキシコで釣りしてきます」「アメリカは初めて?」「初めてです」こんな受け答えをしつつ、ESTAで事前申請した際のプリントと、アラスカ航空と大韓航空のeチケットを一緒に見せると一発でOKがでました。最後に指紋採取と顔写真を撮られて終了です。並んだ時間は15分前後。審査所要時間は3分ってところでしょうか。

 次はバゲージクレーム(荷物受取)です。ロッドケースはオーバーサイズ扱いで来ると思ったら、コンベアの奥にあるオーバーサイズ荷物専用エレベーターの前には楽器とサーフボートしかありませんでした。少し焦りながらも先にスーツケースを確保しようとすると、スーツケースと一緒にロッドケースがコンベアに乗ってぐるぐると回ってきました。2ピースサイズでロッドケースが120cm無いからでしょう。ワンピサイズならばエレベーター前に置かれているはずです。ロッドケースに破損はなく、破損防止・保護のために巻いていたガムテープに多少の傷があるだけでしたので一安心です。スーツケースもあちこちひっくり返して見ましたが破損はありませんでした。

 荷物を受け取った後は税関審査で税関申告書を渡し、申請するものが無いと言うだけで通してくれたので荷物再預入に進みます。再預入の女性係官にクレームタグを見せながら荷物再預入の場所を聞くと、拙い英語で聞いたためか、とてもゆっくりと説明してくれた上、場所を指差して教えてくれました。荷物再預入には何の表示もありませんでしたが、クレームタグを見せると問題もなく受け取ってくれました。

 荷物再預入がすんだ後は、トム・ブラッドレーターミナルの前で一服です。煙草の吸い殻があるので、喫煙者が見れば動物的本能が働いて場所を直感的に理解できると思います。ロスの一服は徹夜明けの頭にはクラクラと効きました。

 空港内道路をターミナル3側に向かうと、釣行記通り「アラスカ航空はこっちだよ」という案内が空港出入口前、通路、エレベーター前にあって迷うことがありません。ここまでは事前に読んできた釣行記通りの順調な流れです。ちなみに、米国再入国した際に一服しつつ確認したところ、この案内がエレベーター前にしか置いておらず、少し判りにくい状況になっていました。


アラスカ航空の案内。すぐに判ります。トム・ブラッドレーを出たところと、エスカレーターの前にありました


エスカレーターを昇り、トム・ブラッドレーから見た第3ターミナル方向です。
徐々に近づいて行くと、アラスカ航空の看板が出ていますので迷いません

 第3ターミナルのアラスカ航空のカウンターにある自動チェックイン機に挑戦してみました。自動チェックイン機には日本語メニューもあると書かれていたブログを読んでいたのですが、日本語メニューはどう操作してもでてきません。しかたなく英語メニューのまま入力を進めると操作を受け付けなくなってしまいます。やはり釣行記通り日本人は無理なようです。自動チェックイン機の写真を撮りたかったのですが、モタモタしていたので後ろの人に「早くして」と言われてしまったので断念。改めてアラスカ航空の一番右側にある「Agent Assistance」と表示されている受付カウンターの列に並びます。ここまでの所要時間が30分程です。

 「Agent Assistance」並ぶと、すぐ前に小さな子が飼い犬を連れて家族らしき人の見送りに来ていたのですが、そのわんこが通路にウンチしてしまいます。踏んでしまった旅行者は肩をすくめただけ、清掃係の人は苦笑しながらも掃除していました。とてもおおらかです。

 アラスカ航空の受付では、eチケットと再預入した荷物のクレームタグ(成田でもらったもの)を見せつつ発券してもらいます。ついでに座席を通路側に指定してもらって、大韓航空のスカイパスでマイルも忘れずに貯めてもらいます。ここまでで40分程度、計70分前後です。


アラスカ航空「Agent Assistance」の案内とカウンター。一番右にありました

 次は出国審査です。アラスカ航空カウンターからみると、トム・ブラッドレーの方向に出国審査に進むエスカレーターがあります。エスカレーターを昇って並びますが、朝なのにやたらと人が多いです。40分程並んでようやく審査ゲートに辿り着きました。山ほどのワームを入れたショルダーバックを肩から下ろし、靴も脱いでゲートをくぐりますが、「あなたはチェックが必要」と言われてしまいました。クレームタグの提示を求められたり、締めていたウェーディング用のベルトを外すよう指示され、重ね着していたTシャツまで脱がされる厳重なボディチェックです。ショルダーバッグに入れてきたセンコーまで出されて検査されました。9.11から約1ヶ月後のヒースロー空港よりも厳重な対応にビビリながらも、「これはなに?」「センコーというルアー、釣り道具です。今からメキシコに釣りに行きます」と説明して、ようやく許可してもらいました。ちなみにアラスカ航空の出発を待ちながら書いたメモを見るとこんな感じです。「いっつあせんこー、ばすふぃっしんぐつーる、るあー。ふぃっしんぐつーる。とらんじっとふぉーねくすとふらいととぅーめきしこ、あぃどぅーふぃっしんぐいんめきしこ、なう」。読み返すと凄まじい単語の羅列ですが係官に通じてはいました。今回の釣行では始終こんな程度でしたが、ジェスチャーと合わせてなんとかなりました(実際には途中で一緒になったmakooさんのヘルプがかなり効いていますので結果論です)。

 出発ゲートに進んで椅子に腰を下ろすと日本時間で朝の4時頃でした。ボディチェックでの緊張が続いていたため、迷わないようチケットに印刷されているとおり31Aケート近くで待っていましたが、いつまで経っても31Aゲートのモニター表示にMZTの文字が出てきません。31Aカウンターで聞くと33Bに変更になったとの事でした。33Bカウンターのモニターには何も表示が無かったので「えくすきゅーずみー?」とチケット出して確認します。おそらくアナウンス放送もあったのでしょうが、流暢な英語なのでサッパリ聞き取れませんでした。気づかなかったらエライ事でした。出発40分前に再度見ると、33BカウンターのモニターにようやくMZT表示が出ていました。

 アラスカ航空機内では私の席に女性が座っていました。「私の席ですよ」と言うと、全く違う席を指さして「あなたの席はそっち」と言い張ります。どうやら自分の子供の隣に座りたいらしいのですが、私が間違っているの一点張りです。参ったなと思いつつも面倒だったので、数列離れた通路側だった席から女性の指差した最後尾窓側に大人しく座りました。外を見るとちょうど預入荷物の機体積み込みをしている最中で、小錦みたいな係が重そうなスーツケースを何メートルも文字通り投げ飛ばしながらベルトコンベアーに放り込んでいました。諸先輩方のロッドケースやスーツケース破損はこれが原因の一つでしょう。

 アラスカ航空の機内サービスでは水をもらおうとしてもジュースが出てきたりします。私の発音が悪いことが原因なんでしょうけれど、ちょっと雑な対応が多い気がします。機内で時々意識を失いつつも、到着30分前に配布開始されたメキシコ入国カードを書きました。メキシコ入国カードは旅行会社や航空会社のホームページで見たものとは書式変更されていましたが、記述内容はさほど変わっていませんでしたので迷いませんでした。


■マサトラン空港〜ロッジ編

 機体を降りると、マサトラン空港でもスーツケースと一緒にロッドケースが回っていました。ロッドケースを確認するとかなり傷が増えていますがへこみはありませんし、開けられた形跡もありません。スーツケースは取っ手の樹脂部分にヒビが入っていましたが、使用上の問題はないようで一安心です。既に長くなり始めていたので入国審査列に並びます。入国審査時には何日滞在するか?その黒いケースはなんだ?観光か?の3つしか聞かれず、例のボタンを押すよう指示されましたがグリーンが点灯。このボタンのレッド・グリーン表示が以前の釣行記のものと少しだけ変わっていました。並んだのは約20分、審査は3分程度と思ったより早く済みました。

 空港から出てみると、期待していた名前の書かれたプレートを持った人が居ません。辺りを見回していると、代理らしき人が近づいてきました。よく覚えていないのですが、名字も名前も全く別の日本人名を出してきます。「私じゃないと思う」と言うと、「釣りだろう?ならばあなただ」と言われしまいました。「エルサルトロッジの迎えの方ですか?」と聞くと何だか判らない様子です。そこでノートに自分のローマ字名と「EL SALTO LODGE」を書いて見せますが、やはり判らない様子なので、「別の日本人ではないですか?」と説明したところ、代理の方はいったんは私から離れて他を見て回ってきましたが、直ぐに戻ってきて名刺を取り出して私に見せます。名刺に「SIGUIS」とあったので「私に間違いない」と、ようやく解決です。「他の客が居るからここで待っていて」と言われ、しばらくロッドケースを抱えながら待った後、空港タクシー乗り場に連れて行かれました。「タクシーに乗るのか?」と聞くと「スィギスの車までタクシーに乗っていってくれ」と言われてしまいます。空港タクシーは2ピのロッドケースだったので車内に入りましたが、ワンピならば絶対に入りません。マサトラン空港でスーツケースのヒビ割れのクレームを出して破損証明を出してもらおうと思っていたのですが、この一件ですっかり忘れてしまいました。空港タクシーは待ち合わせ場所近辺には迷うことなく向かいましたが、待ち合わせ場所だろうと思われる駐車場には、諸先輩の釣行記で覚えていたバンや、スィギスの姿も見えません。ドライバーは英単語を並べても判らないというジェスチャーだけです。だんだん不安になりながらもドライバーに身振り手振りでもう一回りしてみてとお願いします。3度回ってようやくスィギスが見つけてくれ、安心すると同時に疲労がしみ出してきました。バンに乗り換えると、「飲み物か何か欲しい物はないか?マサトラン市の観光はいいか?」とスィギスが気遣ってくれますが、既に体力の限界近くだったのでお断りするしかありませんでした。途中、何やら賑やかな場所の前で車が止まります。スィギスの非常に親しいらしい人の結婚式会場でした。スィギスはここでも「見ていくか?」と言ってくれます。結婚式会場の人達も、見知らぬ私にフレンドリーに「おいでよ」と言ってくれました。正直なところ、内心見てみたかったんですが、万が一テキーラでも飲んだら明日の朝まで意識不明になりそうな徹夜明け状態です。再度お断りしてロッジに向かってもらいました。スィギスの娘さんも途中まで同乗していたのですが、「雨」という意味の名前だそうです。こちらは水が貴重品なんだな、と思いながら何気なく速度計を見るとハイウエイを走りながらも速度が0のままでした。これはちょっと怖いところです。

 「最大魚はどのくらいのサイズか?何年釣りをしている?」とスィギスが聞いてくるので47cm、ン十年バス釣りしていると説明すると、「明日はレコード更新間違いなしだ」と請けおってくれます。そうなる事を願いつつも、アメリカ大陸が初めての私は、流れていくメキシコの風景を脳裏に焼き付けようと始終風景を見回していました。マサトラン空港でタクシーに乗り込んだ時から約2.5時間、ライトに照らされたエルサルトロッジの壁画を見た時は、ようやくここまで来たと感慨深いものがありました。

 ロッジに到着すると18時30分を回っていました。釣行記で見たロベルトが黙々と荷物を部屋に運んでくれます。顔を洗って煙草の火を付けたところ、ロベルトがフローズンマルガリータを持ってきてくれましたので自己紹介します。私の名前は発音しにくいようで「ヒロシ」となってしまいましたが、本名とはかなり違ってます。何度か説明したのですが直りませんでした。ヒロシでも問題ないので、エルサルトにいる間だけはヒロシ(仮称)になっておくことにします。ステーキがあるからすぐ食事に来るよう言われたので、早速食堂に向かいます。

 食堂には釣行記で見たような記憶のあるアメリカ人のロンがいました。ロンの招きで、本日が釣り最終日だったアメリカ人2人組とロンのテーブルで一緒に食事をさせてもらうことになりました。ロンはとてもフレンドリーです。私にはゆっくりと喋ってくれるおかげで単語が聞き取りやすく、ロンがアメリカ人2人組(名前を失念しました)と話す時にも聞き取りやすいよう配慮してくれています。ステーキを頬張りつつアメリカンな2人組に今日の釣り方を聞くと、ともかく「ヘビー、ヘビー、ロングキャスト」、リールからラインを引き出す動作をした上で「ダウン。ボトム、ボトム」、底を感じるようロッドを水平に動かす真似をしながら「スロー、スロー、スロー」という釣り方が有効だと教えてくれました。どうも30〜50ftの底を16〜25lbラインでズル引くらしく、想像通り、かなりアタリが判りにくいらしい事も判りました。ディープな釣りはホームではできませんので、少々不安が残ったアドバイスでした。ロンはフルークが一番だ、ノーシンカーとヘビキャロで使うと良い、自分はこれでバカスカ釣ったと教えくれて2パック分けてくれました。

 他のアメリカ人釣り客にも今日のヒットルアーや釣り方を聞きましたが、ヘビキャロを使うのはあまり変わらない様子です。ようやく部屋に戻ると20時過ぎ。溶けたフローズンマルガリータを飲みつつロッドケースからロッドを出して問題がないことを確認すると、いつの間にか泥のように眠っていました。


部屋の荷ほどきしてない荷物と、溶けたウェルカムマルガリータ

 部屋にはタオル、バスタオル、リンスインシャンプー、石鹸があります。また、釣り客が残していったものなのか、一人ではハンガーが使い切れないほどありました。ランドリーサービスの洗濯物の匂いはあちら風の香料の匂いが少し残りますので、気になる方は自分で洗濯しても良いと思います。なにしろあっという間に乾いてしまいます。空調は室外機とのセパレートタイプで動作音は気になりません。シャワーは日本人の感覚では湯量が少ないでしょうが、体を洗うには十分な量が出ます。なお、単独釣行でありがたかったのは、湖に向かう前にトイレを独り占めできることです。そのトイレには釣行記通り使ったトイレットペーパーを捨てるバケツがありました。


部屋の様子。シャンプーはちょっと香料入ってますがきつくはありません。シャンプーはロスの7−11でも同じものが売っていました


■エルサルト実釣編


5.5日間乗ったボートとボートランプ

●釣り1日目(12/15)AM

 コンコンというノックで起こされました。だるだるです。全身が気怠くて唇カラカラ。ロスまで寝なかったツケが出ていました。唇の乾燥は空気がとても乾いていたためのものです。エアコンは就寝前に止めておかないと日本人は風邪を引きそうです。ドアを開けるとロベルトがコーヒーとオレンジジュースを持っていて、朝食の用意ができていると教えてくれました。昨夜はいつの間にか眠ってしまっていたのですが、深夜に目を覚まして釣り道具を用意していたので準備はできています。タックル一式を食堂内に持ち込んで朝食を完食しました(ちなみにタックルは食堂まで運ぶ必要はありません。部屋の前に出しておけば、大抵はバンに乗り込む時に運んでくれている様子でした)。ロンが食べないと絶対に保たないと忠告してくれました。食欲が落ちていたましたが同感です。朝は毎食シリアル、フルーツ、卵とハムやベーコンのワンプレートですが、朝食プレートは少しずつ手を替え品を替えて出してくるため、滞在中は同じものが出てきませんでした。満腹になると眠気が襲ってきます。釣りの前だというのに眠くなるなんて信じられません。

 バンに乗り込むとロベルトが何かと声をかけてくれ、ロンが「エルサルト!」と盛り上げてくれます。よほどヒドイ顔してたのでしょう。それにしても気の良い人達です。ボートランプに着くと、まだ暗くてガイドの顔もよく見えません。しかし、この時間に出船できるのは間違いなく大きなアドバンテージです。

 ガイドはクリス。クリスチャン・ロドリゲス・アラルコン。20代前半とおぼしき若いガイドでした。若さにちょっとだけ不安を感じます。

 自己紹介し、エルサルトは初めて、釣りは下手でエレキは使えないけれどよろしくと言って握手しますが、ちょっと伝わっていない感じです。ボートを見るとフロントデッキにはモーターガイドのフットコンエレキ、リアにはマーキュリーのエンジンが付いています。「どれくらいのパワーがあるの?」とマーキュリーを指差しながら聞くものの、伝わっていないのか判らないのか判断できませんが答えに困ってます。おそらくは私の英語の言い回しが間違っているんでしょう。言葉の壁が心配になる中での出船となりました。ボートランプからかなり低速で動き出します。やけに低速で蛇行すると思ったらボートランプ沖にはペットボトルがやたらと浮かんでました。「ティラピアネット?」と聞くと「そう」との回答です。湖面に広がる大量の網、ムーチョネットの中をボートはゆっくりと進みました。

 ボートのスピードが出て風を切ると結構寒く、ロングTシャツの上にパーカー、さらにウィンドブレーカーを着込み、ゴアテックスジーンズを履いていてちょうど良い感じです。このゴアテックスジーンズは日中ベタベタして少し気持ち悪いのですが、朝夕はとても役だってくれました。

 ファーストポイントは岬のシャロー、少し離れた沖には立木があってシャローが続いていそうでしたが、まだ暗くてハッキリ見えません。どうもなだらかに落ちていく感じです。「ポッパー」。クリスの指示にポップマックスとガニッシュ110を見せるとガニッシュをラインに結んでくれました。他にもポッパーはあるのですが、リールはともかくロッドは出発前にロッドケースに入れて実験していたらティップ破損2本。緊急購入した代用ロッドが含まれていて、使い慣れていない20lbラインという条件だったため、投げやすい重めのルアーに誘導しました。

 岸を手で指し「ディスワン」と岸際へのキャストを指示されます。まだ暗く、水面と陸の境がよく判りません。とにもかくにもバックシートに座ってから第一投をキャスト。根掛かりでポイント潰すのが嫌で、岸をしっかり撃ちません。とりあえずスプラッシュを立てつつ派手にドッグウォークさせてみました。数投していると、元々重いガニッシュを使ってる上、キャストアキュラシー不足のために、意図せず岸ギリギリっぽい位置へと結果オーライの着水です。ゆっくり誘いますが期待したバイトはなく、高速回収中にいきなりの初ヒット。最初の1本目から結構引いてくれるのでサイズに期待が高まります。慎重にバスを寄せてくるとクリスが危なげなくラインを掴んでキャッチ。上がったバスは40ありません。とはいえファーストフィッシュなので記念写真を撮ってもらいつつ、釣行記にあった結構引くって話は本当だったなどと考えていました。ちなみにファーストフィッシュの記念写真はボケボケで何が写ってるか判りませんでしたが、これは私のデジカメが古く、手ブレ防止機能なんて小洒落た機能がないためです。自分で撮った他の写真も同様のものが多数あり、デジカメを新調しておけば良かったと帰国してから後悔することしきりです。

 メキシコの太陽が岸と水の境を徐々に浮かび上がらせてくるにつれて、あちこちでボイルが始まりました。チャンスとばかりにボイルの向こう側にキャストします。ボイルの位置ではバイトがないものの、通り越しての回収中に2本目がヒットです。バックシートから立って寄せると30ちょっとくらい。食いが立っていると判断して、アクションが早い方が良さそうと間を置かずに動かしていると、アクション中ではなく、またも回収中にヒット。40弱くらいが上がってきました。そのうちボイルがなくなり、トップの時間は3本と思ったより簡単に終わってしまいました。もう一流ししつつセンコーでも投げたら一発で来そうですが本日初の「バモノス(移動)」。どうやらランガンでポイント移動してくれるようです。

 移動していると朝日が昇ってきました。移動先はカケアガリに立木が絡むポイントです。「テキサス。ディスワン」と立木絡みの急なブレイクがあると思われる方向を差します。ガニッシュを投げている間にクリスがリグってくれた1/2ozシンカーのマグナムリザード・テキサスを立木に落とし込むと、第一投目からいきなり明確なアタリがあります。フッキングするものの途中でバラシ。さらに2キャスト2ヒット、3連チャンでバラシ。さすがにおかしいと思ったらしいクリスがドラグ調整してくれました。ドラグは日本での標準設定だったんですがまだ弱かったようです。それにしてもマグナムリザードのフックの位置がかなり深くセットされています。ワームを横から見ると、ほぼワームの中央近くにフックの先端があります。自分でリグるなら、間違いなくもっとカケる位置にセットにします。キャストが下手なのを見て根掛かり対策されたかな、と思いつつも今日はガイドの指示に全て従うつもりなので直しません。ボートを流してくれるままに立木を撃ってはラインを送り込み続け、底を取ってズル引きすること数投。水中の立木の間に10ftくらい落とし込んだ着底直後に力強いアタリがあります。シートから立ち上がりつつフッキング。同時に水中の立木に絡まれないよう一気に寄せると、ロッドが綺麗に絞り込まれました。一度は一気に引き離したのですが、ラインが再び立木に向かっていきます。ロッドを立木の方に倒したのが功を奏したのか、立木と反対方向には誘導できたものの、水中には立木が多数ありそうです。ボート下まで一気に引き寄せたいのですが、シートが邪魔で立ち位置がよろしくなく苦戦します。何とかボート下まで寄せるとボートの反対方向まで突っ込んでくれます。朝の気怠さは完全に吹っ飛んでしまいました。これって60近くあるんじゃないのかと思い始めた頃にクリスが初めてネットを用意します。シートが邪魔でうまく踏ん張れないのがとても気になります。オカッパリでは左右前後に動きながら対応するクセがあり、フローターではフィンを掻きながら対応するので、シートポストが邪魔で踏ん張るのがなんとも辛い感じです。20lbラインを信じて強引に寄せて空気を吸わせようとすると派手なエラ洗いを2連発。やたらと元気でしたが、さすがに弱ってきたようなのでボートに寄せると、クリスはネットを使わずに慣れた手つきでラインを掴んで上げてくれました。写真を撮った後に位置を直してメジャーをあてるお腹がぺっこりとへこんだ55cm、バークレーのデジタルスケールで計ると5lb2ozでした。エルサルト実釣開始後、僅か2時間で人生初の50オーバーが上がりました。

 60ではなかったものの顔がにやけてしまいます。そんな様子を見てクリスが写真を撮ろうと言ってくれました。バスが自力で泳ぎ出すまで支えていると、「テキサス」と早くキャストするようクリスから催促されます。「いっつ、まいるーる。じゃすと、あ、もーめんと。ぷりーづ」。クリスは怪訝な様子でしたが、黙ってリリースが終わるのを待ってくれていました。


55cm、5lb2oz、興奮のため曲がったまま写真をパチリ

 リリースした後はテキサスを再度撃ち始めますが、30前後2本でアタリが遠のき、立木が絡む馬の背にバモノス。本当に見切りが早いです。私だけの判断であれば、リグを替えて粘るところです。移動先のドロップオフをマグリザードのテキサスでズル引きして30〜40台を8本。5投に1回はアタリがありましたが、サイズが上がりません。アタリが途絶えない内にムーチョネットエリアにバモノスとなりました。

 ムーチョネットエリアはパッと見で比較的フラットな印象がありますが、沖にはネットが張られていて掴み所がありませんでした。「ラトルトラップ」の指示の元、テキサスを投げているときにリグってくれたラトリンラップ、ブルーバックシルバーをキャストします。スロー、早引き、止めて落としても反応無し。時たまあちこちで発生するボイルはティラピアのものだそうです。広く探ってみましたが、根掛かり2回目でノーカンジのままバモノスです。クリスの話だとどうも昨日は爆釣だったようで、午前中一番粘ったポイントだったのですが、今日はノーバイトのままバモノスです。今日はちょっとよろしく無い様子でした。

 なお、バイブレーションを投げ倒してる最中、クリスは他のロッド全てのラインチェックとドラグ調整をしてくれていました。

 次はさっきとはまた違う、立木の絡んだ岬でした。カロリーナ・マグリザードの指示が出ます。とうとうヘビキャロが来たかと思いつつロッドを取ると、リーダーが最低でも80cmはあります。ン年ぶりに投げるヘビキャロは投げにくいだろうと思っていると、「ディスワン」とクリスが手で差したポイントは立木でした。キャストが難しければ、水中の立木を避けて落とし込んでいくのも一苦労です。悪戦苦闘しながらロッドを振り回して底まで落とし込んでみると小石っぽい感触がします。ここで初めて魚探に気づきました。バックシートに戻る前に覗きこむとボートポジションは30ft、立木あたりは15ftも無い感じがします。ここで30台を2本取りますが、すぐにバモノス。次の移動先のポイントメモを書き忘れて不明ですが、リザ・カロリーナで肛門が赤い、明確にプリスポーンと判る魚が1本かかりました。ふと時計を見るともう10:50過ぎ。この1本で再びバモノスとなりました。

 次の崖のように切り立ったポイントでは、テキサスかと思っていたらセンコー縦差しワッキー・ノーシンカーのロッドを渡してくれます。指示通り岸ギリにキャストして軽くティップをアクションさせると1投目にいきなりラインが横に走ります。アワセるといきなりエラ洗いしてくれます。Mロッドで寄せるのが厳しいと思っていたものの、ボートに寄せるとネットも使わずに素早くランデイングしてくれました。小さいのかと思ったら52cm、4lb6oz。メジャーをあてて計っているとクリスはチキータ(子バス)だと苦笑していますが、ホームであればランカーサイズです。ホームならグランデだと説明すると、笑いながらもっと大きいのを釣ろうと言ってくれました。それにしてもちょっと良いサイズをかけるとバックシートだと踏ん張りにくくてしょうがありません。ここを一流ししつつセンコーで2本追加してアトラード(根掛かり)、外してもらうとタイムアップの時間となってしまいました。クリスは根掛かり外しが実に上手いのですが、ここのガイドは皆そうなんでしょうか。

 ボートランプに到着するとロベルトが何本釣れたか聞いてきます。19本と答えると、ボートに戻ってクリスにも何か聞いてます。クリスは28本だと言ってるとのこと。そういえば25cm無いのは数えてませんでした。

 昼食時に聞くと、ロンは朝イチのシャローにイエローマジックを撃って5lbを獲ったそうです。温かいスープが体に染み込むと、体が鉛のように重くなっていました。興奮で忘れていたものの、かなり疲れていた事を実感させられます。昼食は3種類のスープをローテーションさせていたようですが、どれも美味しいスープでした。スープを飲み終えて、新鮮な冷たいジュースを飲んでいると昼のプレートが出てきます。昼のプレート一皿は毎日違い、同じ料理は出ませんでした。ちなみに三食ともプレートのおかわりが出来ますが、ボリュームもあるためおかわりはいりませんでした。昼食後、ロッジスタッフがオールドモンスターのブラックを渡してくれながら、「これでグランデ釣ってくれ」と言ってくれているようです。ありがたく頂戴して庭の椅子に腰掛けながら一息入れていると、ロベルトがシエスタをどれくらいとるのか聞いてきます。「ワン・サーティ?ツー?」ロンはこちらを気遣ってくれて、ちょっと休んだ方が良いがノーシエスタでもOKと教えてくれます。初日は昨日のロンの出発時間と同じ13:30としました。


オールドモンスターを食ってきたワームより小さいチキータ

●釣り1日目(12/15)PM

 スタッフやロンが「グッドフィッシング!」「グランデ!」と声をかけてくれます。「グッドフィッシング!」と返しつつボートランプから離れていきながら午後の釣りのスタートです。改めて見るとボートランプ沖は文字通りムーチョネット状態です。かなり遠くまでペットボトルが陽光に反射していました。

 午後イチはアングラーズイン沖のムーチョネット近く、遠くに水没した家や立木が見えます。地形から察するにカケアガリなのでしょう。ネットがこれだけ張ってあるからにはベイトのティラピアも多いはずで、もちろんバスもいるはずです。ここで午前に踏ん張りにくかったバックシートではなく、ボート中央で立って釣ってもいいかとクリスに聞きました。少し怪訝そうでしたがOKとのこと。これで安心して釣りが出来ます。横目で魚探を見ると36ft前後でした。ロッジでもらったオールドモンスターのカロリーナを立木の反対側にキャスト、ラインを手で引き出しての落とし込み中に、ラインに小さなアタリが出ます。慌ててアワセると全く動きませんがラインを弛めると魚の反応もあります。木化け?それともいきなりグランデ?と軽くパニックを起こしつつクリスを見るとネットを掴んで立ってます。「ツリー?」と言ってボートを寄せてもらうとあっけなくバスが上がってきました。10cmもありません。ワームより小さいサイズにクリスとひとしきり笑いました。

 バモノス先は岬のカケアガリ。岬の片側が崩れていてバスがいかにも付いてそうです。マグリザード・カロリーナの1/2ozシンカーで探っていきます。立木に絡んだ後なのでリグり直してくれたリーダーは更に長くなっていて、ほぼメーターくらいはありました。慣れていないのもありますが、リーダーが長くて本当にキャストしにくいです。岸際に落としてからブレイクを探っていきます。引いていて小石が判らなくなった、おそらくブレイクに落とし込んだところでアタリがありました。ここはチキータ天国で40切るくらいのサイズが3キャストに1回くらいでヒットしました。夕方までやり続ければ永遠に釣れ続けそうですがサイズがあがりません。そろそろかと思っていると、15本前後キャッチしたところで案の定バモノスとなりました。

 次は急斜面に面したワンドの中にボートが入りました。オフセット5/0でセンコー縦差しワッキーのノーシンカーを指示されます。試しに目の前で動かしてみると、ネイルシンカーも指さないのに意外にもキチンとした姿勢をとりました。岸に落とし込んでいる最中に40程度のまるまると太ったバスが10本くらい上がりました。ベイトを待ち伏せているのか簡単に食ってきます。午前と違い立ってるおかげか簡単にボートに寄せられます。クリスは何も言わずともサイズアップを図ってくれてるようで、チキータを連発すると簡単にボートを流してしまいます。ちょっともったいないと思うのは、このチキータをすら日頃苦労しているサイズだからでしょう。どうみても1500g以上の魚で、歯が鋭く、背びれがピンシャンとした元気者揃いです。それにしてもボート中央に1人で立って釣りしてる様子は、さぞおかしなものだったことでしょう。

 ここでクリスに投げて見せてよ、釣りを見せてよ、一緒に釣りしようと言ってみましたが、頑なに断られてしまいました。言葉がもっと通じればと思いつつも、彼のスタイルなのかもしれないと考えて無理強いにならないよう抑えておきます。ワンドからそのまま流して崖になっているところまで来て、数本あげたものの1本だけ50オーバーの痩せたバスが混じっただけでした。私の指先から肘先までの外側が47.5cm、拳を握って曲げた内側だと30〜32cm、自分でリリースする時に比較すると50を超えたかどうかは大体判ります。しかし、午前中の4lb6ozよりは明らかに軽くて計る気にもなりません。そんな様子を見ていたようで流している最中にバモノスとなりました。

 次は岸から緩いカケあがりに立木が沖まで続いている、いかにもなポイントでした。渡してもらったセンコーのテキサスを四苦八苦しながら立木の横に落とし込んでから動かすと、案の定ボート下まで立木が山ほどあって、枝をかわして底を取るのが大変です。しかし立木に沿って落とし込んでも、水中の立木に落とし込んでも釣れます。立木をかわして底に落とすのも、午前に比べれば少しずつ慣れてきました。また50前後も混じりますが、こちらもガリガリに痩せていました。とはいえどんなサイズでもフッキングで一気に寄せないと巻かれてしまいます。サイズに関わりなく強引に寄せるので左手の指の皮膚感覚が薄くなり始め、手首の疲れも感じてきましたが、程よいサイズが混じるので落とし込みを止められません。一通り流し終えるとチキータばかりで50前後が数本混じっただけ。気づくと既に日が傾き始めていました。

 バモノス先は一見して、かなり浅めのシャローが続くポイントだと思ったらカケアガリでした。立木がまばらにあるところをみると、水中の立木もかなりありそうです。時間帯からしてトップかと思ったらマグリザード・カロリーナの指示が出ました。ハードルアーは朝イチのトップとラトリンラップしか引いていません。ハードルアーを引きたいと思いつつも、クリスの「ディスワン」の指示通り立木から離れた方に向かってキャロをキャスト。底に落とし込んでみると予想外に水中の立木がありません。砂利と、うまく底を感じ取れない地帯が交互に混じっていました。クリスの意図が分からないまま、次に岸から数メートルに撃ってからズル引くと50オーバーが混じるチキータ連発です。クリスの指示通りのポイントを撃ち直すとノーカンジ。しかしもう50程度でも重くなければいりません。明らかに50後半か、重くなければ計る気になれない体になっていました。クリスがボートポジションを維持していたので、特に気になるストラクチャーがないと思えるポイントを攻めさせたいんだろうと、改めてクリスの指示通り、砂利と底に何もないように思われるポイントを撃ち直しているうちに明確なアタリがありました。スイープ気味に合わせるとロッドが絞り込まれます。念のためもう一度フッキング。ほとんどジャンプしませんが、ボートに突っ込んできたり潜ってみたりとやたらとパワフルです。寄せてくると結構良いサイズ。エレキやエンジンに巻かれないようにするので精一杯です。誘導しますがボートの反対側に再度の突っ込み。ドラグが滑って止まりません。ドラグが緩すぎるのかと思い始めたあたりで、ようやく空気を吸わせることができました。クリスに寄せるとすばやくネットイン。5lbはあるだろうと思って計ると57cm、7lb4ozでした。


57cm、7lb4oz

 その後はセンコーを頭から差した順差し?で50オーバーを1本、40後半3本とチキータだけ、ポップマックスで岸を撃って30台数本でタイムアップとなりました。少し風が出ていたこともあって、帰着途中に帽子を飛ばしてしまいましたが既に日が傾いていてどこに落ちたのかよく判りません。予備の帽子を持ってきていたので、「エルサルトにあげた、100%コットンだから環境汚染もない、バスが気に入ってくれるといい」などとつまらない冗談を言って、なお取りに行こうとするクリスを止めました。なお、この「何もないと思われる底をうまく取れない地帯」は、後日青々としたウィードが生えている場所だと判りました。

 しかし、今日だけで50アップがおそらく10数本です。完全にメキシコ症候群を発症していて50あっても重くなければメジャーをあてようとせず、写真も撮らずに即リリースです。自分でも実釣するまで半信半疑だったのですが、まさか自分が50アップをチキータ扱いするとはエルサルトに来るまで思ってもみませんでした。当日のメモにはメキシコ病についてただ一言だけあります。「デ・カルチャー」。

 夕食時にロンと情報交換すると、サイズはともかく数は「メニー、メニー、メニー」とのこと。ロンはともかく良く釣れたようで、ブレイクでフルークのキャロ、シャローではフルークのノーシンカーで連発したらしく、「フルーク!」と叫んでいました。相変わらずフルークについて語る時は、ロンノリノリです。

 部屋に戻ると清掃されて綺麗にベッドメイクされており、出しておいた洗濯物は綺麗に洗濯されて畳まれていました。


牛の横でキャストした朝


●釣り2日目(12/16)AM

 昨夜のうちに、もう一組いたアメリカンなゲスト2人組が帰宅したため今朝はロンと私だけ、ボートランプに4人いたガイドは2人だけになっています。

 湖面の朝もやがたっているところをみると、放射冷却があったのかもしれません。昨日よりも確実に寒いと思う中、朝イチはゴロタ岩の目立つシャローにガニッシュを放り込みますが反応がなく、期待していたボイルも起こりません。昨夜からリグったままのセンコーワッキーを自分で順差しに直してキャストするとすぐにチキータ。センコーノーシンカーで3本、スイムセンコーのテキサスを巻いて1本、スイムセンコーノーシンカーで1本、諦めきれずに投げたポップマックスの1本でトップタイムが終了となりました。

 このポイントを撃ち終わって移動しようとすると、アングラーズインのボートが寄ってきました。実績のあるポイントなのだと思われます。魚探を見ると水温72F。華氏換算表を忘れてきて水温が判りませんが、水に手を突っ込んだドンブリ感覚で21〜24度くらいでしょうか(摂氏22.8度でした)。

 バモノス先はシャローと崖に挟まれたワンドでした。岸には牛がモーモーと、崖の上をロバが鳴きながら歩いていました。クリスの指示はロンからもらったフルークの白、ノーシンカーです。シャローにつけたボートポジョンから崖に投げると、エルサルトでラインを数メートル引き出す初バックラです。直そうかとクリスがジェスチャーしますが、軽い状態だったので自分で直します。つくづく大名釣行だと思いつつ直した後での最初のトゥイッチでいきなりアタリ。ネットも使わず取り込んだのは53cm、5lbジャストでした。少しバスの位置が深いのかもしれないと、同ワンド内でセンコーノーシンカーの順差しをキャスト後に放置すると30前後のチキータ連発。少し対岸がカケアガリ気味なところに、リグってもらっていたBカスタム5/8ozをキャスト。岸際に落としてから底を取りつつスローに引くと50アップ1本。既に2桁キャッチですがまだ8時前です。アタリが途絶えない内に一流ししてバモノスです。自分一人でなら、または日本でなら延々とこのワンドでやっていたことでしょう。もう一流しすればまだ20本くらいは楽に獲れそうです。しかし、昨日一日回ったクリスのポイント選択は確かでしたし、サイズアップできないと見るや積極的にポイントを移してくれているようなので素直に従います。


バックラ放置バス、53cm、5lbジャスト

 バモノス先は立木のある岬のシャロー寄りでした。クリスが急なカケアガリがあるとのジェスチャーをしてくれます。センコーノーシンカー縦差しワッキーでシャローを撃って50前後チキータ1本の他、数本が上がりました。立木に沿って落としていくといきなり重いアタリ。アワセるとラインが立木に向かっていきます。ロッドの誘導を聞いてくれなかったため20lbを信じて強引に寄せるとエレキの方に突進してくれます。ボート中央からバックシートに移動しつつ寄せると、クリスはネットも使わず上げました。少し重かったので計ると51cm、5lb12ozありました。


51cm、5lb12oz。このくらいのサイズは持って軽ければメジャーを当てずに即リリースです

 型が伸びないものの、本日のメジャーサイズ4本目(他にも55近いと思って計ったら53弱、重いと思って計った51は4lbちょっとというのが出ています)。クリスにも笑顔がありますし、いい調子に思えました。このポイントではまだ10投もしていないのに、嬉しそうにしていたためか、もうちょっとサイズを上げようと言ってクリスがバモノスしてくれました。

 次の岬のカケアガリに到着すると、リザード・カロリーナの指示です。岬の片面が緩やかに、もう片面が急に深くなっている所で、深い方の岸際に落としてからスローにスローに底を取っているとアタリ。上がってきたのは30前後のチキータでしたが、クリスはここでヒットすると、魚の大小に関わらずいきなりネットを掴んでいます。グランデポイントなのでしょうか。この後アングラーズイン前のムーチョネットエリアにも行きますが、この1本で午前が終わりました。

 ボートランプにつくと「グランデは釣れたか?」とロベルトに聞かれましたが「チキータたくさん。4本だった」と言うとロベルトが慌ててクリスのところに向かい、何やら話しています。ロベルトに「クリスは19本釣れたと話してる」と言われ、「全部ならそれくらい」と答えるとロベルトが笑い出します。ロベルトを含めたロッジスタッフは相当気を使ってくれていました。

 ロンは明日が最終日のため、今日は「ノーシエスタ」だそうです。昼食後直ぐに釣りの用意を開始していますが、まだ少し体の疲れを感じていた私は昨日と同じく13:30出発としました。


立木ポイント遠景


●釣り2日目(12/16)PM

 ロッジからボートランプに向かう途中、ロベルトに帰りたくなくなってるだろうと言われて言葉に詰まってしまいました。既にそんなように思っている気がします。脳内にちょっと危険信号が灯り、エルサルトは良い湖で、ロッジの食事は美味い。とても満足してるとだけ告げました。

 午後イチに昨日回った立木ポイントに向かうとネットが張られていました。キャストすることなくバモノス。しかしバモノス先もネットが張ってあり、漁師がさらにティラピアネットを増やしている最中でした。3つのポイントを回った後、本日午前にクリスがランディングネットを掴んだカケアガリに行きましたが、こちらも立木が見える深い方にネットが張られていました。ここでセンコーテキサスでチキータ数本あげてバモノス。このチキータを釣った時も、アワセるとすぐにクリスはネットを掴んでいました。

 向かった先は昨日も来た立木のあるカケアガリでした。こちらもネットが張られていますが、午後回った他のポイントよりも少ない方でした。しかし気が緩んだのか、キャロ用のメタマグでバックラ多発です。自分では時間がかかるためクリスにも何度かバックラを直してもらう程ひどいのも何度かやってしまいます。リザ・カロリーナで立木を探りチキータ数本。昨日より明らかにバイトが少なくなっています。とはいえ、水中の立木の間に落とし込むとようやく52cm、4lb14ozがあがりました。持った時は5lb以上あると思ったんですが。


52cm、4lb14oz

 この後も水中の立木の間を落とし込んで50アップが混じるものの、アタリが少なくなっています。クリスは「スロー」とジェスチャーを繰り返します。一流しして湖の狭くなっている崖のポイントにバモノスするもノーカンジ。午前にも来たワンドに入ると、またもネットが張られていました。このワンドをセンコー縦差しワッキーのノーシンカーでチキータ数本。キャロではバックラ多発している事から集中力が切れたのかもしれないと判断し、また、少し体力が厳しくなってきていることから、クリスに釣り方を見せてよ。一緒に釣りしよう、釣り方を教えてと再度お願いします。ようやくここでクリスが一緒に釣りしてくれました。クリスはオーバーヘッドとサイドキャストしかしませんが、キャスト精度は私などより遙かに上、比べるのがおこがましいくらいです。連続トゥイッチも鮮やかで、ラインメンディングも的確に処理しています。30分ほどの間にチキータとはいえ10本以上あげてしまいました。こちらもファットイカのノーシンカーやセンコー7インチノーシンカーでチキータ数本。釣果にキャストアキュラシーの差がハッキリ出ていました。タックルは全て自由に使って構わないから、私の釣り方が間違っていたら、やって見せてと伝えます。とは言え、やはり言葉の壁が立ちふさがってる感じがします。大意は伝わったようですが、しっかり判ってくれたか不安が残りました。

 そうこうしている内に一つ目のワンドを流し終わりそうになったので、ロングイカのナチュラルプロブルーを自分でリグり直したショートキャロに付けて次のワンドに向けてキャストします。クリスは一度もセレクトしませんでしたが、ロングイカはやはり効きました。チキータなものの4キャスト4ヒット連続ヒットです。しかし最大が40後半サイズとあまり嬉しくありません。私がいろいろとリグってるとクリスが手を貸してくれようとするのですが、気にしないで釣り方を見せてとお願いします。ネットが必要になったら言うからとも。

 ファットイカ、フリックシェイク、チビアダー、6インチリザード、スライダー4インチ、どれもチキータはよく釣れるため、ワームの消耗が激しい釣りになりました。ワームをセットしながら、ふと魚探を見ると水温75F(23.9度)。煙草をふかしてアグア(ミネラルウォーターです)を飲んでいると、トンボが置いたロッドの先に止まったりしていて、まるで日本の9月のようです。サイズはさっぱり上がりませんが、クリスの釣り方からバスの位置は日本で撃つポイントと変わらない事を再確認できました。それにしてもクリスのバスの取り込みや針外しは鮮やかです。しばらくクリスのノーシンカー講座を楽しく受講していたのですが、夕マヅメがだんだんと近づいてきましたので終了となりました。2つ目のワンドで二人でチキータを20本以上追加してのバモノスとなりましたが、ガイドの釣り方は後々まで参考になりました。

 向かった先は昨夕に57cm、7lb4ozを獲ったカケアガリでしたが、ここにもネットが張られていました。57を上げたポイントはネットがあって投げられません。クリスはボートポジションに注意しつつ、昨日は目もくれなかった立木を手で指してリザ・カロリーナを指示します。ボートの水深は22ft。立木辺りの水深は10〜15ft程度でしょうか。キャロだけバックラ連発しているので慎重にキャストするもののまたもバックラ。立木横にキャストしたもののラインをうまく送り出せません。数回キャストするもバックラ多発。クリスの手を借りる程のバックラではないいものの、こんなに下手だったかなと自己嫌悪を覚えつつ底を取ってスローに引く事を繰り返します。10数投している内に急にティップが重くなったのでスイープにアワセてみました。立木から強引にバスを引き出す釣り方と、午後のトゥイッチ研修で手首に痛みがあったため、既に体を捻りながらスイープフッキングする方法でしかキャロではフッキングできそうにありませんでした。しかし根掛かりのように全くラインが動きません。ラインを緩まさずに「アトラート?」とクリスに聞くと、全く迷わず「フィッシュ!」と即答されました。ここはクリスの言うことの方が正しいと判断して巻き始めると、いきなりラインが走り出しました。立木に巻かれないよう寄せる度にドラグが引き出されています。ようやく立木から離しても、その度に突進されてドラグが滑ります。寄せてみるとフックが上顎に見えていました。潜られて水中の立木に巻かれるのは嫌ですが、掛かりが浅いようにも思えます。強引に寄せられずにいると、ボート下に何度も突進してくれます。ボート下に潜られるてはいなす事を繰り返すものの、バスにはまだ余力がありそうです。ボートがどんどん流されていく中、ラインの鳴りとドラグの音だけがやけに大きく聞こえました。空気を吸わせる事が出来ないまま誘導したのに、クリスは危なげなくネットイン。やはり掛かりが浅くてネットに入ると自然にフックオフ。強引に寄せずに良かった魚でした。58cm、6lb9oz。ようやく57cmを超えましたが60に手が届きません。とはいえやはり嬉しいサイズです。


58cm、6lb9oz。ちょっと痩せていました。エルサルトで苦労したバスのベスト3くらいでしょうか

 リリース最中にはクリスがラインとフックをチェックしてくれていました。流されてしまったボートを再び立木ポイントにつけてくれます。目で頷いてキャストするとバックラ。見るとさっきのファイトでラインが噛んでいました。ようやくキャストして立木に沿ってフォールさせると50オーバーのチキータ1本でアタリが遠のきましたが、柳の下の何とやらでしつこく立木を狙っていると大バックラ。バックラの多さに自己嫌悪を通り越してやり場のない怒りすら沸いてきます。クリスにバックラを直してもらっている間に、立木と反対方向にBカスタム3/4ozを投げ始めました。クリスはこちらの手が止まると、すかさず投げろと言ってくれます。少しばかりの後ろめたさを感じつつ、こちらはバックラもなく扇状にズラしながら撃っていくと、数投目にコンコンという小気味良いアタリがあります。フッキングするとドラグが引き出されて、エラ洗いを繰り返してくれますが大きく見ても6lb台。フッキングも問題ないようなので強引に寄せてはドラグを引き出される事を繰り返します。クリスに合図して自分でハンドランディングします。51cmでしたが丸々と太った5lb8ozでした。


51cm、5lb8oz。クリスの話だと腹にティラピアが詰まっているそうです

 リリースしてバックラを直してもらったリザ・カロリーナに持ち替えると1投目でアタリがあります。一息置いてスイープフッキングすると、手応えからして4lb無いだろうと安心し、試しにクラッチを切ってみますが余裕で対応できます。ベイトのクラッチファイトなんて鯉のスレで使ったことがあるくらいでしたが予想外に楽に出来ました。それもそのはずで、上がってきたのは50オーバーのどうみても4lb台のスマートな体でした。しかし6lb級になれば自分の腕ではクラッチファイトで対応できそうにありません。この点がはっきりしたので、今後はどんなサイズが来てもクラッチファイトせずにドラグに頼る事を決心しつつリリースすると、辺りはもう暗くなり始めていて時計は17:20過ぎを指しています。クリスは何も言い出しませんが、真っ暗でムーチョネットの中をボート走るわけにも行かないと判断し、後ろ髪を引かれつつも自分からタイムアップ宣言して2日目を終えました。

 ボートヤードに戻るとロンは9lb7ozをフルークのキャロで取ったとのことでご機嫌でした。手で示してくれたリーダーは30cmくらいで、シンカーは「ヘビー」とだけ。「エルサルト〜!」と本当に幸せそうでした。私は7lb台までしか釣れていませんので羨ましいというのが本音です。また、夕方のイエローマジックは完全に不発だったらしく、フルークでしか釣れなかったとの事でした。トップは私がロッジに着いた日曜日が最も良かったらしく、徐々に厳しくなってきているとの事で、明日は朝イチからイエローマジックではなくフルークを投げるとも話してくれました。ロンは本当にフルーク好きです。

 2日間の釣りを振り返ってみると、アングラーズインのボートとは何度かバッティングしましたが、ロンや他のゲストのボートとは一度もバッティングしませんでした。エルサルトロッジの他のボートを影すら見ていません。狙っているエリアが全く違うようです。しかし60や10lbこそ出てないものの、クリスのポイント選択に問題があるとは思えません。数とサイズの両方をバランス良く追求してくれているようにも思えます。また、アタリがある内は暗くなっても釣らせてくれようと粘らせてくれます。

 この2日間でバラシは初日を含めて4本だけ、根掛かりでロストしたルアーはワームを含めてなく、ライン切れもシンカーのロストもありません。30台から50オーバーまで同じポイントで釣れています。本格的なグランデ狙いの釣りが少なめなのかもしれません。また、クリスにどのワームが一番グランデを狙えるか聞くと、迷わずマグナムリザードを上げてくれました。そのマグナムリザードのウォータメロンレッドフレーク、コットンキャンディ、ブラックグレープを見せますが、頑ななまでにウォーターメロンシードしか使おうとしません。私のフェイバリットルアーのファットイカやスイムセンコーはあまり気に入らないようです。確かにこれらはチキータばかりで、50アップが獲れても重くはありませんでした。

 既に右親指と人差し指はリールハンドルのタコが痛みだしており、右手親指の腹はバスの歯でボロボロです。左手首はトゥイッチすると痛みがありますし、左手中指と掌の付け根部分はフッキングダコができていました。手のケア用にヤスリとハンドクリームを持ってこなかった事を後悔しました。日焼けは日焼け止めを出船の度に塗っているため痛みはありませんが耳の後ろは塗りにくく、少し他よりも赤くなっています。虫除けも毎回付けていますが、まだ虫が出てきたことがありません。

 2日目が終わって初めてラインを巻き替えました。ロンがガイドに言えば巻き替えてくれると教えてくれましたが、ラインの巻き替えくらいは自分でやろうとロッジに持ち帰りました。ライン自体はあまり痛んでないのですが、バックラ多発のメタマグだけはキンクが怖くて替えるしかありませんでした。バックラが少なければ、最低でももう半日は使えた事でしょう。


コールドフロントの朝


●釣り3日目(12/17)AM

 食堂で朝食を取りつつテレビの天気予報を見ていると、今日はコールドフロント(寒冷前線)が通過するようです。ロンと寒いのは嫌、暖かい雨が欲しいなどと勝手なことを言い合いつつ、今日も朝食を完食しました。6時間睡眠と食事を残さない事でようやく体調が戻ってきていました。タックルを車に積んで、本日の秘密兵器、バクラトスイマーとバクラトストンも忘れずに持って行きます。

 ロンは今日が最終日です。互いにグランデ釣ってこようと声を掛け合いつつ暗い中を出船しました。朝イチは昨日の朝とは違うゴロタ石が入ったドシャロー。水温75F。ボートポジションの水深も8ftありません。ここでクリスは「トップ」とポッパーを指定しなかったので、トリプルインパクト120をセレクトしてネチネチと探ってみることにしました。ジョボジョボと首振りさせていると数投目にチキータがあがりました。幸先良い出だしに思えましたが後が続きませんでした。ルドラSP、リップライザー、ポップマックスと替えていきますが全くバイトがありません。センコーノーシンカー順差しに替えると1投目からチキータがあがります。数本チキータを追加してノーシンカーフルークに替えても数本のチキータだけでした。チキータとは言っても40後半も混じっていますから、日本でなら大喜びするハズなんですが、既に喜べない贅沢な体になっています。クリスもモーニングバイトを逃したくないようで、ちょっと反応が薄くなるとすぐにバモノスとなりました。

 向かった先は昨日の朝イチに入ったゴロタ石ポイント近くですが、指示されたのはシャローではなく隣接する立木ポイントでのリザ・カロリーナ。ここでもティラピアネットが目に入ります。ラインを巻き替え、集中力も落ちていないはずなのにメタマグはバックラの嵐です。ラインを引き出してバックラを直しつつも、何とか立木を一本一本撃っては落とし込みを続けていきますが思うように飛距離が出ません。チキータを数本キャッチしましたが、昨日よりも更にアタリが薄くなっている気がします。この釣りはフッキングしてから一気に寄せる必要があるので手に負担がかかるものの楽しい釣りでもあります。しばらく流していると強いアタリがありました。スイープなフッキングしかできませんが良い感触です。結構引いてくれ、ボートの下に何度も突っ込んでくれましたが、空気を吸わせた後は手で合図して自分でハンドランディングします。52cm、5lb5ozでした。このクラスならもう慣れてきていて、立木の中にボートがあってもあまり怖くはありません。しかし10lbはこのバスの倍もあります。掛かるかどうかも判りませんが、立木の中では相当辛い事でしょう。そんな事を考えつつ、この後も50無いチキータを含めて数本上げたところでバモノスとなりました。


ムーチョネット脇で出た52cm、5lb5oz

 移動したワンドはほとんどネットがありませんでした。岸際をセンコーノーシンカー縦差しワッキーで攻めますが、20〜40のチキータしかきません。ここら辺りから、クリスも少しずつロッドを振ってくれるようになりました。リップライザーやガニッシュを付け替えてはキャストして動きを一つ一つ確認してくれています。クリスが数本リップライザーでチキータを釣ったところでバモノスとなりました。

 向かった先は昨日の朝イチにも来たゴロタのあるシャローですが、シャローに続くカケアガリをリザ・カロリーナで攻めるよう指示されます。魚探を見るとボートの水深は24ft前後。見た目とは裏腹に急に深くなっているようです。バックラの嵐と格闘しつつも底を取ってズル引きます。昨日からズル引きとロッドを連続して煽るリアクションの引き方を、キャロの指示がある度に試しているのですが、今回の釣行ではズル引きの方が圧倒的にアタリがありました。また、このポイントでもファットイカのテキサスと1/4ozシンカーでのライトキャロを、1/2ozリザードのキャロやテキサスと引き方を含めて比較したのですが、どちらもズル引きの方に分がありました。ファットイカでチキータ数本をあげてからリザ・カロリーナで底を取っているとアトラードです。石にでも噛んでしまったとロッドを強く煽って外そうとすると、クリスが「フィッシュ!」と叫びました。驚きながらリーリングするとラインが動きます。ドラグが滑り方から5lb後半はあると思うものの、フッキングが判らないので無理せずに寄せてきます。水中の立木も無いようでしたので、ボート下に突っ込ませるままに任せ、疲れてきたところで空気を吸わせてネットまで誘導します。ネットに入れると丸々と太った55cm、6lb11ozでした。計るまでドラグの滑りや持久力の無さからもっと軽いと思っていました。慣れとはこんなものなのでしょうか。クリスとアトラード・フィッシュと笑いました。


55cm、6lb11oz。この時は後5cm大きいのが欲しいと余裕をもって話していました

 引き続き粘っていると、ティラピア漁師が網を上げに来ました。こちらに向かって来たので、できるだけ陽気に「Hola!」と挨拶してみます。イントネーションがヘンなためかクリスが苦笑していました。漁師さんとクリスは顔見知りのようで、何やら情報交換している様子でした。


見せてもらったエルサルト名物、ティラピアを詰まらせて窒息死したバス

 その後、リザ・カロリーナでチキータを追加したところで自分がトイレに行きたくなったのと、時計が11:15だったので早めにタイムアップとしてもらいました。ムーチョネットの状況であってもクリスの案内してくれるポイントであれば、今日の午後も50台なら少なくとも10本くらいは上がるだろうと踏んでのことです。なお、クリスは水の上に出ると、1回もトイレに行こうとはせず、アグア(ミネラルウォーター)しか口にしていません。こちらは、60以上を釣らなければテカテ(軽いビール)はいらないと私が宣言しており、テカテを飲んでも構わないと言ってありましたが遠慮しているのかもしれません。煙草も吸わないそうです。スイムテストしていない時は、かなり真面目に私のラインを見続けてくれています。

 ボートランプ近くで用を足し(場所を聞いたらスタッフが「ブッシュ」と言って指差した場所)、ロンが戻ってくるまでアグアを飲みつつ煙草をふかします。そよ風が吹く空にはほとんど雲が無く、今日の午後も暑くなりそうでした。

 ロンはグッドサイズが上がっていないものの、4lb台をフルークのキャロで数釣りしたようでご機嫌です。シエスタの時間を聞かれて14:00出発としました。


ガイドのクリス


●釣り3日目(12/17)PM

 ちょっと横になっただけのつもりが、いつの間にか熟睡していました。ロベルトのノックで起こされて時計を見ると14:00ちょっと前。1時間以上たっぷりと寝たので体調はかなり戻っていますが遅刻です。ロンとロベルトに、「初めてシエスタでぐっすり寝てしまった。遅刻してすみません」と謝ると、笑って「ノープロブレム」「体は大丈夫か?」と逆に気遣ってくれました。

 体調の不安はなくなりましたが、このシエスタは結果的には大失敗でした。湖上に出るとボートポジョンの維持すら覚束ない程の強風が吹きつけてきます。コールドフロントが強風のお供を引き連れてエルサルトに進軍してきていました。ボートランプから数分走ったポイントで、初めてロンとボートを並べて3/8ozシンカーと、1/2ozシンカー2つ、合計3つのシンカーをリグったリザ・カロリーナでディープを探りますが、底を取った後のラインを通る風の甲高い音がボート上に響きます。しばらく粘りましたがアタリ一つ無くバモノス。崖や岬に面したウィンディーサイド、立木エリア、深場のカケアガリやディープ等の数カ所をリザ、ファットイカ、スピナーベイト、マッドペッパー、ラトルトラップ、ルドラで探りますがノーカンジ続行。酷いエリアでは風が強く、エレキ全開でも見る間に流されていきました。この強風が吹き付けるポイントでは全く釣れる気がしません。

 15:30過ぎに風裏に移りました。初日に行った岬の奥にあるワンドです。牛がモーモーと鳴く横を釣らせてもらいますが、ここもムーチョネットです。エルサルト全体でどれくらいネットが入っているのか想像できない位、あちこちにネットが入っています。センコー縦差しワッキーに初めて1/20ozのネイルリグを入れてキャストすると、文字通りの20〜30サイズのチキータ連発です。クリスもセンコーのテキサスを投げながら一緒に正解を探ってくれていて、いつもよりもかなり丁寧に流していきますが、このワンドでは二人合わせてもチキータ20数本とプアな釣果となりました。内心は、とりあえずボウズ回避ができたので自分的には一安心したというのが本当のところでしたが。ワンドを出るとアングラーズインのボートが入れ替わりにワンドに入っていきました。余程釣れていなかったのでしょう。こちらが出る30分程にワンドの手前に来ていたのですが、こちらがさんざん撃った後に入って来るくらいでしたので、ちょっと気の毒です。

 空を見ても雲が流されていて、風の収まる気配がありませんでした。視界にはカモメがヨタつきながら飛んでいく様子が入ってきてエールを送りたくなる程です。

 ワンドを出て時計を見ると16:00過ぎ。風は収まりませんが期待している夕マヅメ時がもうすぐです。バモノス前にトイレのために初上陸させてもらうと、ボートを着けた反対側で、波でよく判らないもののティラピアか子バスのスクールを見つけました。10cm以上の魚影はありません。やはり良いサイズはシャローから姿を消しているようです。トイレをすませて移動した先は、今朝55cm、6lb11ozを釣ったポイントでしたが朝よりもムーチョネットです。今朝投げたポイントがネットで覆われていました。一応探ってからバモノス。このポイントのバスの活性を下げたのは風だけだとは思えませんでした。

 16:20を回ったところで着いたのは、初日に57cm、7lb4oz、昨日58cm、6lb9ozを釣った当たりポイントでした。ここでは指示を待たずにネットを避けてリザ・カロリーナをキャストします。クリスからも特に指示もありません。キャストしてると、「予備のリグを作る。スピナベで良いか?」と聞かれてしまいました。今日は特にキャロでバックラ多発していましたから無理もありません。ここで秘密兵器、バクラト・スイマーにジグヘッドを入れてクリスに渡しました。こちらが明らかにチキータと判る魚を掛けるとほぼ同時に、スイムテストのためにバクラトスイマーを投げていたクリスにもダブルヒット。しかもクリスのロッドは絞り込まれています。エルサルトで初めてチキータをポイ捨てリリースしてネットを掴むと、良いサイズがボート脇に寄ってました。ネットを掴んだ私を見て、クリスがロッドと私が掴んだネットを交換してしまいます。クリスに取り込んでもらっても全く嬉しくありません。むしろ素直に私がネットを使っていたら喜べたでしょう。重さを量るようクリスがやたらと薦めるため計ってみると5lb9ozです。クリスが私にバスを持たせて写真を撮るようポーズをしますが、断ってリリースしました。この強風で午後はサイズが上がらずにいたので、クリスはかなり焦っていたのでしょう。午後いっぱい、何とか良い型を釣らせようとクリスは頑張ってくれていたのがよく判ってはいました。けれど、こういう気遣いはちょっと残念です。文化の違いなんでしょう。クリスから悪意は全く感じませんでした。バクラトスイマーは5lb9oz1匹かけただけで完全破壊されており、クリスは私がジグヘッドに入れていたのを横目でしか見ていないのに、新しいバクラトにジグヘッドを水に塗らして同じようにセットしていきました。よく見ていると感心しつつリザ・カロリーナでチキータ2本を上げたところで17:20です。クリスはまだ投げて良いと言いますが、暗くなりつつある上、風が少しずつ収まってはきているものの、まだ強風としか言いようがないレベルです。エレキが踏まれていてもボートが流されていました。「今日は運がなかった。明日頑張るからよろしく」と言ってタイムアップ宣言します。

 ボートランプに戻ると、ロンがノーフィッシュと嘆いています。驚いて詳しく聞くと、やはり風裏を中心に釣ったようで、フルークのノーシンカーで数本上げたようですが、サイズも数も出なかったとの事。イエローマジックも不発だったそうです。残念なのは痛いほど判るものの、ロンは9lb7ozを既に上げています。私ならこの時点でテカテで乾杯して、後は消化試合に近かったことでしょう。恐ろしいのは釣り人の性でしょうか。それにしてもバクラト弱すぎです。メキシコじゃなく日本が市場なのでやむを得ないのでしょう。

 こんな風でもボートに問題はありませんでした。アルミ製か鉄製か判りませんが快適で不安を覚えませんでした。また、クリスは漁師の船の引き波で私が飛沫を被らないよう注意深く操船してくれていました。しかし強風で流される中で、ムーチョネットを避けるためにエレキやエンジンの上げ下げを繰り返す姿はかなり大変そうでした。操船で気になったのは、普段ボートに乗らないので、あくまで勝手な感想、思い込みでしかないのですが、ポイントに着く際のエンジンカットが少しだけ遅いような気がします。もっともエルサルトではティラピア漁師の船が多いので問題とならないのかもしれません。

 ロッジに戻ると日本人のmakooさんがロッジに着いているとのことでした。夕食時に挨拶させてもらうと、英語堪能で旅慣れており、世界中を釣り歩いている釣りバカの大先輩でした。久しぶりに日本語で会話すると、かなり安心している自分に気づきます。ロンとの通訳もしてくれたおかげで、かなり話がスムースに進みました。makooさんのおかげでどれだけ助かったか判りません。少し日程がズレていましたが、makooさんと一緒のタイミングで釣りができたおかげで、より楽しい時間を過ごすことが出来ました。

 3日目を終えての感想としては、ムーチョネットのプレッシャーのきつさにつきます。初日の57cm、7lb4ozのポイントは、ネットの設置前後ではバイトの数が天と地ほども差が開いてしまいました。ちょっとうまく落とし込めたと思うとあったバイトが、今日は丹念に探っていってようやく小さいアタリがでるだけです。今日の午後はネットを山ほど積んだ漁師のボート3艇とすれ違いました。あのネットの山が今日の強風の中、湖面にさらに広がってるかと思うと気が重くなります。

 とはいえ、朝から晩までガイドに指示されたリグの意味、ポイント選択の理由、釣れた理由、釣れなかった理由等々、これだけ釣りの事だけを考え続け、キャストを繰り返していると、心の奥にこびりついていた不純物が溶け出して悩みや不満が消えていくような心地になっていました。エルサルトでの釣りは、一種の浄化装置のように人をリフレッシュさせてくれる気がします。そこそこ釣れればですが。

 今日の強風で、日本人にとっては3.5日という釣りでは短いとつくづく思い知らされました。1日目は湖に慣れ、ガイドにアジャストし、2日目で湖の状況が判り、3日目に自分の釣りができるようになるのは本当でした。経験上も大体そんなものだと判ってはいましたが、自分の釣りが出来る1.5日という期間は、あまりに短すぎると思われます。天候によっては釣りにならない日が長くなる事もあるでしょうから。また、モーニングバイトは重要です。昼に釣れないわけではありませんが、釣りやすさ、バイトの数が全く違います。例え3時間の釣りであっても0.5日の意味は大きいと思います。

 この他、朝イチのトップのフォローとして、センコーやフルークがとても有効なことや(使い方は、投げてストップを交えながら軽いトゥイッチで足下まで巻いてくるだけ)、朝イチや夕マヅメのキャロもかなり有効だという点を強調しておきます。


濃霧の湖面


●釣り4日目(12/18)AM

 昨夜は遅くまでロンが「エルサルト!コメデーロ!」と湖から離れるのを惜しんでいました。普段、アグアしか飲まなかったロンはテカテを数本開けていて、日本の釣りとダラスの釣りなんかを話しながら、いつかまたメキシコで合えると良いと挨拶しあいました。とは言えロンはメキシコに来月また来るそうです。こちらも相当の釣りバカでした。その影響なのか、03:30に目が覚めてしまいます。少しでも寝ていた方が良いのは身をもって実感していたので小一時間程横になっていましたが、とうとう眠りには入れませんでした。今日を含めて1.5日しか残っていません。今日のモーニングバイトで60か10lbが釣れなかったら、ボウズか私的グランデかのどっちかしか要らないとクリスに依頼しようと考えながら起床時間まで待ちます。makooさんと一緒に日本語で会話しながら朝食を完食。風が大分収まってきている事に一安心しての出船となりました。

 朝イチは初日と同じ岬です。シャローに立木が絡む1級ポイントです。ポップマックスの着水と同時にバイトがあってチキータ1本。あちこちでボイルはあるものの、初日のように長く続きません。ボイルに向かって投げても反応無し。その後はデスアダー6インチ、センコー、フルーク、スイムセンコーのテキサスとノーシンカーを投げますが、スイムセンコーのノーシンカーで1本追加したきりでバモノスです。ロンの言う通り、かなり食いが渋くなってきている気がして気が重くなりました。

 シャローと立木、カケアガリが絡むポイントに移動すると、ホラー映画のワンシーンのように霧が湖を覆ってきます。そんな中を指示が出ないうちからリザ・カロリーナを投げ始めました。念のためクリスを見ると問題ないようです。しかし漁師がネットに向かってきたので数投でバモノスとなってしまいました。

  
エルサルトの霧。霧が晴れるまで鳥も飛び立ちませんでした

 次のポイントは初めて来る立木群です。ムーチョネットにサンドイッチされてるところからも、かなり魚影が濃いポイントと思われました。バックラ多発しながらも、リザ・カロリーナで10投に1匹くらいはチキータが釣れますがサイズアップできずに苦戦します。流し始めて20数本目くらいの立木に沿って落とし込んだところ、ようやく待望の重いアタリが出ました。慎重にスイープフッキングして一気に寄せます。寄せ始めると明らかに60無ければ7lbも無い魚ですが、水中の立木に巻かれると時間のロスになるので、ドラグを引き出されながらも強引に寄せました。寸足らずでしたがティラピアが喉から出てきそうなくらい腹が膨らんでいましたので念のため計ると52cm、6lb5oz。判ってはいたことですが、やはり目標には程遠いサイズでした。クリスが魚を持った写真を撮ろうとしてくれますが、長さがないので断ります。ネットに挟まれているため一流しするのが早く、この後何本かチキータを追加してバモノス。この時間帯ならばムーチョネットでも、立木の下にまで落とし込めば一応メジャーをあてるサイズが上がるようです。


52cm、6lb5oz

 次は崖になっている、これまた初めてのポイントでしたが、センコー縦差しワッキー・ノーシンカーを指示を待たずに投げ始めます。しかし、チキータを釣った後に、センコー・テキサスを試させてもらうもののアトラートを連発して、自分でポイントを潰してしまいました。根掛かり外しの最中に偏光を上げて水面に目を向けると、水が昨日より濁っていました。

 移動したポイントは、昨日も来たシャローに立木が絡んだエリアでした。リザ・カロリーナでチキータの数は出ますがサイズアップしません。一流ししてそろそろバモノスが近くなってきたあたりで一服させてもらってからクリスにオーダーしました。「私は英語が全く話せない。オカッパリばかりしてボートの経験がほとんど無いし、キャスト精度に欠けていて、リザ・カロリーナではバックラ多発。こんな私でも58cm、7lb4ozまでは釣れた。エルサルトは凄いところだ。自分にとってのグランデとは60cmオーバーか10lbの事だ。私的グランデが釣れないなら、今日を含めた残りはノーフィッシュでもいい。私的グランデを狙わせて欲しい。エルサルトは下手クソでもそういうのが狙えると思う。クリスの案内してくれるポイントは確かだから信頼している」とクリスに頼みます。どこまで通じたかは判りませんでしたが「OK」と言ってくれました。

 バモノス先は初ポイントのカケアガリ。指示通りバクラトスイマーを投げるもののボートポジョンは38ft。投げてるポイントは地形から見てもっと深いはずです。ようやく底を取ってズル引くもののノーカンジでバモノスとなりました。この位の深さになると底を取るだけでかなりの苦労です。

 移動した先はアングラーズイン前のムーチョネットの側、カケアガリのある深場でした。バクラトスイマーを投げ、指示通りラインを引き出して沈め、スローにただ引きを繰り返します。しかしアトラード。根掛かりをクリスに外してもらっている間、リザ・カロリーナに持ち替えてキャストを続けていると小さいアタリがありました。フッキングしても反応がないためロッドを止めて聞いてみても反応が無かったので、巻いてみると20lbラインのリーダーがスッパリと切られていました。リーダーを切られたのはこれが初めてです。ラインチェックはクリスがしょっちゅうしてくれていたので痛んでいたとは思えません。5号フロロがこんなにあっけなく切られるとは思ってもみませんでした。リグを作り直してもらったリザ・カロリーナでチキータ1本追加したところで、午前のタイムアップとなりました。

 この後も初めて行くポイントを中心に移動しますが、私的グランデ宣言したものの午前はメジャーサイズ1本だけと厳しい状況でした。バクラトストン・ライトウェイトのスローなただ引きではチキータのみですし、スピナーベイトへのバイトがありません。バクラトスイマーの早引きでも反応がありませんでした。リアクションの釣りより食わせる釣り方の方に分があると思え、午後はキャロとテキサスの落とし込みとズル引きに絞ろうと決心しました。

 ロッジに戻ると、makooさんも苦戦中のようです。しかしやってるポイントは大きくは変わらない様子で、大体似たような傾向にあるようでした。ポイントを外していないとは信じていたものの、これまでバッティングしていなかったので少し不安も感じていましたが解消です。エルサルトロッジのガイドは数とサイズの両方をバランス良く狙っているんでしょうか。私的グランデ狙いに切り替えた事を話して、午後はボウズか60のどっちかだと思いますと退路を断ちつつ情報交換です。


ボートランプの出船風景


●釣り4日目(12/18)PM

 14時出発でしたが、バックラ多発したメタマグのラインを巻き替えているうちに時間が経ってしまいました。午後もmakooさんとエールを交換し、ボートランプにも手を振っての出船です。本日午前にリーダーを切られたアングラーズイン前のカケアガリが午後イチのポイントでした。リザ・カロリーナをキャストするもののノーカンジです。ふと思いついてペンタイプのダイマーカーを取り出してクリスに有効性を聞くと、「絶対塗るべき、塗った方が良い」と強いアドバイスがあったので、疑いながらもマグリザードのテールに塗りたくった1投目にアタリがあります。40程度しかないチキータでしたがさっきまで投げていたポイントと全く変わりません。この1本でバモノスとなりましたが、これ以降ダイマーカーを持ってるマグナムリザードのウォーターメロンシードのみ、疾走するボートの上で必死になって塗りまくりました。

 移動先は、これまた初めての少し広めの谷間に位置するポイントです。地形から見てそれなりのディープがありそうです。ボートポジションは30ft超ですが、指示されたポイントは50ftを超えていると思われます。リザ・カロリーナでチキータを2本上げたところでmakooさんのボートが来ました。初めてエルサルトロッジのボートと会いました。もしかしたら狙えるポイントが少なくなってきているのかと思いながらも一緒に流していると、ティラピア漁師がネットを張り出し、やはりバモノスとなりました。

 谷間を奥へと向かい、シャローを控えたカケアガリに移ると、さらに奥の方では漁師がネット張りに精を出していました。6ft前後しかないボートポジョンからディープに向かってキャストすると、ラインは送り込んだだけ飲み込まれていきます。チキータ1本上げたところで対岸にmakooさんのボートが着きましたが、こちらはあまりアタリがありません。すぐにバモノスとなりました。

 着いたのは始めてくるシャローでした。リザ・カロリーナを指示通りシャローに撃っていくとチキータ1本取った後にアトラード。近づくとエレキのペラがすりそうなシャローを1/2ozのシンカーで撃っていくので、大きくロッドを立てて根掛かり回避していくのですが、ロッドを煽った拍子に石か何かににつまってしまったようです。このアトラードでポイントを潰してしまいましたが、懲りずにセンコー・ノーシンカーを投げていると、ペアリング中のバスが目に入りました。狙おうと観察してみると、どれだけ大きく見積もっても50はありません。バスの近くにセンコーを放置すれば釣れるだろうとは思うのですが、チキータではキャストする気になれません。そのままにしてバモノスとなりました。

 再び本日朝にも来た立木ポイントに移動してきました。ただ、朝はシャロー寄りでしたが、今度は立木の外にボートポジションがあるという違いがあります。約50Mは朝から離れているボートポジョンの水深は29ftくらいでした。指示を待たずにリザ・カロリーナで立木を撃っていると、右手親指に妙に滑った感覚があって今日の午前以来の大バックラッシュです。早速ほどこうとするとラインに血が付いていました。右手を見ると、バスの口を掴んだ親指の腹、親指の付け根と、リールダコがパックリ割れて真っ赤になっています。ラインを直しつつ親指を舐め取って再度キャストします。グランデ狙いを宣言したのでこっちも必死です。立木を撃ってラインを送り出し、水中の立木の間、枝をかわしながら丁寧に落とし込んでいくとチキータ連発です。50アップがかなり混じりますが、持って重くなければチキータです。そのまま何もせず即リリース。メジャーをあてる時間がもったいないとしか思えません。

 その後、5キャスト5連続チキータなんていうのもありましたがサイズアップしませんでした。夢中になってタイトに立木に落とし込もうと、親指を舐めつつキャストしていると、ラインが風に流されて立木に絡んでしまったようなのですが、それに気づかずにアタリと思ってスイープフッキングしてしまいます。クリスが「ライン!ツリー!フィッシュ!」と叫びました。見ればラインは立木に絡んでいます。では魚がラインの先に付いているんでしょうか。さらによく見ると、確かに立木に絡んだ先のラインが張っていました。ではさっきのはやはりアタリだったんでしょう。「フィッシュ?」と聞き返すとクリスが「フィッシュ!」ともう一度叫びます。ロッドを立てると不意にドラグが滑り出します。さっきの6lb5ozより長くて大きいドラグ音です。クリスがボートを立木に寄せる中、焦りながらバックシートに移動して立木のラインを外すと、既にラインを水中の立木に巻かれてしまっていました。ラインを弛めたり張ったりしますが20lbフロロとはいえ持ちそうにありません。ラインを張って魚が少し浮くと、重さはともかく、長さはこれまで獲った魚よりもありそうな型を見て取ったクリスが、ネットですくい上げようと必死になって身を乗り出してくれていますが届きません。ロッドを水中の枝に近づけて外そうとすると、驚くのかバスが必死になって逃げようとします。とは言えロッドを突っ込むしか水中の立木から外せそうにありません。ロッドを近づけるとラインの糸鳴りが酷くなり、ロッドを離すとラインの糸鳴りが収まります。この一進一退を繰り返す内に、とうとうバスが本気で逃げようと力強く体を動かしました。ラインを弛めるものの甲高くなっていく糸鳴りが途絶えると同時にバスは泳ぎ去っていきました。サルカンの上くらいからラインが切られてしまっています。ラインを引きずったバスは長くは持たないだろうと思うと惨めな気持ちになりましたが、クリスが無言で私の肩を叩いて励ましてくれました。

 ここで時計を見ると17:10過ぎです。クリスはキャロをリグり直すと同時にバモノスを告げました。戻る時間を考えると、タイムアップと言われてもしょうがありません。走り出してふと気づくとシートに挟んでいたウィンドブレーカーが無くなっていました。さっきバックシートに移動した時に足を引っかけてシートを倒してしまいました。その時に挟んでいたのが外れてしまったのでしょう。ウィンドブレーカーのポケットには、スーツケースのマスターキーが入っています。慌ててクリスにその旨を伝えて、取りに戻ってもらいました。しばらくすると、波間に黒い物体が浮かんでいるのを見つけられました。すくい上げてポケットを探ると固いものがありました。お礼を言ってシートに戻り、今度こそ帰着と思いきや、次第にボートの進路がズレていきます。ウィンドブレーカーを取りに戻る前、アングラーズインのボートが遙か前方を戻っていきました。予想外でしたがチャンスをくれるとクリスが操船で示してくれていました。

 移動先はボートランプ沖のムーチョネットの中です。速度を落としたボートを更に慎重に操って、何度もネットを超えていきます。ネットを避けるエレキの上げ下げを繰り返して着いたポイントからはボートランプに来るロッジのバンのライトが見えました。リザ・カロリーナをクリスの指示、「ディスワン」通りに投げます。この好意をネットに絡めて潰すわけにはいきません。ラインは既に見えず、ロッドでしかアタリが判りません。しばらくキャストを繰り返すと小さなアタリがありました。ネットに絡まれる恐れがあるので一気に寄せようとしますが手応えからしてチキータです。上げてみると45くらいのチキータ。この時の魚は小さかったのですが、やけにはっきりと記憶に残っています。しかし後が続きません。時計を見ると17:40前でした。黙っていれば、おそらくクリスは、18:00あたりまで続行させてくれたことでしょう。しかし、好意に甘えて、ムーチョネットの中を朝マヅメより暗くなってきている状況でボートを走らせるわけにはいきません。タイムアップ宣言するしかありませんでした。

 ボートランプに着くと、makooさんを大分お待たせしてしまった様子です。お詫びして事情を話しますが、申し訳ないやら水中の立木に巻かれたバスの事が情けないやらで気落ちしていました。

 夕食時にmakooさんの60について教えてもらいます。makooさんのPCで拡大した画像を見ると、べっこりへこんだお腹に驚きました。これはやはり第一陣となるグランデサイズのバスは既にアフターに入っている可能性が高いと思えました。午後に見たペアリングのバスについて説明します。いよいよ明日でフルデイ最終日となりました。


アグアばかり飲んだ氷たっぷりのクーラー。60か10lbでテカテを乾す予定でした


●釣り5日目(12/19)AM

 朝イチは初めて来るディープを控えた岬です。「トップ」の指示にポップマックスをキャストしまくりますが、アタリもボイルもありません。フォローのセンコー、スイムセンコーネイルリグも不発。ノーカンジのままバモノスです。グランデ狙いのトップポイントは厳しい状況でした。朝貼ったバンドエイドが剥がれ、右手親指は再出血していました。大げさといわずにテーピングを持ってくれば良かったと後悔しながらボートに揺られての移動となりました。

 向かった先は立木エリア。昨日のポイントですが、ボートポジションは朝から立木の外にありました。水面に出ている立木の下にも水中の立木がたくさんあります。立木に沿ってフォール、さらに水中の立木の間を落として込んでいく釣り方、リザ・カロリーナでチキータを連発します。サイズが上がらないのは昨日と魚が入れ替わっていないのではなく、立木後方までしっかりキャストできていないため、立木に沿って落とし込めていない事が原因でしょう。そう考えてキャストを繰り返すうち、知らず知らずのうちに力んで大バックラ。このラインはもう使えそうにないというくらいの酷さでしたが、クリスは嫌な顔一つせずに直そうとしてくれます。ラインカットしてもいいと言いますが、頑なに断って絡んだラインをほどいていきます。横でバクラトスイマーをキャストしていたところ、クリスが困ったように声をかけてきました。見てみるとスプールがしっかりとはまっておらず、本体から少し浮いていて、スプールとリール本体の間にラインが挟まっていました。スプールを一端外してしっかり締め直し、試しに何度かキャストしてみると嘘のようにバックラしません。これがバックラシッュ原因だったかと気づいたものの、既にバックラ連発し始めて丸3日間経っています。思い返してみると異常なまでのバックラの繰り返しでした。自分のうかつさに腹を立てつつも、酷いバックラから解放されると思うと、少しだけ気が楽になりました。

 向かった先はムーチョネットの立木エリアでした。目で確認してリザ・カロリーナをキャスト。しかし1投目からアトラードです。ここで初めてクリスが根掛かりを外せずにラインを切ることになりました。リグを作り直してもらっている横で、センコー・テキサスを立木に沿って落とし込みます。枝をかわして落とし込んだ後の最初のアクションでアタリがありました。フッキングして強引に寄せると魚がボートに向かって突進してきます。左手の中指と小指の先は既に感覚がなく、ハンドルを赤くしながらロッドを立てて必死にラインテンションを保とうとリーリング。ラインを張り続けるとエラ洗いを連発した後にボート下に潜り込みますが、リグを作り直してもらっていたためボートが流されており、真下にまで水中の立木が張り出していました。バックシートに移動して枝から離そうとするとドラグが滑り出します。エレキは水中の立木にぶつかってるようなので、ボートを動かしてもらう訳にもいきません。ボートに寄せるとネットに誘導したわけでもないのにクリスがすくい上げてくれました。少しだけ重かったので念のためサイズを計りますが52cm、6lb6oz。7lbもありませんでした。


苦労した割には小さかった52cm、6lb6oz

 この後も50アップを追加しますが、痩せっぽちで簡単にボートに寄せられ苦労のないサイズです。リザ・カロリーナに代えると40強が上がりました。お尻が真っ赤なバスです。1枚くらいプリの写真を撮ろうかと思ったのですが、釣られたショックでオシッコとウンチを漏らしたので気の毒になって即リリース。チキータ数本追加して一流しが終わってしまいました。ネットの間で釣っているので流せる範囲がとても狭く、すぐに終わってしまうためです。

 バモノス先は初日に57cm、7lb4oz、一昨日58cm、6lb9ozを釣った当たりポイントです。今日はネットが昨日の半分くらいしかありませんでした。風がないため動きの少なかった雲が途切れ、ようやく日差しが出てきました。昨日までネットのあったポイントにリザ・カロリーナを撃っていくと、青々としたウィードがシンカーに引っかかってきました。ウィードあり、ゴロタあり、立木あり、小砂利ありと本当に1級ポイントです。しかし全く魚っ気がありません。恐らくは今朝までネットがあったからだと思われます。一昨日まであったティラピアのボイルも全く起こりません。ウイードに未練を残しながらもあまりのノーカンジでバモノスです。

 次はここ連日来ている岬のカケアガリです。ドン深な方にリザ・カロリーナを投げてますが小さなアタリにフッキングするとすっぽ抜けのようです。巻き上げるとリーダーがすっぱり切れていました。専用リーダーを持ってくれば良かったと思ったものの後の祭りです。リグり直してもらいチキータが掛かりますが、この時もやっぱりクリスはネットを掴んでいました。深い方に張られたネットが無ければ、さらにエレキでボートポジションを代えて粘るポイントなんでしょうが、タイムアップの時間にもなったためボートランプに向かうこととなりました。


漁師さんのネット張り


●釣り5日目(12/19)PM

 午後イチは今朝も来たムーチョネットに隣接した立木エリアです。午後になって魚が入れ替わっている事を期待しますが、リザ・カロリーナで獲れたのはチキータばかりです。バスの反応が朝よりも悪くなってきている気がすると伝えると、クリスも似たように感じたのか粘ることなくバモノス。

 向かった先はムーチョネット脇の立木がまばらにあるシャローで、初めてのポイントでした。リザ・カロリーナで立木を撃とうとすると、意外にも立木ではなくシャローを撃つよう指示が出ます。深場がイマイチだったのでシャローも試してみようという判断でしょう。しばらくするとフックに枯れたウィードが引っかかってきました。こうなると、横のムーチョネットの中はどんな状況なのか気になりましたが、ノーカンジでバモノス。

 次もまた初めてのシャローに絡んだ立木エリア。横にはムーチョネットです。立木を撃って落とし込みチキータを上げます。チキータを数匹上げてシャローに流していったところ、程なくしてアトラード。根掛かり外しに岸にボートが寄せられると、枯れていたようですがウィードがありました。ここもやはりスポーンを意識したポイントでした。指が痛むので煙草を吸わせてもらいながら休んでいると、ネストこそよく見えないものの、またペアリング中のバスがいました。大きい方は50もありません。こんなチキータがネスト作りに入っているかと衝撃を受けます。考えてみれば、50台になると腹のヘコんだスマートなバスが多かったように思います。デカイのは既にアフター、今元気なのは50ちょいのサイズかもしれません。であれば、まだ残っているかもしれない60のネストかアフターの60狙いに絞り、夕マヅメとモーニングバイトのシャロー以外は、バスが着きそうな障害物かディープ狙いしかないと思えましたが、これを強気に押し通すには季節が少し早い気もします。一流ししてバモノスとなりました。

 移動先はこれまた初めての奥深いワンドでした。ワンドの入り口にはムーチョネット。ワンドの奥では漁師がネットを張っているまっ最中でした。ワンド内に張られたネットのため、クリスがエレキを上げ下げしつつゆっくり進むと、片や崖、片やシャローになっており、あちこちでティラピアがボイルしています。ボイルに向けてバイブレーションを投げてみたいところでしたが、選択したのはリザ・カロリーナ。勝手にシャローに向けてキャスト、探りながらドロップオフで落とし込んでいきますが、クリスも何も指示を出しません。煽状に探っていくと、クリスが何点か特定のポイントに向けてのキャストを指示してきます。その指示通り繰り返し探っているといきなり重いアタリがありました。フッキングするとドラグが滑ります。底はプアな様子だったので安心して走らせることが出来ますが、ポイントを荒らしたくないので強引に寄せてネットイン。でっぷりした体型の割には少し軽いような気がしますが、念のため計ると54cm、6lb10oz。やはり足りません。この時点で時計を見ると16:20を回ったところでした。回ってもあと1カ所が良いところです。しばらく探るものの50程度が4本しか上がらないため、この5日間で初めて自分からバモノスをオーダーしました。54cm、6lb10ozの時に場荒れさせてしまったと思えた事と、次が本日のラストポイントになりそうな時間になったためです。

 バモノス先は、初めての岬状のカケアガリです。急な斜面を転がってきたらしいゴロタがあちこちに転がってます。リザ・カロリーナで探りはじめたもののアトラード2連チャンで、またも自分でポイントを潰してしまいました。もう帰着時間です。クリスがバモノスを告げますが、意外にもボートランプ方面から逸れて行きました。ボートランプ方面を見ると、アングラーズインのボートが戻っていきます。時計を見ると17:00過ぎでした。

 ここも初めて来る、ムーチョネット脇に立木が絡んだシャローポイントでした。クリスが「ディスワン」と立木を指示してくれます。予想通り立木周辺には水中の立木が山程ありました。ここでチキータ1本をあげた後にアトラード。またも自分でポイントを潰してしまいました。自業自得もいいところです。言い訳にしかなりませんが、親指を舐めつつキャストしても手が滑ったり、ロッドをうまく握れずにいて、特に夕方からはキャストが決まらず、根掛かり回避もできなくなってきていました。意気消沈してるとエンジンをかけずにエレキで60Mくらい離れた立木に向かって移動してくれています。時計を見ると17:10過ぎ。日が暮れかけていました。液晶の魚探は既に顔を近づけないと見えません。木を手で指してクリスの「ディスワン」。親指を舐めて無言で応えながらもキャストしたリザ・カロリーナの1投目は外してしまい、落とさないうちに回収します。2投目は立木後方、幹から10cm程離れたところにキャストが決まりました。クリスが小さく「ナイス」と言ってくれます。「センキュ」と小声で返しますが、神経は全てロッドに持ってかれていました。ラインをリールから引き出しつつ、ロッドを動かして水中の枝の間を慎重に落としていきます。暗くてラインがよく見えません。波でボートが揺れましたが、横にズル引きし始めたティップを上下させずに動かします。軽くワンストローク引いたところでコツンとした軽いアタリ。ロッドを戻してスイープにフッキングするとラインが走り出します。ドラグが音を立てて引き出されて行きますが、立木に巻かれないよう強引に寄せ続けるとエラ洗い。大きいサイズにクリスがネットを持ったのを目の隅で確認しながら「ドラマ魚キタ!」などという言葉が駆けめぐりました。エレキやエンジン、ボート下にも潜り込もうとする度にドラグが派手に滑り出して焦りましたが、この動きはこの5日間で体の方に対処法が染みついていました。フッキングした手応えは十分にあります。ポンプリトリーブして空気を3度吸わせてネット方向に誘導しますが、ネット直前で反転してなお突っ走ります。4度目に空気を吸わせてようやくネットに寄せることが出来ました。持ち上げてみると腹がへこんでいるので不安になりましたが、サイズは期待できそうです。計ると59cm(秤は7lb6oz程度を示していたが、あとから体型や揺れるボート上で計ったことを考えると実際はもっと軽かったのかもしれないので無記録ということで。体長重視なのであまり気にしてなかった)。60まで後1cm足りませんでした。思わず「59cm!」と叫んでしまいましたが、それでも何か心に落ちたものがあったようで、これで5日目の釣りが終わったと考えつつ、頭が冷えていくのを自覚しながら魚が自分から泳ぎ出すまで待っていました。

 クリスはその1cm不足を嘆いた事で、ラインチェックしながら「モア」と立木を再度指してくれました。再び立木に絡めて落とし込むとすぐにアタリ。しかし50くらいのチキータだったので簡単にキャッチ。この魚はちょっと出来すぎです。クリスは「ラストワン」ともう1回チャンスをくれましたが、こちらはアタリ無く足下まで引いてきて終了となりました。「昨日のツリーフィッシュの方が大きかった。明日はもっとグランデを釣ろう」と言ってくれます。私も明日もグランデを狙おうと口には出しますが、日に日に悪くなっていく魚の反応を考えると、これが最大になりそうだと内心つぶやきました。

 ボートランプに着くと17:50前。かなり遅くなりました。クリスの肩に手を置いて「グラシアス」とお礼を述べると、悔しかったのは私よりクリスの方らしく、「アシタマニアーナ、モアグランデ」と、手をあげてくれました。


59cm。今回最大になったものの1cm足りないのが残念

 部屋に戻って気づいたのですが、今日初めてサンドフライらしき虫に腕を刺されていました。午前に1カ所だったのが9カ所に増えています。ムヒαを塗っておいたので酷くはならないと思われましたが今も跡が残っています。午後は釣りに夢中で、サンドフライらしき虫がいたことには気づいていたのですが、リリースするために袖をまくり上げた腕を刺されていたことに全く気がつきませんでした。

 手を洗うと、右手指が沁み、書き物をするとかなり痛みがあります。左手の握力がかなり落ちていました。左腹はあちこちが痣になっていて押すと痛みます。右手がイカれたのは、ほとんどのバスを自分でリリースしていた自己満足のため、リールのハンドルダコをケアをしなかった(するための道具やハンドクリームを持ってこなかった)ためです。左手首と指の握力低下とフッキンクダコは、連続トゥイッチのしすぎと、立木から強引に引き剥がす釣りで力を上手く分散できずにいたためです。連日バックシートに座らずにいたために足もだるい状態です。なんとも間抜けな釣りを繰り返してきたものだと思いつつも、それなりに満足もしていました。

 夕食時に聞くとmakooさんもグランデ狙いの宣言をされたとのことで、闘志がみなぎっている様子でした。


最終日のバモノス3つ目にて


●釣り6日目半日(12/20)AM

 最終日もロベルトのノックで起床です。体を引きずるように部屋を出ると、既にmakooさんは部屋の前で待機されていました。一昨日からお待たせしてばかりで申し訳ないと思いつつ朝食を完食します。今日は午前上がりです。マサトラン空港まで1.5時間の道のり、片付けと荷詰めに1.5時間と見ると、10:30にはボートを降りる必要がありました。

 朝イチは昨日のバスのなる木の横のシャローでした。ポップマックスをキャストするもののチキータ1本のみ。センコーノーシンカーで1本追加したところで、昨日の立木にリザ・カロリーナ。さすがに柳の下のなんとやらはありませんでした。そのままシャローを再びポップマックスとセンコーを織り交ぜながら流していきます。ポップマックスで一度バイトがあったものの、アワセが遅くてノセられませんでした。クリスはアワセの遅さを見抜いて悔しがりますが、どう見てもチキータサイズでした。正直なところ、早いフッキングが辛い状況です。朝日が水と岸のシルエットを浮かび上がらせたところでバモノスとなりました。

 今朝は雲があってこれまでよりも日差しが柔らかでした。天候は良い感じです。バモノス先はペアリングしていたバスのシャローの横、立木が絡むエリアでした。リザ・カロリーナで流して行くと、チキータ2本のみです。思い出したように釣れましたがサイズアップしません。程なくして流し終わりバモノスです。

 6日間で初めて来る立木エリアに行って数投したところでバモノス。さらに初めてのシャローを撃ってバモノス。いずれも立木の落とし込みで、クリスからはピンポイントの指示がありました。クリスはチキータを完全に無視してくれているようです。

 昨日の奥深いワンドに移動してリザ・カロリーナを引くと、チキータ2本で反応が薄くなりました。今日はティラピアのボイルもほとんど無く、やはりすぐにバモノス。

 次はバスをかけるとクリスが問答無用でネットを掴むカケアガリ。しかしアタリ一つありません。ここまで朝イチをのぞくと、ポイントに数投しては動くというランガンスタイルで、必死になって私的グランデを釣らせてくれようとしているのが痛いほど判ります。

 再び初日からの当たりポイントに来ると、ウィードにズル引きしていたところ、明らかに50無いチキータ1本でバモノス。

 最後のポイントとなるアングラーズイン前のムーチョネットに移動したのは10:10過ぎでした。リザ・カロリーナで小さいバイトが1回あったきり沈黙です。6日目にして初めて判ったのですが、ここにも青々としたウィードが残っていて、シンカーに引っかかってきました。最後までグランデが期待できるポイントで粘らせてくれます。10:30を回ったあたりで、クリスから頻繁にキャスト方向の指示が出るようになりました。最後に大きいのを1本獲らせてやろうというクリスの意気込みが感じられ、何とか応えたいと思うのですが時間だけが過ぎていきます。アタリのないまま10:45を回ったところで、「自分のエルサルトで釣る時間が終わってしまった。今回はありがとう。貴方は良いガイドをしてくれた」と言ってクリスに握手を求めました。握手に応えてくれたクリスの方が悔しそうで、何だか少しおかしいと思いつつも、湖上での最後の煙草を吸わせてもらい5.5日間の釣りが終わりました。

 ボートに散らばったタックルを慌ててバンに押し込み、ロッジに戻ったところ、既に11:00を回っていました。荷詰めを進めていくと12:00過ぎにスィギスが早くしないと間に合わないと注意してくれます。慌ただしくmakooさんやスタッフへ挨拶して車に乗り込むと12:05過ぎでした。


makooさんとエルサルト・ロッジのお約束を

  
始終気を配ってくれていたロベルト、食事は日本人の向かない味付けの時でも美味しかった


最終日のバンを待つ間に


■マサトラン〜ロス編

 しかし誤算はここが始まりでした。クリスマス休暇のため、マサトラン空港への道はムーチョ・トラフィック(大渋滞)です。やたらとカリフォルニアナンバーの車が多くて、止まった車の間を歩行者が横切っていきます。許可をもらって車の窓を開けて煙草を吸わせてもらいながら空港に到着したのが14:20過ぎ。予定では13:30前後に空港に着いているはずでした。慌てていてドライバーのお名前を聞くのを忘れてしまいました。

 アラスカ航空のカウンターに並ぶと、これまたムーチョ・トラフィックです。アメリカンな巨大な荷物が目の前に延々と続いていました。ようやく自分の順番が回ってきたものの、カウンターでこう言い渡されました。アラスカ航空のエコノミー席では預入荷物は1つだけが無料。2つなら追加でUSD26支払うか、USD50払ってファーストクラスに変更しなければならないと。ロッドケースはスポーツ用具と同じ扱いで無料のはずだ。現に来るときは追加料金が取られなかった。過去の事例でも徴収していないと強く主張します。アラスカ航空のポリシーが変更になった。残念ながら追加料金は必要だ。マサトランに来ると時に無料扱いになったのは何かの間近いだ。と、断られてしまいます。正当な料金ならやむをえないとも思うのですが納得し難いので、いつからポリシーが変更になったか聞くと、以前からだと回答されてしまいました。


マサトラン空港のアラスカ航空カウンター

 せっかく2ピースだけで釣行したのだから、可能な限り粘ろうと思って交渉しましたが、英語を話せない私がここまで粘ってもだめなものであれば、これ以上は無駄だろうと判断してUSD26を支払ってボーディングゲートに向かいましたが、着く頃には既に搭乗手続きが始まっていました。アラスカ航空は定刻10分遅れで出発し、ロスには定刻20分遅れで到着しました。


アラスカ航空AS249便

 イミグレーションでは片言ながら日本語を話せる日系らしき管理官に当たり、質問まではスムースに進みました。確か、どこへ行っていたか、アメリカは初めてか、何日メキシコにいたのか、メキシコには観光に行っていたのか、という質問内容だったと思います。しかし指紋採取では右指を3度撮っても釣りで壊れた指紋と一致しなかったようで、おかしいと思ったのかパスポートを何度もひっくり返しては眺めています。さらに左手を2度指紋採取、顔写真を2回撮影され、自分の名前と日本の住所、ロス滞在先日本語で話してくださいと言われてしまいましたが、何とか通してくれました。

 バゲージクレームではやはりロッドケースとスーツケースが一緒にぐるぐると回っており、ロッドケースに傷が増えていましたがへこみもありません。スーツケースのヒビ割れも拡大しておらず一安心です。税関では何も申告するものがありませんというだけで通してくれました。

 トム・ブラッドレーを出て6日前にも煙草を吸ったところで一服します。しかしこの一服つけたのが失敗でした。一度空港から出たためホテル端末電話の在処が判らずにうろうろと空港を歩き回ったものの見つけられません。空港インフォメーションに行って、ホテルの予約があるがホテルへ掛ける電話の場所が判らないので教えて欲しいと質問すると、予約があるなら電話する必要がない。赤い空港シャトルバスの目印で待っていれば、20分もあれば来るから待ってるよう言われました。この言葉通り赤い目印の下で30分程待っていると、写真で見慣れた白いシャトルバスが到着しました。なお、シャトルバスを待っている間、スーツケースのキャスターが壊れていたお婆さんのスーツケースをシャトルバス乗り場まで運んだりしていた間に一度くらいは回って来ていたかもしれません。ホテルではフロントにいきなりスペイン語で話しかけられて目を白黒させながらも、何とか禁煙室だった予約を喫煙室に急遽変更してもらい、部屋に入るとロス時間で19時でした。

 部屋から外をのぞくとホテルの横にある7-11の看板が目に入ったので、USD10分程の夕食、グランデ級のソーセージパンを買い込み、フロントに英語でモーニングコールを依頼して、ようやく一息つきました。ハワードジョンソンの部屋は古い感じがしますがアメニティは一通り揃っていますし、空調設備もしっかり稼働します。ロス空港から近くて利便性が高いと、十分な環境が揃っていました。

 そうそう、makooさんに教わった英会話ワンポイントレッスンは、部屋に無かった灰皿とバスタオルを借りる時にかけた内線電話で大変役立ちました。


再びトム・ブラッドレー


■ロス〜成田編

 事前に確認しておいた07:30のシャトルバスに乗り込もうとしたものの、エレベーターのドアが開くとシャトルバスが出発するところでした。時計は07:25でしたが、どうやら急ぎの客が居たようでやむを得ず対応したらしいと判りました。

    
ハワード・ジョンソンのシャトルバス

 08:00のシャトルバスでロス空港に着くと、大韓航空カウンターは長蛇の列です。マサトランに続いてこちらもクリスマス休暇の長い列がありました。なお、スーツケースは1kgの超過重量でしたが不問にしてくれています。全ての審査を終えてボーディングゲートに到着したのは出発10分前。やはり07:30のシャトルバスに乗らなければなりませんでした。クリスマス休暇の時には、空港3時間前到着でもゆっくりとはできないのかもしれません。機内の席は5人掛けの真ん中で、満員の機体を成田まで飛んだのが長く感じられました。感じただけでなく、実際に30分遅れての到着だったようです。ちなみにロス発でも出発してまもなくドリンクサービスがあり、3時間程で食事が出てきます。朝食を抜いてもさほど辛くない時間でした。また、しばらく海外に行っていなかった私は、日本再入国の際にも税関申告書が必要になっていることを知らずに着陸直前まで申告書を書いていました。

 成田に着くと京成が自動車との踏切事故で遅延、雨も降り始めていてツキには見放されていました。電車に乗ると完全に忘却していた仕事が自然と思い出されて、早くもエルサルトに戻りたくなったのは言うまでもない事でしょう。


■エルサルト釣行全体の感想等

 50オーバーが釣れなかったのは最終日だけでした。60にも8lbにも手が届かず、正直なところ釣果に満足してはいませんが、下手くその私にしては大変楽しめました。初日はネットが少なかったためかバスの反応が良かったので、根掛かりに気を使いながらの弱気な攻め方をした割にはかなり楽しめました。2日目はワームのリグやヒットカラーを試す余裕もあり、数はもちろんのこと、グランデには遠く及ばないものの、サイズもそこそこ出ていました。3日目の午後は大変厳しい状況でしたが、あれはしょうがないものと諦められます。4日目は型こそ獲れませんでしたが数は出ていました。5日目はムーチョネットの中ではありましたが、50オーバーというだけなら、この日だけで少なく見ても20本は釣れました。最終日以外は釣った数の正確性に自信がありません。あれだけ50オーバーが釣れるのであれば、私のような下手くそでも60または10lbは夢ではなく自信をもって目標に設定できます。もっとも、これは、「釣行回数または日数」と「ムーチョネットのタイミングでなければ」という条件が付帯してしまいます。回数や日数はどうしても必要なものだと思われます。また、ネットの脇で数もそこそこのサイズもでましたが、本当に美味しいポイントはネットの中にあったとしか思えません。しかし、こればかりは運だと思いますので諦めるしかありません。

 ロッジの設備に不満を覚えたものはありません。強いて上げるならバンの速度計くらいです。食事は美味しい上、満腹となるためしませんでしたが「おかわり」もオーダーできます。時にはその日の猟で獲れた鳥肉がテーブルに並んだりすることもあります。ロッジには寝ずの番らしきスタッフが居て安心です。

 準備段階から失敗したのが虫除けです。虫刺され薬はともかく虫除けは11月下旬にはドラッグストアの店頭から撤去されて代わりに使い捨てカイロが並んでいましたし、日焼け止めは店頭に残り僅かしかありませんでした。もっとも虫除けはサンドフライ(?)には全く効果がない様子です。サンドフライ対策・日焼け対策で効果的だったのはmakooさんの服装です。ツバのある帽子は耳まで隠れて日焼けしませんし、手首まであるシャツで虫刺され対策も完璧に思えます。釣りをするために選び抜かれた服装でした。

 ここではレポート内容の繰り返しになりますが、強調しておきたい事をいくつかあげさせていただきます。エルサルトの12月の空気は乾燥していますので、肌の弱い方はハンドクリームを持って行った方が良いと思われます。眼が弱い方は目薬もお忘れなく。朝昼晩と挿していた目薬のおかげで快適でした。帽子は耳まで日差しを遮れるキャップタイプのものを釣行用に買っていくべきです。日本の虫除けは効きませんでしたがムヒαは痒みを抑えてくれて助かりました。また、釣行日数が4日以上の方、ハンドランディングしたい方はテーピングを大げさと言わずに持って行った方が良いと思われます。それと機内睡眠対策の安眠グッズはケチらずに。100均耳栓は合唱団の前にはイマイチ効果がありませんでした。機内用のマスクもあるとベターですが、タオルやバンダナでも代用できます。

 ルアーはマグナムリザードのウォーターメロンと、そのテールに塗るダイマーカーまたはディップタイプのマーカーが必須です。こればかりは代用が効きません。マグナムリザードは国内通販で買い漁ったのですが、ウォーターメロンは在庫が少なくて集めるのに苦労しました。ワームが中心の釣りになった場合は1人1日1.5パックを目安に用意すれば良いと思います。私は1日1パック使い切りませんでしたが、これは単にチキータばかり釣れた事が原因だと思われます。3.5日の釣行を計画される方は、ワームダイを疑うことなく初日から使用する事を強くお薦めします。5日目にポイントを攻め続けられたのは、このワームダイ効果のおかげです。たまたま塗り漏らしたマグリザードを使っていた時にはバイトがなく、気づいて塗った途端にバイトがあるという経験を2度しました。帰国後に調べたら、ワームフックは5/0だけが11本しか減っていませんでした。3/0、4/0、5/0、6/0をそれぞれ25本ずつ持って行きましたが、フックの先が潰れていたら即交換してもらっていたので、5.5日間の釣りとしては想像以上に減っていませんでした。トレブルフックはほとんどハードルアーを使わなかったため判りません。また、一概には言えませんが、シンカーは3/8oz、1/2oz、3/4ozがあると良いと思われます。今回私は1/2ozが中心になりましたが、ロストしたのは2つだけでした。テキサスでは3/8ozも使用しましたが、立木をかわして落とし込むのには軽く、3/4ozだと根掛かりが頻発していたため1/2ozを使うことが多かったのですが、今回私がやったポイントならば、上手い方なら3/8ozが中心になったことと思われます。クリスが選んだハードルアーはシルバー系統とゴースト系ばかりで、ゴールド系とタイガー系は1回もラインに結ぼうとしませんでした。ワームはウォーターメロン系しかラインに結ぼうとしませんでしたが、ナチュラルプロブルーのロングイカ、シルバーホワイト・モエビ・コークのファットイカ、ミッドナイトブルー・クリアーブラックフレーク・ナチュラルプロブルーのセンコー5インチでも、少なくともチキータであればバイト数に遜色なかったように思います。大きさで言うと、オールドモンスターでも問題ありません。センコー7インチも釣れましたが、クリスはキャストする度に笑っていました。メジャーをあてようと思うサイズは、結局センコーのウォーターメロン系とマグナムリザードのウォーターメロンシードのみでしたが、私的グランデが釣れていれば他のカラーをもっと使っていたはずです。

 今回の釣りではラインは5号でなければ不安でした。キャロのリーダーはバイト時で既に切られていた事があったので6号を使ってもいいと思います。立木の中で4号を使った取り込み時にはかなりの不安を持ちながらのファイトとなりました。

 リールは現行機種なら何でも問題ないと思いますが、予備として持って行ったピクシーだけはラインキャパと巻き取り長の問題から最後まで使う気になれませんでした。また、古めのマグサーボでも4〜5lbの対応に困ることはありませんでした。

 エルサルトのバスは、50あっても最後まで激しく抵抗します。私のホームでは40台も半ばになってくると、最後は諦めたように抵抗が少なくなる事が多いのですが、50アップはハンドランディングに躊躇するほどファイトし続けてくれます。これはどの魚でも同じでした。

 ガイドが朝夕のマヅメ時にセンコーノーシンカーやキャロを指示しても、少なくとも初日だけは従うべきだと思います。指示通りにする価値があるだけの経験を、ガイドは持っていたと判断しています。釣行日数の少ない方である程、初日はそうするべきだと思います。また、ガイドの釣り方は大変参考になりますので、せめて1日くらいは一緒に釣りをしてもらうと正解に近づくのが早いと思われます。


 最後にAccess!海外バスフィッシング・スタッフの皆様様、釣行記を書かれていた諸先輩方、エルサルトロッジの皆様方、ガイドのクリス、現地で助けてくれたmakooさんに心から御礼を申し上げたいと思います。

 私が間抜けな質問をする度に、できるだけ理解しやすいよう噛みくだいてご回答いただいたAccess!海外バスフィッシングのスタッフ様、これほど手間の掛かった者は希だと思われますが、毎回とても丁寧に対応していただきました。このホームページを見ることがなければ、間違いなくエルサルトは行ってみかったフィールドというだけで終わっていた事でしょう。貴重な体験ができる機会を作っていただきました。

 また、釣行記を書かれた海外遠征の諸先輩方の豊富な海外釣行記からは、釣り方のイメージから行程のトラブル回避までカバーしてくれました。特に単独釣行をされた方々の釣行記からは、エルサルト釣行を決心するための最後の一押しをいただきました。

 makooさんと話せたことは、トラブル回避から精神面、釣りの面でも大変助かりました。

 あきれられる程英語ができなくとも、エルサルトを体験できたのは皆さんのおかげです。本当にありがとうございました。

 マグナムリザードを米国通販で頼もうかと悩みつつ。


■ここからは気づいた点について、少し触れたいと思います。気の向いた方だけお読みいただきたいと思います。

 今回エルサルト釣行にあたり、11月に入ってから12月中旬遠征についてAccess!海外バスフィッシング様に最初のメールを送りました。どう考えても迷惑な話で、こんないい加減な計画は止めておくべきだと理性は止めましたが、釣欲(?)は行ってしまえと連日連夜ワッショイワッショイと叫んでいました。釣欲が勝利のラッパを吹く頃には、行けるかどうか判らない時点から事前準備を始めたあたりは職場にナイショにしておきたいと思います。

 あまりに無茶なお願いをしたAccess!海外バスフィッシングのスタッフ様には、相当な迷惑なおかけしたと思います。

 ロッジの予約とチケット手配の全てをAccess!海外バスフィッシング様にお願いしました。成田〜ロスのチケットは、日程によっては格安チケットは自分でも見つけられましたが、ロス〜マサトランのチケットは深夜にネットであちこち彷徨ったものの正規料金以外見つかりませんでした。旅行代理店HPでは成田〜マサトランでヒューストン経由、1泊が必要なものぐらいしか出てきませんでしたし、実際に旅行代理店に出向いても結構なお値段が提示されてきました。経験の無さがモロに露呈しまいましたが、その分の全てカバーしていただきました。ちなみに自分で調べたものより手配いただいたチケットの方が遙かに安いものでした。

 私のように海外に行ったことはある、個人旅行でも手配内容に全ての料金が含まれている、またはパックツアーしか経験の無い方もおられるかと思います。よくあるツアーでは全ての費用が含まれている商品が多いと思いますが、格安航空券では全ての費用が入っているわけではありません。こんな事を知らなかったのは私だけかもしれませんが。

 「もう少し費用をシビアにお考えになったほうがいいような気がしますよ。」というのは、Access!海外バスフィッシングのスタッフ様からいただいたアドバイスです。サーチャージについて私が理解していなかった事からいただいたものでした。ニュースで聞いた事のあるサーチャージというのは航空会社負担で、個人に販売されるチケットには関係ないと決めつけていた間抜けぶりを最初から発揮してしまいました。

 私のように、そういった知識に詳しくないけれども海外遠征をお考えの方は、正規料金と格安チケットのそれぞれを使った航空運賃の概算だけでも出されてから相談された方が良いかと思います(こんな常識の無いひどいのは、ほとんどおられないでしょうけれど)。

 今回調べてみて、信じられない程の格安航空券が売られている時もあるのだと知ることが出来ました。格安航空券は団体ツアーと航空会社が状況に応じて値引きするものがあるようで、座席数確保のために行っているものらしく、正規のPEX運賃とは違うもののようです。また、よく見かける「航空会社未定」のチケットは、既存の値引きされたチケットの航空会社名を隠しただけのものらしいと判りました。

 ここら辺りの内訳を調べるのには、「フリーバード」という格安チケット販売をしているHPの国際線時刻表と「航空会社未定」チケットと合わせて見てみると、チケット内訳にある諸条件が一致するものを確認していくことで内容が判別できることが多くありました。また、「フリーバード」は空席把握するのにも大変役立つことと思います(ここら辺りは手配していただいた前後に調べていて判りました。お気楽すぎました)。時々刻々と空席と料金が変わるため、有効に使いこなせれば良いツールとなりそうです。

 なお、ロスの乗り継ぎは最低3時間見ておくべきだと思います。この3時間を確保できるチケットの最安値を自分で調べきれませんでした。クリスマスシーズンなら4時間あってもカツカツかもしれません。

 ロッジとのメールのやりとりは心配するようなことは何もありませんでした。正確にはAccess!海外バスフィッシングのスタッフ様が逐一内容について疑問点が無いか確認していただき、都度アドバイスしていただいたため非常にスムースに進みました。

 海外旅行保険ですが、現在、一部の損保会社では自分で組み合わせる形式の引き受けが無くなっています。しかし自分で必要な保障だけを組み合わせる方が圧倒的に安上がりになります。ほとんどの方は既に生命保険に加入されておられるでしょうから、海外でケガや病気で死亡した場合でも保険金受け取れるので、この部分は特別に加入しなければならないことは無いと思います。お手持ちのクレジットカードには補償を受けるのに条件があるケースも多いとは思いますが、海外旅行中の生命保険が付いていることもあります。ですから現地での病気とケガの治療費用分について入るようにしておけば十分でしょう。アメリカとメキシコの治療費がかなり高いようなので、治療費の補償は多めに入っておいても良いでしょう。アメリカでの宿泊も考慮し、病気とケガの治療費2,000万程度に加入しても9日間の保険料は3,000円を切ると思います。ロストバゲージや飛行機遅延時の保険は、釣りだけをする目的でメキシコに行くのでしたら、補償目的がそぐわないため残念ながらあまり役立ちそうにありません。また、マサトランには自分の支払い無しで治療を受けられる、保険会社と提携した医療機関はありませんでした(08年12月29日現在)。このため、基本的にどの損保会社で入っても大差ありません。万が一にも医師の治療を受けることになった場合は、保険加入時にもらえる海外医療機関用の診断書を書いてもらい、病院でもらう領収書を取っておき、保険金請求するしか方法がありません(ロスでは別です)。このため、クレジットカードの他にもTCか現金を用意しておくべきだと思います。今回私はクレカと現金を用意しました。後はスーツケース破損に備える費用保険と賠償責任保険です。この費用保険は完全な紛失を除けば10万も入れば事足りるでしょうが、賠償責任保険だけは最高限度額を選択しておくと良いと思います。賠償責任保険料の差は僅かです。車の保険なんかで一緒に入った個人賠償責任保険の特約、特に古い契約に付帯されたものでは国内のみ担保というものもありえるので、海外で補償対象となるか事前に確認しておくべきでしょう。

 渡航するにあたり、ESTA(電子渡航認証システム:Electronic System for Travel Authorization)の認証を受けました。この作業は10分程度で終わると思います。最後に認証内容の出力するか問われましたので、念のため出力してパスポートと一緒に提出しましたが役立ったようです。

 ロッドの梱包は「よくある質問」の梱包方法通りの詰め込みで問題ありません。あらかじめ家庭用スポンジをクッションとしてロッドケースの上下に詰めて固定しておきました。ロッドはエアクッション(プチプチ)をロッドの上下のみに巻いた上、ロッドベルト等でしっかり固定。ロッドケースに入れた後にエコ緩衝材をロッドとロッドケースの隙間に詰め込むと、中で動くことはありませんでした。ロッドケースのアジャスタブルをガムテで巻き込み、さらにケースのキャップが検査のために開けられても、再度閉める際に設定した位置以上に物理的に縮まないようガムテを幾重にも貼っておきました。小さいロッドケースなので持ち運びは楽勝でしたし、行き帰りともに持ち運びに問題はありませんでした。

 余談ですが、出発の1週間程前にロッドケースにエアクッションとロッドベルトのみで梱包したケースを入れて振り回してテストしたところ、ロッドベルトが小さかったため外れてしまい、ティップ2本を折ってしまうというトライ&エラーがありました。ロッドベルトは幅の広い、長めのものがベターです。ティップを折ったため、今回の釣行では急遽購入したロッドが混じってしまいました。


■2ピースは使い物になったか

 私はどこにでもいるバス釣りが好きなだけの下手くそなバサーで、最近はスピニンク1本持ってオカッパリばかりしています。現在メインのロッドとリールは、ベイトタックルよりスピニングタックルの方が高価で4lbとPE1号がメイン。少しばかり長くやっていたためタックルはそれなりにあって、メキシコでも使えそうな1ピースベイトロッドも数こそありますが、いずれも10年超のものばかりで、モノによっては20年を超えています。ベイトリールも結構な数がありますが、こちらも80〜90年代ものが多くあります。

 今はロッドを全て2ピースで揃えていますから、遠征するなら2ピースで行こうと思いました。これなら航空会社で追加料金を言われる心配はあまりないですし、何より使い慣れています。仮にロッドに追加投資するにしても2ピースならば普段でも使い回しもしやすいし、2ピースだからダメという理由が思いつきませんでした。結果的にはアラスカ航空で課金されてしまいましたので、あまり役に立たない結末となったのが無念です。

※日本のエアロメヒコに問い合わせたところ、2ピースでもUSD65$+税が言われることがあるようです。

 持って行くロッドは普段の反動からか、強気なベイトオンリーしか頭にありませんでした。こんなタックル選択は90年代前半の霞水系釣行以来やっていません。オリムピックのボスコを3本、GLBC-682M、同692MH、同702H、軽くて使いやすいものの持っている10年モノの1ピースと同等以上の性能があります。豪腕というようなイメージのあるシマノのデポルティーボから166MH-2、170H-2の2本を(本当は年代物のファントムとブルーダーが入る予定でしたがロッドケーステストでティップ破損してしまいました)。後はダイワのアルティード662MHとグリーンアローのGAC702Hの6本。全てにメイドインチャイナやタイランドの文字が輝く天下御免の安ロッドばかりです。6本は多すぎですが、折れるロッドが3本くらいあっても不思議ではないとの弱気が顔をのぞかせました。しかし結果的には杞憂で終わりました。

 ノーシンカー専用ロッドになったボスコ682Mは5〜6lb程度なら何の問題もなく立木からも寄せられました。このクラスが1本無いと困ることがあると思われます。立木を撃つキャロならばやはりバットパワーのある長いロッドが有利だったため、デポルティーボ170H-2はキャロ専門ロッドとなりました。このロッドで立木を釣るのに不安は全くありませんでした。同166MH-2はテキサス専用として活躍してくれましたが、同170H-2でもカバーできました。ボスコ702Hはナベとスイムベイト専用に。ボスコ692MHとアルティード662MHはトップ、テキサス、センコーノーシンカーまで投げる何でもロッドとして最後まで使えました。この3本はこのロッドが無かったら困ったという事はなく、この中から適当に2本持って行けば十分でした。予備ロッドとしたグリーンアローは初日に使ったっきりで、最終日まで予備のままとなりましたが、単にボスコ702Hと性格が被ったためで、性能が特に劣っていたというわけではありません。似たような傾向のロッドを持って行きましたが、これはガイド専用に1本と考えていたためです。7lb台までなら上記MHであっても、どれだけ強引に立木の中でかけたバスを寄せても破損する兆候はありませんでした。しかし10lb台ともなるとMではかなり不安が残るというのが正直な感想です。2ピースで釣るのに何の心配もありませんでした。「6〜7lb台ならば」、という但し書きを付けなければならなくなったことが返す返すも残念です。



[以下アンケートより抜粋]

●釣果はどうでしたか?(わかる範囲、概算でも構いません)

 あなたの本数:[わかりません]本 数が間違いないと思えるのは最終日だけです。
 大物ベスト5 (体重順でも体長順でもお好きに)
  (※○.○lbでも○lb○ozでもOK。1lb未満の表記に注意。1lb=16oz)
  1位:体重:[ ]lb[ ]oz  体長:[59]cm
   ルアー:[マグナムリザード]  色:[ウォータメロンシード]
   リグ:[ヘビキャロ]  バイト深度:[3〜4]m
  2位:体重:[7]lb[4]oz  体長:[57]cm
   ルアー:[マグナムリザード]  色:[ウォーターメロンシード]
   リグ:[ヘビキャロ]  バイト深度:[3〜4]m
  3位:体重:[6]lb[9]oz  体長:[58]cm
   ルアー:[マグナムリザード]  色:[ウォータメロンシード]
   リグ:[ヘビキャロ]  バイト深度:[1〜2]m
  4位:体重:[6]lb[11]oz  体長:[55]cm
   ルアー:[マグナムリザード]  色:[ウォータメロンシード]
   リグ:[ヘビキャロ]  バイト深度:[1〜3]m
  5位:体重:[5]lb[2]oz  体長:[55]cm
   ルアー:[マグナムリザード]  色:[ウォータメロンシード]
   リグ:[テキサス]  バイト深度:[3〜5]m
 50cm超の本数:[50cmオーバーというだけなら数えきれません]本 (うちロクマル[0]本)
  最終日を除いて毎日釣れました。5日目はチキータ扱いでリリースしましたが、この日だけで20本以上は
  釣れていたと思います。
 7lb超の本数:[1]本 (8lb台[0]本、9lb台[0]本、10lb台[0]本)

●全体的に最も効果的だったと思う場所や深さ、ルアー、釣り方は?
   [立木に沿ってのマグナムリザードのキャロ落とし込み。水中の立木下へのキャロの落とし込み]
●大きい魚に限って言えば、どんな場所、深さ、ルアー、釣り方が効果的?
   [同上です]
●あまり反応がなかったと思われる場所や深さ、ルアー、釣り方は?
   [ハードルアー全般、特にリアクション系の釣りは渋かったように思います。ネットが入ったポイントは
    リアクションなら食うと思ったのですが、今回は反対の結果となりました]
●今回のベストルアーは?(名前/大きさ/重さ/色 ※複数回答可)
   [マグナムリザート、ウォーターメロン]
●釣りに関して他に何か読者の参考になりそうなことはありませんか?(テクニック、トラブルその対処等何でも)
   [ダイマーカーは絶対に必要です。センコーに塗っても効果があったと思います。初日から疑わずに
    使用してみてください]



[サイト管理者より補足]
当然ご自分のための釣行記録として毎日メモを書き留めていらっしゃったんだと思いますが、過去最長の詳しい釣行記。感謝です!

11月に入ってから12月中旬の釣行の相談をしたことをこの方はかなり恐縮なさってるようですが、12月中旬なんてのは年末年始のように安い航空券をとるのが大変な時期でもないし、スポーニングでロッジが混む1-3月でもないので無茶な相談なんかじゃ全然ありません。もし釣行予定が年末年始だったのなら大変だったでしょうけど(笑)。
休暇ってものは結構時期が差し迫ってからようやく目処がたつことが多いものです。皆さんも「もう今からじゃ無理かな」なんて早合点しないで相談してきて下さい。

大韓航空とアラスカ航空のマイルは大韓ではなくノースに入れたほうが有利だということは申し上げていて、ワールドパークスへの加入もしてもらったんですけど、この方は土壇場でスカイパスに・・・。後で聞いてみたらご本人もやっぱり失敗したと機上で思ったそうです。女性が親切にしてくれるとフラッと心が動くのは私達男の常ですけど、大韓の格安は加算対象外もしくはパーセンテージが低いはずなので、大韓を使う方は注意して下さい。

わざわざ一段低いボート中央部で釣りをしたとのだったので、ひょっとしてボートの構造が変なのかと不思議だったのですが、どうやら魚が掛かると無意識に動いてしまう方のようで、ボートが不慣れなこともあって夢中になるとシートポールに足を引っかけて落水しかねないと判断したためそのようにしたとのことです。
これからメキシコに行こうとする方でボートに不慣れな方がいらっしゃいましたら、事前に何回かボートで釣りをしてボートに揺られたり少しずつ流されながら釣りをする感触とか、デッキのスペースの感覚とか、陸っぱりとは違ってルアーを引いてくるにしたがって深くなってくる感触とかをある程度つかんでおくといいでしょう。

基本的に2ピースロッドでも十分な強度(もちろんパワー表示なりの)や感度を持ってるので1ピースにこだわる必要は全然ないと思います。私達自身も2ピースのロッドを持っていてメキシコでも使いますが、単にたまたま現在所有のロッドが1ピース主体なのでロッドケースを長くして持って行っているだけのこと。全て2ピースで用意出来るならそうしたほうがいいかなと思っているくらいです。ロッドケースが短ければ運ぶのも楽だし、オーバーサイズで課金される危険性もほとんど回避出来ますから。


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