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★★ 釣行記や写真を頂き感謝!先輩達の体験談こそが次の釣行者の大きな助けになるのですから ★★

「2ピースロッドは墨西哥麦酒の夢を見るか」 [東京都・S様]
2009年11月 メキシコ、レイク・エルサルト

1,概要

 単独釣行、釣り4.5日、エルサルト2回目。

 成田〜ロサンゼルス 大韓航空 (空港諸税、旅行代理店手数料込み)
 ロサンゼルス〜マサトラン アラスカ航空 (空港諸税、旅行代理店手数料込み)
 ロッジ
 LAXホテル
 -----------------------
 総費用 約23万  ※お土産・ロスでの食事・チップは別です


2,釣行前の諸々

 長さが欲しいのに60が釣れなかった前回は大変悔しい釣行となりましたので、休暇即メキシコ釣行とリアクション気味に長い休暇をもらってしまいました。おかげで盆も正月もまとめて消えてしまいましたが、昨年誓ったリベンジに、またもAccess!海外バスフィッシングさんのおかげでメキシコ釣行が実現できました。片道が長いものの、スレていないバス、湖をよく知ったガイド、食事の美味しい快適なロッジと三拍子揃っているエルサルトロッジで大変楽しい時間を過ごさせてもらえました。スポーン時期が本命でしたが、こればかりは自分の都合だけで休暇時期を調整できないので今回も見送りに。ですが航空券の安い時期ですし、まとまった休暇を取らせてくれる理解ある職場の仲間や上司には感謝するばかりです。

 今回はロッジとのやりとり以外を自己手配しました。Access!海外バスフィッシングさんのアドバイスのおかげでサーチャージ料金がかかってくる前に安い航空券が取れました。自己手配と言っても航空券は前回もお世話になった旅行代理店に丸投げです。ネットで安い航空券を調べつつ店舗に出向いたりして5社の見積を取ってにらめっこしていましたが、航空券の手数料は安いもののホテルの手数料が高いところがあれば、この反対のところも、両方とも高いところもありました。結局、自分でアラスカ航空HPから買っても手数料分の数千円しか変わらないし、自己手配した際のミス等が無い事を考慮すれば、使ったことがあり安心して任せられる旅行代理店に手数料を支払って楽する方の価値が高いと結論しました。
 また、私の場合、ロス宿泊は帰国後翌日の仕事に備えて体調を整える役割以上が無く、釣りで疲れ切った体で面倒になってるだろうと思えたので、飲食店が近くにあり無料送迎バスがしょっちゅう回ってくるというハシエンダホテルにしてみました。いろいろとあってホテル予約が遅くなってしまいましたが、おかげでホテル代だけは海外サイトの方が安く、後で予約する方が安くなる傾向がある事が判りましたが、希望するホテルが取れないリスクとの兼ね合いが問題になるので悩ましいところです。こんなことができたのも釣行日程が旅行シーズンではなかったからだと思います。
 ちなみに前回はAccess!海外バスフィッシングさんに全て手配していただきましたが、ほぼ最安値だった事が改めて実感できた作業でした。

 ラインはキャロ用にフロロ25lbを最低基準として買い込んでおきました。前回バイトと同時にスッパリ切れたフロロ20lbを考えると25lbでも不安が残りますが、08年末に試した海用8号フロロは固すぎて自分程度の技術では扱いきれませんでしたので妥協しました。前回失敗したハンドクリームとテーピングも購入。スペイン語の新しい会話集も揃え、他は消耗品の補充で済んだのですが、直前に高熱出して寝込んだりしたこともあり、準備の時間が取れず出発直前までアタフタしていました。なお、ロッドはバサーの記事を読んで、上下に揃えて巻いたロッドをサランラップで巻いて、ロッドケースとの隙間にはエコフォームという緩衝材を入れて保護しました。このやり方だと、ロッドケースの蓋を開けても緩衝材が支えになってロッドが直立しているので、空港でチェックされた時でも破損しにくいのではないかと考えた次第です。


3,ロッジへ

 成田でカウンターに行くと、またもロッドケースを見て「釣竿ですか?」と聞かれました。うーん、大韓の方はよく判ってらっしゃいます。長さを聞かれましたが事前に測った145cmと回答するだけで通してくれました。LAXまでしかないタグを付けようとしていたのをめざとく見つけてMZTまでのタグに変更してもらい、スーツケースとロッドケースの両方のタグにLAXとMZTの空港コードが印刷されている事を目視確認。そのままカウンターにロッドケースを預けようとすると、オーバーサイズでもないのに自分でオーバーサイズの預入場所まで持って行くように言われてしまいました。理由を聞いてみると、オーバーサイズでなくてもコンベアの途中で引っかかる可能性があるんだそうです。
 大韓は機内アメニティのアイマスクなんかが無くなっていました。コスト削減はどこも一緒のようです。昨年用意したアイマスク、イヤーウィスパー、機内用スリッパの他、マスクも用意していたので、しっかり睡眠を取れましたし喉も問題有りません。よく眠れたのは前回のようにニューヨージ・クライハーモニー即席合唱団と乗り合わせなかったのが大きいんですが。そうそう、搭乗客が少なかったのでビビンバのコチジャンを1本余計に貰いました。1本半使うと美味しいと思うのは私だけでしょうか。

 LAXに到着するとまだ工事中でした。これっていつ終わるんでしょう? 一部表示が手書きだったりして少し殺風景ですが迷うような所はありません。
 入国審査ではさんざん待ったあげく「白はダメ」と緑色の入国審査カードを書かされましたが、機内で渡されたのは白色の入国審査カードです。去年は同じ白のカードで入国できたんです、けれど? 本当は最初から緑のカードを貰わなければならなかったようです。おまけに審査官が少なく団体様の審査にやたらと時間がかかっていたので、荷物受取に進むと同便のターンテーブルは停止、コンベアからスーツケースが下ろされていました。去年同様、ターンテーブルに載ってロッドケースが運ばれて来るだろうと予想していたのに、残り僅かになった荷物の辺りには見あたりません。LAXでいきなりロストバゲージかと焦りましたが、入国審査ゲートから見て右側にある「Oversized Baggage」表示のある大荷物専用のエレベーター前にロッドケースが置かれていました。どうやら今回は割れ物扱いの対応をしてくれたようです。ロッドケース保護兼ケースの差し込み位置表示用に巻いたガムテープに傷がなかったところを見ると、開けられてのチェックも無かったようですが、一応はケースを開けておかしくなっていないか確認します。ここで何かあってもどうしようもないんですけれど、一応は確認しておかないと気が済ません。
 税関を通って到着ロビーに向かいます。到着ロビーにある荷物再預け入れの場所が去年と少し変わっていましたが、表示があるので見ればすぐに判ります。スーツケースと一緒にロッドケースを渡そうとすると、前回はそのまま受け取ってくれたのに「オーバーサイズだから自分で運んで」と言われてしまいました。追加料金発生の危機かと思っていると、ターミナル3のアラスカ航空カウンターまでではなく、運ぶのは再預け入れ場所のすぐ横にあるオーバーサイズ用荷物置場の事、数メートル横にある場所でした。身軽になってターミナル3に向かおうとすると、エスカレーターもあちこち工事で止まっていました。


入国審査

オーバーサイズエレベーター前

オーバーサイズ荷物再預入場所

 アラスカ航空では懲りずに自動チェックイン機に再チャレンジしようと企んでいたのですが、係官に、あんたドコの国の人?日本人?それならあっちだよ、と、フレンドリーに「Agent Assistance」カウンターを案内されてしまいました。チェックイン機が空いていたので懲りずに再挑戦したかったんですけれど。カウンターの場所は一番右側です。
写真の奥にあるエスカレーターを上がり、セキュリティーチェックの列に人が並んでいない事を確認してから下階まで降りて一服つけてからゲートに向かいました。ここまで単語でしか会話してませんが、なんとかなるもんです。ぷりーづ、もあ、すろうりー。わんもあ、ぷりーづ、とかばかり繰り返していたので、時に同情や憐憫の視線が混じった気もしますが、メキシコでの釣りを前にして些末な事なんか気にしてられません。
 ここからも時間がかかるのでセキュリティーチェック後にハンバーガーを食べておき、機内用にスナック菓子を少しばかり購入。昨年同様、またも窓側に座ったのですが、今回はスーツケースではなく自分のロッドケースが放り投げられるシーンを目撃してしまいました。昨年のスーツケースのように景気よく放り投げた訳ではないのですが、アレはかなり心臓に悪い光景です。アラスカ機内ではドリンクサービス時に片言ながら日本語でコーヒーかオレンジジュースかと聞かれたり、入国審査カードの配布時間が出発後1時間程で出てきたりと少しサービスが良くなっていた感じがします。


Agent Assistanceの表示のあるカウンター

この奥に出国ロビーへ向かうエスカレーター

 MZTではロッドケースがコンベア上を流れてきました。さすがはメキシカン、とてもおおらかです。長すぎてコンベアの曲がる所でケースが引っかかってしまいました。なるほど、納得です。LAXで放り投げられたのでケースの外側を確認しましたが、ケース保護に巻いたガムテープが擦り切れていた以外はへこみもありません。念のためケースも開けてみましたが問題無いようです。後はロッジで確認する事にして税関に向かいました。税関では、釣行記でお馴染み、例のランプのボタンを押しましたがまたグリーンです。ここらあたり、写真撮っとこうと思ってたんですが、微笑を浮かべた係官に制止されてしまいました。しかしあのボタン、もしかしたらランダムなんじゃないでしょうか?
 到着ロビーに出るとロッジスタッフのラモンが待っていてくれました。タクシーに乗せられなくて一安心です。そのままピックアップしてもらいコンビニへ直行です。・・・コンビニ? どうしたのかと思っているとスィギスとの待ち合わせでした。やって来たスィギスと挨拶すると、確かにここはメキシコだと実感できます。バスプロショップスの小包やロッドをロッジへ運ぶためにバンに乗せ替えていました。ラモンに、貸しロッドの追加?、と聞くものの判らないそうです。後でスィギスに聞こうと思ってたんですが、帰国するまですっかり忘れてました。コンビニの後はそのままロッジに直行。前回のようにマサトラン市内は回りませんでしたが、観光より食事と睡眠がなにより欲しいタイミングですし、バタバタした出発でリールにラインすら巻いてないので渡りに船です。コンビニに陳列されていた商品や価格を眺めていただけで興味深かったですし。マサトランは結構綺麗な町並みですので、異国情緒を楽しみたい方はMZTを出る前に話しておいた方がいいと思います。疲れきった方はロッジ直行と話しておく方が良いかもしれません。

 ロッジに着くと現地時間18時過ぎで真っ暗、ヘッドライトに照らされた絵が変わってましたが、ロッジの設備やアメニティに変わりはありませんでした。まずは最初にロッドを取り出して確認、ロッドに巻いたサランラップを切って破損してないか確認していると、食事の用意ができたとノックがありました。食堂に行くと本日の客は私一人。魚の状態を聞けるアングラーがいないのがちょっと残念ですが、勝手は判ってますし貸し切りで気楽です。相変わらず美味しい食事をたいらげて満腹になると良い案配に眠気が出てきてしまったので、シャワーを浴びて気分転換、釣りの準備を整え終えると21時でした。


外壁の新しい絵


3,エルサルト実釣編

釣行1日目 晴れ

 まだ暗いうちにボートに乗り込むと、キャストもしていないのに気分が高揚してきます。ノックされるまで爆睡してたクセに、ほとんど遊園地の子供と一緒です。ガイドは釣行記でも名前が幾度か出てくるラモン。(※ロッジスタッフで空港まで迎えに来てくれたラモンとは別人です)。朝食を取っている時にエルサルトロッジに到着したカナダ人2人組との2艇での出船です。不況の影響でしょうか、アングラーズインを含め、他のロッジのボートは影も形も見えません。気分はエルサルト貸し切りです。

 やはり最初はトップ、ゴロタのある、傾斜の緩いシャローで始まりました。また来れちゃったよエルサルト、お手柔らかに、と思いつつも、なにはともあれ譲って貰ったり交換しながら手に入れたイエローマジックをキャスト、する予定でしたが、相変わらずボートポジションがやたらと遠いのです。トレースするコースを考えてのことなのか、近すぎると食わないと判断してるのか判りませんが、へっぽこな腕しかない私ではピンにロングキャストするには辛い距離ですが、ガイドのつけるポジションを信じるしかありません。
 経験上、派手な着水音でもいいから岸際に落とさないと釣果がかなり変わるので、岸にぶつけても壊れなさそうで、ロングキャストできるというだけの理由でザラ・スーパースプークを結びました。4投目、ドッグウォークさせている最中にファーストバイト、最初の魚なのでちょいと時間をかけて観察しました。傷一つ見あたらないピンシャンとした45前後、歯が鋭くて持っている最中に暴れると痛いです。3lb級と思しきチキータ(子バス)ですが相変わらずよく引いてくれました。普段行く場所でなら写真撮ってメジャーあてて喜ぶサイズなんですが、ここではなんてことのないサイズなのでそのままリリースです。続く5投目、止めた瞬間にまたヒットしたもののラインブレイク、スーパースプークは浮かんできませんでした・・・。トップのロストなんてまったく考えてもいなかったので予備なんて持ってきていません。暗い内に結んだのでノットの失敗に気づかなかったのでしょう。
 もう1本のロッドにフルーク7インチをリグりつつ、弱気になってトリプルインパクト105をラモンに結んで貰います。ガイドに言えばこんなこともやってくれます。ラモンは尻毛の付いたポッパーがお薦めだったのでポッパーに変えても良かったのですが、どうも早く動かせる方が良さそうな感じでしたので。トリパクは数投でチキータを連れてきてくれました。水面の一定速度でのただ引き、少し早めのリトリーブへの反応が良いようです。トリパク105はロングキャストできますし、早く流してチェックできる上、ロッドを立てると水面に、ロッドを下げると水面直下も探れるので便利です。
 サンドフライが飛んでいたりしましたが、虫除けスプレーか子供用虫除けシールの効果なのか判りませんが近寄ってきません。ラモンに「お薦めのポッパーでの釣りを見せてよ」とせがむとポップマックスを投げ始めました。飛ばせるようなロッドを準備していたとはいえ、初めてのロッドでも上手に使いこなしています。ここのガイドはキャストが上手く、キチンと岸際を撃って連続トゥイッチも鮮やかに決めてくれます。ラモンが数本チキータを取る間に、こちらも50切る痩せこけたのを筆頭に4本をトリパクで追加したところで、60以上が欲しい、60が狙えるなら今日はもうボーズでもいい、と話をすると、本日初のバモノス(移動)となりました。

 次は小高い丘からカケアガリへと落ちていくポイントでした。丘の上には漁師小屋(?)があり、対岸までの間から見る限り、さほどディープでも無い様子です。釣り方を聞くと予測通りカロリーナとの事。マグナムリザードのヘビキャロは想定内です。今回はガイドと自分用にキャロ専用にロッド2本用意しましたし。キャロで魚の反応をいろいろと見ていくのが初日の課題と考えてました。リーダーの長さを聞かれたので、カバーをタイトに攻めるわけではなさそうと70cmとオーダーするとメーター近い長さでリグってくれました。うーん、メキシカン・フレーバー溢れるキャロですが長い分には悪くなさそうなのでそのままにしておきます。
 マグナムリザードの後ろ半分にディップタイプのマーカーをドブ付けしてヘビキャロをぶん投げます。このディップマーカーに浸けるとバイト数が違います。このマーカーは昨年偶然ご一緒したmakooさんにいただいたものですが、後にたまたま店頭で見つけた時にも追加して買いだめしてしまいました。

 目に見えるポイントを撃つわけではないのでフルキャストを繰り返します。岸際から扇状に撃っていくとフォール中にチキータが食ってきました。底まで落とさない内にバイトが判るので活性が高そうです。リザの頭は2本目で裂けてしまいましたので、自分で頭を食いちぎってフックを差し直していると、ラモンがジェスチャーしながら、あっちの方がカケアガリの起伏が大きい。落ちたところがフラットになっていてとても良い、とのアドバイスがありました。この間、ラモンも数本キャロでチキータをあげてます。あ、岸からのカケアガリじゃなくてそっちだったのね、とフルキャストを繰り返します。ステイ中よりフォール中の反応が良いようなので、底にベッタリ付いている訳では無さそうと、底を切って早めに流している最中に少し違う重みがかかりましたのでスイープにフッキング。良い突進でしたが寄せてみると重くないので6lb程度でしょうか。この程度のサイズに時間をかけたくないので手早く寄せましたが、エルサルトのバスは相変わらずボートの下に潜り込んで粘ってくれます。魚体を見てラモンがこの日初めてネットを掴みました。ガイドがネットを掴むと、つい期待してしまうのですが、ネットに収まった魚はやはり大きくはありません。ラモンがメジャーの用意をしながらカメラを用意するよう言いますが、魚を斜めに置いたり、口を開いて尾を伸ばして、60m、ナイスバスと。いや、そういう心遣いはいらないんですってば。どーでもいーからバスの口を閉ざして端の板にあてて、尾びれの真ん中でサイズ計ってよと注文をつけますが直してくれません。自分で位置を直し、カメラを構えなおしている間にラモンが魚体を斜めにしてくれます。ここらあたり少しばかり過剰サービスですが、なんとか客に喜んで貰おうという好意でしょうし、自分で測りなおせばいいので諦めました。57cm、持って少し重いとはいうものの8lbあるとは思えません。SOSO(そこそこ)サイズなのでリリースしようとすると、7lbオーバーだから測ろう、とラモンがしきりにリリースを止めます。このサイズの魚が欲しかった訳じゃないからとそのままリリース。ラモンにかなり怪訝そうな顔をされましたが、持って8lbオーバー確実、または60cm近くなければ重さを測る気がしません。釣れるととても嬉しいサイズなんですが、なんというか、心から嬉しい魚じゃないんです。とても贅沢な感覚ですがエルサルトで釣りをされた方ならきっと判ってくれると思います。味をしめて早めに底を流したものの、チキータしか釣れなくなったのでバモノスとなりました。


まっすぐに置いて貰えないバス

短いけれど嬉しいですよ

 前のカケアガリのポイントに近い、ラモンが通っていたという、満水時には沈んでしまうハイスクール跡に移ってきました。この周囲にある、ストンと急に落ちているフラットでセンコーワッキーの指示がでました。期待しながらキャストするものの、チキータが飽きない程度にポロポロとあがってくるだけです。昨年はセンコーワッキーを落としこむか、着艇後にトゥィッチしてくるだけでチキータ連発に50オーバーが混じる釣り方だったんですが、今回はSOSOサイズがまったく混じりませんしバイトも少ないです。キャロへとロッド持ち替えつつ魚探を見るとボートポジションで11ft、水温20度と去年と大きくは変わらない感じです。朝はサンドフライも飛んでいましたし、秋っぽいのでシャロー主体の釣り、センコーワッキーの落とし込みが成立してると思ったんですが、思いこみでしかありませんでした。ラモンはじっくりと止める釣りをせずに、ドンドン流しては要所要所をしっかり攻めさせてくれるスタイルのようです。もう少しゆっくり流してと注文をつけつつ岸際から落としていったのですが、さほどボートの速さは変わりません。まあ釣れない早さではないのだろうと、それ以上は注文を付けずにいましたがここはチキータ追加のみ。


ハイスクール跡

 次なるバモノス先もまた地形絡み、水深2M程度と思える馬の背でした。少し離れたところにある立木は完全に無視しています。立木はどう? と聞くと、立木はダメ、馬の背の方が大きいのが出る、とのこと。キャロで馬の背の反対側から誘っていきましたがここもチキータ天国です。この頃になると旅程の疲れが出てくるのか結構散漫としていたのですが、バイト自体はハッキリと判るので釣るのは楽でした。もっとも魚の反応は悪くないもののサイズを伸ばせないうちに午前の釣りが終わってしまいましたが。

 昼にカナダ人2人組と話すと、剛毅にもトップシバリだそうです。一人は超釣りキチ、もう一人はサーモンのガイドで、メキシコの海でカジキを釣ってきた後にエルサルトに来たとの事でした。トップシバリでもそこそこ釣れたらしいのでキャストが上手いのだろうと思ってましたが、そういうことでしたか。釣りの参考にはならなかったのがちょっと残念でしたが、主にポッパーとペンシルを使っていたようです。デジカメの写真を見せて貰うとチキータが多いもののSOSOサイズも混じってます。重さにはあんまり拘っていない感じです。


減水したエルサルト

 14時までシエスタをとってから出船すると、最初は午前にも来た小高い丘からカケアガリが落ちていくキャロ場。ラモンはこのポイントに自信があるようでした。7インチフルークやリザのキャロで、最初にSOSOサイズがきたものの、その後はチキータばかりで欲しい魚は全くきません。スローにズル引きしてみたり、ロングステイを試してみたりするものの、去年に比べてバイト数は圧倒的に少ない状況です。バイト自体はかなり判りやすくて引きも良いので、やはり魚のコンディションは良いようです。サイズがでない釣りの割には楽しませてはくれました。
 ここで餞別にもらったドライブクロー4インチを試してみました。センコー、マグナムリザード、フルーク以外に少しばかりのマグUだけ用意しましたが、他に持ってきたワームはこれだけ(スイムベイト系除く)。ドライブクローはバイト一つありませんでしたがリザに変えたとたんにヒット。エルサルトでは本当にリザは偉大です。ここは1時間半以上同じポイントで粘った割には貧果でチキータとSOSOだけでした。

 次のバモノス先は牛が草を食べてる、先ほどより少し傾斜のあるカケアガリでした。どうもシャローに長くて太った魚はあまり居着いていない気がしてきたので、少し正解っぽい気がしたものの、ここでもリザ・カロリーナでチキータだけ。よくよく見れば、去年、このポイントは立木沿いにセンコーワッキーを落として50台を何本も上げたところでした。ちょっと試させてと立木へのセンコーワッキーを落とし込んでみますがラモンが予言したとおりチキータばっかり。程なく見切ってバモノスです。
 さらに傾斜の大きいカケアガリ沿いにトリパクを早めに通して50近い太めのSOSO1本でストップフィッシングとなってしまいました。夕方なのに去年と違い、かなり食いが悪い気がします。

 宿に戻るとアメリカ人の団体様14人が来ていました。貸し切りに近い状態終了です。エルサルトロッジは盛況でした。ビッグフィッシュは釣れたかい? と聞かれても、チキータばかり。ナイスフィッシュが来ない、魚の位置が判らないと答えると、リザなら大きいのが釣れるだろうとアドバイスをもらってしまいました。マグナムリザードはやはりご当地ルアーとして人気が高いようです。カナダ人グループを交えて少しばかり釣り談義。アメリカンに、明日は敵を討ってやるぜ、みたいな事を言われてしまいましたが冗談じゃありません。今日の敵は自分で明日とらないと。明日からは少しは情報交換も期待できそうです。カナダの2人組は、午後もずっとトップでチキータの数釣りを楽しんでいたようでした。

 去年に比べると極端にバイトが少ないわりにバスのコンディションは良い感じでした。キャロだとフォール中のバイトが多いのですが、バイトの数だけで言うと去年の初日とは比較にならない程少ないので、魚の位置が全く違うのだと思います。目に見えるストラクチャーにベッタリ付いているような感じではありませんでした。連れて行かれたのは地形要素が複数絡んだポイントばかりで、ダラダラしたところでのちょっとした変化というようなところはなく、キャロを入れるとどうしてそこを撃たせたのか、とても理解しやすいポイントばかりでした。ベイトについたスクール狙いが正解なんだろうとは思えたものの、実際にはどうしたらいいものか迷ってしまいます。午前は17本前後、午後21本前後と数も出ていません。50以上確実だと思ったのは僅か6本。メジャーをあてようと思ったのは1本だけでした。ちなみにガイドのラモンは、午後はフルークで表層ばかり狙っていました。来ればデカい、との事。色は白以外使っていませんでした。

 バモノス中に60cmオーバーの8lb近くありそうなバスがティラビア詰まらせて死んでました。うーん、君が釣れて欲しかったなあ。デカイのがどこにいるのかサッパリ判らないまま初日が終わってしまいました。


釣れて欲しかったサイズのエルサルト名物

 ここ数週間での減水がかなりあったようで、どうも1〜2M近くは減水したような印象を受けます。ラモンもケータイで減水した状況を撮ってました。なお、ラモンに聞くと、ティラピアのネットは最終日まで入らないみたいなので少しだけ安心です。
 ラモンは日焼け止めをボート上に持ってきてくれていて、使っても良いと言ってくれました。サービスが向上してます。出船前に持ってきた日焼け止めに虫除けも使ってましたので断りましたけれど。

 早く巻いてもSOSOくらいまでは釣れそうなんですけれど、水が去年よりは悪い感じもしましたし、魚の位置が判らないので、明日はラモンの連れて行ってくれるポイントで、スローな釣り方で一発狙うしかなさそうとキャロで心中する事を覚悟した日でした。
 ラモンが7lbオーバーと見積もったバスの重さを量らなかった時は、珍しく何度も測るよう薦めてきましたので、大きい魚が釣れないタイミングなのかと少し弱気になってしまいます。持って多少重い程度のSOSOサイズまでは釣れなくてもいいので大きいが釣れればいいんですけれど。

 ガイドの個性が出ていて面白いと思ったのは、前回のクリスはドラグのフルロックを避けていましたが、ラモンはめいっぱい締め、多少引きがよいとドラグを緩めるよう指示を出してきます。フルロックは厳しいと判っていたので、こっそりドラグを緩めて使ってました。


2日目 晴れ時々曇り

 今朝はエルサルトロッジ船団での出船です。エルサルトロッジのボートばかり9艇も並んでいました。不況どこいった?


出船風景

 朝はまたもシャローをトリパクで開始。この日は始める前にポップマックス、ジャイアントドッグX、ガニッシュ等をラモンに見せて効きそうなヤツは何かと聞いてみましたが、ラモンは昨日釣れたトリパクが良いと判断したようで、コイツでいいとのこと。今日は素直にトップの指示に従うつもりだったんですけれど。昨日と違い、ゆるやかな傾斜が続いているようなワンドと隣接した岬でした。エルサルトには似たようなところがたくさんありますが、ポイントについてはラモンの言うことを信じるだけです。釣果は昨日よりサイズが落ちて50オーバーはでませんでしたし、数も5本強で終わってしまいました。他にバラしたのが5本くらい。いいんですよ、チキータばかりでしたからっ。バラシが多かったのは、ちょっとリトリーブが早すぎたというのが本当のところです。ティラピアのボイルが昨日より目立つところでしたが、ラモンはチキータを連続させるとさっさと移動してくれます。見切りが早いのは良いんですけれど、ちょっと早すぎる気もします。そのラモンはコンバットペンシルギガンテスやポップマックスをひとしきり投げて何本かチキータを上げた後はバズしか投げませんでした。やはり魚は浮いていて早めに流していくのが良いと判断したのでしょう。バズにはノリませんでしたがバイトが何回かあった様子です。ガイド特有の無茶苦茶シャープなアワセ音が響きましたから出たのだとは判ります。

 次に本湖の水通しの良い、水深8ft前後のシャローフラット。スタンプらしきものがあちこち点在するところに移動しましたが、リザのキャロ、ファットフリーシャッド、ブレードクランクで1本ずつチキータがきただけでした。ともあれ、いろいろと試させてくれているのだけは判ります。クランクは底には触れずに巻いていただけなので、バスの位置はやはり底ではない感じがします。ベイトが入ってくれば釣れそうなポイントではあったんですが、ちょっと時間がずれていたのかもしれません。

 バモノスして昨日も来たキャロ場でリザ・カロリーナ開始です。カケアガリにそって落としたところで連続エラ洗いを披露してくれたバスがきましたので、つい、自分でバスの顎をつかんでキャッチしたい衝動にかられてしまいました。そんな様子を見てラモンがメジャーを広げてしまいました。チキータだからメジャーはいらないよと言ったものの、ラモンはさっさとバスを置いて52cmと宣言して写真を撮るよう言ってきますが、サイズ的にはどうでもいい魚と判ってしまいます。気を利かせてくれているのは嬉しいんですが、またもメジャーに斜めに置いてます。頼むから口閉じ尾開きで板にバスの口を当ててよ、身振り手振りを交えてお願いしたものの、結局最後までバスの位置を直してくれませんでした。自分で測ると49cm、4lb程度でしょう。言われたとおり撮影用に魚を持ったものの、次のキャストにばかり気が向いていたような状態です。その後ファットフリーシャッドのただ巻き、やはり底に当てない釣り方で2本チキータを追加したものの、後が続かずバモノスとなりました。

 大きい魚が出ないのに今日もバイトが続きません。魚が付いているなららもう少しタイトに攻めさせると思いますし、スクールが入っているなら連続ヒットしてもいいと思うのですが、どうも魚の密度が薄い気がします。秋はバスが散ると言いますが、どうもちょうどそんな感じのような気がしてきます。
 他にも風の当たる本湖の馬の背らしきポイントや、立木と岬の絡んだカケアガリを試したもののチキータのみ。今日の午前はワッキーの出番が全くありませんでした。ボートランプに向かう途中で何本あげたか聞いてみると、たぶん22本くらいとの事。自分のカウントでも20本と少しでした。ちゃんと数えているんですねぇ。50確実だと思ったサイズは途中でカウントが判らなくなってきた事もあって止めてしまいました。エルサルトならこの程度を数えるのが面倒ですし。
 秋の釣りは全く自信がありません。テナガなんかの位置であればともかく、ワカサギとかの位置を考慮すべき状況になるともうお手上げです。よく言う秋の荒食いなんて偶然でしか経験した事がなく、狙って上手くいった事がないので、ベイトの位置を予測するとか、ベイトが入ってくるのを待ち続ける釣り方とかをやりきる自信が全くありません。タイミング的に少しばかりやっちゃった感がありましたが、来てしまったものはしょうがないと開き直りました。下手くそなりに、できることを精一杯やるしか選択肢が無いのもいつもの事ですし。

 ロッジに戻ると、食堂に日本人のように思えるものの、日本人にしてはかなり日焼けしている方がいましまた。ぶえのす・たーるです、ホラ、ハロー、今日は・・・どう声をかけてみようか悩んでいたところ、横から日本語で挨拶していただいてしまいました。声をかけていただいたのはメキシコのバス釣りというブログのbassmexさんで、どう挨拶しようかと悩んでいた方はキングさんでした。今回は日本人アングラー、ましてやメキシコ在住アングラーに会えるとは想像すらしていませんでしたので驚いたのやら嬉しいやら。物腰の柔らかいbassmexさんと気さくなキングさんのお二人は、エルサルトがホームレイクに近いような釣行回数があるので釣り方を参考にさせていただこうとしたものの装備が違いすぎました。bassmexさんは8本のメイドインジャパンの選抜ロッドを、キングさんは12本のアメリカンロッドを持ち込んできています。触らせていただくと、バットの強いものばかりで2ozとか3ozとかのルアーをキャストするようなロッドも含まれていました。シエスタの邪魔をして申し訳なかったのですが、非常に参考になる話の数々を教えていただきました。ロッドの数や強さもさることながら、お二人の持ち込まれていたルアーの大きさは圧巻としか言いようがありませんでした。スイムベイトの大きさなんて、ほとんどビッグベイトです。


エルサルトロッジ繁盛の図

bassmexさんとキングさん

 午後はラモンが通ったハイスクール跡から開始となりました。岸際から始めてキャロ場まで流していきますが、キャロ場にはアメリカ人グループ2艇が先行していました。テカテで乾杯しつつビデオ撮りつつのお気楽フィッシングを満喫してます。私の乗ったボートは船足が少し遅いようです。午前とは少しボートの位置を変えてのリザ・カロリーナとなりましたが、これまでのキャロと違い、ラモンが頻繁に指示を出してきます。今朝とは違ってピンポイントにストラクチャーを狙わせる作戦のようでした。その指示された方向には、必ず何かしらのプラスアルファの要素がありました。水中の見えない立木であったり、少しだけへこみがあったりとプラス部分は様々でしたが、よくもまあ、あれだけのポイントを把握しているものです。バイトがあったのは先に叩かれた分、スローな釣りをしようと何かを超えた時のステイを長めにとっている最中ばかりでした。最初に50オーバーのSOSOがあがったものの、後はチキータばかりが食ってきます。2本程立木に巻かれてバラしたバスもあったのでラインチェックしてみると、フロロ25lbのあちこちに傷んでいるところがありました。このセットでの釣りを本日は諦め、もう1本のキャロ用ロッドで三つ叉サルカンを使ったハマキャロも試してみました。バスがサスペンドしていると判断しての事ですが、時合いが悪いのか釣り方が間違っているのか、リザをウォーターメロン・シード→グリパン→ウォーターメロン・コットンキャンディあたりにカラーチェンジしつつ絞り出すものの、釣れるのはチキータばかりです。


キャロ場

 魚が浮いてるみたいだとラモンに言うと垂直岩盤に移動してくれましたが、リザのテキサスや3/4ozナベでもバイトがあるのはチキータばかり。サイズはさらに下がって40中盤くらいまで。ここではいるところを撃てば一発で食ってくる印象があったので、欲しい魚がいないようだと判断して他に行こうとラモンに再度注文をつけましたが、ここは大きいのが来ることがあるから粘ってみようと言われてしまいました。こういう事を言われると、単純にもその気になってしまいます。しかし最後までチキータばかり。ベイトの気配がないので居つきバスを狙わせているんだと考えましたが、ちょっとばかり外している感じが続きました。

 バモノスした岬で1ozスピナーベイトを投げますがかすりもしません。水深があってないのかとナベの重さを変えたりバイブレーションでタナを変えてみたりするもののチキータ少し。リザも試すもやはりチキータです。シャロー際にはチキータしかいないのではないかと思えます。

 陽が落ちてきたのでワンドに最後のバモノスとなったものの、フルーク7インチのシンカー付きフック仕様でチキータばかりと振るわずに終わってしまいました。

 ちょっと不調です。去年より水が悪いのも気になります。数もですが、ともかくサイズがでません。ポイントを熟知しているラモンが連れて行ってくれるところは良ポイントばかりですが、エルサルトのバスはこんな程度じゃないのは判ってます。bassmexさんとキングさんもあまり調子が出ない様子です。食事中にシャローにデカバスはいないのではないかというお二人の見解が出てきましたが、これにはかなり頷くものがありました。ラモンはディープに見向きもしませんでしたし、試しに撃っても反応がありません。シャローはチキータばかりです。活性は決して悪いとは思えません。というより魚のコンディションは良いとしか思えません。デカバスはベイトを追ってクルーズしているのではないかというお二人の仮説はかなり現実味がありました。バスはサスペンド気味だとは思っていましたが、ノーシンカーでは手返しが悪すぎて話になりませんし、風が出てくると勝負になりません。テキサスでの反応が薄くあまり食いませんし、ジグヘッドを日本に置き忘れたので、残りの選択肢はハードルアーかテキサスのマキマキくらいしか思い当たりません。結局、キャロでストラクチャーに付いてるバスをノーシンカー状態で狙うのが、自分にある選択肢の中では妥当なものだと考えました。テキサスのマキマキは何をやっているか判らず苦手なので、やはりスイムベイトかハードルアー、要所要所でキャロを使うしかなさそうです。
 目に見えないストラクチャーばかり狙っていたためか、前回と違ってシンカーのロストが多く、予備が心許ない状況でした。


3日目 曇り時々雨

 食堂でシリアルをかきこんでいる時にキングさんに教えていただくと、今日の天気予報は雨だそうです。以前から雨との予報があったそうですが、bassmexさんはメキシコの天気予報は全くアテにならないとの事でレインを持ってこなかったそうです。キングさんはたしかカッパだけだったような。しかし、珍しく天気予報が当たってロッジを出る前に降り出してきました。レインを着込んでの出船です。ティラピアがいる所を撃ちたいと注文をつけたものの、朝イチはやはりシャローのトップで始まりました。ワンド内の岸際、トリパク着水後のリトリーブ、最初の1m前後でのヒットがほとんど。横から飛び出してくるバスもいたりして活性はやはり高いと思えました。立木の間を綺麗に通したところでヒット、チキータであっても狙い通りにバスが出ると嬉しいものです。ところがラインが立木に引っかかっていたのでバスを文字通り宙吊りに。綺麗になんか通してませんでした。いえ、ラモンがバカウケしてくれたんで良かったんですけど。トリパクでティラピアを2本追加したりしつつも9時近くまでトップタイムを楽しんでしまいました。ラモンはバズばかり引いて1本だけあげていましたがノらないバイトがかなりあった様子です。


ガイドのラモン

ラモンに撮られてた宙吊り

 次はやはりキャロ場です。先行者のボートが無かったので試しにトリパクを数投しましたが、反応が無いのでリザ・カロリーナで底を切って早めに流していきます。早めと言ってもキャロで底を感じながらのものですから、本当に早い釣りが成立するわけではありません。雨がプラス要因となったのか、底を切っている時にアタリがありました。さほど重くはないものの遠くで連続エラ洗いを披露してくれました。ラモンがネットを掴んだのを横目で見たので少しだけ期待はしたのですが、やはり長さも重さも足りませんでした。59cm、6lbオーバーとラモンが測ってくれますが、どう見たって足りませんですよ、ラモン先生。自分で測ると55cmギリギリ越えた程度でしたのでそのままリリースです。
 その後フルーク7インチ白をリグったキャロでチキータを上げたところでアメリカ軍団の団体様が連なってやってきました。フルークのカラーをウォーターメロンに変えて50前後のSOSOを追加したものの、狭いポイントをシェアしているので、キャロでの信頼度ナンバーワンのリザに変えてタイトに底を攻めることにしました。ペットボトルや潰れたオイルの缶、ボートオイルのボトルらしきものなんかを釣り上げつつも、同じゴロタと思えるストラクチャーからバスを数本程抜いたところで靴を釣ってしまいました。ティラピアに始まって、ヘンなものばかり釣り上げる日です。朝の宙吊りに続いてラモンのウケを取れました。アタリが遠のいたあたりで、バスがあまり底にいないと思うと告げるとバモノスとなりました。


全く足りず

 移動した先は、去年、ガイドのクリスがラトルトラップを指示したところの先にあるポイントでした。昨年は湖の真ん中にティラピアネットが山のように張られていましたが、この奥にまでは進みませんでした。奥までボートを進めると垂直岩盤の岩場があり、対岸との間には細い立木群が顔を出していて、水深が無いことが見て取れます。先行者がいたためか、ここでもリザ・カロリーナの指示が出ましたが、水中は細い立木だらけでした。アタリが無いのでスピナーベイトを試そうと思っていたところ、ラモンがリバイアサンを結んでいました。やはり魚が浮いていると判断したようです。ロッドの高さを変えてリバイアサンのただ引きを繰り返したもののアタリがありません。ロッドの高さを調整しつつストップアンドゴーに変えてみるとチキータ連発です。水温が高いので水中でとまりませんが、緩急つけた方が良いみたいです。
 気づくとフロントフックが全部曲がっていて、3回程直したあたりで折れて交換する事になりました。元々細いフックでしたからしょうがありません。少しバイトが遠のいてきたようなのでレンジを変えてみるべく、フックが新品という理由だけでベビーシャッド75SPに変えるとまたもヒットが続きます。こちらもフックを交換しながらの釣りとなりました。ラモンはステイシー90やダイバジンヘビーヒッターで連続ヒットさせましたが、二人ともあっても4〜5lb程度のチキータまでです。マッドペッパーのサスペンドに変えてチキータを追加したところで11時前となってしまいました。先行者のアメリカンは、飲み競争してるんだか数釣り競争なんだか判りませんが、ともかくご陽気なチキータ天国を楽しむつもりのようでしたが、こちらはもう十分です。この場に入っていたスクールはチキータばかりと考えて、今の時間でデカいのが釣れるところに行きたいとオーダーしてバモノス。ハイスクール跡ポイント近くの馬の背でキャロを試しますが、チキータ少しで終わってしまいました。

 ボートランプでbassmexさんとキングさんの釣果を聞くと、大きいのがこないとの事でした。シャッドやサスペンドミノー、サーフェスクランクで釣れるのですから、やはりバスは水面下1〜2M程にサスペンドしていて、水面〜表層を意識しているのでしょう。そんな話をしていると、食堂でどこの道で釣ってたんだ?とアメリカンに聞かれました。はて、何の事やらと判らずにいると、靴釣ったんですか?とbassmexさんに通訳していただきました。もちろん釣り上げましたとも! 魚かと思ったんでしっかりとスイープにフッキング、靴の横を貫通していましたし。ラモンに続いてアメリカンな人達にも笑いが取れたので良かったことにしておきます。そそくさとリリースしたので見られてないと思ったんですけどねぇ。写真でも撮っておけばよかったかな? 食事を終える頃から本格的に降り出してきてしまいました。


エルサルトの弁慶の図

 13時過ぎにノックがありました。人数が多いから出発したいとの事です。午後からさらにアメリカンな団体さんが来ていたのでロッジが満杯だったようです。シエスタをとっていたわけではないので出発する事にしました。ボートが走り出すと雨足が強くなってきて、風を切るとかなり寒い状況です。午後イチはやはりキャロ場でした。初日から午後イチのキャロ場は悪くないので、今回も期待してフルキャストしますがノーバイト。チキータすら食ってきません。ファットフリーシャッドやベビーシャッド等のハードルアーも試すもののノーバイト。60に一番近いと思っていたポイントなだけに残念です。

 午前のサスペンド系が効いたポイントに移動してきましたが、リバイアサンのポンプリトリーブでチキータ1本だけ。他のシャッドに変えつつ魚の深さを探ろうとしていると、しばらくしてラトルトラップへ変えるよう指示が出ました。どれが良い? と土砂降りの中で持ち込んだバイブレーションを見せると、本家ラトルトラップではなくTDバイブのアユカラー。細い立木がたくさん沈んでいるのが判っているので、その上を通せという事かとリーリングを調整して3本あげたところ、違う、もっともっと早く巻くんだ、というアドバイスが出てきました。ラモンの指示通りにするとエラく早い巻き方です。着水後即巻き始めるバズベイト感覚でキャスト、18gあるのに深くても1Mは潜らせていないような巻き方ですが4キャスト連続4連続ヒットをかわきりに、下は30から上は50オーバー程度のチキータばかりとはいうものの延々と釣れ続けます。フック交換を何度したか忘れました。ラモンもTDバイブの黒金で釣り続けますが大きいのが出ません。途中でアメリカン艇がやって来て、やはりバイブレーションで数を釣っていました。自分が釣った数は、5本釣るごとにタバコのフィルターを噛んで目安にしていたのですが、予備のタバコをロッジに忘れて少なくなっていた事もあり、25本目で面倒になって止めてしまったので数が判らなくなってしまいました。タイムアップまで釣り続けられそうでしたが、ふと時計を見ると16時前。今日のこのポイントは大きいサイズが出ないみたいだから移ろうとバモノスをねだる事にしました。ラモンはグランデもくると言うのですが、今日はグランデ入ってそう? と聞くと、もっと良いところがあると思うというので移動してみよう、という事になりました。釣り場をシェアしていなければ素直に従っていたと思うのですが、入っていたスクールが小さめで入れ替わりもなかったような感触もありましたし。

 移動した先はワンドが連なった本湖のポイントでしたので、カケアガリでキャロかと思ったらセンコーワッキーの指示。フルークとセンコーを混ぜながら撃つものの5インチヘビースワンプに10cm無い子バスが食ってたり、フルーク7インチと同じくらいのサイズをフッキングと同時に水面を飛び出させてしまったりしていると、ここも少し外している気がしてきました。コバッチポイントじゃなくて大きいのが釣りたいと言うと、ここはどうやらベイトの回遊ルートらしく、デカバスが付いている、またはさしてくるところとの話です。ならばと粘りましたが撃沈。ここではジャパンナイズドされたかのようなコバッチばかりあげたところで時間切れとなりました。


雨のエルサルト

 ボートランプに戻ると、bassmexさんとキングさんのボートは、エンジントラブルのためにエレキで1時間かけてボートランプに戻ってきたそうです。そんな災難の中で、キングさんは何もない湖の真ん中で、マグナムラパラの7インチを使って57cmをあげたとのこと。災い転じて福となす? というか、7インチって? 湖の真ん中? 深さが10M以上? 潜っても1Mいかないだろう、ってルアーでですか? 頭の中を疑問符が飛び交いました。やはり、ベイトにバスが付いているというのが今の状況のようです。ベイトを探す釣りなんて、複雑な形をしたエルサルトじゃとても難しい話ですし、ガイドも釣れるかどうか判らない湖の真ん中にキャストさせる事なんてできないでしょう。少しばかり困った状況にあるというのを実感してきました。沖のディープと行き来がしやすいようなカケアガリであれば釣りが成立すると考えていたのですが、ベイトをどれだけ狙えるか絞るべきだと考えを改めました。

 バイブレーションへの反応の良さやトップへの出方から考えると、活性は間違いなく高いと思えますし、既にフッキングダコができているくらいです。魚のコンディション等考えると、シャローにデカいのが付いているのであれば釣れない理由が見あたりません。そんなに大きくは外していないとは思ったのですが。おそらくは湖中に魚が散ってしまっているタイミングだったのでしょう。グランデは湖中に散ってベイトを追い回していると考えると、バスがストラクチャーに付く時期になれば、今期のエルサルトはかなり期待できそうです。

 食事をしながら情報交換していると、ラトルトラップ場はbassmexさんとキングさんが過去9lbに遭遇したポイントでした。結果的には数釣りになったものの、ラモンはやはり一発を狙わせてくれていたようです。

 気になったのは、雨の中、ネットを山のように積んだ漁師さんのボートと何度かすれ違った事です。明日はネットが入りそうでした。


4日目 雨のち曇り

 ノックで起こされると雨が降っていました。寒冷前線通過に伴うものだそうで・・・。なんで私がメキシコに来ると寒冷前線に当たるんでしょうか? 雨だけなら良いんですが、黒雲の間に雷光が走ります。ボートで暗闇の中を疾走していると、デッキが雷に照らされるのが嫌です。縦には落ちてこないものの、立木のシルエットが浮かぶのが恐ろしいと思いました。ラモンは平気平気と請け負ってくれますが、雷が近づいてきたら岸にボートを着けて待避しようと提案するつもりでした。

 本降りの中、一瞬岸を照らす雷を頼りにトリパクをキャストします。チキータ2本上げた後、岸際(の、つもりです。雷光が無いと見えません)に落としてから立木の横を通すと、それまでは雨音で聞こえなかったバイト音がはっきり聞こえました。よくは見えないもののエラ洗いしてる音が聞こえます。ラモンがネットを掴んで、スロー、スロー、と言うのですが、ともかく立木群から離すまで寄せないと。スローもへったくれもないとボートに寄せると潜ってくれますが、さほど重くはありませんでした。やはり55cm、長さも重さも足りませんでした。チキータを追加しつつ、雨足が弱くなってきたところで次のシャローにバモノスしたものの、魚が水面を意識しているもののトップにまでは出てくれない感じです。ロッドを下げたトリパクでチキータをあげてからルドラを試してみましたが、やはりさほど潜らせずに使うと40ない程度のチキータばかりが食ってきました。センコーノーシンカーやフルークに変えても似たようなチキータばかりなのでバモノスとなりました。


トリパク好調の図

 移動途中、あちこちでティラピアネットが張られ始めていました。予定より1日早いです。ここら辺りはメキシカンの本領発揮というところでしょうか。既に十重二十重にネットが張られたところは、ラモンが重点的に撃たせてくれた場所ばかりでした。やはり良いポイントを撃たせてくれてたんだと思うものの残念です。食いは落ちるでしょうが、落ち着けばネットを嫌ったデカバスがストラクチャーに付いてくれるかもしれませんので、ネットの有無も、たぶん善し悪しといったところなのでしょう。

 移動した先はラトルトラップ場でした。ちょっと遅くリーリングすると、しっかり見てるラモンからリーリングが遅くなってると注意が入ります。向こう合わせで巻き続けますし、チキータ爆発で少しばかり面白みが足りません。もうチキータはいらないんだけれど、などと思いつつも、bassmexさんとキングさんの経験もあることですし、ここはラモンを信じるしかないと黙ってキャストし続ける事にします。個人的に好きなTDバイブではなく、おそらくは使いどころが全然違うレッドアイシャッドでしたが、下品なまでにピカピカしたシルバーでなければダメとの事です。
 着水と同時に巻き始めては向こう合わせでバスを釣ること何本目でしょうか。この日は雨足が強くてタバコのフィルターを噛んでいるとぐっしょりと濡れてしまうので、最初から数を数えるのを止めていたのではっきり判りません。おそらく20数本を越えたあたりで今までとは少し違う魚がかかりました。バイトと同時にドラグが引き出されますがエルサルトなら珍しいわけでもないですし、また5lb程度だろうと思って簡単に寄せ始めますが、なかなかに粘ってくれて姿を見せてくれません。魚体が見えない内からラモンはネットを掴んでいて、スロー、スローと繰り返しますが、大した魚じゃなかろうと気にせず寄せ続け空気を吸わせてみると、そこそこの長さがありました。60かもと思った途端に慎重になってしまいます。バレないようロッドを下げると、こちらの弱気を察するのか好き勝手に走り回ってくれます。ようやく空気を吸わせてネットに誘導するものの、ネットをすり抜けて船尾まで走ってくれ、エンジンに巻かれないようロッドを水中に突っ込んで逃れました。再度空気を吸わせてようやくネットに収め、ラモンがネットに絡んだフックを外している最中にメジャーを用意し、自分で魚を取り出して測ると59cmを僅かに越えたところ。また足りませんでした。ようやく重さを測る気になるサイズが釣れたのですが、初日に釣ったバスの方がよほど重かったとラモンに笑われてしまいました。自分で持った時から重くないと判ってはいたのですが6lb3ozとまったくふるいません。60か9lbオーバーが釣れるまでは拳をバスの口に入れない、湖上でテカテを飲まないと誓った身としては、かなり寂しい重さでした。あと1cm不足かと呆けて写真も撮らずにリリースしようとしてラモンに止められる始末でしたが、それでもこのくらいになると結構嬉しいサイズでしたよ? 釣った後の一服も美味しかったですし。その後もチキータを追加しつつ粘りましたが50オーバーのSOSOサイズをあげたところでヒットが止まってしまいました。


短いです

 午前のラストにもう少し大きいのを狙わせて欲しいと移動している途中、風で多少はカレントがありそうなところで止めてもらい、ワイルドアイ・サスペインディングスイムシャッドの中層引きを試したところ、50前後ばかりが4本きました。これはいけそうと思ったものの5本目からは沈黙してしまいましたけれど。ネットが入っているワンド近くの馬の背でキャロを撃ちましたがチキータ1本で終わってしまいました。どうやらネット効果が出始めてしまったようでバイトがさらに少なくなってしまってます。

 bassmexさんとキングさんに聞くとフルーク7インチで少々との事でした。ネットが入ると、ネットの間を撃つしかありません。特にネットが入った直後は、バスに口を使わせられる正解の数がとても少なくなるように思えます。エルサルトのバスはとても素直だと言えると思います。しかしその分、ネットが入ると落ち着くまでスプーキーな状態になっていると感じました。バスがストラクチャーに付いていれば話も違うと思うのですが、この日の午前、最後に行ったポイントも、ネットが入って間もないので口を使ってくれるだろうと楽観的でしたが結果はさんざんでした。


エルサルトの雨パート2

 午後はボートランプで60かノーフィッシュかで良い、ともかくベイトがいるところを撃たせて欲しいと注文してからボートを出して貰いました。いきなりラトルトラップ場から開始です。スクールが入れ替わっている事を期待しつつ、ネット脇を通し始めて5本チキータを上げたところでネットのおかわりが入ってしまいました。移動しつつ追加されたネットの脇もやってみるもののノーバイト。
 この後はシャローを完全に捨てて、あちこち回ってはリザ・カロリーナのロングステイを中心にして撃ちまくるものの夕方までデコり続けました。ラモンも手当たり次第にテキサス、クランクやらサスペンドミノーやらハードルアーを中心に投げ、正解を探してくれましたが全くヒットがありませんでした。
 夕方、昨年最大魚を釣った立木群のポイントに来ましたが、バクラトストンのライトジグヘッドでチキータ4本の追加で終わってしまいました。立木では反応がほとんど無く、立木とシャローの間にバイトが集中していました。キャロでは放置からリアクション狙いのショートリーダー、三つ叉サルカンでのハマキャロとあがいてみたのですがショードバイト1回きり。キャロとハードルアーがダメならと選んだバクラトストンは反応がよく、バイト数は10回ちょっとくらい、7ヒット4キャッチで、予想していたとおり水深1〜2M前後でのヒットでした。立木周りを結構タイトに通してみたのですが、ミスキャストした明後日の方向でのバイトがあった事をラモンに告げると、立木から離れたボートポジションをとってくれましたのが良かったのだと思います。ここからはタイムアップまでの僅かな時間は悪くなかったのですが、サイズはもちろん、2桁すら釣れない結果になってしまいました。ネットが入った当日はやはりかなり厳しいと思います。ただ、ネットがあっても魚のポジションが変わるきっかけにもなるとも思いますし、バスが落ち着いてくれば数も釣れることでしょう。ただ、デカイ魚ほどスローな釣りでなければ口を使わなくなってくるとは思います。


エルサルトの虹

 ラモンはノー残業がポリシーなのか、いつもキッチリ17時30分にはボートランプに戻ってきます。ボートランプに最初に戻ってバンを待っている間、アメリカ人アングラーに釣り方やサイズを聞くと、午後はセンコーのテキサスで7本だったとか。どうもカケアガリを中心に攻めたようですが、あまりサイズもでていないそうです。ところがbassmexさんとキングさんは、少し水が悪いらしいものの、ワンド内で5インチスイムベイトの浮かせ釣りで55cm前後を何本も上げたとのこと。ワンドの真ん中にベイトが固まっていて、その下でベイトに付いていたバスを狙った釣り方だそうです。40g以上もあるスイムベイトで水深2M前後の中層狙いをするというのも凄い釣り方ですが、この状況にアジャストできる経験値の差がハッキリ出てしまいました。やはり釣る人はキチンと釣ってきます。ネットの有無にこだわった自分の釣り方の浅さを痛感させられました。どれだけ良いポイントに連れて行ってもらっても、釣りの幅が狭くては意味がありませんでした。5インチスイムベイトを見ると大きさに躊躇してしまうのですが、エルサルトでは大きいとは言えないんですね。ビッグベイトは買ったことすら無かったんですが、帰国したら試してみようかと思い始めました。


5日目(半日) 晴れ

 多少曇ってはいるものの太陽が戻ってきました。10時半にはボートランプに帰着しなければならない短時間勝負なので、今日も60かノーフイッシュかどちらかでいい、ベイトが集まってるところで、とラモンにオーダーしてからの出船です。


朝の重装備

 ワンド内をトリパク絨毯爆撃開始です。岸際で50オーバー程度を頭にしたチキータを数本とティラピア4本。確かにティラピアの魚影が濃いポイントでした。連続してティラピアが釣れるとは思いませんでしたが。チキータにかまってる時間が惜しく、リトリーブが自然と早くなっていたようで、ラモンから、ネットが入ったからもっとスローに巻くようにアドバイスがしょっちゅう入りました。とにもかくにもゆっくり引かないとダメとの事です。150M程エンジン移動してからアドバイス通りにルアーが動く最低の巻き取りで追加したものの、数本ボート際でバラシてしまいました。やはり最終日になると焦りが出てきて、サイズが小さいと見るや扱いがぞんざいになってしまいます。サイズが出ないので朝日が昇らないうちにシャローを見切ってラトルトラップ場へとバモノスとなりましたが、こちらはノーバイト。僅か10数投程度で見切る事となりました。次のポイントに移る前にラモンのお兄さんのティラピア漁に出会うと、なにかまったりと話をしています。頼むからさっさと行こうとは思うものの、アチラでは挨拶の範囲でしょう。ネットの脇で釣りをさせてもらっている身としては待つしかありません。

 続いて比較的傾斜のあるカケアガリに立木があるポイントで1ozスピナーベイトとクランクで攻めましたがナベには全くアタリなし。ディープシェイカーで2本だけチキータ追加したものの、ここもどうやらハズレのようです。ベイトと一緒にバスが差してくることを期待してのポイント選択だったらしいのですが、残念ながらタイミングが合っていなかったようでした。

 ラストはボートランプに向かう途中にある馬の背でした。アングラーズイン前の方が好みだったのですが、あちらは前回ラストフィッシュに恵まれなかったのでバモノスのおかわりしないでおくことに。水位が全然違うので最初は判りませんでしたが、指示通りリザ・カロリーナのフルキャストを繰り返す内に、去年バイト同時にリーダーを切られたポイントだと判りました。前回は底がどうなっているかサッパリでしたが。あちこち探るとショートバイトが何回かありましたがノせられません。キャストしてはラインを引き出して落とし込み、かなりスローに底を探りなおしてようやくヒットするもののチキータです。ラスト20分というところでラモンが好きなルアーを使ってみるよう薦めてくれましたが、最後に連れて来られたこのポイントは、信じて投げるだけの価値があるところだと思えましたので、ラモンのアドバイスを信じているからいいとよ、と、リザにこだわることに。馬の背でようやくチキータを3本追加したところでタイムアップとなりました。最後のバスは40ちょっとしかないチキータです。最終日はチキータばかり10本強と、なんともパっとしないエルサルト釣行が終わってしまいました。ボートを下りる前、この4.5日の間付き合ってくれたお礼を言って、ラモンと握手してから慌ただしくロッジに向かいました。


昨年は良かった、今回不調だったシャロー

 ロッジに戻ると荷詰め開始、予測通り12時10分にパッキング終了、弁当にナチョスをもらってからスィギスと握手、後ろ髪を引かれつつもロッジを後にしました。去年はクリスマス前の渋滞でとんでもない目に遭ったので、気が急いていてロッジスタッフへのチップを渡すのを忘れそうになっていましたが、ここだけの内緒という事で。弁当のナチョスはとても美味しかったですよ。午前半日の釣りをされる方は、最終日にぜひ弁当にしてもらえるよう、事前に話しておく事をお薦めします。


トロフィーサイズ

居心地の良い食堂

ロッジのスノーマン


4,帰国

 途中でガソリーナを入れつつもMZT到着は予定より早い14時15分、全てが予定通りならば、あと1時間弱は釣りができた計算ですが、メキシコでは突発的な事故渋滞もあるので十分に余裕を持って移動すべきです。特に空港絡みでは、2時間以上の余裕を見ておくべきです。bassmexさんとキングさんから生々しい現地の話を教えていただき、この点はよくよく理解できました。預入荷物2つのUSD40にTAX1.5、計USD41.5を支払ってからMZT内でコーヒーを飲みつつ呆けた時間を過ごしました。帰りの便では税関申告書を言わないと貰えなかったりと、アラスカ航空らしいところもありましたが、LAXには定刻通りに到着しました。再入国審査はアッサリと通りました。結構な数のバスを自分でフックを外しましたが、あまりバスの口を持たないようにして指紋を壊さないよう注意していたのが良かったのだと思います。ロッドケースはやはりエレベーター前に置いてありました。

 トム・ブラッドレーの前でタバコをふかしていると、恵まれない子供への募金活動に出くわしてしまいました。空港のスタッフが空いた時間にやっているようにも見える格好ですが、彼らが話しかけてきても相手にしないようにしてください。


MZTのAS便

 赤いマークのあるシャトルバス乗り場で15分程度待ってハシエンダホテルのバスに乗り込むとかなり疲れが出てきていました。事前にハシエンダホテルにメールで問い合わせ、シャトルバスを呼ばなくても定期的に巡回し続けているから呼び出し不要と確認していましたが、試しにシャトルバスの端末を弄ってみてもハシエンダホテルの呼び出しはありませんでした。

 単語のみで会話するのも慣れてきていて、禁煙部屋を喫煙部屋に変えてもらったりしつつ部屋に入ると20時40分でした。ハシエンダホテルは空調の音がやたらと大きく、壊れているんじゃないかと思うほどでしたが、ハワードジョンソンより少しばかりアメニティが充実していてベッドも快適でした。ホテル前にはスーパー、シズラー、サブウエイ等があり、飲食に困ることはありません。機内持ち込み用のバッグが壊れてきていたので、スーパーに行って裁縫道具を探し回っている内に面倒になってきて、スーパーのグランデ級のハンバーガーやサンドイッチを買ってきて夕食兼朝食にしましたが大失敗でした。サンドイッチはあまりに大味すぎてしみじみと不味く、ロッジの口福な味に慣れた舌には耐えられなくて、結局ハンバーガー屋に買い直しに出かけることにしました。モーニングコールをフロントに頼み、夜中までチクチクと鞄を補修してから就寝、モーニングコールに起こされるまで熟睡していました。

 ハシエンダのシャトルバスは15分に1回程度巡回するという事だったので、便の出発3時間前にチェックアウトすると、客が私一人しかいないのにすぐバスを出してくれました。意外とサービスが良いホテルでした。

 大韓カウンターではスーツケースが重量オーバーだったようですが大目に見てくれました。機内持込バッグの補修が心許なくて重い荷物をスーツケースに移したためですが、アメリカンな客の荷物は本当に大きくて重そうでしたから勘弁してくれたのだと思われます。大韓はこういうところのサービスは良いんですが。


ハシエンダホテル

ホテルのシャトルバス


5,釣りのまとめ


効果的だったハードルアー(釣れたブリッツマックスとTDバイブ黒金はロスト)

 今回も湖上でテカテを飲むことができませんでした。60が欲しいのにカスリもしませんでした。逆襲しようと乗り込んだら返り討ちにあってしまった心境、気分はボーズです。腕の問題があるのでアテにはできないと考える方もおられるでしょうが2ピースは使い物になります。しかし、ラインだけは失敗したと思っています。柔らかいナイロンなら30lbが妥当だと思いますし、キャロで使うフロロは25lbだと毎晩巻き替えが前提じゃないと怖くて使えません。フロロ30lbを使いたいと思ったシーンが何度もありました。自分の技量では30lbは慣れないと使い物にならないと思いますが。

 今回の敗因は魚の位置を最後までしっかり掴めなかった事につきると思います。今にして思えば、右往左往しつつも試行錯誤してる間に釣行が終わってしまった感があります。4日目は、朝からラモンにかなり注文をつけて移動してもらいましたが、ラモンはいやな顔一つせずに、アドバイスを加えつつ応えてくれました。エルサルトでベイトについたバスを探すのはちょっと難しく、今回のように正解を見つけられなくてもSOSOサイズまでならどうにでもなると思うのですが、デカバスはさっぱりでした。途中、ネットが入りましたが、スィギスによるとネットが入った後に12lbが出たそうです。ネットはバスの口を使わなくさせる要因だと思いますが、状況は刻々と変わりますので、仮にネットに当たったとしてもネガティブにばかり考える必要はないと思われます。12lbなんてのが出てるくらいですから、バスがストラクチャーに付きやすくなる要因かもしれませんし。ラモンはステイシーのトゥィッチで釣ってましたが(ガイドは何を使ってもトゥィッチする気がします)、バスのポジションは深くても2Mあたりで、水面までは出にくいものの表層を意識していたような気がします。たまたま行ったポイントがそうだったのかもしれませんが、シャローや立木にはチキータばかりで、サイズには恵まれませんでした。

 今回はハードルアーが比較的好調でした。サスペンド系でのポンプリトリーブかストップアンドゴー、バイブレーションの鬼引き、クランクをゆっくり巻くとそこそこ数が出ました。ワームなら基本的にキャロが信頼できると思います。スローな釣りを強いられるリグはグランデへの近道だと思います。フックは根掛かり、またはチキータでも何回か釣れる度にヤスリをあてて研ぎ出しました。ガイドにやってもらう時間が惜しいので自分でやって手返し良くする方がお薦めです。伸びたトリプルフックはプライヤーで直しながら使っていましたが、下手に直し続けて伸びきるか、折れる前にこまめに交換する方が無難です。がまかつのトレブルRBのヘビーとミュディアムヘビーを交換用に持ち込みましたが、度々伸ばされて予備のトリプルフックが心許ない状況でした。50程度のチキータですら3〜6を簡単に伸ばしてくれます。ちなみにトリプルインパクトのフックは2回交換してます。ラインチェックも同様にこまめにやっておく方が良いです。思わぬ所でラインに傷が入ったりしていますので。今回はラインが細かったので特に注意し、派手に根掛かったり、ちょっと数が釣れるとラインをカットしながら使っていました。

 ラモンはバイブレーションならピカピカの銀と黒金、ミノーだとほとんど銀系ばかり使っていてゴースト系は全く手が伸びていませんでした。バイブレーションならこの2色が基軸になるようです。ミノーは銀系が良いそうですが、クランクだと何色でも良いようです。ルアーを見せながら聞いてみたところ、クランクのカラーはホットタイガー、銀、黒金等、どれでもいいというような回答でした。

 ポッパーも何色でもいいようなのですが、フェザーフックの有無にはこだわりがあった気がします。ただし、トップは遠投性重視でないとかなり厳しいと思います。ラモン曰く、エルサルトはポッパーが効くそうで、カラーを聞くとどれでもいい、サイズについて大きいのか小さいのか聞いてもどれでもいいというような事を話していました(これは質問の意図が上手く伝わっていなかっただけかもしれません、念のため)。

 ハードルアーの殊勲賞はトリプルインパクト105で、隠れた殊勲賞はブリッツマックスでした。ブリッツマックスは文中では触れませんでしたが、ちょこちょこと少しずつ投げていた割には結構数が釣れてフック交換が3回必要になりました。バイブレーションは早く引けるものであれば、色以外はなんでも良いようです。

 ワームはリザード、センコー、フルークで完結してしまいました。フルークは7インチとウェイト付きのツイストロックを使いましたが、シンカーの重さが足らずに少し困りました。ラモンは白ばかり使ってましたがウォーターメロンも効果的でした。センコータイプはレインズのヘビースワンプと元祖センコー5インチを使いました。5インチ無いバスも食ってきてしまいますが、テキサス、キャロ、ワッキーへと多彩に使用できるのでお薦めです。リザードはマグナムリザードのみです。ラモンはウォーターメロン・シードばかり薦めてきたので、こっそり隠れてグリパンやジューンバグも使いましたがウォーターメロンとの差はあまりなかったように思います。個人的には今回はジャバロンが活躍しそうな気配がありました。数本、下手するとと1本釣っただけで裂けてしまうので持ち込みませんでしたが、持ち込んでおけば良かったと思っています。

 ロッドの梱包はサランラップを巻いた上で緩衝材を詰める方法がお薦めできます。バズーガの上下にはスポンジも仕込んであるのですが、タオルで調整を加えると動きません。なお、バズーガの開けて欲しくない場所はガムテープで巻いておけば問題ありません。個人的にはエルサルトではロッドが長い方が有利だと思います。持ち込んだ短めのロッドは使い道が限定されすぎて、あまり役には立ちませんでした。


ロッドの梱包、緩衝材を入れるとケースの中で立ちます

 就寝前にエアコンを切ってハンドクリームを塗りたくっていたのが効いたと思うのですが、テーピングは不要になりました。地味ですが手のケアは効果的ですので、こちらは是非お薦めしておきたいと思います。

 失敗というと、今回は忘れ物が多くてほとほと困った場面が何回かありました。体調を崩す前にパッキングしておけばよかったんですが。

 この他の失敗としては、大韓のマイルはスカイパスでやはり貯めない方が良かったことでしょうか。説明や手続きがいいかげんだったりで、大韓のスカイパスはメキシコ以上にメキシカンっぽいので個人的には全く信頼できません。2ピース釣行者にはサービスが良い会社なんですけれどねぇ。



[以下アンケートより抜粋]
●釣果はどうでしたか?(わかる範囲、概算でも構いません)

 あなたの本数:[   ]本
 大物ベスト5 (体重順でも体長順でもお好きに)
  (※○.○lbでも○lb○ozでもOK。1lb未満の表記に注意。1lb=16oz)
  1位:体重:[6]lb[3]oz  体長:[59]cm
   ルアー:[レッドアイシャッド] 色:[ブリーディングクロームブルーバック]
   リグ:[  ]  バイト深度:[0.1〜0.5]m
  2位:体重:[  ]lb[  ]oz  体長:[57]cm
   ルアー:[マグニナムリザード] 色:[ウォーターメロンシード]
   リグ:[ヘビキャロ]  バイト深度:[2〜3]m
  3位:体重:[  ]lb[  ]oz  体長:[55]cm
   ルアー:[トリプルインパクト]  色:[ブルーシルバー]
   リグ:[  ]  バイト深度:[0]m
  4位:体重:[  ]lb[  ]oz  体長:[55]cm
   ルアー:[マグニナムリザード] 色:[ウォーターメロンシード]
   リグ:[ヘビキャロ]  バイト深度:[2〜3]m
  5位:体重:[  ]lb[  ]oz  体長:[  ]cm
   ルアー:[         ]  色:[         ]
   リグ:[         ]  バイト深度:[ ]m

 50cm超の本数:[11]本 (うちロクマル[0]本)
 7lb超の本数:[ ]本 (8lb台[ ]本、9lb台[ ]本、10lb台[ ]本)

 [50中盤以上でなければ1本を除いてそのままリリースしました。50オーバー確実程度ならどれだけ少なく
  見積もっても10〜15本程度は間違いありません。最低でも20本以上、おそらく30本以上だと思います
  が、小さいサイズなので数えてません。上の50cm超は測った数だけです。]

●全体的に最も効果的だったと思う場所や深さ、ルアー、釣り方は?
 [水深1〜2M。バスはサスペンドしていたと思います]

●大きい魚に限って言えば、どんな場所、深さ、ルアー、釣り方が効果的?
 [大きい魚は釣れませんでした。参考にならなくてごめんなさい]

●あまり反応がなかったと思われる場所や深さ、ルアー、釣り方は?
 [時期の問題でしょうが、立木等の水上から見えるストラクチャーや底はチキータ天国でした。デカバスは
  シャローには付いていなかったと考えています]

●今回のベストルアーは?(名前/大きさ/重さ/色 ※複数回答可)
 [トリプルインパクト105。ロングキャストと早い釣りと遅い釣りを両立させられる点で優れていました。
  ただしマグナムリザードとフルーク7インチは必須です。ディップマーカーも]

●釣りに関して他に読者の参考になりそうなことはありませんか?(テクニック、トラブルやその対処等何でも)
    [今状況に限ってはガイドのお勧めルアーではデカバスは取れないと思います]



[サイト管理者より補足]
ロサンゼルス空港のターミナルビルはこの時点でまだ工事中だったため、釣行記中の荷物再預け入れ場所は「仮設」と考えておいて下さい。工事が完了した時点では場所や見た感じが変わっているだろうと思います。いずれにしても必ず誰でもすぐわかるような場所になってるはずだし「Baggage Drop」という表示もあると思いますので見逃すことはないでしょう。

この方は2回目ということもあってかもう50センチでも「雑魚」扱い、55センチでも「だから何?」って感じですね。日本じゃ考えられませんけど、でもこの心境、メキシコ行ったことがある人はよ〜くわかるはず(笑)。

前回白色のカード(I-94)で入国したというのを私達も今回初めて聞いてビックリ。白色(I-94)はビザ保有者用。通常の日本人観光客(ビザ不要)のアメリカ入国カードは緑色(I-94W)ですので皆さんお間違えなく。日本発の便の乗客は観光客のほうが圧倒的に多いので緑色(I-94W)を配られるのが普通ですが、ひょっとするとアテンダントさんが「ビザは?」と質問していたのをよくわからないまま「はい(ビザ持ってる)」と答えてしまったために白色を渡されてしまったのかもしれません。

円高だし、安いものをキッチリ選んで組み合わせればすごく格安な釣行を自分で組み上げることが出来ます。メキシコのフィッシングロッジを使った釣行は現地の空港に着きさえすればあとは何も心配がなく非常に簡単ですから皆さんもぜひチャレンジやってみたらいいんじゃないでしょうか。わからないところは聞いていただければお答えします。


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今回の釣行記もぜひ参考に。 「役立つサイト」目指してます! →今日の
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