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トップ > 釣行記・お便り > 2005年7月 メキシコ、レイク・エルサルト釣行記

★★ 釣行記や写真を頂き感謝!先輩達の体験談こそが次の釣行者の大きな助けになるのですから ★★

「エルサルト大爆発」(Revenge of Yoshi)」 [大阪府・新谷様]
2005年7月 メキシコ、レイク・エルサルト

平成17年6月18日琵琶湖 赤の井沖に浮かぶボートの上で・・

「釣れんねー」
「今日はあかんね」 
−暫し無言−
「メキシコ良かったよね」
「また、エルサルトでデカイやつ釣りたいね・・」
−再び、暫し無言−
「行こか?」
「どこへ?」
「メ・キ・シ・コ」
「えっ、まじで?いつ?」
「7月」
「いいよ・・えっ7月?」・・・・・

こんなお気軽な会話がかわされ、なんと6月20日には7月中旬エルサルト遠征計画がスタートした。しかし、この短期間にロッジ・航空券・LAホテル等の手配を自分たちで行うのは”ありえない”というか”ムリ”ということで、またも(一昨年に引き続き)「Access!海外バスフィッシング」に駆け込み相談をすることになった。
この時期は、やはり航空券のほうの調整が難しく、結果的に7月中旬で可能な飛行機をおさえ、それ見合いでロッジ・ホテルを押さえにかかるという難しい調整をお願いすることになってしまった。しかし、流石というかお見事というか・・なんと翌21日には7月13日出発という日程が決まってしまった。本当、このスピード素晴らしすぎです。しかも、LA往復も格安チケットの手配をしてもらうことができ、実釣5.5日プランでコミコミ25万円を切るという価格破壊プライス! まさに何から何までお世話になってしまいました、スタッフの皆さん、本当にありがとうございました。

1998年に初めてエルサルトに遠征して以来、今回で4回目の釣行となる。その度ごとに「これで最後だ、頼む・・」と家族を説得してきたが、さすがに4回目ともなると家族も「怒り」を通りこし「無(む)」の境地に達したらしく、「好きにすれば」という一言で家族決済がおりた。レイクの雰囲気や行くまでの行程は把握できているので余裕をかましていたら、仕事に忙殺され、結局準備が整ったのは直前ぎりぎり。冷や汗もんであったが、さすが4回目ともなると、これまでの経験値がものをいい、タックルを含め旅行のための投資(?)は最小限度ですますことができた。

7月13日 11時に成田に到着。今回はロッドケースは宅配で空港に送りこんでいるんで国内の移動は余裕の展開。かなり早めについたんで足裏マッサージで時間をつぶし、13時に三輪さんと合流。三輪(以下相棒)さんとはトーナメントで知り合った釣り友達で、前回も一緒にエルサルトに遠征している。ちなみに前回は相棒にコテンパンにやられており、密かに今回はこの借をかえすのも大きな目標であった。

メキシコ釣行ご用達の大韓航空で定刻どおり出発。ロスには約40分近く早く到着し、入国審査・トランジットでの再預け入れも何の問題も無く完了する。荷物の再度預け入れのときには、受付けのガタイのいいおっさんが喋りかけてきた。
 「ターポン釣りに行くのか?」
 「違う、違うバス。でかバス」
 「そりゃあ嘘だろ、本当は女だろ。いいぞメキシコの女は!」
意味のない会話であるが、結構フレンドリーな感じだった。
そのままアラスカ航空のカウンターへ向かったが、皆さんの旅行記にあるように一番右側にある受付カウンターは結構混んでいた。なんとか搭乗ゲートまでダイレクトに行って、そこで手続きをすまそうと何回かトライしたが、やはり駄目で、結局、長陀の列に並ぶことに。列が長い上に、1グループあたりの処理スピードが異常に遅く、結局自分たちの手続きまでに小1時間くらいかかてしまった(今回は飛行機<成田→LA>が早めの到着したため特に問題はなかったが、定刻より遅れたりしたら結構焦ると思う)。

その後はメキシコ入国までは非常にスムーズ。さあ、荷物をとってエルサルトへ・・と思った瞬間、大事件が勃発。荷物をカートに載せているとなぜか相棒が呆然と立ち尽くしている。「どーしたの?」と聞くと「ロッドケースが縮んでいる」との返答。さっぱり意味がわからなかったが、そういえば、彼は7ftのロッドを持ってきたはずなので、6.6ftが一番長い竿である私のバスーカより当然長いはずなのだが、横にならべるとほぼ一緒に長さになっている。相棒が半泣きで中身の確認をしてみるとロッドが中で弓なりなっていたものの、幸い、竿の弾力で耐え切れたらしく、なんとかロッドは無傷、ぎりぎりセーフであった。多分LAでのトランジットで中身を調べられた時に、手違い(?)で当初より1スパン短いところでロックされたと思われる。しかし、ほんま無茶するワ、アメリカ人っていうのワ。


サバーバン

空港を出て、送迎のフランシス(よく言えばチャールズブロンソン風?)と合流。今回は事務所に寄らず一気にパパロタロッジへ向かう。お約束どおり車の中で爆睡し、17:00ごろ到着。部屋に荷物をいれ、食堂でひととおりスタッフに挨拶。ウエルカムドリンクのフローズンマルガリータを飲みながら、夕食の時間を打ち合わせし、早速部屋に戻って荷物の整理とタックルの準備を始める。結構めんどくさがりの自分は、ラインの巻き替えとか準備はあまり好きではないが、さすがのこのときのワクワク感は別物である。相棒とあれこれ話しながら、楽しい時間を過ごした。

夕食をとっていると、アメリカ人カップル(ねーちゃん とっても綺麗!)が帰ってきた。釣果をたずねると、二人で150匹は釣ったという。しかも10lbオーバーを2本 MAX11lbハーフ (←釣ったのは綺麗なおねえちゃん)「まじ?」と思いつつも速攻リグをチェックするとスイムベイトと10inパワーワームのキャロライナリグとの返答。スイムベイトはともかくキャロとは・・。でも期待感はレッドゾーンをブッチギリ最高潮に達したのいうまでもない。


POP-R

6lb

7lb

ビール一気

<1日目>
この日は遠足をまつ小学生のように興奮して、朝の3時頃から目が覚めてしまったいた。5時半にモーニングコーヒーを飲みつつ食堂へ。昨日のアメリカ人カップルは見当たらず、我々だけでこじんまり朝食をとる。6時10分くらいに車で出発。ボートの係留場に行くとガイドのセサが待っていた。セサには前回もお世話になっており、こちらのことを覚えていたようで「アミーゴ」と言って右手を差し出してきた。いきなりのフレンドリーな対応に感動し、こちらも「ブエノス ディアス」と言って手を差し出す。

さあ、いよいよ幕開けである。ボートはまず岬の先端のシャローへ。セサからはが「ポッパー」との指示。まずは実績抜群のPOP-Rを岸際へキャストし「ポコッ、ポコッ」と甘いポップ音で誘う。このルアーは日本で主流の首振りがたではなく、移動距離の少ないネチネチ型でピンを攻めるには最高である。今までの釣行でいろいろなポッパーをためしたが、エルサルトではやはりコイツに落着いてしまう。
相棒が3投目でファーストバスをキャッチ。そこそこのペースでバスがアタックしてくるがサイズは3lbまで。「やっぱ、今回もシャローは小さいのかなあ」と思っていると「ドッバーン」という音ともに相棒のスーパーPOP-Rが消え、ロッドがいい感じ曲がっている。「やっぱ、よー引くわ、ここのバス」と言ってランディングしたバスは6lb。「よーし、俺も」と思い気合をいれてルアーを動かしていると、またしても「ガボッ」という音ともに相棒がロッドを曲げた。どうやらさっきよりいいサイズのようだ。三輪さんがマジモードになりロッドを右左に倒して慎重によせてくる。しかし、セサがネットを持った瞬間、ジャンプ一番、フックアウト。多分7〜8lbはあったなあと悔しがる三輪さん。でも、この時、まだ7時15分、まだ実質釣りを始めて40分くらいしかたっていない。今のレイクコンディションのよさを実感するには充分であった。それから、いくつかの岬を回るが、グランデはでないものの前回よりはるかにデカイやつがまじる。魚影の濃さはテラピアの濃さに比例し、そこに、ブレイクと身を隠すもの(岩・木等)があればサイズが期待できる。午前中は二人で約70匹を捕獲。最初の滑り出しとしては大満足である。

シエスタをはさんで15:30から午後の部開始。結構風が強くなっている。午後からは本湖にところどころあるハンプの立ち木エリアに入る。当然ルアーはテキサス。実は私はこの(立ち木)の釣りが得意でない。そもそも、私のホームグランドの琵琶湖にこんなエリアは存在しないこともあり、どうもイメージが湧かないのである。こういう場所になると、いろいろな釣り場に精通している相棒の調子が俄然出てくる。バークレーの10インチパワーワームをあっという間に1パック使い切り、しかも釣れてくるバスの大きさも私より一回り大きい。「うーーん、なぜ??」と思い、見よう見まねでまねてみるも、やはり結果は同じ。イライラ⇒焦り⇒雑なロッドワーク・・と最悪の循環。
そうのこうのしているうちに、相棒がいい魚を欠ける。Hアクションのロッドがぶち曲がっている。横から見てもラインが枝に擦れゴギゴギいっているのがわかるが、さすがフロロの20lb。枝ごと強引に魚を浮かせてきた。あがってきたのは7lbバス。結局これが初日の最大魚であった。初日の釣果は二人で150匹。かなり楽しい釣りであった。

初日の夜は食事の後、テキーラを飲みながら恒例のスィギスとのディスカッションタイム。前回もそうであったが、とりあえず1日目釣ってみた感じで、2日目以降の攻め方についてスィギスに相談するのだ(とはいっても私もスィギスも双方英語が堪能でないので、紙とペンでの筆談がメイン)。1時間程度話していると結構いろいろなことが見えてくるので有意義な時間である。スィギスは非常に熱心に対応してくれるので、困ったことはなんでも相談してみることをおすすめする。10lbへのヒントは「ヘビーシンカー」、「スロー」、「お気楽フィッシング」、「マーカーペン」とのことであった。


相棒のデカバス

お気楽

耐える

7lb

でか口

<2日目>
この日も朝一は岬周りのトップエリアへ。昨日より若干食いが悪いが、それでも、飽きない程度に元気なバスが躍り出る。昨日あれだけの釣果があったので、今朝は二人とも余裕をかましていろいろなルアーを試す。バジェット、ジンガ、トリプルインパクト・・果てはS字系まで。どれも釣れるが、やはりPOP-Rの反応が圧倒的にいい。そういえば昨夜スィギスが「エルサルトで必要なトップウォーターは、POP-Rとザラスプークだ」って言ってたっけ。

この日は10時にはテキサスのエリアに向かった。どうやら昨日アングラーズインのボートが、午前中にこの周辺のエリアでいい釣りをしたという情報があったらしい。そこは昨日の午後のエリアと似ているが、岸に向かい同じライン上に立ち木がポツポツと続いている。どうやら150mくらいの長い岬になっっており、その左右がかけあがっているようだ。さっそく、スィギスに伝授された「コツ」を試してみることに・・。結果から言うと、アドバイスが劇的に効き、この釣りで私が8lbを頭に30本以上、相棒が9lbを頭に同じく30本位と、かなり挽回することができた。

「ヘビーシンカー」は読んで字のごとく、シンカーの重さをUPした。もともと日本ではウイード主体の釣りをするので、厚めのマットを破る以外は極力軽いシンカーを使っていいるのだが、ここではそれが裏目にでたようだ。立ち木エリアの水の中は見た目以上に枝が密集しており、当然、水中でラインが枝にひっかかってしまう。はじめに底をとっても、リグが船に近づいてくると枝に邪魔され底がとれなくなる(多分、宙ブラリンの状態になっていると思われる)。こうなるとまず7lb以上は釣れない、と言うより、小さいバスが先食ってしまう。常に底をとるためには、枝をクリアするたびに糸を送って底を取る必要があるが、枝にラインをもたれさせつつフォールさせることになるため、ある程度のヘビーなシンカーが必要と言うわけ。加えてシンカーが重ければ当然アタリがとりやすくなるため、アタリが分からない⇒アワセ遅れ⇒枝に巻かれ⇒ラインブレイクの回避にもつながる。ちなみに私は5/8ozのタングステンシンカーを基本にしていた。

「スロー」、「お気楽フィッシング」は基本的に一緒に意味で「ルアーをゆっくり動かせ」ということになる。ここのバスは大きくなれば大きくなるほどスローな動きを好むようで、特に10lbを超えるバスはその傾向が顕著であるとのこと。メキシコに行ったことがある人なら、よく見かける光景であると思うが、アメリカ人はスロー(ワーム)な釣りをしている場合、シートに座っている場合が多いというかほとんどである。そして、たいていビールを飲み、でかい声でしゃべり、笑っている。逆に日本人はリアシートであろうと必ず立って、「釣りたいオーラ」を発散させ、会話も無く釣りをしていることが多い。スィギスからは「アメリカ人のように釣ってみろと」言われたので、言うとおりにしてみると、これが釣れるのである。スィギスは冗談交じりで「メキシコのバスはオーラは嫌いなんだ」と言っていたが、実際のところは、座って釣ることによりノンビリした釣りになり、よりスローのアクションさせれるようになるからだと思われる。結局立って釣ると「スロー」とか「ステイ」がひどく、まだるっこしく感じるところが、座って喋って、ビールを飲んでいるとそれが気にならなくなるようだ。まさに大名フィッシングがもってこいというわけである。

昨日の釣りでのストレスを十分すぎるほど解消し、18時半くらいに向かったエリアは枯れたインレットにつながる結構大き目のワンド。ここでは、釣果というよりその光景に圧倒された。「バシャバシャッ! ドバッ! ドバッ! ドッバーン!」と直径20mくらいのエリアでテラピアが跳ね、横からバスが襲い掛かり、上からは鳥が次々と急降下するんですよ。ボイルなんてもんじゃない、まさにナ・ブ・ラ! はっきり言ってビビりました。はじめは二人ともあまりの凄さにおされキャストをしなかったほどである。ここにロングキャストでザラとかでかめのペンシルを放りこんでやると5lbクラスがもんどりうってでてくる。まさに、野生の王国! 本当に凄い光景であった。


9lb7oz

耐える

9lb10oz

ラトルトラップ

マグナムリザード

マーカーペン

<3日目>
朝一は1時間程度お約束の岬回りをして、8時を回った頃、セサが「バボノス%&%&&%$」と言った。バボノスの後がよくわからなかったが、どうやら「秘密のポイント」に向かうようだ。エルサルトにしてはロングドライブで20分くらい走って、支流部(幅10mくらい)を抜け、たどり着いたのは最奥にある直径150mくらいの超シャロー(多分全体が1m以下)で野池のような円形ワンド。雰囲気的には立ち木もなく、目立った障害物も無いしょぼい感じ。
しかし、釣果は凄まじく、約2時間で9lbを頭にトップとバイブレーションでチビもいれれば80匹以上。バスも多いがとにかくテラピアが豊富なエリアで、バスのコンディションはシャローエリアの中では抜群。テラピアの群れについていたり、岸際に陣取っているバスのスイッチがルアーによって入るって感じで、ルアーに左右から同時にバスが襲い掛かってきたり、ファイト中のバスを2、3匹のバスがチェイスしたりとバスが湧いてくる感じ。しかも、これだけのどシャローであっちでバシャバシャこっちでバシャバシャと大騒ぎしても一向にパワーダウンしない。15分くらい空けて同じ場所を狙うとまた違うバスが釣れる。ある意味、なんでこんな場所になんでこんなにバスが居るのか理解不能な場所であった。
相棒がポッパーでネチネチやっていたので私はもっぱら巻物でせめる。エルサルトで「ポッパーといえばPOP-R」同様、ここではバイブレーションといえば、ラトルトラップ(ブルーバック&シルバー 1ozか3/4oz)の右に出るものはない。POP-R以上に見た目パッとしないが、これを遠投して超高速マキ! 手返しでいったら本当にこのルアーがNO.1である。あと、エルサルトの巻物は低弾性のカーボンかグラスの竿が絶対におすすめ。ここのバスは吸い込み・吐き出しがめちゃくちゃ早い(ショートバイトって意味ではなく)うえにルアーを追う動きも自体も素早く、硬い竿だと弾いてしまう。竿をかえるだけでもフッキング率は相当高くなる。(注)ただし、グラスは食い込みが良すぎて丸呑みにされ、フックを外すのに難儀することが結構有り。

この日の午後は、初日の夜にあったアメリカ人カップルの自慢話がどうしても気になっていたため、キャロができるエリアをリクエストした。当然、あまり立ち木が多いと根掛かるんで、本湖に面するオープンなエリアがメインになる。日本でもほとんどキャロは使わないため、なれない手つきでリグっているとセサから「リーダーが長い」と指摘をうける。「はい、はい、分かりました」とリグりなおし、ネタにマグナムリザードを付け早速第1投。着底後ズル引き開始。リーダーが長いんで、投げるときは一応立つが、ズル引きはシートに座っての「お気楽スタイル」を押し通す。3ストローク位して、いきなりアタリがある。ラインスラックをとってあわせると結構いいサイズ。あがってきたのは5lbオーバー。2投目にもバイトのみ。3投目にきたのは6lb。「凄えじゃん、キャロ!」と調子に乗り、その場所でマグナムリザードを2パック使いきる。相棒はキャロが嫌いらしく、かたくなにリグろうとしない。でも、カバーが無い場所でボトムをチェックしていくのはやはり、キャロに分があるようで、バイトの数も魚の大きさも優勢である。

余裕がでると人間は怖いもので、そういえばスィギスが「マーカーペン」って言っていたことを思い出し、リザードの尻尾に蛍光イエローを塗ってみた。この直後いい感じのバイト。あわせると、ずっしっと重い。いままで一番の手ごたえである。10lbかと期待がもてると思うと緊張感が走る。へっぴり腰になりながらよせてくると、チラっと魚体が見えた。間違いなくこれまでで一番のサイズである。だいぶ突っ込みが弱くなってきたところ見計らってリフトし、さあ、フィニッシュと思った瞬間、いきなり「パッチッ」とラインブレイク。セサが「オーーーッ」と言って天を仰いでいる。しかし、水面をみるとラインブレイクをしたのにもかかわらず魚が手の届く距離に居る。「セサ、魚、魚(がいる)、すくって!」と叫ぶが当然日本語なので通じない。セサが魚に気付かないので、ネットを奪ってすくおうと・・思った瞬間、ユラっと魚が反転し、リザード咥えたまま、水底へ帰っていった。ビール一本分落ち込んだが、良く釣れていたこともあり、思いのほか早く立ち直り、リグり直す(もちろん、尻尾を黄色にするのも忘れない)。
小移動をした一投目にこの日までのトップウエイト(8lb)を釣るが、さっきのバスのこともあり、正直満足度は今ひとつであった。その後も結構イイサイズを追加したが、やはり10lbは出ずじまいであった。ただ、これまでの3日と違い、いつかは10lbオーバーが混じりそうな期待が高まっており、気分的には明るかった。

<4日目>
この日は私の今回の釣行のクライマックス・・というかこれまでのバス釣り人生の中で間違いなく最高に思い出に残る日となった。朝一、スィギスがボートランプに来たくれたので我々二人とセサと作戦会議。「今日はどのエリアがいい?」と聞かれたので、昨日の余韻が残っていることもあり「朝一からディープ、シャローは捨てる」と答える。次に「立ち木かオープンエリアのどっちがいい?」との質問。魚影は多分立ち木エリアのほうが濃い気がするが、やはり「獲る」ことを優先してオープンエリアを選択。キャロとスイムベイトのローテーションで攻めることにした。


スイムベイト

8lb

11lb

6時45分に昨日のエリアに到着。我々がリグっている間にも、他に数艇のボートがこちらを目指して来る。朝一のタイミングあることを考えれば、エルサルトにおいてディープエリアでのバッティングは珍しいことであるが、逆に考えればこのエリアがベストエリアであるという証拠とも言える。まずスイムベイトの4インチをキャスト。リフトアンドフォール、ズル引きをおりまぜ、アクションをつける。6投目に相棒が7lbゲット。5分後に私が8lbをゲット。さすが、この頃にもなるとセミ・グランデクラスなら引きを楽しむ余裕が出来てきた気がする。
その後もポツポツとアタリがつづく。スイムベイトのサイズ(4インチと5インチ)、そしてカラーをローテさせながら釣っていった。これで釣れなければキャロにかえようかと投げた最後の一投。底を取ってワンストローク分ズル引き&10秒ステイを繰り返す。結構忍耐のいる釣りだが、デカイやつにはこれが効くのは実証済みだ。ステイさせ次のアクションをさせようとした瞬間「ゴッ」と極小バイト。あわせずにそのままステイさせておくと、今度はティップが一気入る明確なバイト。ロングロッドのメリットを生かし超ロングストロークのスイープフッキング。「ググッググーーーーッツ」と重さが乗りいい感じフッキングしたことを確信する。グランデ特有の決してスピードはないがトルクの有る横走りがはじまる。だいぶ遠いところで食わしたので、ジャンプでのバレを警戒し、強引に間合いを詰める。昨日までだいぶ8lb以上を釣っていることもあり、自分でも不思議なくらい冷静に対処ができている。一度、強引に浮かせ、大きさを確認すると、「デ・カ・イ」。期待が高まる。フックもいい位置にかかっている。これは獲れると確信し、一気に引き上げ、ネットイン。流石に魚の下あごを持つと、手が震えてきた。相棒に協力してもらって図ると11lb。「うおおおー」と雄たけびを上げ、空いた手でセサ、相棒とがっちり握手。2年越しの思いがかない、なんともいえない満足感がこみ上げてきた。

魚をリリースして、ラインを結び換え、釣りを再開、相棒が9lb・8lbと連発。どちらの魚も時期が違えば10lbに届きそうなバスだが・・。三輪さんが悔しがっている。その後アタリが遠くなってきたため、移動。セサはこの場所をこの日の中心と考えていたようで、午前午後合わせて計3回入り直した。その3回目、再びドラマがおとすれることに。午後4時をすぎたころ。相棒がバックシートで「ビシッ」鋭く合わせる。するとロッドが魚の重さを吸収しきった瞬間相棒の手首がガクッと折れ曲がる。重さで手首が負けたのだ。再度追いあわせを入れた相棒が「これはデカイよ、多分(10lb)いってる」と言う。バスがゆっくり動き出すと、それを観たセサが「ムーチョッグランデ」と叫んで、すでにネットを準備している。あきらかに今までのバスとは大きさが違うようだ。なんとかボートの近くまで寄せたが相変わらず潜水艦のように動いている。勝負のリフトに入った瞬間、それまでとは異なり猛スピードでボートの左後ろ側に走った。三輪さんが絶えているがロッドがのされ、1/3が水中に引き込まれている。その瞬間「パチッ」とともに竿が空中方向にムチのように跳ね上がった。またもや痛恨のラインブレイク。ラインを見てみると切れた箇所から50cmくらいがザラザラになっている。どうやらスクリューにすりつけられたようである。


最大魚 12lb5oz

放心状態で崩れ落ちる三輪さんを尻目にキャストを続ける私(←結構つめたい)。リグは必殺の「キャロ」ネタはパワーワーム10inchウォーターメロンシード。大遠投してスローにスローにズル引きを繰り返す。結構、デカイヤツはバタッバタッとくることが多いので神経を集中するが、バイトはない。ネタをマグナムリザードに交換。ついでにフックも新品にした。セサの指差す方向に再び大遠投。ボトムをとってステイ。今度は軽くジャークさせて。張らず緩めずの状態でステイ。20秒ほどしたところで「ゴッ」とデカバス感漂うバイト。ラインスラックをとって思いっきりのフッキング。タイミングばっちりで、これはいけると確信。「ぐーーーん」と必殺の潜水艦走りをするバス。手ごたえはばっちり、再び期待感がふくらみ、セサに「グランデ、グランデ」と伝える。かけた場所が40Mくらい先で、そのすぐ左側に立ち木があったため、エレキで右側にまわりつつ間合いをつめてもらうようにセサに指示をした。幸い立ち木とは違う方向に走ってくれ、少し引きを楽しむ余裕が生まれる。エレキでだいぶ追い回したこともあり思ったより早くボートの下に魚を捕らえた。ここから、強烈な引き込みくることが多いので用心しながらリフトすると、やはり何度かガチガチのドラグからラインを引き出していく。そんなやり取りをしているとだんだん、突込みが弱くなったきた。一気に水面まで寄せると完全なすでにグロッキー状態。やっぱ、デカイ。午前中に獲ったバスより確実にデカイ。10ポンドを確信しつつ、一気にフィニッシュへ。
持ってみると重い。腹は痩せているが横幅が凄い。筋肉系のバスである。重さは12lb5ozハーフ!これまでの最高記録である。セサも「ムーチョッ グランデ」と言って喜んでくれている。

さすがにこの日はこれ以上釣ろうという気持ちも無く、フロントのシートを三輪さんに譲り、バックシートでビールを飲みながらセサと話していた。その日の夜、2匹のグランデの写真をスィギスに見せると、自分のことのように喜んでくれた。「お祝いするから、ここにお前の名前を書け」といわれ、なんのことか分からなかったが、アルファベットで差し出した紙に「Yoshi」と記入。すっかりマイボトルになったテキーラをたらふく飲んで本当に心地いい眠りにつくことができた。


9lb6oz

ガイドと3人で

10lbのご褒美

傷だらけ

<5日目・6日目>
5日目は、この日どうしても日本に電話をかけなければいけなかったので、13時まで釣りをして、観光がてらマサトランの町に連れて行ってもらった。当然日本とは時差があるので、迷惑な電話になってしまったが目的を達成し、銀製品を買い込んで再びパパロタへ。
最終日は飛行機の関係で10時30分までの釣りだった。2日間ともディープエリアを集中的に攻めたが、数はでたものの、結局再び10lbの壁を破ることは出来なかった。今考えると私の釣りは4日目で結実していたようだ。2年前、あれ程渇望した10lbを結局獲れずにエルサルトを後にした”悔しさ”、記憶や写真に感じる”物足りなさ”、これらのすべてに自分なりの決着をつけることができたような気がした。
帰り際スィギスが、プレゼントしてくれたハンドタオル、そこには「Yoshi 10lbs CLUB」の文字が印刷されている。このタオルは次回のエルサルト遠征まで使わないでおこうと決めている。


結局、二人で釣ったバスの数は優に600本以上。デカイのベスト5は12lb5oz、11lb、9lb10oz、9lb7oz、9lb6oz。そのほかに9lb台が2本、8lb台が10本、7lb台多数という過去最大(この先もお目にかかれそうもない)釣果であった。
はっきり言ってこの時期の釣りは絶対にお勧めです。その理由は2つ。一つは良く釣れるということ、2つめは低コストで行けるということ。これまで5月に1回、12月に2回エルサルトに遠征していますが、こんなに凄いエルサルトは初めてです。数もサイズもダントツです。去年からレイクコンディション自体がいいらしいので、一概には季節では比べられませんが、かなりおもしろい季節であることは間違いないと思います。シャローエリアでも9lbまで釣ることできたし、アベレージが前回(一昨年の12月)と比べて一回り大きく、普通に釣っていれば6lbまでなら結構まじってくる感じ。ディープもあきらかに食いがいい。やはり、季節的に腹がパンパンというバスはスポーンの時期に比べれば少ないけど、上から観たとき幅があるがっちりしたバスが多かったと思う。10lbオーバーは結果的に2本だったけど、季節が違えば10lbというバスは10本近くいたと思う。一昨年に比べて私の釣りが極端に上手くなったわけではないので、これは明らかに釣りやすい時期にあたったとしかいいようがないと思う。好釣果だった具体的要因を自分なりに推測してみると、おおまかには次の3点に絞られると思う。

 @釣り人が少なく(他のロッジが閉鎖されているため)プレッシャーが少ない
 Aテラピア漁が行われていない=刺し網が入っていない
 B気圧の変動が激しくバスにスイッチが入りやすい

次にコスト面ですが、やはりロッジの代金が破格であったことが大きい。飛行機も7/15までであれば、結構安く手配でき、今回の5.5日の釣りで25万円を切っているので、これはかなりお得感があると言える。私は琵琶湖に年間30日くらい出没するアングラーであるが、多分、重さ換算にすれば3年分以上のバスを釣ったと思う。


■■■
その他アンケートより抜粋■■■
●ロッドケース
課金は全くされませんでした。大韓航空、アラスカとも預け入れもスムーズで、往路のトランジットの時も受け取りを拒否されるような事はありませんでした。

●入国審査、乗り継ぎ
アメリカ
  往路が待ち時間20分、審査3分くらい
  復路が待ち時間15分、審査2分くらい
おもったよりスムーズでしたが、並ぶ列によって大分差がありました。

メキシコ線への乗継
アラスカ航空のカウンターでの手続きに時間がかかりました。トラブルというより、カウンター数がそもそも少なく、処理にやたら時間がかかる家族連れが多かったのが原因です。

メキシコ
入国審査に多少時間がかかりました。審査が厳しいわけではなくゲートが2つしかなかったためです。

●機内サービス
  大韓航空:まあまあです。でも、やっぱJALのほうがいいかなあ。
  アラスカ航空:飛行機とは思えないほど、俗っぽくて、かえって気楽でした。

●ホテル
ハワードジョンソン(復路のロスのホテル)は2回目ですが、旅行の目的を考えれば十分です。
設備は古くても、日本のビジネスホテルのように狭くなく、ベッドも広く快適でした。

●ロッジ(パパロタロッジ)
部屋や施設は問題ありません。スタッフもみんな親切にしてくれました。ベットメイキングも日に2回(AMとシエスタ後)で相変わらずサービスクオリティは高いと思います。
「テキーラ大好きなんだよ」と初日に伝えておいたら、ディナーにはかならず、テキーラのボトルをおいておいてくれました。多分滞在期間中で約2本空けさせていただきました。

食事は全般的に日本人の口に合います。個人的にはシュリンプのフライがお気に入りでした。量的にもフレキシブルな対応が可能で、おかわりはもちろん何杯でもOKですし、はじめに「少なめに」と伝えておくと調整してくれます。ただし、ここですべての食事を食べていたら、必ず太ります。
後、こんな場で恐縮ですが、メキシコ料理はなぜか排泄物が黄色がかる傾向があります。

●ロッジのコストパフォーマンス
最高だと思います。

●気候
早朝:25度くらい、昼間:MAX35度くらい。
雷雨注意報がでていたようですが、釣りをしている間は結局降りませんでした。

●ボート、ガイド
ボートは機能的には十分でした。ただ、(前回はチラーハンドルだったんですが)今回はコンソール仕様、片側しかロッドをおけませんでした。それぞれ5本ずつロッドをもち、しかもロングロッドが多かったんで、タックルの入れ替えに少しストレスを感じました。

ガイドは前回と同じセサーです。今回はお互いに覚えていたこともあり、コミュニケーションも円滑で、ガイドに関してストレスを感じることはありませんでした。
この1年半の間で彼は確実にレベルアップしていました。ポイントの指示も絞りこまれており、的確でした。特にディープでは、GPSもないのによくもまあ、そこまで地形を把握しているなと感心しました。



[サイト管理者より補足]
この方からはすでにアンケートへの非常に詳しい回答をいただいていたのですが、今回さらに詳細を記した超長編のレポートをいただきました。釣りに関してもテクニック的な部分がさらに詳しく解説されており、これからメキシコに行く方にとっては大いに参考になったのではないかと思います。このレポートに費やしていただいた時間を考えると、頭の下がる思いです。本当にありがとうございます。
これから行く人のためにこうした情報を残していただけるのは大変うれしいことです。私達もこのサイトを続けてきた甲斐があるというものです。

日本の感覚では夏のバス釣りは暑いし、朝夕のごく短い時間を除けばタフということで敬遠されがちですが、メキシコを同じ感覚で考えるのは間違いです。夏でも十分行く価値があります。
確かに暑いのはしかたありません。しかし、魚も小さく、プレッシャーでスレまくった日本のレイクとは違って、真夏でも10ポンドを平気で狙えるようなレイクです。レイクのポテンシャル自体がそもそも日本とは別次元なんです。きちんと夏の釣り方をすればちゃんと釣れます。「夏は釣れない」なのではなく、単に「他の時期よりきちんと釣り方を合わせる必要がある」というだけなんです。
加えて、この方もおっしゃっているように、多くのロッジが夏季は休業となりアングラーがほとんどいなくなるという利点があります。夏季休業の理由は、「気候的に他の時期より客が少なくなる」というのと、アングラー自身が「”夏は釣れない”と単純に思い込んでいる」からです。実はこれこそ大チャンスで、漁師も少なくなることもあって、広大なレイク全体がまさに「貸切」になるんです。レイク上には営業しているごくわずかなロッジのごくわずかな人数のアングラーしかいません。どの有望スポットでも他のアングラーとバッティングすることはまずないでしょう。つまり、「レイクで最高のスポット(しかもプレッシャーほぼゼロの状態)だけを好きなように巡っていく」という極めて効率のいい釣りが出来るんです。
釣り5日半、2名で12ポンド5オンスを筆頭に8ポンド超(ロクマルの可能性大。実物大はこちら)が17本、総本数600本以上というのは確かにすごいです。それも真夏の釣果です。琵琶湖をメインフィールドとしているアングラーに「重さ換算にすれば3年分以上のバスを釣ったと思う」と言わせてしまうメキシコ。そのポテンシャルがどんなものか少しは想像していただけるのではないかと思います。

この方はすでに3回エルサルトで釣っていてかなりメキシコの釣りを理解していますし、今シーズンのエルサルトは好調でしたので、誰もがいつでもこんないい釣果をあげられるというわけではないでしょう。でも、そんなポテンシャルを秘めたハイクオリティーのレイクで釣りをすることがどんなに幸せか、どれだけ価値があることなのか、行けば必ず理解してもらえると私達は思っています。この方や私達や多くのメキシコ釣行者達はその幸せや価値を身にしみて実感しているからこそ、リピーターになるんです。

個人手配なら費用を大幅に抑えることが出来ます。ぜひメキシコにトライしてみて下さい。親指の指先じゃなく「付け根」が歯でボロボロになるバス釣り、日本では不可能なバス釣りの醍醐味をぜひ味わって下さい。


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