"スパークNo218"
これはデンソーの人間には助かるね。
****「晴男」と「みどり」のスパーク問答****
違法サービス残業解消へ、政府の通達がでたね
晴男
サービス残業を解消するよう政府が通達を出したこと、知ってるかい?
みどり
聞いたことはある気がするけど。サービス業界での残業のこと?
晴男
いやいや、雇う側から言うと、残業させて給料を払わない・・・。
みどり
ああ、わかった。友達が、残業でただ働きさせられているといっていたけど、そのことね。「労働基準法では犯罪になる」と怒っていたわ。
始・終業の記録
晴男
話がかみあってきたね。四月六日の厚生労働省の管理責任が雇う側にあって、始業・終業時刻をタイムカードなどをもとに記録しなくちゃいけないと。
みどり
今はやりの自己申告になる裁量労働の場合は、どうなるの。
晴男
それだ。労働者や労組から「おかしい」と指摘されたら、雇い主は実態を調べなさい、と事実上、労働者に時間管理台帳の閲覧権をみとめているんだ。
みどり
なるほどね、それなら効き目がありそうね。でも、大きな会社が大人数にただ働きさせれば、相当なもうけになるから、なくすのも大変じゃないの。
年六十万円以上も
晴男
そう。一千万人とか二千万人の規模だからね。全労連の春闘白書では、月収三十万円の人で「年間六十万円以上も賃金ドロボー」されていて、月収四十万円の人が四十年ただ働きすると、マンション一戸分の約三千三百万円になると試算している。なくすのも大変だけど、なくせば経済に与える影響は大きいよ。
みどり
シンクタンクの試算で、ただ働きをなくせば九十万人の雇用が増えるという話も聞いたことがある。だから私の会社の組合役員がサービス残業の根絶は労働界が一致して要求している課題だといっていたわ。
晴男
全労連はもともと要求していたが、最近は連合も「撲滅」と言って強調している。すばらしいことだよ。国会では日本共産党がこの問題では委員長を先頭に繰り返し規制を政府に迫ってきたんだ。
みどり
ちょっと待って。書いてあるある、日本共産党の「緊急経済提言」でも大運動を呼びかけているわ。
サービス残業根絶、解雇規制の2法案
日本共産党が参院に提出
日本共産党は2月16日、サービス残業根絶特別措置法案、解雇規制法案を参院に提出しました。
サービス残業根絶特別措置法案は、使用者に労働時間の記帳を義務付け、労働者のチェックを受けさせることや、サービス残業が発覚した場合には使用者に制裁金を払わせることを定めています。
解雇規制法案は、一方的な解雇を禁止するため、判例で確立している「整理解雇の四用件」を法律に明記し、それ以外の理由で解雇できないよう定めています。
904号法廷傍聴記
――前デンソー労組幹部の郵便局員贈賄事件の真相―― 連載@
釈然としない動機?
莫大な選挙費用、全ト労連は郵便局から被害金の返済をせまれるか?
事件のあらまし
去る2月15日、前全トヨタ労連副会長(デンソー労組出身)の安部修容疑者が、直嶋正行参院議員の選挙用郵便料金を不正に割引いてもらう代償に郵便局員にワイロを送ったとして逮捕されました。逮捕後、幸田製作所副所長だった安部容疑者は、起訴から一ヶ月の4月9日、会社から懲戒解雇されています。労働組合は、判決が出るまで、公式の態度表明は何もしないということですので、本紙上で裁判の内容を傍聴記の形でお伝えします。
5月9日午後、名古屋地裁904号法廷で審議が始まりました。収賄側の郵便局員は手錠と、腰に縄をつけられ、ジーパン姿で法廷にあらわれ、被告人席に着席しました。一方の安部被告は保釈されているので、家族らと共にさっぱりしたスーツ姿で法廷にあらわれ、同じく被告人席に着席しました。検察の起訴事実を両被告と双方の弁護士は、あっさり認めて、まったく争う気配はありません。裁判官に情状酌量の判決を求めるためでしょうか。起訴状朗読と冒頭陳述で明らかになった主な内容は次の通りです。
@割引率の大きい広告割引を選挙用郵便物に適用してもらうために安部被告は郵便局員に65万円渡した。このお金は本来払うべき郵便代金の2%であった。87万通もの郵便物に対して本来払うべき料金は.3000万円以上の大金で、このうちの1400万円を不正に減額してもらった見返りであった。
Aこのお金は郵便局員の個人口座に郵便料金と共に振り込まれた。
B動機は選挙にお金がかかるので、組合員から預かった大切なお金を少しでも節約したかったからと安部被告は説明。特にこの時は直嶋議員の所属政党の名前がコロコロ変わって余分な費用がかかったとのこと。一方で、弁護士の質問に答えて、選挙資金に上限はなかったこと、費用を節約しても、特に個人的な名誉なことや、得なことはなかったと矛盾したことを述べています。またワイロは自分自身で決断したと述べています。
C裁判官に、郵便局から全ト労連に対して被害弁償の要求はきているかと聞かれた阿部被告は知らないと答えています。全ト労組幹部との接触は選挙後ないとのこと。
傍聴感想
今回の事件のポイントはその動機と全ト労連の組織的関与の有無です。その点では検察の態度はあいまいで起訴状でも冒頭陳述でもまったくそのことにはふれられず迫力にとぼしいものでした。弁護士の被告人質問で少しだけこのことが明らかになる程度です。それから、1回選挙すると数1000万円単位のお金が簡単に何回も使われることがわかりました。これすべて我々の組合費なのです。郵便局員は、これに目をつけ、現岡崎市長の後援会からも400万円以上ものお金を横領していました。
西三河各地のトヨタ系企業の有害物質汚染、
日本共産党が県に改善求める
公表を遅らせた、企業・県・市側の責任は重大
日本共産党愛知県委員会と党愛知県議団は5月1日、愛知県がデンソー、トヨタ自動車などトヨタ系企業から発がん性が指摘されているトリクロロエチレンなどの有害物質の土壌、地下水汚染の報告を受けていたのに、長期間にわたって公表してこなかった問題で、対応の改善を求めて申し入れをしました。
申し入れは、さいとう愛子党県住民運動部長(参院愛知選挙区候補)と、きしの、林信敏両県議が知事室を訪ね、おこないました。
この問題は、県が4月27日に公表。県は企業側から早いもので'97年には報告を受けていましたが、それまで明らかにしてきませんでした。地下水汚染は西三河を中心に五市二町二十三工場におよび、刈谷市の豊田工機本社工場内では基準値(一リットル中〇.〇三ミリグラム)の八百七十倍のトリクロロエチレン汚染がありました。デンソー池田工場でも三百二十三倍の汚染がありました。また、地下水汚染は工場周辺地域にもおよび、県の調査でも九十二本の周辺井戸中十本が環境基準を超えていました。
ニュース報道では、会社が同意していないので、まだ公開していない汚染物質のデータが県当局にはあるそうです。
県の公表のあと、自治体には心配や、問い合わせの電話が寄せられています。
写真に見る日本史の中の日本共産党
連載第2回
第8回党大会で日本共産党綱領を全員一致で採択(1961年・昭和36年)
日本共産党はこの年一週間にわたり第八回党大会を東京で開き、党綱領を決定しました。これは1922年の党創立以来はじめての本格的且つ正式の綱領でした。この綱領は発達した資本主義国でありながら、日本の当面する革命の性格を、アメリカ帝国主義と日本独占資本に反対する反帝反独占の民主主義革命と位置づける世界でも大変独創的なものでした。前の第七回党大会では過半数の賛成はあったものの、なお多しの反対があったのでこの時は採択せず、三年間の徹底的な全党的論議と歴史的安保闘争の実践を経て、この綱領路線は全党の確信となったのです。それから四十年を経て、日本共産党の国政選挙での得票数は約七倍、地方議員数は約五倍に増えました。今、日本共産党は二十一世紀のできるだけ早い時期に政権を取るため、次の大会でこの綱領をもっと、もっと国民の皆さんにわかりやすいものに改訂することにしています。
関連年表−その時、日本は−
・1961年(昭36)4月12日、ソ連のガガーリン宇宙飛行士が地球一周飛行に成功。
・同年6月3日、安保共斗会議かつ政治的暴力法案に反対のデモ、10万人が国会へ。
・同年7月、日本共産党、第八回党大会で党綱領を採択。
・同年12月27日、自民党の池田内閣が「国民所得倍増計画」を閣議決定。
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