野崎勇治 東京北星ジム所属 プロ戦績 …18戦9勝4敗3分2無効試合
プロデビュー戦。オーエンジャイで十数戦を積んでからの出場であったため、悪い意味での緊張はまるでなし。勝利の瞬間、「こんなに嬉しいことはもう無いな」と思ったが、引退した今も、その想いに変化はない。
当時の戦闘記へ
敵地仙台での一戦。序盤から調子に乗って攻め捲るが、後半バテバテになって失速。結局ドローに。キックボクシングの難しさを、あらためて実感した一戦。
もしかしたら、キャリアの中で最も苦しかったかもしれない。耐えて粘って勝ったという点では「ベストバウト」と読んでもいいかもしれない。まだ、下手くそだったけど。
生涯唯一のKO負けの相手は、ハードパンチャー関博司。1R、勢いに飲まれたまま、食らった強烈なボディーで悶絶。立とうと思えば立てたのに、気持ちが折れて立てず。最も悔いの残る一戦。「2度と腹では倒れない」と誓った。一応それは守れたようだ。
KO負けの後の一戦ということで、もしここで負けていたら、ここで辞めていたかもしれない。3R終了間際、ローでダウンを奪って判定勝ち。なんとか生き残った。
一年前のドローを帳消しにすべく挑んだ一戦。3R、タイ人なら大喜びのヒザで攻めっぱなしの展開。「絶対勝った!」と思ったが、判定はドロー。「もう日本のジャッジは、試合中に計算しない」と心に誓った。
後にタイトルマッチまでのぼりつめる孫悟空だが、当時は結果が出なかった時期。1Rから、ローとパンチで積極的に攻め込み、文句無しの判定勝ち。
首相撲地獄へ引き込み、2R三つのダウンを奪ってのKO勝ち。試合後「俺が野崎だ覚えとけ!」と吠えたが、その後1年以上試合が組まれず、忘れられてしまった。
1年以上待たされた末の5回戦デビュー戦。風邪ひいてボロボロの体調で、案の定、生涯唯一の頭部打撃でのダウンを奪われる。しかし、起死回生の縦ヒジでダウンを奪い逆転勝利。
ダイナマイトパンチの笛吹丈太郎にローキック、首相撲などで対抗。「面白くなりそうだ」と思った1R中盤、前に出て距離をつめると、ボディーを狙ってきた笛吹の頭と私の頭がぶつかり、笛吹丈太郎試合続行不可能。
前の試合から2か月遅れの決着戦。1、2Rは、生涯最高の動きとも言える出来でペースを握るが、3Rまたも悪夢が。前回と同じ展開で、キック界史上初?の2試合連続無効試合に。
2試合連続無効試合のうっぷんをはらすべく挑んだ一戦だが、ソムチャイの首相撲地獄につかまり、何もできず判定負け。
「倒さなきゃ」と思い積極的に攻撃を仕掛けるが、反撃を食らい、生涯唯一?のパンチの打ち合いに突入する。4Rになんとかダウンを奪い、乱戦を制する。
最初で最後の国際戦。ラートニミットの重〜いミドルに、ガッツちしまつ先輩直伝?のバックブローで対抗する。結果は負けたが、楽しかった。。。
NKBトーナメント1回戦。負けるわけにはいかず、徹底したドロドロ首相撲攻撃。なんとか勝ちを拾った。
NKBトーナメント2回戦。前半パンチとローのコンビネーションで優位に立つが、5Rにミドルを食らって悶絶。延長戦へ突入。生涯初の6R目を、僅差でものにした。
NKBトーナメント準決勝。これに勝てば決勝戦だが、どうにも気持ちが乗らず、決め手に欠けて延長へ。あえなく敗者扱い。「そろそろ潮時かな」と思う。
前回負けの汚名返上すべく挑んだ一戦。自分では前回とは随分違う技術を見せられた試合だが、相手のほうが一枚上。あえなく返り討ちに合い、キックボクサー野崎勇治に区切りをつけることに。
2003年2月 引退 → 引退時の戯言