Part4

2000.3.10
対 松本竜大(名古屋JKF)

 試合後、控え室で松本選手に会った。挨拶をすると「野崎さんのホームページ観てるんですよ〜〜」とのこと。ありゃりゃ。これも観てますかぁ? 気持ちが強くて、どんどん攻めてきて、「やっぱ練習やってる選手だなぁ」と試合中しんどかったです。どうもありがとうございました。

 さてさて、勝ったら何でも言っていいのがこの世界。負けたら貝になろうと思ってたけど、勝ったからペラペラしゃべっちゃいます。今回はいろいろしんどかったっす。

●試合1週間前
 練習した後いやに咽が痛いなぁと思ったのが、3月2日の木曜日。翌金曜日の昼間、東京に来てから9年間、買ったこともなかった体温計を買い計ると37.0度。「こりゃいかん」と練習を休み静養。しかししかし、一晩寝れば治るだろうと思っていたのに、翌朝目覚めたら38.0度。なぁぁぁぁぁにぃいいい〜!!!!!!!
 翌日の3月4日の土曜日、仕事で打ち合わせがあったのだが、翌日に延期してもらい、とにかく寝る寝る寝る寝る。
 3月5日の日曜日。なんとか熱は下がったようで、仕事の打ち合わせに。だが、これが思いのほか長引き、受動喫煙で咽が破壊。また、熱は上がるは、咽は痛くなって、もうボロボロ。帰宅後、またもやとにかく寝る寝る寝る。

●風邪を治しながら減量はきついっすよ!
 いくらライト級に階級を上げたといっても、減量中。あと、2キロほどを落とさないといけない。風邪を治すためにメシを多めに食えば、それだけ動かなくてはいけない。仕事も忙しく、会社も休めない。もう、どうしたらいいんだぁ、俺は。。。。
 幸い、3月6日は熱も引いた。「とりあえず汗をかくだけでも…」とジムへ行き、シャドウボクシングを中心に一時間ほど練習。かえって疲れがとれたのか、動けて満足。しか〜〜〜〜〜〜〜〜し、練習終わって帰宅すると、また熱が上がっている。薬飲んで早く寝て、朝には熱が下がったが、翌日もまた同じ展開。「こりゃ動いちゃダメだ」と試合2日前、1日前は、会社で仕事を済ませて、帰宅後はひたすら静養。その分、あまり食べれないのだが、とにかく大人しくして、風邪を治して、同時に減量も……、それしか選択肢ないでしょ。

●風邪よりつらいぜ〜!!!「不眠」
 実は、私にとって今回が初めての当日計量。楠本勝也に「当日計量は寝れませんよ〜〜」とおどされていたが、その通りになっちまった。夕方に仮眠とっちゃったのが、最大のミス。腹も減って、全然寝れない。寝れんといろいろ考えちまうもの。

 「これで負けたら、また試合組まれねぇよな。オレ、何歳だっけ。28。。。。じじいだなぁ。やべえなぁ」

 とか

 「こんな体調で動けるんかいな。2Rくらいでスタミナきれちゃうんじゃ。。。『練習してねえなぁ、こいつ』と思われるのだけは嫌だなぁ」

 とかいろいろ考えて一晩明けました。
 朝、鏡の前で自分の裸見たら、ほそ〜。動かないで落としてるから、筋肉落ちちゃって、足なんて、フェザーのときのほうが太かったぞ、おい。
 おまけにメールチェックしたら、仕事関係のメールが。「バイク便送ってくれ」という内容。その後、仕事の電話3本かけました。試合当日にこんなことしたのは初めてだな。しょうがないけど。。。ちなみにこの日は、「体調不良」で会社休みました(ホントに体調不良だったのだが)。

●太陽が目に痛かった。。。
 フェザーのときは、ホント命がやばいんじゃねえかっていう減量だったけど、今回はまあ減量自体はなんとか。ただ、風邪と不眠でプラマイゼロ。結構、きつかったです。
 でも、計量は600グラムアンダーで余裕でパス。減量っちゅうか、衰弱に近かったが。。。
 その場で、コーンスープやら水分を補給し、自宅のある柴又へ帰宅。総武線で小岩まで行って、そこからタクシーで。しかし、タクシーのおっちゃんが、なんと元ボクサー。昔の思い出話を嬉しそうにされちゃって、車内ず〜っとしゃべりっぱなし。オレ、いま辛いんだってのに。
 通常、水分補給すると途端に元気になるのだが、今回はいまだフラフラ。途中でファミレス寄ってスパゲティ食べたが、半分で気持ち悪くなってギブアップ。でも、一応満腹中枢が刺激されたのか、途端に無性に眠くなる。帰宅後速攻で布団を敷き、寝る体制に入る。「すぐ寝れるだろ」と思っていたのだが、なぜか寝れん。なぜだ???????
 結局、完全に一睡もできず、出陣する羽目に。こんなの初めて。嗚呼。

●これが北星魂!?
 後楽園に入ったのは4時30分ちょっと前。着いた早々バンデージを巻き始める。普通はセコンドにしてもらうのだが、オーエンジャイでもいつも自分で巻いてるし、北星ジムで他人を当てにしてたら生き残れない。この日も、「4時30分ごろ来てくれる」はずだったセコンド連が来たのは、5時を憂に過ぎたころ。やはり、やはりだった。
 松浦さんが控え室入りしたのは、5時ちょっと前。慣れたもので、やはり自分でバンデージを巻き始める。それを見ていたウィラサックレックジムの関係者の方が、「いいのかよ、そんないい加減で。。。」と呆れていた。
 私はバンデージを巻きおえると、一汗流しに。でも、頭フラフラするわ、咽は痛いわでボロボロ。「こんなんで試合できるんかいな」と超弱気モード。う〜ん、ヤバい。
 控え室で休んでいると、ついウトウト。今頃になって、眠くなってきた。周囲から「寝てるんすか?」と笑われる始末。だって、眠たいんだもん。
 そしてら、控え室に会長と藤田理事長がやってきた。NJKFはだいたい興行前に会長会議をやっているみたいだが、そこで今回の興行のチケットを私が一人で70枚くらいさばいたのが話題になったらしい。理事長が「野崎くんはインターネットをやってるの?」なんて聞かれて「インターネットやってるっていうか、ホームページを運営してるんです」って言おうと思ったが言わなかった。一応、アピールになったみたい。チケット買ってくれた方ありがとう。
 とにかく、目だてるんなら(それで試合が組まれるんなら)、なんでもやりまっせ、わしは。

●とりあえず「ホッ」としました
 試合は必ずやってくる。なんか「入場引っ張りすぎ」とか「調子に乗りすぎじゃい!」とか言う声もありますが、小野瀬や青葉のほうがよっぽど引っ張ってるじゃねえかい! え、選手の格が違うって? そりゃそうだけどさぁ、こっちは「メイン食ってやる!」って思ってやっとるんじゃい。
 で、リング上。
 あんまし、技術的なことは書きたくないんすよ。将来の相手が見てるかもしれんし。。。ただ、とにかく、勝つだけじゃどうせまた試合組まれんし、とにかく打ち合いにいかなくちゃ、とは考えてました。ダウンをとられてなおさら。
 あと、一年オーエンジャイにかなり出場して、延藤さんに「プロたるものお客さんを満足させないとダメだ」ってことを徹底的に叩き込まれました。格闘技観に来てるお客さんって、技術を観に来てるわけじゃなくってスピリッチュアルなものを観に来てるはず。だから、そういう試合をしたいなぁとは思っていました。

 結果、先にダウンさせられるという展開もあって、そういう試合が出来たような気がします。まあ、なんとか生き残れたかな、と。

 今回はホントいろんな人に応援してもらってありがったかったです。どうもありがとうございました。


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