はじめに

(駅名※ のものは現在では別のデザインのものに交換されたため見ることができない。)

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駅名標のフォント 盛岡支社


盛岡支社管内のうち,岩手県内はこのタイプです。デザインは初期の新陽社製のものに準じています。書体名はわかりません。ちなみに仙台市地下鉄のサインの日本語書体もこれです。東北本線のものは隣接駅のローマ字の組み方が特徴的です。

(花泉:03年5月撮影)
 (腹帯:04年7月撮影)

花輪線でも陸中花輪→鹿角花輪,湯瀬→湯瀬温泉に駅名改称されたときにこのタイプが設置されました。現在では後述の新品に交換されています。(柴平,陸中大里駅ではシール修正でしたが,隣接駅標記が,ローマ字だけでなく日本語にまでハイフンを付けて「かづの-はなわ」となっていました。)
 (鹿角花輪※:03年3月)


東北本線では,上のデザインに加えて,「ゴシックMB101」を使用した駅名標が設置されている駅もあります。隣接駅のローマ字はHelveticaです。切り文字で製作されていますが,なぜか当駅のローマ字だけはペンキで手書きです。そのため,その部分だけ劣化が目立ちます。
(花巻空港※:04年12月)


釜石線の一部の駅には,和欧ともに「ゴナ」を使用した旧デザインの駅名標が設置されていました。切り文字で製作されています。当駅の“かな”は文字数が多いと長体にして納めており,当駅漢字は若干太いウエイトが使用されています。和文従属の欧文書体自体の問題はありますが,洗練されたデザインとなっています。現在では新デザインのものにすべて交換されています。
(岩手二日町※:13年7月)


1997年の「紫波中央」駅開業に伴い,隣接駅の日詰,古館駅のものからは,このような最近の新陽社製のデザインに準じたものとなりました。しかし,中央の路線カラーを表す部分は正方形ではなく,横長です。書体はゴナが使われています。

以降,これが盛岡支社の標準デザインとなります。(古舘:08年11月)


当の紫波中央駅は,新陽社製の電照タイプに加えてこのような駅名標が設置されています。使用書体は和・欧ともにモリサワの「見出ゴ」です。(紫波中央:03年11月)


1日3本しか停車しない山田線・大志田駅では,2ヶ所ある駅名標の両方がこの新デザインのものです。書体は一番上と同じで,切り文字によるものです。ローマ字はHelveticaですが,当駅のものはエキスパンド気味に見えます。同様の駅名標は,JR時代の滝沢,渋民にもありました。
(大志田:04年7月)


秋田新幹線開業に伴い,岩手県内の田沢湖線ではデザインは同じで,フォントが「平成角ゴ」のものが設置されています。切り文字ではなく,印刷によるものです。隣接駅のウエイトはW5,当駅のものはそれより太くW7程度になっていますが,重ね打ちをして太くしている(例えば,MS-Wordで和文フォントをBoldにしたときのように)ような気がします。また,ローマ字はHelveticaですが非常に小さいです。読んでもらおうという気がないようにも思えます。(大釜:03年11月)

気仙沼線の一部の駅でも,平成角ゴを使った駅名標が設置されています。隣接駅の漢字名が大きいのが特徴です。ローマ字は先頭以外が小文字となりました。陸前階上のローマ字はこれでもかというほどツメているのに対し,当駅のローマ字はゆったりしています。(大谷海岸:05年4月)


花輪線の田山,横間の両駅では,田沢湖線のものと同じ「平成角ゴ」および「Helvetica」のものに一時交換されました。こちらのローマ字は先頭以外が小文字となっています。なお,花輪線内はすべて新しいもの(後述)に交換されましたので,この2つは現在では見ることができません。
(横間※:03年3月)
(田山※:03年8月)

青森県内の旧・東北本線(陸奥市川・下田・向山・上北町の各駅)でも,平成角ゴを使った駅名標が設置されていました。切り文字により製作されたためか,見苦しい“重ね打ち”はなくなりました。ローマ字のHelveticaは当駅と隣接駅でウエイトを使い分けています。
(陸奥市川※:07年11月)

八戸線の多くの駅では2007年冬から2008年夏までの間に同様の駅名標に交換されました。路線カラーが反映されています。後述の盛岡以南で整備されているものではないことに意表をつかされました。現在ではすべて新デザインのものに交換されました。
(陸中夏井※:08年8月)

釜石線の一部の駅でも平成角ゴを使った駅名標が設置されていました。ローマ字はArialとなっており,文字数が少ないと字間を空けているのが上記の駅とは異なる特徴です。路線カラーは反映されておらず,切り文字により製作されています。現在では新デザインのものにすべて交換されています。
(綾織※:13年7月)


八戸線の種差海岸とその隣接駅では,2002年12月の駅名改称にともない駅名標が交換されました。日本語部分には「ゴナ」,ローマ字にはHelveticaが使用されています。現在ではすべて新デザインのものに交換され見ることができません。
(陸奥白浜※:07年8月)


旧・東北本線・上北町の下りホーム 下り方には,日本語部分には「新ゴ」,ローマ字にはHelveticaが使用された駅名標が設置されていました。切り文字により製作されています。
(上北町※:08年11月)


その後,基本的なデザインは同じでフォントに和・欧とも「JTCウィンS」を使用した駅名標が岩手県内でゆっくりとしたペースで広まりました。隣接駅の漢字駅名のウェイトは上(平成角ゴ)に比べて太くなりました。当駅のローマ字は若干大きくなりましたが,それでも小さいです。(花泉:03年5月撮影)

山田線でも見られますが,最近では後述の新型に交換されている駅もあり,短命に終わりそうです。
(平津戸:04年7月。08年8月現在も存置)

現在では,岩手県内の北上線では新しいものに交換されましたので,この駅名標は見ることができません。
(藤根※:03年8月)


北上線・ほっとゆだ,ゆだ錦秋湖駅では,基本デザインは同じものの当駅名のウェイトが大きくなりました (ほっとゆだの場合,すべてひらがなであることがその一因かもしれません)。また,ローマ字には「Helvetica」が採用されパラつきはだいぶマシになりましたが,小さいことに変わりはありません。こちらも,現在では見ることができません。(ほっとゆだ※:03年8月)



岩泉線内の駅にも,盛岡支社標準タイプの駅名標が整備されています。こちらはモリサワの「ゴシックMB101」を使用しています。セリフのある特太の角ゴシック体です。当時,廃止がささやかれていた同線ですが,駅名標が茂市駅を除く全駅に整備されたことは驚きです。

しかしながら,ローマ字はやはり小さすぎ,さらに一定の横方向長さに均等割付けしているためパラついています。
(岩泉:01年3月)
(浅内:04年7月)



釜石線の一部の駅には日本語部分に「ゴナ」を使用した駅名標が設置されていました。切り文字により製作されています。
 問題はローマ字で,ゴナではない日本語書体の従属欧文書体が,“m”が長体処理(横方向に縮めて)していたり,似内の“t”や宮守の“y”“r”,岩根橋の“I”を大きくしたうえで使用しています。日本語と異なり,アルファベットが文字によって横幅が異なることが嫌だったのかも知れませんが,まったく理解に苦しみます。 現在では新デザインのものにすべて交換されています。
(新花巻※:10年1月)
(宮守※:13年6月)


東北本線・油島駅では,日本語部分に「新ゴ」,ローマ字部分にHelveticaが使われているものに交換されました。基本的には上記と同様に盛岡支社管内でのみ見られるデザインで,隣接駅のローマ字が小さいのが特徴的です。印刷によるものです。 (油島:13年4月)



花輪線内は2004年夏ごろ全駅で一斉に駅名標が交換されました。デザインは宮城県内で整備されているものとまったく同じです。和文には「JTCウィンS」,ローマ字にはHelveticaが使われています。路線カラーが設定されているのも宮城県内と同じです。印刷によるものです。
(松尾八幡平:04年12月)
(赤坂田:04年12月)

東北本線でも一部の駅で交換されています。同デザインで,路線カラーは緑です。このほか,気仙沼線の本吉駅にもあります。路線カラーは仙台支社管内と同じ青です。
(花巻空港:04年12月)

八戸線では陸奥白浜駅(下り方)と宿戸駅でこのタイプの駅名標が設置されていました。現在では新デザインのものに交換されています。
(宿戸※:07年8月)


駅名標の交換は岩手県内の北上線全駅にも及んでいます。花輪線や東北線と同じ業者さんが製作したものと思われますが,書体の使い方が異なります。日本語には「新ゴ」が使われています。さらに,当駅と隣接駅で書体のウェイト(太さ)を使い分けています。こちらの方がデザインが洗練された感があります。
(柳原:04年12月)

通常かなだけの駅名の場合,当駅かな名は省略することが多いのですが,律儀に漢字・かな名として表示しています。
(ほっとゆだ:04年12月)

山田線でもこのタイプに交換されている駅が増えています。
(浅岸:05年5月)

岩泉線の押角駅では,2ヶ所の駅名標のうち岩泉方に岩泉線標準タイプ,茂市方にぼろぼろになった古いタイプがありましたが,両方とも2005年春までに新型に交換されました。
(押角※:05年5月)

津軽線でもこのタイプに交換されている駅がありました。現在では後述のものに交換され,見ることができません。
(奥内※:07年8月)


大船渡線の駅では,ほぼ同様の「新ゴ」「Helvetica」を使用したデザインとなっています。上記の駅とは異なり,当駅・隣接駅でウエイトを使い分けることはしていません。当駅かなの字数が多くなった場合,若干 長体処理しているようです。また,ローマ字は漢字部分の幅に合わせて均等割けされており,隣接駅のものはコンデンス体を使っているようです。切り文字によるものです。
(陸中門崎:14年1月)

ポケモントレインの停車駅では,駅名標の上部にポケモンのキャラクターをシールで貼り付けています。
(千厩:14年1月)

気仙沼線・本吉駅(鉄道ホーム)にもほぼ同様の駅名標が設置されています。当駅かなの割り付け方は上記とは異なっています。
(本吉:14年1月)

釜石線・土沢駅ではほぼ同様のデザインとなっていました。上記の駅とは異なり 路線カラーは反映されておらず,隣接駅のローマ字はコンデンス体ではなく普通に組んでいます。切り文字によるものです。現在では新デザインのものに交換されています。
(土沢※:13年7月)


釜石線 (花巻−釜石間) では,2013年11月頃から一斉に,路線愛称である「銀河ドリームライン」をイメージした新デザインのものに交換されました。日本語駅名は「UD新ゴ」,ローマ字は「Helvetica」,エスペラント語は「Optima」,その日本語読み・訳は「フォーク」が使われています。背景のイラストは各駅のエスペラント語の内容を反映したものになっており,駅ごとに異なります。
(新花巻:14年1月)


大湊線 (北野辺地−大湊間)では,陸奥湾の眺めと はまなす・菜の花をイメージした新デザインのものに交換されました。日本語駅名は「新ゴ」,ローマ字は「Helvetica」が使われています。一部の駅名標には簡体字とハングルが切り文字で追加されています。
(陸奥横浜:14年9月)


津軽線 (油川−三厩間) では,津軽海峡と竜飛崎灯台をイメージした新デザインのものに交換されました。日本語駅名は「新ゴ」,ローマ字は「Helvetica」が使われています。一部の駅名標には簡体字とハングルが切り文字で追加されています。
(蟹田:14年9月)


八戸線 (八戸−久慈間) では,うみねこをイメージした新デザインのものに交換されました。日本語駅名は「新ゴ」,ローマ字は「Helvetica」が使われています。交換可能駅で列車の進行方向が片方向の場合,隣接駅の上の うみねこが進行方向側の一羽だけになっています (陸中八木駅の例)。
(長苗代:14年11月)

一部の駅では,隣接駅部分の背景に写真が使われています。書体の使い方は同様です。
(本八戸:14年11月)


八戸線内では,青森県内の東北本線とほぼ同じデザインの駅名標が設置されていました。黒い文字は看板屋さんによる手書きで,緑色の部分は切り文字です。現在ではすべて別のデザインのものに交換されています。
(プレイピア白浜※:07年8月)

旧・東北本線の陸奥市川−千曳間の大多数の駅にも同様の手書きのものがありました。
(陸奥市川※:07年11月)


旧・東北本線の東青森・小柳・矢田前の各駅では,あきた白神駅などと同じモトヤシーダに似た書体で看板屋さんによる手書きでした。劣化状況からすると,小柳・矢田前の各駅が設置された昭和61年11月に設置されて以来 交換されていないのかもしれません。
(小柳※:08年8月)


旧・東北本線の野辺地駅と浅虫温泉駅では,ほぼ同じデザインの駅名標が設置されていました。独特の書体で一見すると看板屋さんによる手書きのようですが,実際は切り文字です。
(浅虫温泉※:07年5月)


八戸線の本八戸・陸奥湊・階上・陸中八木の各駅では,基本デザインは旧タイプを踏襲した新しいものに一部交換されていました。日本語・ローマ字とも「ロダン」を使用しており,作者の知る限りでは東北地方ではここだけでした。当駅かなの部分のウエイトはEB,その他はDBあたりを使っています。現在では新デザインのものに交換されました。
(階上※:07年11月)

旧・東北本線の上北町駅と乙供駅では,以前は,一見して八戸線のものと同じデザインですが,当駅かな・漢字は「ロダン」であるものの,隣接駅かなは「平成角ゴ」,ローマ字はArialを使用しています。手の込んだ書体の使い方といえます。
(上北町※:08年11月)


旧・東北本線の野内・西平内・小湊の各駅では,旧デザインを踏襲したものが設置されていました。日本語部分には「ゴナ」に準じた角ゴシック体,ローマ字にはFranklin Gothicが使用されています。こちらも特徴的な使い方です。
(野内※:08年8月)

八戸線の有家駅にも同様の駅名標がありましたが,現在では別のデザインのものに交換されています。
(有家※:07年11月)


旧・東北本線の狩場沢・清水川の各駅でも,旧デザインを踏襲したものが設置されていました。日本語・ローマ字部分とも「ゴナ」が使用されています。ローマ字はすべて大文字で等幅書体のようです。
(狩場沢※:08年11月)


大湊線内に設置された駅名標は,旧デザインで和・欧とも「ゴナ」に準じた角ゴシック体が使われていました。
(下北※:07年8月)

大湊駅では,「リョービ ナウ」「ゴナ」に準じているものの,よく見られるものとは微妙に異なる角ゴシック体が使われていました。
(大湊※:07年8月)



津軽線内の一部の駅には,このような最近の秋田支社のものと全く同じ駅名標が設置されていました。というか,同じ業者さんが製作したのでしょう。大平駅のものなどは支柱まで同じものです。

隣接駅の書体はもう少し細いものがよかったかも知れません。つぶれかけています。
(大平※:03年3月)
(三厩※:03年3月)


三厩駅の海側ホームのものは,写真ではわかりにくいですがシールでした。フォントは和・欧とも「JTCウィンS」です。おそらく,「き・ら・き・ら みちのく」が三厩まで運転されるようになった際に,従来は使用されなかった海側ホームに入線するため,急遽製作し貼り付けたと考えられます。
(三厩※:03年3月)