はじめに

(駅名※ のものは現在では別のデザインのものに交換されたため見ることができない。)

HOME

駅名標のフォント 仙台支社〈福島県内〉

福島県内の東北本線でも以前は宮城県で見られるタイプの駅名標が主流でした。福島県内の東北線で後述のものに一斉交換(2003年夏ごろ)された際には,支柱に取り付けられたものとしては二本松駅にだけ残っていましたが,2007年9月下旬までに最新デザインのものに交換されました。
(二本松※:05年1月)

東北本線では藤田駅の3番線ホーム待合室の壁に取り付けられたものを最後に姿を消し,2009年4月現在では只見線の塔寺駅と会津水沼駅に残るだけとなりました。交換されるのは時間の問題と思われます。
(会津水沼:09年4月)



東北本線の東福島〜安達の各駅(福島を除く)でもこのタイプの駅名標が見られました。基本的に仙台近郊のものと同じで,JTCウインSを和・欧とも使用していますが,文字の配置が宮城県内のものと微妙に異なり別の業者さんが制作したものと思われます。なお,安達町は市町村合併により二本松市となったため,安達駅の行政区分表記は白いテープで隠されました。2007年9月下旬までにすべての駅で最新タイプに交換されたため,現在では見ることができません。
(安達※:03年10月)
(松川※:03年12月)


山形線の山形以南では,山形新幹線開業時にこのようなタイプの駅名標が設置されました。書体は,盛岡地区や仙台市地下鉄で見られるものの丸ゴシック体です。ローマ字の処理は水戸支社のものと同じように,少しでも長くなると,長体にして強引に収めようとしているため,少々見苦しい結果となっています。

設置からだいぶ時間が経ったため,駅によってはかなり傷んできています。(笹木野:04年3月)


山形線内では赤岩駅と板谷駅の一部にだけ,古いタイプの駅名が残っていました。使用書体はあきた白神駅などと同じ角ゴシック体です。赤岩駅では交換されたため,現在では板谷駅に残るだけとなりました。
(赤岩※:04年8月)


赤岩駅では2009年春までに2ヶ所ある駅名標の双方が交換されました。下り方は旧デザインのまま,和文書体に新ゴ,ローマ字にはHelveticaが採用されています。印刷によるものです。なお,上り方の駅名標は新デザインのものが設置されています。
(赤岩:09年8月)


仙台支社管内の有名な観光地の最寄り駅では,写真をバックにした駅名標が設置されています。福島県内では只見線・七日町駅にあります。書体は和・欧ともに「JTC ウインS 角ゴシック体」が用いられており,宮城県内で多く見られたものと同じです。

七日町駅には2箇所設置されており,バックの写真が異なります。使用書体は同じです。こちらの方が駅舎に近い所にあり,いたずらされていました。現在では撤去されています。
(七日町※:03年9月)



磐越東線の各駅では,かつて宮城県内でよく見られたデザインの駅名標が設置されていました。使用書体はモリサワの「見出ゴ」です。基本的には,2ヶ所設置されているうちの1つが線区愛称である「ゆうゆうあぶくまライン」の文字が入っています。書体は「新ゴH」が使われています。現在ではすべて交換されました。
(要田※:04年11月)


磐越東線の赤井駅では,線内各駅とは異なる書体が使用されていました。日本語には「ゴナ」をベースにした角ゴシック体,ローマ字にはHelveticaが採用されています。隣接駅の「平」が「いわき」に改称されたときに交換されたものと思われます。現在では交換され見ることができません。
(赤井※:07年1月)


東北本線の新白河,白坂は以前東京地域本社管内(→東京支社→大宮支社。白河以南)だったため,栃木県内で見られるタイプの駅名標が設置されていました。ひらがなは「JTCウィンR 丸ゴシック体」,漢字やローマ字は「JTCウィンS 角ゴシック体」を使用しています。かなには丸ゴシック体を使って柔らかな印象となっています。なお,現在は交換されたため (後述),福島県内では見ることはできません。
(新白河※:05年1月)

白坂駅では書体違いの駅名標も設置されていました。こちらはひらがなが「じゅん501」,漢字やローマ字は「見出ゴ」を使用しています (「坂」の字はOpenType版の見出ゴと少し違うのですが,フォントのフォーマットでデザインが異なることはありますので,これは見出ゴと思われます)。当駅かな名が上のものより少し小さいことからも区別できます。こちらが少し古いタイプと思われます。現在では後述のデザインのものに交換されています。
(白坂※:05年1月)


東北本線の白坂駅では,東京方の駅名標が宮城県や岩手県で見られるデザインと全く同じものに交換されました。日本語には「新ゴ」,ローマ字にはHelveticaが使われており,印刷により製作されています。
(白坂:05年10月)

2007年9月ごろになって,福島県内にあるすべての東北本線の駅でこのデザインの駅名標に交換されました。
 しかしながら,隣接駅の部分にシールによる修正が行われているものが多く,非常に目に付きます。
(新白河:07年9月)

東北本線以外の駅でも交換が進んでいます。
(会津宮下:08年12月)


磐越東線の全駅では上記と同じ書体を使用した新デザインのものに交換されました。従来のものにあった「ゆうゆうあぶくまライン」の路線愛称を下部に配置したため,他の路線のものと印象が異なります。
(舞木:10年2月)


東北本線・金谷川駅では2008年3月までに,仙山線でみられる写真と標準デザインをあわせたものに交換されています。日本語には「新ゴ」,ローマ字にはHelveticaが使われています。

この金谷川駅では2007年9月ごろに標準デザインのものに交換されており,半年余りの間に二度も交換されたことになります。
(金谷川:08年4月)



磐越西線の各駅では,国鉄時代のデザインを踏襲した駅名標が設置されていました。比較的新しいものでした。当駅かな名の字母は,モリサワのゴシックシリーズのものです。一世代前の切り文字タイプの駅名標によく見られたものです。同じ書体を使った駅名標は,只見線内にもありますが,こちらは古いもので,現在では交換が進んでいます。その他,首都圏郊外でも見ることができます。
(磐梯熱海※:04年1月)
(会津川口:03年3月)


磐越西線・塩川駅のものは隣接駅部分をシールで修正したことにより,モリサワのゴシックシリーズとナールの組合せとなりました。会津若松−喜多方間の普通列車は途中 塩川だけ停車するものがほとんどということもあって,元々の隣接駅の表記は「あいづわかまつ」と「きたかた」だけでしたが,本来の隣接駅をかっこ書きで追加しています。現在では見ることができません。
(塩川※:08年2月)


只見線の会津坂下駅や磐越西線の東長原駅では,国鉄時代のデザインで,日本語にゴナに準じた角ゴシック体,ローマ字にはHelveticaを用いた駅名標があります。同様のデザインの駅名標は仙石線の駅にも設置されていました。
(会津坂下:04年1月)



只見線内では最近このようなタイプの駅名標に交換されている駅があります。基本的なデザインは国鉄時代のものを踏襲していますが,当駅かな名には「DF太丸ゴシック体」と,その他の文字には「リョービシリウス-B」を使っています。シリウスを使った駅名標は珍しいです。

DF太丸ゴシック体はその後福島県内でよく見られるようになります(下記参照)。
(只見※:03年3月)
(会津高田:03年9月)




東北本線の福島県内では2003年夏ごろ一斉にこのようなタイプの駅名標(支柱ごと)に交換されました。基本的なデザインは国鉄時代のものを踏襲しており,只見線内のものとほぼ同じです。当駅かな名は同様に「DF太丸ゴシック体」ですが,その他の文字には丸ゴシック体として定評のある「ナール」を使っています。

長い駅名では長体に,短い駅名では平体にしていますが,南福島の「く」や「I」はそのまま,というお粗末な処理で違和感を感じます。市町村名まで長体・平体にしている駅もありますが,その必要性に疑問を感じます。全体的にバランスが悪く美しくありません。特に,ひらがなが一文字一文字バラバラの大きさに見えます。一番目立つ当駅かな名が美しくないのは,よろしくありません。

ここへきてJR東日本標準デザインではなく,意表をつかれた感がありましたが,前述のとおり2007年9月下旬までにすべての駅で交換されたため,現在では見ることができません。
(桑折※:03年8月)
(本宮※:03年10月)
(南福島※:03年8月)

このデザインの駅名標は栃木県内にまで広がっています。黒磯−西那須野間では市町村合併により「那須塩原市」となったことにより「栃木タイプ」から交換されました。隣接駅の区切り線の色が違うだけで,使用書体は福島県内と同じです。関東地方の郊外(大宮・八王子・横浜支社)ではこのデザインの駅名標が広まっています。
(黒磯:05年1月)


磐越西線・中山宿駅では,平成8年のスイッチバック解消時に駅が移転したことに伴い,新しいものが取り付けました。切文字ではなく印刷です。デザインは陸羽東線とほぼ同じものですが,使用書体は「JTC ウィンS」と「Helvetiva」です。当駅かな名はツメ気味で,ローマ字の“Jy”という表記が特徴的でした。現在では見ることができません。
(中山宿※:04年1月)


只見線内の会津本郷・会津高田・新鶴の各駅では,待合室が建て替えられたことに伴い,その壁面に新しいものが取り付けました。デザインはJR東日本標準のものですが,使用書体は「リョービゴシック-E II」と「Futura」です。リョービゴシックはWindowsではおなじみの「MS ゴシック」の基となった書体です。Futuraは仙台市地下鉄のサインでも使われています。この組合せはここだけです。現在では劣化等により,ローマ字部分が別書体で更新されている駅があります。(会津高田:03年9月)


只見線の滝谷駅では,下のような古い駅名標でしたが2003年夏〜秋ごろJR東日本標準デザインのものに交換されました。当駅漢字名はセリフのある角ゴシック体 (おそらくリョービゴシック-B),その他の和文はリョービ「ナウ-GB」,ローマ字はHelveticaです。この組み合わせはここだけです。切文字で保護フィルムが貼っていないため,谷の字がいたずらされています。現在では路線カラー入りの新デザインのものに交換されており,見られなくなってしまいました。
(滝谷※:04年5月)

おまけです。昔の駅名標は看板屋さんが一つ一つ手で書いていました。普通の看板屋さんの字は気取った感じに書きますが,この交換される前の滝谷駅の場合はその気が全くありませんでした。
(滝谷※:03年3月)

さらにおまけです。冬は全列車通過となる旧・田子倉駅の駅名標です。非常に特徴的な書体です。開業当時(昭和46年)から換えていないように思えます。不自然に白く塗り直している部分は落書きを消したものです。晩年は路線カラー入りの新デザインのものに交換されましたが,駅廃止後は撤去されました。
(田子倉※:06年11月)

おまけが続きます。磐越西線・広田駅では最近まで手書きの駅名標が残っていました。河東町が合併して会津若松市となった後は行政区分の表記は消されていました。現在では交換され見ることができません。
(広田※:04年1月)

只見線・会津柳津駅では,現在もなお手書きの駅名標が残っています。東北地方のJR線では唯一ではないかと思われます。
(会津柳津:14年4月)

↑このページの先頭へ