捨て猫騒動記


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水曜日の仕事帰りのことでした。

自分の駐車場まで歩く途中に、工事会社の駐車場があります。周囲をトタンで囲まれた

土の駐車場の横を通り過ぎようとした時、ワタクシの目の前数メートルに何かが

コロン と、転がり出て来ました。まさに、コロン と・・・。

よくよく見てみれば、猫。それも、生まれて間もないと思われる子猫です。

「にゃぁ~ん」と、鳴きながらワタクシの足元にヨロヨロと近づいて来ます。

無類の動物好きのワタクシですから、「お~どうした?」と抱き上げたのは言うまでも

ありません。すると、次から次へ、破れたトタンの隙間から全部で5匹のチビにゃんこが

出てきたのです。真っ白から三毛やらトラやら、5匹とも違う毛色のチビにゃんこが

出てきたのです。「こんなとこで産んだのかぁ?」と思いつつ、親猫を探してみましたが

姿が見えません。ヤブ蚊に食われながら数十分待ってみましたが、親猫が現れません。

「お腹空いたぁ~」と言うように、鳴いて纏わりつくチビにゃんこ達。ワタクシの手を舐めたり

噛んだり。かといって、どうしようもなく、その場は可哀相とは思いながら、そのまま帰りました。

翌朝、会社に向かう途中・・・やっぱりいました・・・。オバチャンが覗き込む先には、昨日と

同じ5匹のチビにゃんこ。やはり、親猫の姿は見えません。誰かから食べ物を与えられてる

形跡もありません。昨日よりも一層、悲鳴に近い声で「にゃ~にゃ~」と鳴いています。

その中で真っ白いにゃんこは、鳴き声も上げずにうずくまっています。いてもたっても

いられず、コンビニに走り、猫用の缶詰、牛乳を買ってチビ達の元へ。しかし、この子達は

食べるということが出来ないんです。つまり、まだオッパイしか受け付けない、本当の赤ちゃん

だったんですね。だから、牛乳を器に入れても、それを飲むことが出来ないんです。知らない

んですよ、飲み方を。困りました・・・。取り合えず、カラスなどに狙われないところにチビ達を

隠し、昼休みを待ちました。自分の食事もそこそこに、ペットショップに走り、猫用の哺乳器と

猫用のミルク(犬用と別!)を買い込み、チビ達のところに急ぎました。事情を話してあった

我が部下(はい、美人の)、チビ達の存在を知っていた会社の数人が、すでに来ていました。

いやいや、飲むこと飲むこと!チュパチュパ!と音を立て、一心不乱に飲んでいます。

「ここには、置いておけないな・・・」ワタクシの部署に連れて行くことにしました。一部屋に

3人という所帯でも個室なんで、何とか隠せるかと。さてさて、仕事そっちのけでの、

里親探しが始まりました・・・・。




どうやら、ここに

チビ達の存在が確認された

のは、3日前のようです。


しかし・・・


噛まれると、痛いくらいに歯が

生えていたし、目もしっかり

見えている。生まれて3日とは

考えられません。

やはり、捨て猫ですね・・・



「何かちょうだい!」と必死に

訴えているようです。

この時、真っ白な子は

離れてうずくまってました・・




難航!里親探し!