(里芋の植え付けと、かぼちゃの種まき) 自然農だから、そのままですか? それもひとつのやり方でしょう。 今回は、荒れ地から畝を起こし、種まきするところを見て行きます。 |
■畝作り まずは畑を覆っている草を刈り取ります。 ←写真の畑は既に自然農の畑であるため、荒れ地から畝を作るという訳ではありませんが、 入手した畑の状況によっては、草ぼうぼうの状態かもしれませんね。 「根は抜かないで、上の方だけ刈っていくのですわ。根から抜くと砂漠化します。根があることで土がふかふかするのです..」 とにかく草を刈りとります→ 刈り取った草はまたすぐに使いますので、横に積み上げておきしょう。 次に、畝とする土の周りに溝を掘ります。 「作物に見合う畝を作ることが大切ですわね。西瓜も南京も地を這うものは、それなりの幅が必要ですわね。最大で3mあればいいんじゃないでしょうか」 と川口さん。 今回は1.5m幅と2.0m幅の2畝を作ります。 このときスコップで掘るのですが、川口さんは自分があまり動く事無く効率的に作業を進められます。 ←写真のように、初めスコップを横にして右の溝、次に左の溝、最後に手前を掘って土をすくいます。 ”右、左、前、ポイッ”、”サクッ、サクッ、サクッ、ポイッ”のリズムです。 人それぞれのリズムとやり方があるのでしょうが、機械以上に、かくも効率的に体が動くものかと感心しました。 「石が出てきたらそのままにしとけばいいんです。元からある石ならね。邪魔なら取ればいいんです。」 残りの部分はみんなで実習です→ 自然農は耕さないのではないのですか?そんな疑問がわく光景ですが、初めは仕方がないそうです。 「溝はね、人が歩くところ。排水や空気を入れるところです。」 「畝はね、溝が浅くなったら手を入れる。壊れてきたら修理する。家と同じですわね。」 溝を掘り上げたら畝の上の土を崩して綺麗に均します。そして蒲鉾状になるように表面をなだらかに丸く仕上げます。 ここに作物を植え付けて行きます ■里芋の植え付け 幅の狭い方の畝に里芋を植え付けます。 ←畝を少し富士山風に高くして、真ん中に穴を開けます(なんだか火山のようです)。 里芋は親芋の上部に子供を付けるので、大きくなるごとに土をかぶせていくのだそうです。 確かに噴火口の様な形にしておくとやりやすいですね。 その中に里芋を、ひとつだけ先の細い方を下にして差し込みます→ 後はパラパラと里芋が完全に隠れるように土をかぶせて終わりです。 里芋と里芋の間隔は、約1m。この畝1列すべて里芋を植えました。 ■かぼちゃの種まき 広い方の畝にかぼちゃの種を播きます。 まず、丸く30cm程度の円を作り、周りの土よりほんの少し高く盛土します。 ←平たく均した円の中に、種を3つ並べます(1辺が20cm程の正三角形の配置)。種は軽く押さえておきます。 その後、良く乾かした土(今回は山砂)を上にかけて、種が完全に隠れるようにします→ 「厚めにまいとかんと、雨にたたかれて出てくるのですわ」 「西瓜は砂丘でも育つくらい乾いたところを好みます。溝に水がたまるようではダメですよ」と川口さん。 ■草で覆って完了 ↓最後は、刈り取っていた草をまんべんなくかぶせて完了です。 どこに播いたかわからなくならないように、枝などを挿しておくのが良いでしょう。 どうですか?初めの写真と比べて見てください。 りっぱな自然農の畑が出来ました→ この草も2年3年と経つうちにりっぱな亡骸となり、次の「いのち」を生み出して行くのです。 |
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