墨絵の谷へ(3)
【4/23-4/27/2003】 Bear's Hump Trail, Lake Josephine
【4/23-4/27/2003】 Bear's Hump Trail, Lake Josephine
4/25: Waterton - Casual Stroll、曇時々晴
〜熊の背に登る〜
天気予報を見て、 テンションが下がりまくっている。 が、 意外にも Waterton 方面の山々がクリアに見えるので、 今日は Watertonに行ってみた。 前に一度登ったことのある Bear's Hump Trail を登ってみる。 ちょうど、 山裾からせり出した岩のテラスが熊の背のコブに似ているから、 Bear's Hump という。 割と急。 ツと汗が垂れる。 標高差210mを25分。 相変わらず風が強い。 Waterton Valley を一望出来る素晴しい眺めは健在。 最近新しくなった地球の歩き方「アメリカ国立公園編」が送られてきたので、 お礼も兼ねてこの Bear's Hump Trail 紹介を送ってみようかと思う。 でも載るとしても「カナダ西部編」の方、か?
- → 後日談。
- 地球の歩き方編集部より「アメリカ国立公園編'03〜'04版」
をお送りいただいたお礼も兼ね、
Bear's Hump Trail の情報を写真と共に返信。
(なぜ「歩き方」が送られてくるかと言うと、
ご存知の方もいらっしゃるかと思うが、 ボクの送った情報が
Glacierの章にて採用されているから。)
- ―編集部より、 「なるほど、すばらしいポイントですね! これは絶対に見逃がせません。」 次回の改訂でぜひ紹介したい旨、 回答あり。
- ―忘れた頃に「'05〜'06版」が送られてきた。
- ―どれどれ、 と開いてみると、 Glacier は全面改訂されている。 これまで読者投稿扱いだった "Grinnell Glacier Overlook" の情報が、 Highline Trail の紹介文に組み込まれる形でレギュラー情報に昇格 (その代わり名前が掲載されなくなった)、 そして Bear's Hump Trail もきちんとカメラマン同行で取材された様子で、 レギュラー情報として写真入りにて掲載されていた。
- ―つまり今回、 結局どこにも投稿者として名前が掲載されなかったにも拘らず、 律義に情報提供者の一人として冊子を送っていただけたわけで、 毎度毎度ありがとうございます。
- ―編集部より、 「なるほど、すばらしいポイントですね! これは絶対に見逃がせません。」 次回の改訂でぜひ紹介したい旨、 回答あり。
〜早春の草原を歩く〜
雪の全くない Red Rock Canyon 入口付近の Meadow をトレイルに沿って歩く。 この草原、 百花繚乱の7月頃に較べると、 この時期は何と殺風景なことか。 しかし、 一見殺風景に見えるこの季節の草原も、 よく見ると Yellow Bell, Anemone, Shooting Star など、 既に春の花が咲き始めている。
Pasque Flower along Red Rock Pkway
西洋アネモネともいいます。園内では花が白い種類も存在します。
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Yellow Bell along Red Rock Pkway
小さ〜い花です。 黄色い花のベルの高さは約1.5cm。
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Shooting Star along Red Rock Pkway
こちらも小さ〜い花。 しかしもっと水際に咲いてるかと思ってた。
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夕方、 時間があったので Waterton から車を1時間ほど走らせ、 Crowsnest Hwy 沿いの Frank Slide へ。 丁度100年前、 Turtle Mtn. の山肌が突如崩壊し、 70余名が飲み込まれた悲劇が、 今も荒々しい瓦礫野原として当時の迫力を残している。
〜無いじゃん?!〜
宿に戻り、 寝る前に気付いたこと。 デイパックに付帯していたはずの三脚が、 ソフトケースだけ垂れ下がり、 肝心の中身が消えている。 うぉぉい、 マジかよっ。 どこに落としたか? 今日はちょっと歩いただけで、 何も激しいことはしてないはず、 昨日はコケたり滑ったりわりかし激しいこともあったが、 昨日落としているなら多分昨晩気付いていると思う。 花でも撮る時に無理な姿勢をして、 その時に落としたか? いづれにせよ、Waterton ではいつも色んなものを無くす。 前に訪れた際もサングラスを無くしたし、 三脚の大事な部品も落としたし... ...がっくし。
- Red Squirrel: Bears Hump Trail, Waterton
- Columbian Ground Squirrel: Red Rock Meadow
- Mule Deerの群れ(数頭): Waterton
- Elkの群れ(数百頭): Waterton
4/26: Lake Josephine North Shore、雨時々曇
〜冬の爪跡〜
Cardston、雨、雨、雨。 雲が低い。 誇張ではなくもう地面すれすれである。 どういう意味かというと2階建の建物の上が隠れるくらい。 何も見えない。 隣の丘すらも見えない。 それでも一縷の望みをかけ、Many Glacier へ。 すると博打が当たったのか、 Many Glacier 直前でその暗雲の屋根が綺麗に終端している。 Many Glacier、 雲が多いが時折晴れ間ものぞく。 これはラッキー。 しかし天気予報によると、 今日は不安定、 雪に変わるかも、 しかし明日は晴れるかも。 これを信じ Swiftcurrent Pass Trail は明日に取っておくことに。
今日は天気も不安定だし、*軽く* Swiftcurrent Lake & Lake Josephine 周辺をスキーで散策することにしたのだが... これが実はトンでもない難儀であった。
最初は軽く Lake Josephine に沿いながら Grinnell Glacier Trail を進み、 Lake 奥から軽く森を抜け、 Lower Grinnell Lake にでも行って軽く戻ってこようと考えていた。 しかし、 Lake Josephine 奥へと North Shore に沿って進んだところ、 幾つもの激しい雪崩跡が凍った湖面に達しており、 至るところで白い湖氷を汚している。 それでもなんとかかんとか進み、 Lake 奥が間近に見えてきたあたりで、 最後の難関、満を持しての登場。 これは特にひどく、 崖にほど近い部分で雪崩が森を根こそぎさらっていっている。 杉の幹が折り重なるようにして倒れており、 そのまま湖面に達しているのだ。 そこを越えようと悪戦苦闘した挙句、 サングラスを失くしかけたり、 バランスを崩して倒木の幹から落ちかけたり、 その横を Red Squirrel が相変わらずの驚異的なフットワークで枝の間を駆けていったり、 色んなことを考えたり考えるのを止めたりで、 結局これ以上の行軍は不可能と判断、 無念の撤退を余儀なくされる。 普段なかなかわからない冬の大自然の爪跡を知らされる思いであった。
パーキングに戻ったあたりから、 Grinnell Valley もゆっくりと雲に包まれる。 丁度良い潮時だったのかも。
さて夕刻の Waterton。 雲の低さは相変わらずだが、 雨はすっかり雪に変わり、 ガンガン降っている。 昨日訪れた Red Rock Meadow にて、 今この雪の中、 あきらめの悪いボクは、 愛用の赤いストームクルーザーを着込み、 昨日歩いたトレイルをそっくりトレースしている。 ... あ・っ・た! 丁度 Shooting Star とYellow Bell が群生しているあたり、 歩き始めて15分足らず。 ここで姿勢を屈めて花の写真を撮ったので、 何となく疑ってたのだが、 やはり。 あと1時間もすれば雪にすっかり隠されてしまいそうなところで、 無事三脚発見、救出に成功。 悪いことばかりではない。
帰り際に車からコヨーテを目撃。 Waterton-Glacier 圏内で見たのはこれが初めて。
- Red Squirrel: Lake Josephine North Shore Trail
- Columbian Ground Squirrel: Many Glacier
- Mule Deer: Many Glacier
- Elkの群れ(十数頭): Many Glacier & Hwy AB-2
- Marmot: Hwy AB-2
- Coyote: Middle Waterton Lake 脇