Star Trek the Next Generation 2nd season


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無限の大宇宙
Q Who

第2シーズン 第42話
宇宙暦:42761.3

Qのしわざでエンタープライズはボーグとの勝ち目のない戦いを強いられる。ボーグは一種の精神集合体で、エンタープライズの防御力をはるかに凌ぐ破壊力を持っていた。

無限の大宇宙-あらすじ-


再び乗員たちの前に現れたQは自分の必要性を説き、乗員の一人としてエンタープライズに乗り込みたいと言い出す。そして、(当然ながら)断られると、エンタープライズをボーグが制圧している宙域に放り込んでしまう。ボーグはすさまじい破壊力を持つ機械生命体で、エンタープライズを発見すると有無を言わさず攻撃を仕掛けてきた。そして乗員たちは近い将来、ボーグが連邦にとって危険な存在になることを確信する。

次の映画"Star Trek:The First Contact"でも大きく関わってくるボーグが画面上に初登場する.
はじめて連邦の領域付近にボーグが現れたのは第1シーズン「突然の訪問者」である. 「突然の訪問者」では基地を襲ったのが何者なのか明らかにされなかったが、今回のエピソード中、デイタが「恐らくボーグの仕業であろう」と推測する.
今回のエンタープライズとボーグの遭遇を知った宇宙艦隊は、対ボーグ対策を始めるのだが・・・・・・(「浮遊機械都市ボーグ」).

もともとミステリアスなガイナンの秘密(?)がいくつか明らかになる. 彼女の種族がボーグに滅ぼされたこと. そしてとガイナンの間になにかがあったこと. 具体的にどんなことがあったのか、「新スタートレック」の中で明らかにされることはないが、彼女が相当Qを嫌っているのは間違いない(「Deja Q」).
彼女にはQも恐れる能力があるのかもしれない. Qが彼女を消そうとした時、彼女は両手を体の前に持ち上げ身構えるが、それが何を意味するのかは不明である(意味はないのかもしれない).

「脚本は素晴らしかったが、果たして、映像化された後でも素晴らしいといえるかどうかは撮影している自分たちにも判らない、一種の賭けだった. 」と監督のRob Bowmanは語っているが、結果は見ての通り、とても一時間ものとは思えない作品に仕上がっている. また(いつものことだが)時間的にも予算的にもかなりきつかったようだ.

監督:Rob Bowman
Cast
Q:John de Lancie
ガイナン:Whoopi Goldberg
ソーニャ・ゴメス:Lycia Naff(トータル・リコール)



無限の大宇宙


機関部では新任の女性士官ソーニャ・ゴメスがフード・レプリケーターに「ホット・チョコレートをお願い」と頼んでジョーディに笑われていた。彼女はおしゃべり好きのようでジョーディも少しうんざりしているようだ。「ここでは飲み物を飲むな」といわれ、機関部から出て行こうとしたソーニャは、うっかりピカードにホット・チョコレートをかけてしまう。慌てるジョーディ。彼女は謝りながらも、長々と着任の挨拶をする。
制服を着替えるため、ピカードはターボリフトに乗り、第十デッキに向かった。だが扉が開くと、そこは薄暗いシャトルの中だった。男が一人座っている。ピカードが「どうなっている?」と尋ねると、宇宙艦隊の征服を着た男は「第六シャトルへようこそ、ピカード」と答え、振り向いた。あのQだった。もうエンタープライズに近付くなと約束したろうとピカードが言うと、Qはエンタープライズには「近付いていない」と答えた。確かにシャトルは一隻だけでどこかの宇宙を漂っていた。そして近くにエンタープライズの姿は見えなかった。

通路をソーニャとジョーディが話している。ジョーディは先ほどの失敗でがっくりしているソーニャを励まそうとしていた。彼はあまり緊張せずリラックスするのが一番とアドバイスした。
テンフォワード。ガイナンが何かに気づいた。眉をひそめてあたりをみまわす。彼女はブリッジに連絡を入れ、何か変わったことはないかと尋ねた。だがライカーからの答えは「何も異常はない」と答えた。
シャトルではピカードがエンタープライズと交信しようとしていた。Qから「無駄な努力だ」と言われたピカードは「おまえの言いなりにはならない」と言い返す。だがQは「もうじき、その気になるさ」と勝ち誇ったように言った。

ソーニャと話していたジョーディはガイナンの心配そうな表情に気付く。だがガイナン自身、これからなにが起ころうとしているのか判っていなかった。
トロイがピカードを探してブリッジまでやってきた。彼女もなにかが起ころうとしている雰囲気に気付いていた。そして、ようやくライカーたちはピカードが館内にいないこと、そしてピカードがエンタープライズに乗船していないことに気付き、エンタープライズを停止させた。ライカーはこの宙域周辺の探索を開始する。
シャトルでは、いらいらしているピカードとボールで遊ぶ余裕たっぷりのQが言い合っている。そしてピカードはとうとう「自分を艦に戻す代わりにQの条件をのむ」という取り引きをしてしまう。次の瞬間、ピカードたちはテン・フォワードにいた。そこには誰もいないように思われたが、カウンターの下に隠れていたガイナンが立ちあがり、Qを睨み付けた。

ブリッジ。ウォーフが行方不明だったシャトルが艦内に戻っていることに気付いた。ライカーはピカードがテン・フォワードにいることを確かめ、ブリッジを出た。
「やっぱり、あんたね」ガイナンは激しい剣幕でQのほうへ近づいていった。Qのほうも彼女に気付くと、「こんな女を置いているなんて。私が彼女を消してやろう」とピカードに持ち掛ける。Qが手をガイナンの方に向けると、彼女も負けじと両手を挙げ、身構えた。しばらく二人はにらみ合っていたが、「もっとも、今回の訪問は彼女のことではないんだ」とQが言った。

「では、何が目的だ」と言いながら、ライカーとウォーフがテン・フォワードに入ってきた。「この船に乗せてくれ、私には家がない」と答えるQ。もちろんピカードたちはQを受け入れようとはしない。彼?は一連のエンタープライズとの接触の任務に失敗し、それが原因で追放されたようだ。「だめだ、信用できない」、ピカードは言う。Qは「これから出会う恐ろしい敵に対処できるのか?」と何度も警告しているようだ。だが、ピカードたちが自分の言葉に耳を貸そうとしないことを知ったQは「ほんとうにお前たちだけでやっていけるのか、見てみるとしよう」と言いながら、エンタープライズをどこかの宙域へ吹き飛ばしてしまった。

エンタープライズはもといた場所から7万光年も遠くにきてしまった。ここから最寄りの宇宙基地まで二年以上もかかかってしまうようだ。ライカーが何が目的だと尋ねると、Qは「来るべき恐怖の予行演習だと謎かけのように答える。そして「ホールも借りた。オーケストラも揃えた。君たちのダンスのお手並みを拝見しよう」と言って消えてしまった。ガイナンは「いますぐ、この宙域から立ち去った方が良い」とピカードに警告した。
だがピカードはこの宙域にとどまり、調査を開始した。発見されたMクラスの惑星は文明の痕跡らしきものがあるようだが、何者かに破壊された後らしく、地表には大きな孔が開いているようだった。デイタによれば、かつて中立地帯の基地でも、このような破壊の痕跡が観測されていた。

やがてエンタープライズのセンサーに艦船らしき反応が捕らえられた。ビューワ―に写してみると、それは黒っぽい立方体の物体だった。生命反応は観測されず、機関部らしき場所もない。どんな仕組みで動いているのか?ピカードはその物体と交信を求めるが、応答はない。ピカードはテン・フォワードのガイナンにアドバイスを求めた。彼女はこの物体を知っていた。この物体、「ボーグ」が彼女の惑星を滅ぼしたとガイナンは答える。そして「守りを固めなければ全滅してしまうでしょう」と警告した。
エンタープライズに戦闘態勢が発令された。機関部のジョーディが何かに気付く。彼が振り向くとエンジンの側に機械の腕を持つ、ヒューマノイドが立っていた。ボーグだ。ジョーディは侵入者の存在をブリッジに報告した。

ピカードと保安部員が機関部へいくと、そのボーグはうろうろ歩き回っていた。ボーグは真っ白な顔をしていて、全身が機械化されている生命体のようだ。ジョーディによればエンジンシステムを調べているらしい。そこへQが現れ、「面白いだろう」とピカードにささやいた。このボーグには性別はなく、「進化した生命体」だと彼は説明する。ピカードはボーグに話し掛けるが、まったく反応はない。Qは「あれはただの斥候だ、人間に興味はない」と解説する。やがてそのボーグは腕から光線のようなものを出しながらコントロール・パネルをいじりだした。止めさせようとした保安部員は片手一本で投げ飛ばされてしまう。ウォーフがパワーを上げたフェーザーで撃ち、ようやくボーグは床に崩れ落ちた。

ボーグは腕のマニュピレーターをしばらくピクピク動かし続けている。その動きを見つめていたピカードたちの前にもう一体のボーグが現れた。それは床に倒れている仲間には目もくれず、エンジンのコントロール・パネルから情報を引き出し始めた。ウォーフがフェーザーを発射するが、今度はボーグの周りにバリアのようなものが現れ、効き目がない。ボーグは「何をやっているんだ」とでも言いたそうな顔でウォーフを一瞥する。やがて情報を引き出し終わったボーグは仲間の体の上にかがみ込み、部品をいくつか外し、姿を消した。そして床に倒れていたボーグも消えてしまった。

観察ラウンジ。ガイナンを加えた上級士官が集まり、対策が話し合われた。ガイナンは自分の星がボーグに破壊されたときの様子を説明、彼らと意志を伝え合うことは不可能だと断言した。ブリッジからボーグの船から通信が入ったと連絡が入る。ビューワーにはボーグ船の内部が映し出され、機械的な声が「抵抗すれば死んでもらう」とだけ言ってきたかと思うと、通信は一方的に打ち切られた。ディアナはボーグには指導者がいないようだと感じていた。彼らは全員が一つの集合意識を形成しているのだ。ビューワーの中にQが現れ「まだ私を仲間に加えようとしないのか?」と一言だけ言い、消えてしまった。ブリッジからボーグ船がトラクター・ビーム(引力光線)を発射したとの連絡が入り、ピカードたちはブリッジへ向かった。

ブリッジに戻ったピカードはエンタープライズを反転させ、ボーグ船から逃れようとするが、トラクタービームの影響で不可能だった。エンタープライズの防御スクリーンが消失すると、ボーグ船からフェーザーのような光線が発射され、エンタープライズの円盤部をくりぬいた。ピカードは全部の兵器システムを使っての反撃を命じる。そしてその総攻撃はボーグ船にダメージを与え、ボーグ船からのトラクタービーム、攻撃は止まった。
機関部ではジョーディたちが必死に防御シールドの復旧しようとしていた。ソーニャはついさっきボーグによって乗員の命が奪われたことで動揺している。

観察ラウンジでガイナンがボーグに関する説明をしている。そこにQが現れ、「ボーグは単に技術力が欲しいだけだ」と言う。「おまえの得意な幻なんだろう」とピカードが尋ねると、Qはまじめな顔で「生死のかかった現実だ」と答え、消えてしまった。ピカードたちは上陸斑をボーグ船に送ることを決意した。ガイナンは引き止めようとするが、ピカードたちの決意は変わらない。そうすることで逆にボーグたちの裏をかけるかもしれない。
ライカー、ウォーフ、デイタがボーグ船に転送された。ボーグ船の中は壁一面にボーグが並んでいた。彼らは船の中では船の一部となり、一つの意識を形成しているようだ。ライカーはデイタに彼らの壁との連結部にアクセスしろと命じるが、コネクターの形があわずうまくいかない。突然一体のボーグが動き出した。ライカーたちにはまったく興味を示さない。

ボーグ船の中を歩き回った三人は、「育児室」に迷い込む。育児器のなかを覗き込むと、そこには恐らく人間の赤ん坊がいた。頭にはすでに機械が接続されている。彼らは何らかの手段で有機生命体の子どもを手に入れ、次第に機械化しているようだ。一方、船の様子を探っていたデイタは、ボーグたちが現在動きを停止しているのは、彼らが船を修復しているためだということを突き止めた。 デイタたちの報告を聞いたピカードは、ライカーたちを回収させ、ボーグ船から離脱した。その直後、ボーグ船の動き出し、エンタープライズの後を追ってきた。エンタープライズはワープ9に達したが、ボーグは依然として後を追ってくる。光子魚雷を発射しても、今度はまったくダメージを与えられない。ブリッジにQが現れた。そして「あいつらはエンタープライズのエネルギーが切れるまで追ってくるぞ。私の助けが必要なようだな」とピカードに言った。

ピカードはQに答えようとせず、ビューワーを見つめていた。エンタープライズは最高速度まで達したが、ボーグ船との距離は縮まるばかりだ。ボーグ船からは何度もミサイルが発射され、エンタープライズの防御スクリーンは消失してしまった。「これでも未知の世界への心構えができていると言えるのか?」と床に寝そべっていたQが薄笑いを浮かべながら言う。ピカードは再び光子魚雷の準備を命じるが、防御シールドのない今、発射すればエンタープライズもダメージを受けるだろう。いつのまにかデイタの座っていた席に移っていたQが「では、行くとするか」と言いながら消えようとした。ピカードは「もう止めろ、われわれが無力だということを思い知らせようとしているんだろう?」とQに言った。そして「望みどおり言ってやろう、助けてくれ」と怒鳴ると、Qは指を鳴らした。

エンタープライズは再び回転しながら弾き飛ばされ、元々いた星域にもどっていた。Qはライカーの席にテレポートし、「よく認めたな」とピカードに言った。「十八名も死んだんだぞ」とピカードが咎めるようにいうと、Qは「犠牲が恐いのなら、未知の世界の探索などしないことだな。臆病者に用ははない」と言い、消え去った。
テンフォワード。ピカードとガイナンが話している。ガイナンの言うとおり、人類の存在に気付いたボーグはエンタープライズを追ってくるだろう。いずれ宇宙艦隊とボーグの遭遇するは避けられないことが、それが早まってしまったのは疑う余地はない。だがピカードは「今回ばかりはQに礼を言わなくては」と言う。そしてガイナンに理由を聞かれると、「宇宙に恐れるものはない慢心していた心を諌めてくれた」と微笑みながら答えた。




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