開催趣旨 |
新型インフルエンザのリスクは、常に目の前にあります。
「職場の集団感染をどう防ぐか」
「休業している社員の給料はどうしたらいいのか」
「欠勤者が増える中で、業務はどのように続ければいいのか」
私たちは次のパンデミックまでに、準備を完了しなければなりません。
しかし、危機感はありながら、「会社として何をしたらいいか分からない」という中小企業様の声を多くいただきます。
その不安に応えるため、緊急対策セミナーをおこないます。
BCP(事業継続計画)の指導実績のあるリスクコンサルタントが、新型インフルエンザの基礎知識から、具体的な対応策やマニュアルの作り方まで、実践指導いたします。 |
内容構成 |
第1部 このリスクにどう向き合うのか
・今回の新型インフルエンザの特徴
・いまだに残る強毒性インルエンザの脅威
・想定される今後のシナリオは3つ
・なぜ、今のうちに対策を急がなくてはいけないのか
・企業が何をすべきかを、国や行政は指示してくれない
・「社員の安全」と「事業継続」の二律背反の難しさ ほか
第2部 労務管理と法的リスク
・経営者に求められる安全配慮義務とは
・損害賠償責任を負うリスク
・休業社員への賃金支払いはどうするか
・労災となるのはどんなケースか
・就業規則はどこを見直すのか
第3部 対応マニュアルのの作り方
・地震向けBCPでは対応できない理由
・警戒レベルに応じた柔軟な対応計画を作れ
・重要業務の優先順位はどのように決めるか
・事業縮小、中断のタイミングをどうするか
・社員に感染疑い者が出たらどうするか
・社員の家族に感染者が出たらどうするか
・社員行動マニュアルのポイント
・パンデミック時のキャッシュフロー対策 ほか |
第二波の襲来に向けた企業対策のイメージ |
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基礎知識の習得 |
社内コンセンサス |
計画の策定 |
計画の実行 |
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講師紹介 |
平野喜久(中小企業診断士、シニア・リスクコンサルタント)
名古屋大学経済学部経営学科卒、鐘紡株式会社財務本部に勤務。ひらきプランニング株式会社代表取締役。BCP指導歴5年。2年前から企業の新型インフルエンザ対策の必要性を呼びかけ、企業向けセミナー、教材開発、策定支援を行う。中小企業向けBCP支援実績ではトップクラス。NPO東海リスクマネジメント研究会副理事長、BCMリスクマネジャー、内部統制評価者。著書:『天使と悪魔のビジネス用語辞典』、DVD教材監修「BCPって何?」「新型インフルエンザって何?」 |
お問い合わせ |
ひらきプランニング株式会社 E-mail:hiraki@mub.biglobe.ne.jp |
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BCPとは
「Business Continuity Plan」の略で、日本語で「事業継続計画」または「緊急時企業存続計画」という。
企業が緊急事態に遭遇した時に、ダメージを最小限に抑え、事業を早期に復旧するために、事前対策と緊急時対応、復旧対策をあらかじめ計画として策定しておく取り組み、またはその計画のこと。
日本においては、主に地震リスクを想定してBCPを策定することが多い。
単なる防災対策の問題ではなく、企業の危機管理の問題として取り組む必要がある。
パンデミックとは
pan(汎)+epidemic(伝染病)からできた造語。 日本語では、「感染爆発」「世界的大流行」とも。
伝染性のウィルスが世界的に感染拡大し、蔓延している状態をいう。
特に、現代社会で最も感染拡大のリスクが高い新型インフルエンザについて用いられる。
感染拡大の防止や発症者の治療は十分な対応ができず、社会活動は縮小または停止を余儀なくされることが予想される。
パンデミックBCPとは
特に新型インフルエンザ対策に焦点を当てた事業継続計画を、「パンデミックBCP」と呼ぶ。
新型インフルエンザ災害は、地震向けBCPでは対応できないため、新たにBCPを作り直す必要がある。
BCPという言葉が、一般社員になじみが薄いため、パンデミックBCPを「企業の新型インフルエンザ対策」と呼び変えることもある。
単なる個人のマスクや手洗いというレベルの話にとどまらず、企業が生き残るための対策に本質がある。 |
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講師メッセージ |
<なぜ企業が新型インフルエンザ対策に取り組むのか>
なぜ、企業が新型インフルエンザ対策に取り組むのか。
具体的な対策に取り組む前に、この本質を理解してください。
「なぜって、そりゃあ、インフルエンザに感染しないためでしょ?」
と思ってしまいがちですが、そうではありません。
ただ健康に気をつけましょうという話なら、会社はここまで真剣に取り組む必要はありません。
社員の自己管理に任せておけばいいことです。
では、なぜ企業が新型インフルエンザ対策に取り組まなければいけないのか。
それは、新型インフルエンザは、個人の健康問題ではなく、組織の危機管理の問題だからです。
もしも、職場で集団感染が起きたら、会社の業務が停滞します。
業務が停滞したら、取引先に迷惑がかかります。
取引先に迷惑をかけたら、我が社の信用を失います。
会社の存続が危うくなり、社員の雇用も守れなくなります。
だから、このリスクに真剣に対処しなければならないのです。
まずは、全社員が、個人の健康問題ではなく、組織の危機管理として捉えるように、意識改革する必要があります。
これが徹底できれば、企業が取り組むべき対策の6割は完了したものと思っていいでしょう。
あとのマニュアル作りやBCP策定などは、残り4割にすぎません。
自覚のある企業は、どんどん準備を進めています。
しっかり準備をして、パンデミック(大流行)を迎えた企業と、無策のままその時を迎えた企業では、その被害は格段の違いになります。
このセミナーは、危機感を抱いていながら、どうしていいか分からない中小企業が、直ちに行動を起こせることを目的に実践的な内容にしてあります。
<ちょっと騒ぎすぎなんじゃないの?>
いまなお、日本に残っている誤解があります。
「普通のインフルエンザと変わらないんだから、そんなに騒ぐことないんじゃいないの?」
社内にもこのような人がいるかもしれません。
このようなことを言う人は、新型インフルエンザを個人の健康問題というレベルでしかとらえていないのです。
新型インフルエンザは、終わった話ではありません。
本当に警戒すべき鳥インフルエンザH5N1であり、これは、これから襲ってくる恐れがあるからです。
最も大きな特徴は、誰も免疫を持っていないために集団感染を起こしやすいということ。
そして、H5N1は強毒性で致死率が非常に高いということ。
職場にウィルスが持ち込まれると、たちまち集団感染のリスクにさらされます。
もしも職場で集団感染が起きたら、その職場の業務はたちまち支障をきたします。
その地域で大流行が起きたら、医療機関はパンクします。
適切な診療を受けられず、重症化する人も出てきます。
これは、季節性インフルエンザではありえないことです。
感染しても季節性と同じだから安心、などと呑気なことを言っていられないのです。
<労務管理の問題は必ず直面する>
強毒性パンデミックが襲来したとき、すぐに問題になるのが、社員の安全をどうやって守るか、ということです。
マスクと手洗い程度しか思いつかないとしたら、企業としては無策に近いと言っていいでしょう。
企業経営者には、安全配慮義務が法的に規定されており、あらゆる手段を使って社員の安全を確保する義務があります。
通勤方法、勤務形態、日常の行動管理など、事前にきっちり決めて、社内に徹底しておかなければならないことはいっぱいあります。
この災害は、人にだけダメージを与える特徴があるので、すべて労務管理の問題の中にあるといえます。
就業中に発症したらどうするか。
感染者を休業させた時は、賃金支払いをどうするか。
社員の家族に感染者が出た場合はどうするか。
社員が感染したら労災になるのか。
・・・・・・などなど、すぐに直面する問題があります。
これらは、事前に検討し、社員の皆さんにも知っておいてもらわなければなりません。
そのルール作りをするのが「パンデミックBCP」です。
<最終目標は企業存続>
パンデミックBCPの最終目標は、企業の存続にあります。
最後まで残す業務は何か。
その業務はどのような方法で継続するのか。
主要取引先とはどのように連携するか。
事業縮小に伴うキャッシュフローの減少をどのようにカバーするか。
まさに、経営の根幹にかかわる重要な課題に取り組まなければなりません。
単に、「インフルエンザに気をつけましょう」というレベルの話では終わらないのです。
<大企業向けの対策マニュアルは使えない>
新型インフルエンザ対策の書籍やセミナーが増えてきましたが、いずれも大手コンサルファームが大企業、中堅企業向けに作ったものばかりです。
中小企業が大企業並みの対策を始めたら、手間とコストばかりかかって、本番に間に合いません。
何とか間に合わせたとしても、負荷が大きすぎてまともに運用できません。 多くの情報があふれているように見えながら、中小企業向けの情報は極端に少ないのが実情です。
私が中小企業に対象を絞ってご支援しているのは、このためです。
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