◆趣旨
 雪中行軍遭難事件の事例を通して、受講者自らが組織のあり方を考え、リーダーシップとリスクマネジメントについて学ぶとともに、あすからの業務に活かすことを目的とします。
 組織の人材教育、社員研修、職員研修に。


◆内容
 新田次郎著『八甲田山死の彷徨』を教材とし、グループワークを通して、参加者が積極的に課題に取り組みます。
 講師から一方的に正解を教わる受け身型のセミナーではなく、受講者自らが考え、他者との意見交換を通して、課題の答えを見出していく、能動的な演習形式で行います。
 通常のケーススタディの研修スタイルに、ディベート研修とプレゼンテーション研修の手法を取り入れ、多面的なアプローチで密度の高い研修効果が期待できます。

◆対象者
 入社数年以降の中堅社員、中間管理者、職場リーダー、リーダー候補者

◆この研修で得られる効果
1.自分の目指すべきリーダー像を獲得できる
2.リスクマネジメントの考え方を学べる
3.職場コミュニケーションの重要性を再認識できる。
4.論理的に考える力を身につけることができる
5.他者の意見を聞き、自分の考えを適切に伝える力を養うことができる


◆この研修の特徴
 一般のケーススタディにありがちな後知恵の罠に陥らないようにします。 
 結果が成功であったか失敗であったかということを根拠に、登場人物の言動の良しあしを評価することはしません。 

 傍観者の理想論で語ることはしません。
 常に、事例の登場人物と同じ立場に身を置いて、現実的に考えるようにします。
 「自分がその時その場にいたらどうしただろうか」
 「現実にどういう選択肢があったのか」
という当事者意識を忘れないように事例研究を進めます。


 講師から一方的に正解を教えるようなことはしません。
 この研修は知識吸収型のセミナーではないので、単に正解を教えてもらってその知識を覚えるのでは意味がありません。
 講師とのやりとりや、グループ討議を通して、受講者の方が自分の頭で考え、自分の口で議論し、自分の手で整理する中で、答えを獲得していただきます。

 史実の探求など歴史研究を目的としません。
 事例はあくまでも題材であり、研修の目的は、そこで得られた知見を私たちの業務に活かすことです。
 常に、私たちの日常業務に置き換えて、どのケースに当てはまるのか、どのように応用できるのかを意識して考えるようにします。

 『八甲田山死の彷徨』に含まれる様々な課題を抽出します。
 この作品には、ビジネスの現場にそのまま応用できるあらゆる課題が含まれています。
 それだけに、単に研修中だけでなく、研修後も、自分の各成長段階で折に触れて読み返して新たな発見を得ることができるほど価値の高い作品です。
 一生学び続けることができる財産となるよう、この研修では、じっくり時間をかけ、この教材のエッセンスをしっかり吸収します。


◆プログラム例
標準コース(2泊3日)の場合


<事例のエッセンスをしゃぶりつくそう>
・オリエンテーション
   研修の目的と動機づけ
・ケーススタディ
   グループディスカッションと意見交換
・ディベート競技準備
   チームごとの作戦会議


<自分なりのリーダー像を獲得しよう>
・ディベート競技
   判定と講評
・あるべきリーダー像の発見
   事例で得られた教訓を日常業務に応用する
・プレゼン準備

   自分の目指すリーダー像の明確化


<あすからの業務に活かそう>
・プレゼンリハーサル
   プレゼンスキルのトレーニング
・プレゼンテーション本番
   受講者一人ずつの決意表明
・振り返りとまとめ

   研修で得られた気づきの再確認

 これは標準コース(2泊3日)の場合の一例です。
 主催者様の研修目的やご要望によりカスタマイズし、詳しいブログラム案を提案いたします。

 一般的なケーススタディのほかに、ディベート研修とプレゼン研修の手法を取り入れています。

 1泊2日の短縮コースで承ることもできます。
 その場合、ディベート競技、プレゼンテーションを簡略化します。

 宿泊のない1日(6時間)の速習コースでプログラムを組むこともできます。
 この場合、この事例に含まれるすべてのテーマを取り上げる余裕がないので、一部のテーマに絞ってケーススタディを行います。

 半日コースでは、効果的な研修プログラムを組むことができないので、承ることができません。


◆対応可能人数
 8人〜60人 (20人〜40人が最適)

◆会場・施設
 研修会場は主催者様にご用意いただきます。
 研修室に、グループワークができる十分なスペースがあることが望ましい。
 宿泊施設、食堂、休憩室などが併設している研修会場が最適。


◆必要備品
 プロジェクタ、スクリーン、パソコン、音響設備、マイク、ホワイトボード、模造紙、筆記具

出講料金
 1時間あたり30,000円
 (別途、消費税、交通費、宿泊費)
 (1日コースの場合は、教材作成費として別途50,000円を申し受けます)
 (この研修は、6時間未満のコース設定がありません)

運営責任
 研修の進行は、講師が行います。
 研修施設の利用管理や、受講者の体調管理など、研修全体の運営責任は主催者様にお任せいたします。

企画・監修
平野喜久(中小企業診断士)

制作・著作

ひらきプランニング(株)
hiraki@mub.biglobe.ne.jp



研修実施までの流れ

 訓練の目的、対象者、受講者人数、研修期間などをお教えいただければ、企画書をお送りすることができます。


 お問い合わせで伺った内容をもとに、研修概要が分かる企画書をお送りします。


 研修の概要についてご了解いただいた後、細かいご要望を伺い、研修内容について打ち合わせをします。


 タイムスケジュールや運営方法など、詳細を具体化した研修プログラム案をご提案させていただきます。
 開催日時、開催場所も確定します。

 その後、見積書を提出し、正式に研修出講のご依頼を承ります。


 研修会場の確保や研修テキストや研修ツールなど事前準備を進めます。
 受講者の方には、1か月ほど前までに研修の案内と事前課題を送ります。



 会場に集合し、2泊3日の宿泊研修が始まります。




研修のお問い合わせ
 研修のご依頼、お問い合わせは、お電話または電子メールにて承ります。

 訓練の目的、対象者、受講者人数、研修期間などをお教えいただければ、企画書またはプログラム案をお送りすることができます。

  研修事業のお問い合わせは、京都事務所にて承ります。
 事務所不在の場合は、電子メールにてご連絡ください。


ひらきプランニング株式会社

<京都事務所>
〒600-8102
京都市下京区五条通河原町西入
本覚寺前町821
TEL 075-366-6871
hiraki@mub.biglobe.ne.jp

<本社事務所>
〒443-0021
愛知県蒲郡市三谷町九舗18

※お問い合わせは京都事務所にて承ります。
事務所不在の場合は、
メールにてご連絡ください。


















ケーススタディ
『八甲田山死の彷徨』
(アマゾンKindle版)















<講師からのメッセージ>
――小説を題材にした研修というのは珍しいですね。
 『八甲田山死の彷徨』は、昔からビジネスマンが読むべき本として知られてきました。
 この研修では、この小説に題材を絞って、徹底的に検証し、この事例に含まれるエッセンスをしゃぶりつくそうというものです。
 それほど、この事例はケーススタディの題材として価値が高いのです。

――どうして『八甲田山死の彷徨』は事例として価値があるのですか?
 理由の第1は、これが史実をもとにしているということです。
 『八甲田山死の彷徨』は、日露戦争直前に起きた雪中行軍遭難事件を基にしています。
 作家が空想の世界で考えたフィクションではありません。
 実際に起きたことだというところに、ます事例の説得力があります。

 理由の第2は、この作品には、ビジネスの現場に応用できそうな様々な課題が含まれていることです。
 神田隊と徳島隊という2つの雪中行軍がほぼ同時に同じ場所で行われ、一方はほぼ全滅、一方は全員生還という結果の鮮烈な対比。
 なぜ、失敗したのか、というところを追求していくと、そこには様々な問題が浮かび上がってきます。
 それら1つ1つがすべて私たちにもそのまま当てはまるようなことばかりなのです。
 これほど学ぶべき要素の多い事例はほかにはありません。

 理由の第3は、登場人物たちが、私たちと等身大であるということです。
 歴史上の出来事を事例として取り上げようとすると、戦国武将であったり、維新の志士であったりと、私たちとはかけ離れた特別な人物であるのが通例です。
 ところが、この作品に登場する人物は、歴史を動かした偉人でもなければ、卓越した偉業を成し遂げた天才でもありません。
 長所もあれば短所もあるような私たちと同じごく普通の人たちです。
 だからこそ、共感しやすいし、我がことに置き換えて検証しやすいのです。

 理由の第4は、事件の全体像を把握するのが容易だということです。
 歴史上の大事件を題材に取り上げると、ダイナミックなストーリーにはなりますが、事情や人間関係が複雑になって全容を把握するのに負担が大きくなります。
 また、史実をめぐって論争に決着のついていないこともあり、研修の題材として取り上げる前に、歴史的検証をしなければならなくなります。
 八甲田山事件の場合は、内容は単純で、史実も論争の余地なくほぼ確定しています。
 研修の参加者が事件の全容を容易に把握できるという点で優れています。

 理由の第5は、この事件が、小説という形で表現されていることです。
 新田次郎さんの巧みな筆致で登場人物が生き生きと描かれ、雪山の過酷さが臨場感いっぱいに表現されています。
 ケーススタディを行うとき、この臨場感が非常に重要です。
 この臨場感のおかげで、私たちは、一緒に雪中行軍に参加しているかのような疑似体験を得ることができます。
 傍観者ではなく、当事者の視点で事例をとらえることができるのは、優れた作品のおかげなのです。

――特徴として「後知恵講釈の排除」というのが目を引きます。
 事例研究を行うとき、一番気をつけなければいけないのが、この後知恵の講釈に陥ってしまうことです。
 特に、結果が分かっている事例については、その結果に基づいてそこに至る経緯を分析評価してしまいがちです。
 しかし、これは、犯人を知ってから推理小説を読み始めるようなものです。
 犯人を知ってからなら、どんな難事件でも名探偵になった気分で謎解きをすることができます。
「ここがこうだから、彼が犯人だ」
「ここをこうすることで、アリバイを偽装できる」
 でも、これでは本当の推理力が養われたわけではありません。
 ただ単に、答えにあうように理屈をつけて解釈しているにすぎません。
 同じように、結果のすべてを知った立場で事例研究をすると、ただ結果にあうように事例を解釈するだけで終わってしまうのです。
「このリーダーは、ここがダメだから失敗した」
「このリーダーは、ここがよかったから成功した」
 八甲田山事件もリーダーシップの教材として取り上げられることが多いのですが、その多くが後知恵の講釈をしているだけということがあります。
 しかし、冷静に考えてみると、「そんなの、結果が分かってからなら、何とでも言えるよ」ということがほとんどであることに気付くはずです。
 中には、失敗したリーダーと成功したリーダーの両方に同じ行動特性が含まれていることがあって、一方では失敗の理由になっているのに、一方では成功の理由として解釈されていることもあります。
 こんなケーススタディでは、「私たちはリーダーとしてどうすべきか」という教訓は何も得られないでしょう。
 この研修プログラムでは、結果から振り返って事例を分析するのではなく、そこに至る経緯とその時点の状況を分析してどう意思決定すべきかを検証していきます。

――受講者はどのような姿勢で臨んだらいいでしょうか。
 受講者の方には、前向きな姿勢で取り組んでいただきたいです。
 講師が一方的に正解を教えるという知識提供型のセミナーとは違います。
 「きょうは、何を教えてくれるの?」などという受け身の姿勢では、得るものは少ないでしょう。
 逆に言うと、積極的に取り組んでいただければ、いくらでも多くのものを獲得していただけるということでもあります。
 つまり、研修が成功するかどうかは、受講者の取り組み方次第ということです。

――受講者は事前準備が必要ですか。
 『八甲田山死の彷徨』を精読済であることが望ましいです。
 研修が始まる時には、受講者全員が同じ知識を共有して、すぐにディスカッションできるようになっていることが理想的です。
 単に小説を読みとおすだけでは内容を理解したかどうかが不安なので、事前にワークシートをお渡しします。
 事件の概要を時系列に並べた資料で、ところどころの空欄を小説を読みながら埋めていくシートです。
 このシートは、内容の理解を助け、研修中のケーススタディでも検討資料として必要になるものです。
 研修開催の1か月前に受講者の方に課題を提示し、本番までに済ませてきていただきます。

 受講者の負担が大きすぎて、そこまでの事前準備が無理な場合は、予備知識なしでもケーススタディに取り組めるようにプログラムを組むことができます。

――グループディスカッションを中心に進めるのはなぜですか?
 受講者が自ら考え、答えを見出していただきたいからです。
 個人で考えたことを、さらに、ほかのメンバーと議論することで、より認識を深めることができます。
 ほかのメンバーと意見交換するのは非常に重要で、自分が思いつかなかった点や別の考え方に気づかせてもらえます。
 ディスカッションを通して、深い考察ができ、得られた知見を自分自身の中に落とし込むことができます。
 ここが、グループディスカッションの醍醐味です。

――答えは自分たちで見つけるということですね?
 そのとおりです。
 講師からは、受講者の皆さんへ議論を促す問いかけはしますが、正解を教えたり、結論を押し付けたりするようなことはしません。
 ケーススタディには、唯一の正解は存在しません。
 よりよい考え方があるだけです。
 そのよりよい考え方を見つけるのが研修の目的です。
 他人から手っ取り早く教わった知識は、すぐに忘れてしまいますが、自分で苦労してつかみ取った知見は、その人の財産になるに違いありません。
 研修では、そのお手伝いをします。

――研修の中に「ディベート競技」とありますが、これは何ですか?
 「ディベート」とは、討論という意味ですが、研修で行う場合は、決められたルールのもとで勝ち負けを競う「チーム対抗競技」として取り組みます。
 提示されたテーマについて、肯定側と否定側にチームが分かれて、ルールに則って意見を闘わせ、審判員の判定で、勝ち負けを決めます。
 研修におけるディベートの意義は、論理的思考力、説得力、表現力など、ビジネスに必要な様々なスキルのトレーニングになることです。
 このケーススタディにおいては、事例を様々な側面から総合的に検証するトレーニングのために行ないます。
 このディベートは、1泊以上の宿泊研修に限ります。前日の夜の部が、ディベートの準備時間になります。

――研修の中の「プレゼンテーション」は何をプレゼンするのですか?
 受講者一人ひとりの決意表明をしていただきます。
 研修は、いくら多くのことを学んだとしても、そのままでは意味がありません。
 ここで学んだことがあすからの業務に役に立ってこそ意味があります。
 そこで、受講者の方々に、「この研修を通して何を学んだのか」「それを、今後の日常業務にどのように活かしていくのか」このことを明確にしていただきます。
 それをほかの人たちの前で決意表明することで、しっかり自分自身の中に落とし込むことができます。
 できれば、この決意表明は、経営幹部の皆様にご臨席いただいて行うのが最適です。
 受講者の方々には緊張感の中で決意表明ができ、経営幹部の方々には、社員の成長ぶりをご確認いただけます。

――2泊3日もかけて研修を行うのは負担が大きいのでは?
 そうですね。
 社員を丸3日も通常業務を離れて研修に参加させるのは、会社としても負担が大きいでしょう。
 しかし、1日研修を年に3回開くぐらいなら、2泊3日の研修をしっかり行なったほうが遥かに研修効果があります。
 八甲田山の事例を徹底的に研究し、そこからあるべきリーダー像を見出し、私たちの日常業務に応用できる教訓につなげて行く――このプロセスを十分こなそうとするとどうしても2泊3日という時間が必要になるのです。
 受講者の方にとっても、単発の研修を何度も受けるより、集中してじっくり取り組める宿泊研修のほうが得るものが大きく、結果として喜ばれます。
 もちろん、1泊2日のバージョンでも、十分な研修効果が得られます。
 宿泊なしの1日バージョンでも承りますが、時間の制約から、やや慌ただしく表面的な研修になりがちです。
 
――宿泊研修に意味があるということですか?
 その通りです。
 1日研修と宿泊研修との違いは、夜の部を有効に使えるかどうかということです。
 夕食後から翌日の午前の部が始まるまでは自由時間になりますが、ここは単なる休憩時間ではありません。
 次の日の準備のためにグループワークを行う時間です。
 グループで話し合ったり、作業をしたり、練習をしたり……やるべきことはたくさんあります。
 時間の使い方はグループに任せられるので、どんな取り組み方をしても自由です。
 いつ休憩するか、いつ就寝するか、いつ起床し、いつ朝食をとるか、早朝の打ち合わせをどうするか、など、グループで決めてもらいます
 この自由時間の使い方をグループで話し合ってアレンジするというところが、研修の課題の1つになっています。
 「どのようにしたら、より効率よく、最大の成果を上げられるか」ということを考えながらタイムスケジュールを組むということは、プロジェクトマネジメントの基本ですね。
 実際に研修を行うと、夜の部が一番盛り上がります。
 参加した方ににお聞きしても、多くの方が、このグループワークの時間が一番印象に残ったとおっしゃいます。
 それだけ、夜の部のグループワークは楽しいし、充実した時間になるということです。

――実際に受講した人の感想はどうですか。
 受講者の方々からは、さまざまなご意見やご感想をいただきました。
 皆様、研修に前向きに取り組んでくださり、多くのものを獲得してくださったようで、うれしく思います。
 主なものは、以下の通りです。

・これまでの研修とは違い、考える時間が十分にあったこと、研修自体が「自ら答えを見つけ出す」という方針だったことから、自分なりに各課題と「リーダー像」について結論を出すことができたことに、充実感がありました。

・会社からの指示で、事前課題としてこの小説を読んだ時は、内容にまったく興味が持てず、こんな題材から何を学ぶんだろうと思っていました。しかし、研修が始まってみると、講師がプロの方だったこともあり、その内容にどんどん引き込まれ、「これは全力で取り組んで、学べるものはすべて持ち帰らないともったいないぞ」という気にさせられました。

・非常に濃密な内容で、3日間があっという間に過ぎたように感じます。これまで受けた研修の中では一番つらかったですが、一番楽しくもあり、一番得られるものが大きかったことは断言できます。

・八甲田山の事例とリーダーシップについて話し合うことで、これまで漠然としていたリーダー像が鮮明になった。

・物事をいろいろな角度から見る方法を学んだ。結果から見れば明らかに間違った選択でも、当事者として考えると最適解となり得る怖さが分かり、はっとさせられた。

・神田大尉は、自分によく似たところがあるなぁと思いました。自分ひとりで多くの仕事と責任を抱え込んでしまって、ひとりで悩み苦しんでいる。これからは、もっと、周りを巻き込むようにしなければと思いました。

・小説を読んだ時には、山田少佐は、とんでもない上司だという印象しかありませんでしたが、ケーススタディで検証してみると、最高責任者として納得できる行動だったという場面もあり驚きました。特に、山田少佐は、「全責任を一身に引き受け、部下を守った」「実は、部下思いの優しい上司だった」という意見は、目からウロコでした。これで上司に対する見方が少し変わるかもしれません。

・ディベート競技は初めて体験しました。相手の出方を予想してこちらの作戦を練るところが、ゲーム感覚で楽しかったです。我がチームは、相手の策略に見事にはまってしまい、惨敗しました。悔しい。もう1回戦あったら、絶対勝ちたい。

・1日目の夜は、ディベートの準備でグループワークでしたが、アルコールもないのに、みんな盛り上がっていました。初めは、夜9時ぐらいには終わって、あとは自由時間になるだろうと考えてましたが、甘かったです。考えれば考えるほど奥が深いことが分かってきて、結局、終わったのは深夜の1時でした。

・職場の人と、1つのテーマでこれほどじっくり話し合ったことはありませんでした。挨拶をする程度の人と、親密になれ、意外な人柄を知ることができたのは大きな収穫でした。

・私はどちらかというと人前で意見を言うのが苦手で、聞き役になっていることが多かったです。でも、研修の初めに、講師の先生から「この研修は、自ら考え、発言し、行動しなければ、何も得られない」「人前で話すのが苦手という人こそ、トレーニングだと思って積極的に発言してください」と言われたので、意識して自分から意見を言うようにしました。いままで、これほどたくさん発言したのは初めてです。他の人も、こんなにしゃべる私を見て、驚いたかもしれません。








講師:平野喜久

平野喜久(ひらの・よしひさ)
中小企業診断士
ひらきプランニング株式会社
代表取締役

 中学生の時に映画「八甲田山」を観て以来、この事件の魅力に取りつかれる。この事例がビジネスの現場にも応用できる課題を多く含んでいることに気づき、経営コンサルタントの視点からメルマガや電子ブックなどの情報発信。2000年から八甲田山事件をテーマにした講演、研修、勉強会を行うようになる。現在、八甲田山を教材にしたリーダーシップ研修を2泊3日の社員研修プログラムとして提供している。

詳しいプロフィールはこちら


















 
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