アメリカのシカゴ医科大学他の教授、ニューヨーク心臓病研究所所長である、大村恵昭博士によって1970年頃開発された診断法。博士は鍼電気治療の権威でもあり、O-リングテスト・東洋医学・西洋医学を併用することで多くの難病を治しています。テストは、受ける方が手の指でO型の輪(O-リング)を作り、その輪に術者が指をかけ、両側に引っ張って相手の輪を開こうとします。それが開くか開かないかで相手の体の状態を診断するもので、これは人間に唯一残る指先の危険回避能力(本能)を利用したものです。
例えば、放牧地の牛馬は、毒草や自分に合わない草はきちんと食べ分けています。これはそういう草を前にした時、アゴの筋肉の力が弱まるからだと言われています。人間もより動物に近い原始生活を送っていた時代は、からだに有害な食べ物に対しては口に含もうとした時点で、アゴの筋肉が弱まり自然に吐き出していたそうです。
しかし、人間は文明の利器を得た代償として、このような選別の能力を失っていきました。指の筋肉の反射は最後に残された人間の本能というべきものです。また、指は唇とともに筋肉の疲労が最も少なく、大脳の中枢部で大きなシェアを占める非常に敏感な部分であるため、診断をする場所として適しているのです。
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