見たいが病。 解釈:野次馬根性で、何でも見なければ気が済まない人のことをいう。 見たい物の恐ろしさ。 解釈:見れば怖いと分かっているにも関わらず、好奇心で見たくなること。 類義:怖い物は見たがる、臭い物は嗅ぎたがる。怖い物見たさ。 見たと舐めたは大違い。 解釈:外見と中味が大きく異なること。表面から見た物と、実際に味わった 物とでは、ひどく違うこと。 弥陀(みだ)の光も金(かね)次第。 類義:阿弥陀(あみだ)も銭で光る。 三度(みたび)肱(ひじ)を折って良医となる。 解釈:病や痛みの苦しさを何度も経験しなくては名医にはなれない。人は苦 労や経験の積み重ねによって立派な人格が身に付くということ。 類義:九度(くたび)臂(ひじ)折って医となる。 見たら見流し、聞いたら聞き流し。 解釈:見たり聞いたりしたことを、軽はずみに口外すべきではないというこ と。 道に遺(い)を拾わず。 解釈:世の中が泰平で、景気がよい形容。道で落し物も拾わないという意。 道によって賢し。 類義:餅は餅屋。 道は好む所によって易し。 類義:好きこそ物の上手なれ。 三日先知れば長者。 解釈:先の見通しが付く人は少ないというたとえ。 三日天下。 解釈:織田信長を討って三日だけ天下を取って殺された明智光秀(あけちみ つひで)の故事から、権力や地位を短期間だけしか掌握できないことをいう。 三日苗を植えると、葬式米(そうしきまい)となる。 解釈:苗代から採って三日も経った苗を植えると、収穫が減ったり、病気が 流行ったりすることが多い。採った苗は早く植えるものだという戒め。 類義:三日苗は植えぬ。 三日坊主(みっかぼうず)。 解釈:出家して僧になっても、修行の厳しさに耐え切れず、僅か三日で還俗 (げんぞく)してしまうことから、物事に飽きやすく長続きしないたとえ。 三日見ぬ間の桜。 解釈:三日見ぬ間に、蕾から満開に姿を変え、散ってしまう桜にたとえて、 物事や世の中の変化の激しさをいう。 三つ子の魂百までも。 解釈:幼い頃の性質は、一生涯変わらないことのたとえ。 類義:雀百まで踊り忘れぬ。三つ子の魂八十まで。持った病は治らぬ。 参考:The child is the father of the man.(子供は大人の父) 三つ指(みつゆび)、目八分(めはちぶ)。 解釈:お辞儀は親指、人差し指、中指を突いて、丁寧に礼をする。贈り物を 持って行く場合は両手で目より僅かの下の高さまで捧げる。正しい作法のこと をいう。 盈(み)つれば虧く(かく)。 解釈:月は満月を過ぎれば、後は欠けていくように、人も栄華に達すると、 後は衰えるだけということ。 類義:驕る平家は久しからず。十分(じゅうぶん)は零(こぼ)れる。満は 損を招く。 参考:Every tide has its ebb.(潮の全ては引く) 見ての極楽、住んでの地獄。 類義:聞いて極楽、見て地獄。 見て吃驚(びっくり)、聞いて吃驚。 解釈:想定していたこととは全く異なることをいう。 身で身を食う。 解釈:自分で自分を虐待(ぎゃくたい)すること。 類義:蛸(たこ)は身を食う。身で身を詰むる。 南風でもたんと吹きゃ寒い。 解釈:限度を越してよいものはない。 類義:過ぎたるは猶及ばざるが如し。 源(みなもと)清ければ、則ち流清し。 解釈:根本が正しければ、結果も正しい。 身に過ぎた果報は、災いの基。 解釈:身に余る幸せというのは、かえって後に不幸を齎(もたら)すものだ とという意。 類義:最上は幸福の敵。福(さいわい)過ぎて、禍(わざわい)生ず。 身に勝る宝なし。 解釈:自分自身が一番大切だということ。 類義:身ほど可愛いものはない。 見ぬ商いはならぬ。 解釈:何事も自分の目で確かめてから判断を下せということ。 見ぬが心憎し。 解釈:見たい気持にかられているときの方が楽しいということで、実物を見 てしまえば、がっかりする場合が多い。 類義:待つ間が花。見ぬ中(うち)が花。見ぬが花。 見ぬが花。 解釈:何事も本質を見てしまうと、想像したものと違ってがっかりするよう に、見ないうちの方が好奇心をそそられる。 類義:聞いて極楽、見て地獄。待つ間が花。見たるより、見ぬぞよき。見ぬ 中(うち)が花。見ぬが心憎し。 見ぬ京物語。 解釈:見たことのない京の話を、如何にも見てきたかのように話す。実際は 見ていない事なのに、見たように話すこと。 類義:知らぬ京物語。箱根知らずの江戸話。 見ぬは極楽、知らぬは仏。 解釈:実際にあるのかないのか定かでない物のこと。極楽を見た者もいない し、仏を知っている人もいない。 見ぬ物清し。 解釈:何事もよく見なければ実際の醜さを知らずに済むが、一度醜さを知っ てしまえば、苦になって堪えられないということ。 類義:知らぬが仏。見ぬ中(うち)が花。見ぬ事清し。 身の内の宝は朽つる事なし。 解釈:身に付いた物事は一生役に立つものだということ。 蓑笠は、てんで持ち。 解釈:自分で使用する物は自分で負担すべきだということ。自分のことは自 分でせよ。 実のなる木は、花から知れる。 解釈:成功を収める者は、子供の頃から優れているということ。 類義:栴檀(せんだん)は双葉より芳(かんば)し。 蓑(みの)になり笠になり。 解釈:庇(かば)い会うこと。 類義:陰になり日向になり。 蓑(みの)の側へ笠が寄る。 類義:類を以て集まる。 身の程を知れ。 解釈:自分の身分を弁(わきま)えて判断しろということ。 参考:Cut one's coat according to one's cloth.(布に応じて衣服を裁て) 実るほど頭の下がる稲穂かな。(川柳) 解釈:内容が充実した人ほど謙虚であるというたとえ。 類義:実る稲田(いなだ)は頭垂れ。 蓑(みの)を着て笠がない。 解釈:準備はしたものの、不完全で役に立たないこと。 身は身で通る裸坊主。 解釈:身体さえあれば、どんな境遇に置かれたとしても、生きてゆけるとい うこと。 耳学問(みみがくもん)。 解釈:自分で努力して得た学問ではなく、聞き齧(かじ)った知識の意。 類義:口耳四寸(こうじしすん)の学。耳学(じがく)。 耳から口。 解釈:人から聞いたことをそのまま直ぐに第三者に話してしまうこと。 蚯蚓(みみず)が土を食い尽くす。 解釈:できる筈のないこと。また、余計な心配をすることのたとえ。 蚯蚓(みみず)の木登り、蛙の鯱(しゃちほこ)立ち。 解釈:できない事をやろうとすること。 耳に釘。 解釈:間違わないように、注意すること。 類義:釘を刺す。耳に釘。 耳の楽しむ時は慎むべし。 解釈:人がお世辞を言って近づいて来るときは、行いが乱れやすいので冷静 に対処すべきだという戒め。 耳は聞き役、目は見役。 解釈:それぞれに適した役どころがある。余計なお節介はするなということ。 耳は大(だい)なるべく、口は小(しょう)なるべし。 解釈:多くのことを聞き、知識を深めるべきだが、口数は控え目にするのが よい。 耳を掩(おお)うて、鐘を盗む。 解釈:良心に恥じるような悪事を働きながら、強いてその事を考えないよう にすること。また、自分の犯した罪を、上手に隠しおおせたと思っていても、 衆人(しゅうじん)に知れるところとなるというたとえ。 類義:耳を掩うて鈴を盗む。目を掩うて雀を盗む。 耳を尊(たっと)び、目を卑しむ。 解釈:耳から入ってくることは尊重するが、目から入ってくることは軽んじ る。遠くのことを有り難がり、近くのことを軽蔑すること。また、昔を尊び、 現在を軽んじること。 類義:家鶏(かけい)を嫌い、野鶏(やけい)を愛す。貴耳賎目(きじせん もく)。遠きは花の春。所の氏神、有り難からず。 美目(みめ)は果報の基(もとい)。 解釈:容姿の美しさは、幸福の基になる。 類義:美目は幸せの花。 反義:美人薄命。美目より心。明眸禍(めいぼうか)。 美目(みめ)より心。 解釈:容姿は二の次で、心の美しさこそが尊いものであるということ。 類義:人は美目より心。見栄より心。 参考:Handsome is that handsome does.(行いの立派な人が立派である) 身も蓋もなし。 解釈:あからさま過ぎて、風情がないこと。率直過ぎて、話の続けようがな い。 都にも田舎あり。 類義:京にも田舎あり。 深山木(みやまぎ)の中の楊梅(ようばい)。 解釈:多くの中でも際立って優れていることのたとえ。 類義:鶏群(けいぐん)の一鶴(いっかく)。掃溜に鶴。 参考:「楊梅」は、山桃(やまもも)のこと。 見様見真似(みようみまね)。 解釈:人のすることを何時も見ているうちに、自然にできるようになること。 類義:見るを見真似。門前の小僧習わぬ経を読む。 見ると聞くとは大違い。 解釈:話を聞くのと、実際に見るのとでは、大きな違いがあることをいう。 聞いただけではよい話だが、実際は大変悪いという場合に用いられる。 類義:見ると聞くとで大違い。 見るは法楽(ほうらく)。 類義:聞くは法楽。 見るは目の毒。 解釈:なまじ見たばかりに、欲望が生じてしまって苦しむこと。 類義:聞けば気の毒、見れば目の毒。 見る人は見ている。 解釈:分からず屋の多い世の中でも、自分の陰の苦労を認めて、分かってく れる人がいるということ。 見る物食おう。 解釈:見た物を直ぐに欲しがる人のこと。目移りのすることにもいう。 類義:話食おう。見た者乞食。 身を穿(うが)つ斧(おの)。 解釈:言葉のこと。言葉は人を喜ばせもするが、人を傷付ける凶器にもなる。 身を殺して、仁をなす。(論語) 解釈:自己を犠牲にして仁愛を尽くす意。 身を捨つる藪は無い。 解釈:困窮すれば最愛の子でさえ捨てることがあるが、自分の身は、捨てよ うにも捨てられない。 類義:子を捨てる藪はあれど、身を捨てる藪はなし。 身を捨ててこそ、浮かぶ瀬もあれ。 解釈:危急のときは、捨て身の覚悟を持って初めて窮地を脱し、物事を成し 遂げることができるということ。 実を見て、木を知れ。 解釈:性急に物事を決めずに、前後の状況をよく見極めて判断を下しても遅 くない。 |